mishima - Music by Philip Glass2013年02月02日 10時30分

長岡鉄男著「続々 長岡鉄男のレコード漫談」(音楽之友社 1987年)-「テロと暗殺の時代」 (115ページ)・・・ この漫談で取り上げられていたサウンド・トラック盤(アナログ盤 Nonsuch 979113-1F (P)1985)がまさにコレ・・・先月国内盤CDとして発売されたので購入して聴いた次第。(そう言えば2008年10月に緒形拳が無くなったときにもこの映画の事を書いたっけ・・・

Werner Music Japan_Nonsuch WPCS16019 mishima - Music composed by Philip Glass
Werner Music Japan/Nonsuch WPCS16019(Tower)

出演者は、緒形拳坂東八十助佐藤浩市沢田研二永島敏行 ・・・ Philp Glassの音楽 、石岡瑛子のデザインによる小説シーンのセット・・・一見の価値はある。

この1984年日米合作映画は未だ日本では公開されていない。その事情についてはこのCD解説(前島秀国氏)に詳述されているので興味のある方はご覧頂きたい。

ちなみに、長岡氏曰く「映画はぜんぜん見たこと無い。誰か知ってるか?」。VA人間・映画好きの長岡氏でもこんな状況だったのだから、色々あったのだろう・・・

たまたま学生時代に住んでいたアパート近くのレンタルビデオ屋にこのビデオ(輸入VHS版)があり、観ることが出来た。もう20年以上前の話だ。 コピーしようと思いさんざん苦労したが、コピープロテクトがかかっており、上手くコピー出来なかったのも今となっては懐かしい想い出である。

日本非公開のこの映画、残念ながら日本ではビデオテープ(VHS)とDVDも発売されていないが、日本のアマゾンでビデオの中古が、アメリカのアマゾンではDVD(2種類、本家WB版(2001年8月)Criterion Collection(2008年7月))が入手可能。本の付録(三島由紀夫と一九七〇年 鹿砦社 2010年11月)なので興味のある方は如何?

んでは。

長岡鉄男編集長の本&追悼特集本2010年07月09日 07時15分

久々に長岡鉄男氏関連の本を・・・

長岡鉄男編集長の本&追悼特集本
・観音力(ヴィジュアル・オーディオ・パワー) 音楽之友社 1999年4月
・追悼 長岡鉄男 観音力アンソロジー 2001年5月(amazon.co.jp)
・不思議の国の長岡鉄男① 音元出版 2001年5月
・不思議の国の長岡鉄男② 音元出版 2002年6月
・開拓者長岡鉄男 共同通信社 2001年4月(amazon.co.jp)
・長岡鉄男 ホームシアターのすべて 音元出版 2001年8月

2000年問題のドタバタが終わってホット一息ついていたら 氏の訃報があったのだ・・・

1999年4月出版「観音力(ヴィジュアル・オーディオ・パワー)」は「長岡鉄男編集長の本」というサブタイトルがついている・・・といってもご本人が企画された本では(当然)無く、「・・・企画を見せられてびっくり。『なんだ。これは、早々と追悼記念号を出す気か』・・・」と氏は冗談を言ったと巻頭言にあったが、出版からほぼ1年後、ホントに氏は彼岸に旅立たれてしまった・・・う~ん・・・

その後、音楽之友社音元出版共同通信社 から相次いで追悼特集本がこの通り出されたが、考えてみると極めて異例であり、これはやはり氏の人気・人柄あってのことであろう。なんだかんだいって気にはなっていたのでいつの間にか本が揃ってしまった。CDがオマケに付いていた本もある。

D-101「スワン」(無響室でセイシェルのCD(これも氏ご推薦の4次元音場(音源そのものが時間と主に変形するので))を流してその音場にのけぞったっけ・・・)、F-201[ハイカノン」、F-102「カノン」(実家の「懐かしのスピーカー工作 その1~その4その5)とか、なんだかんだいって結構、氏設計のスピーカーを作ったなあ・・・今はすっかりご無沙汰しているが・・・

ソフトでも氏推奨のソフトを結構買い漁った・・・というか、今でもその音盤を見ると懐かしさでついつい手が出る・・・

実家の紫陽花・・・2010年6月20日

これは先月末実家に咲いていた紫陽花・・・もう梅雨も終わるかな・・・んでは。

長岡鉄男の外盤A級セレクション(3)-221, Hundred Strings of Santoor2010年01月03日 13時20分

たまにはインドの音楽でも・・・ということで、懐かしの盤を引っぱり出しました。

Chhanda Dhara SNCD7786 Hundred Strings of Santoor
Chhanda Dhara SNCD7786 CD, SP11286 LP, (P)1986
Hundred Strings of Santoor - SHIVKUMAR SHARMA Live
Tabla : Zakir Hussain, Tamboura : Shefali Nag

