Mozart, Legendary Interpretaions - Eugene Ormandy, 2 of 32008年11月07日 06時50分

Comments from Mozart
写真:Mozart's running comments on his Concerto no.1 - from Columbia MS6785

久しぶりに、モーツァルトのホルン協奏曲を聴きました。ソロのホルンは首席の M.ジョーンズ です。H.バウマン のような浪々と響く音ではなく、オーケストラ・プレイヤーとしてのソロ・・・という感じなので、ホルン主体で聴く人には少々物足りないかもしれませんが、オーケストラ伴奏の巧みさとソロの微妙な味付けは一聴に値するでしょう。

ジョーンズは1番の協奏曲のロンドを、ヴァルヴ無しのヴァルトホルンで演奏してます。ここだけホルンの音色が違います。モーツァルト存命当時のヴァルトホルンをわざわざ持ち出して演奏したのは、マエストロの茶目っ気か、あるいはジョーンズの悪戯か・・・

ちなみに、米Columbia盤の解説には、モーツァルトがロイトゲープをからかうコメントを載せていますが、残念ながら国内盤LPやCDでは省かれています。

Mozart, Legendary Interpretaions - Eugene Ormandy, 3 of 32008年11月07日 06時28分

Columbia MS6785 & 日Columbia OS-883-C
写真:Columbia MS6785, MS6785 Label, 日Columbia OS-883-C Label

最後に、モーツァルトのホルン協奏曲のLPアルバムについて

米Columbia と 日本Columbia のアルバムジャケット表紙は同じ写真ですが、レーベルは全然違います。米Columbia は 2Eyes ですが、この当時の日本Columbia は ちょうどレコードの真ん中に Walking Eye を配置したデザインで、これは 英CBS と 同じデザインです。

私が持っている LP Columbia MS6785 は、1面はノイズが耳障りですが、2面はまあまあの状態です。

CDの方が良い音で聴けるのは分かっているのですが、わざわざ手間をかけてLPで聴くのもまた一興。

ジョーンズは他に、R.シュトラウスのホルン協奏曲1番を米Columbia に録音してますが、これは未だにCD化されていない名演です。2番を録音しなかったのが残念ですが・・・

では。

Charles Munch conducts The Philadelphia Orchestra, 3 of 32008年11月06日 07時07分

Columbia Masterworks MS6523
写真:Columbia Masterworks MS6523

今回のCDは、米コロムビアのオリジナルLPデザインが使われています。しかし、日本では COLUMBIA のロゴは使えないのでその部分は省かれて妙な空白?になるか、別のロゴを当てはめるしかないのが残念です。

COLUMBIAのロゴとWalking Eye もデザインの一部なので、そのあたりはレコード会社同士でもっと融通を利かせて欲しいところですがねえ・・・

あと、ジャケット裏の解説も一緒に復刻してくれたらもっと嬉しいのですが・・・

イカンイカン、文句が多くなってしまった。

ともかく、タワーとソニークラシカルの関係者には感謝あるのみ。「次」を期待してますよ。

Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits その12008年10月14日 05時26分

Columbia ML6334
Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits
米Columbia Masterworks ML6334(Stereo MS6934)

To apply the term "hit" to the recordings of a classical artist may seem far-fetched, for it is true that very few classical artists reach the mass market. But some do. Eugene Ormandy and the Philadelphia Orchestra indubitably do. It is probably safe to say that during their 25 years on Columbia Records, they have been heard on more phonographs in more homes than any other classical artists since Caruso.

The Record Industry Association of America has been confirmed the enormous success of Ormandy recordings in three instances by awarding Gold Records for "Handel's Messiah", "The Glorious Sound of Christmas", and "The Lord's Prayer". The Gold Record award signifies a sale of more than $1,000,000 worth of long playing albums. Since the inception of this award in 1958, only three other classical artists have received it - one Gold Record each.

The Record Industry Association of America
http://www.riaa.com/
http://en.wikipedia.org/wiki/RIAA

LPの解説を長々と引用しましたが、要は、オーマンディとフィラデルフィアが当時(1950年代後半~1960年代後半)のColumbia Records の文字通りドル箱黄金コンビであった・・・ということですな。

1950年代後半にステレオLPが出始めたというタイミングも大きいのでしょうが、この当時のオーマンディとフィラデルフィア のレコードは本当に良く売れていた・・・ということを複数の記述に見ることが出来ます。

ということで作られたこのアルバム、管弦楽の聴き所を集めたサンプラーという趣向。

解説末尾には、このコンビの他のアルバムも列記されています。

Other albums by Eugene Ormandy and the Philadelphia Orchestra:

Clair de lune and Other Romantic Favorites ...ML6283/MS6883*
Ritual Fire Dance ... ML6223/MS6823*
Holiday for Orchestra! ... ML6157/MS6757*
Spectaculars! ... ML6139/MS6739*
Fireworks ... ML6024/MS6624*
Reverie ... ML5975/MS6575*
*Stereo

この当時のLPはステレオ録音のモノラル盤も併売していた・・・というより、レギュラー盤はモノラルでステレオ盤はそれよりも高値で販売されていた・・・という感じがします。

当時のモノラル用ピックアップ(カートリッジ)はステレオ・レコードに含まれる縦方向の動きを考慮していないので、これでステレオ・レコードを再生すると溝を傷めてしまう・・・ということで、ステレオ録音にもかかわらずかなり長い間、ステレオ録音のモノラル盤を出していた時期があったようです。

その後、レコードプレーヤーも安価になったりとか、モノラル用ピックアップでもステレオ盤再生に問題のない製品が普及するに至り、このようなステレオ録音のモノラル盤は姿を消していきますが・・・

Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits その22008年10月14日 04時59分

Columbia ML6334 purple record
さて、中身のLPですが、ラベルは通常の 2eyes 。ですが、このレコードが変わっているのはビニルが透明紫色ということ。米Columbia盤(しかもクラシックで)このような透明ビニルのレコードは初めて見ました。しかしどの年代層を訴求対象にしているのやら・・・

収録曲について、クラシックの名曲のつまみ食いというのが正直なとこですが、1つだけ異彩を放つ曲が収録されています。 Arthur Benjamin の Jamaican Rumba がそれです。

オーマンディファンにはお馴染みの Arthur Harris による編曲ですが、小編成コンボといった感じのこの曲、マエストロ・ジーンはホントに指揮をしているのでしょうか?指揮者なしでも演奏可能そうだし、こういう曲をマエストロが指揮するとは思えませんが・・・

おっと、最後にこのアルバムからの追伸を・・・

P.S. To be released soon:"More Greatest Hits from Ormandy and the Philadelphia Orchestra"