長岡鉄男の外盤A級セレクション(1)(共同通信社) が1984年に出版されてから早25年・・・(2)が1985年、最後の(3)が1989年・・・

CDが世に出てLP滅亡を見越して(5)まで出版を考えられていたそうだが、(3)が大幅に遅れて出版前にもう手遅れで止めよう・・・というところをファンの熱心なリクエストで、(3)を出して終わり・・・という経過だったかな・・・

しかし、LPが消え去るよりも早くCDの方が消滅(というか再生不能)するかもしれないなあ・・・と最近思うようになった。物理的な寿命もCDはLP・SPに敵わないことが次第に明らかになってきたし。このことは以前ブログでも書きましたなあ・・・

ま、それはさておき、このディスクについて・・・本が出版された当時、既に入手困難なLPだったと思いますが・・・10年くらい前だったかな・・・秋葉原石丸電気輸入レコード売り場で、この Chhanda Dhara のCDを大量に見つけて、喜んで買っていった記憶がありますなあ・・・

Chhanda Dhara はドイツ シュトゥットガルトにあるインド舞踏学校だそうだが、オフィシャルサイトは見つからなかった(探し方が悪いのかな・・・)
Chhanda Dhara SNCD7786 Hundred Strings of Santoor Label
Chhanda Dhara SNCD7786 CD Label

SantoorSHIVKUMAR SHARMATablaZakir Hussain については解説に記載があるが、Tamboura の Shefali Nag については何の記載もない。ただ、Prduced by Shefali Nag と記載されているので、彼女がプロデュースした音源ということだろうか・・・こんなリストもあるが・・・よ~わからん・・・

SHIVKUMAR SHARMA といえば、確かこれまた7~8年くらい前(だったかなあ・・・)に名古屋に来てコンサートをやった・・・この時はチケットも買ったんだけど、仕事が忙しくてすっかり忘れて気が付いた時は既にコンサートが終わっていたという・・・我ながらアホやなあ・・・

このCDは、Raga Mishra Khamaj(ミシュラ・カーマイというラーガ)で演奏されている。A級セレクションの解説によれば、7つの音を全て使う楽しくて明るいクラシカル・ムードのラーガだそうな。

トラックは2つ。たぶん、LPの片面がそのまま1トラックになっているのだろう。1トラックの終わりはフェードアウトしてしまう。その後、トラック2がフェードインして始まるのだ・・・

最初はゆったりとしたムードで始まるが、段々速くなってきて盛り上がり、所々で超絶技巧が炸裂しつつ超人的なスピードでラストへなだれ込む・・・というもの凄いパフォーマンスが聴ける。このCDをどこかで見かけたら、買って損はないでしょう。

Cantate Domino2009年12月24日 23時00分

今日はクリスマス・イヴ・・・ということで、久しぶりにこのアルバムを引っぱり出しました・・・
Proprius PROP7762 Cantate Domino jacket
Proprius PROP7762 (C)1976 & 1980 (P)1976
also available on CD PRCD7762 , SACD PRSACD7762 and NML
Cantate Domino
Oscars Mottetkör, Torsten Nillson körledare
Alf Linder orgel
Marianne Mellnäs sång

このアルバムを買ったのはもう20年くらい前かなあ・・・たしか、長岡鉄男氏が推奨して、あちこちのオーディオ・ショウとか店頭でこのレコードが演奏されたとか・・・今聴くとほこりっぽさや歪みっぽさも感じるが、教会の長~い残響の中で奏でられる独特の音楽は聴いていてウットリしてしまう。

StockholmOscarskyrkan での収録。オルガンもこの教会備え付けのオルガンである。

Proprius PROP7762 Cantate Domino jacket

黒を基調としたビニールコーティングのジャケットは高級感がある。北欧のLPは雰囲気がある。

Proprius PROP7762 Cantate Domino Label

レコード・ラベルも何となくセンスの良さを感じさせる。

では、Merry Christmas!

Jean Guillou plays The Great Organ of St. Eustache2009年10月22日 08時22分

DORIAN RECORDINGS DOR-90134, The Great Organ of St. Eustache
DORIAN RECORDINGS DOR-90134
The Great Organ of St. Eustache
Jean Guillou
http://www.jeanguillou.org/
http://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Guillou
The Great Organ of St. Eustache, Paris
http://www.saint-eustache.org/
http://en.wikipedia.org/wiki/%C3%89glise_Saint-Eustache,_Paris

この音源もNMLに登場ですな・・・

NML http://ml.naxos.jp/album/DOR-90134
CD http://www.dorian.com/store/scripts/prodView.asp?idproduct=5325

とにかく、パワフルなオルガン音楽を味わいたいという人には格好の演奏である。長岡鉄男氏も素晴らしいと絶賛した演奏と録音のディスクである。

パワフルで素晴らしいサウンドのフランス聖ヨーシュタッシュ教会大オルガン(これも設計・製作にギユーが関わっているそうな)を、オルガンの魔術師・ギユーが演奏するとどうなるか・・・

最初のバッハ(有名なトッカータとフーガニ短調)は小手調べといった塩梅。続く曲も多彩なストップ使いに舌を巻く。

だが、圧倒的に面白いのは自作自演の HYPERION, or The Rhetoric of Fire(Hyperion ou La rethorique du feu)である。ハッキリ言って「現代音楽」しており、メロディアスな曲をが好きな向きにはお薦めでないが、このオルガンの機能を縦横無尽に駆使した演奏には度肝を抜かれる。終曲のクライマックス、上昇するトーンクラスターと言っていいのか・・・数ヘルツの超低音で空気を揺さぶりながら上昇するトーンクラスターは戦慄的な迫力。これも現地の実演奏で一度聴いてみたいものだ・・・

ヴィドールのシンフォニー5番の1楽章も素晴らしい。全曲演奏してくれんかなあ・・・

オルガン音楽は退屈でつまらん・・・という向きには如何かな?

NMLでDORIANレーベルの音源が聴けるとは・・・2009年10月16日 07時15分

米国DORIANレーベルといえば、高品質録音で有名な会社だが、その音源はNMLで聴けるとは・・・

NML-「Dorian」が新規参加(2009年10月13日)
http://ml.naxos.jp/news/150

このレーベルを知ったのは長岡鉄男氏の記事から。レコ芸の「レコードえんま帳」という連載だったかな。

最近は新録音がないなあ・・・と思っていたら、廉価レーベルから音源が登場して「どうしたんだろう」とは思っていたが、NMLによると、

・・・2005年に一旦倒産してしまい、その時に国内代理店が撤退してしまいましたが、Sono Luminus という録音会社が権利を獲得し、2007年から再発売を開始しています。・・・

だそうで、そんなことは知らなんだなあ・・・まあ、復活してくれて、しかもNMLで聴けるとは有り難い。

Sono Luminus
http://www.sonoluminus.com/

DORIAN
http://www.dorian.com/

このレーベルのJean Guillouが演奏するオルガンのCDの超絶サウンドと素晴らしい演奏には度肝を抜かれっぱなしだったなあ・・・

Jean Guillou(Official Site & Wikipedia)
http://www.jeanguillou.org/
http://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Guillou

久しぶりに聴いてみたくなったなあ・・・んでは。

「オルフェウスの首」と「カラヤンとLPレコード」2009年10月14日 08時08分

「オルフェウスの首」と「カラヤンとLPレコード」の2冊
最近読んだ2冊の本のタイトルです・・・

オルフェウスの首
~オーディオ・旅・山岳・英米詩のポリフォニー~
高城誠、冬樹社 1990年10月

もう20年以上前になるのかな・・・別冊FMfan に、オーディオ評論家が読者のリスニングルームを訪ねてクリニックをするという人気企画があった。長岡鉄男氏、傅信幸氏、高城誠氏などのオーディオ評論家が多かったな・・・

確か、高城誠氏のクリニックは「僕のオーディオ交友録」というタイトルだったと思う。クリニックというよりは正に「交友録」という内容だったと思う。オーディオでしか氏のことを知らなかったが、英文学の学者さんで登山もプロとは知らなんだ・・・オーディオについては、マルチチャンネルで音場創生に取り組んでおられたと記憶しているが・・・今のディジタル機器であれば、氏のやりたいことが思う存分出来たであろうが・・・

この本は出版社自体が無くなっているそうな・・・ちなみに僕は大須のハイファイ堂で見つけました。実家に帰る電車の中で読みました。

もう一冊は最近の本。

カラヤン・没後20年、記念出版  LPレコードからカラヤンを偲ぶ
『カラヤンとLPレコード』
板倉重雄、アルファベータ 2009年9月
http://www.alphabeta-cj.co.jp/music/music014.html

なんだかんだ言って、僕も結構カラヤンのLPとCDを持っているし、この本に掲載されているLPジャケットの一部をリアルタイムで見ている世代となってしまったわけです・・・手元のLPは再発廉価盤でジャケット・デザインも風景写真とかが多いのですが、カラヤン本人の写真のものもあります。

LPのジャケットも一つの「作品」なんですなあ・・・あ、ますます時代から置いていかれそうだ・・・

懐かしのノンサッチ・レコード2009年09月30日 07時37分

米Nonesuch H-71295
米Nonesuch H-71295 (C)1971
Mahler : Symphony no.4
Heather Haper(s)
Lorin Maazel/Orchestra of the Berlin Radio

米ノンサッチ・レコード、バジェット・シリーズの一枚。ノンサッチ・レコードを知ったのは、長岡鉄男著「長岡鉄男のレコード漫談」(音楽之友社 1984年)-「不思議大好きノンサッチ」という漫談から。

Nonesuch Records
http://en.wikipedia.org/wiki/Nonesuch_Records

今はワーナー・ミュージック・グループの一レーベルとして結構垢抜けているが、昔は一風変わったモノを出していた。

Warner Music Group
http://en.wikipedia.org/wiki/Warner_Music_Group

このレーベルで面白いのは、バジェット・シリーズ(音楽史・現代音楽中心)とエクスプローラー・シリーズ(民族音楽)の2つだろう。エクスプローラー・シリーズは数年前纏まってCD化された。

ワーナー・クラシック・ジャパン ノンサッチ・エクスプローラー50
http://wmg.jp/classic/nonesuchexplorer/top/

これは、長岡鉄男著「長岡鉄男のレコード漫談」-デイヴィット・リュイストンを知っていますか」や「長岡鉄男の外盤A級セレクション」(共同通信社)でも「優秀録音」として紹介されていたからご存じの方も多かろう。

さて、この米ノンサッチ・バジェット・シリーズ、音楽史や現代音楽が多く、このマーラーの4番のような名曲は少ないようだ。あっても他社原盤が多く、これもその1枚である。チューリッヒにあるトーノ・プロダクションからのライセンスと書いてある。

a Tono (Zurich) Production licensed for a sale in U.S.A. & Canada only (export to & distribution in other countries outside these territories strictly forbidden)

米・加以外は売っちゃイカンと書いてある。正式なディストリビューションは出来なかったということか。でも結構輸入レコード店で売ってたような・・・まあ色々ルートがあるからなあ・・・

このジャケット、絵の部分が四隅が差し込みになっていて、差し込まれている絵を外すとこれまた同じ絵が出てくるという変なモノ。この絵だけ取り外して飾ってくれ・・・ということかな・・・

・・・でも、この当時のノンサッチのジャケット・デザインはグロテスクで毒々しくて妙な色彩感覚に彩られた目を背けたくなるようなイラストが多くて、そんな用途に使えるかどうか・・・そんな変なジャケットを見つけるとついついバケットに入れてしまう小生も相当変ではあるが・・・

ラベルの n マークも独特(毒々?)な味があって悪くない?

インナー・スリーヴにカタログが印刷されているが、番号と曲目だけという簡素なもので演奏者については記載ゼロである。とりあえず曲目だけは埋めましたという投げやりでブラボーな製作?が微笑ましい。

演奏は可もなく不可もなくまあまあというところかな・・・では。

長岡鉄男の外盤A級セレクション(1)-18 M&K REALTIME "The Power and the Glory" Vol.1 RT-1142009年08月06日 06時21分

M&K REALTIME RT-114
長岡鉄男の外盤A級セレクション(1)-18
Miller & Kreisel Sound Corporation - M&K REALTIME RT-114
Direct to Disc Volume 1
"The Power and the Glory" Vol.1
Lloyd Holzgraf
on the Organs of the first Congrational Church of Los Angels
- One of the greatest organs...11,848 pipes / 32 foot fundamental pipes...
and high pressure trumpets!

Bach:Toccata and Fuge in D minior
Vivaldi : Largo(D minor Concerto)
R.Wagner : Grand March from "Tannhauser"
A.Russell : The Bells of St. Anne de Beaupre

長岡鉄男の外盤A級セレクション(1)(共同通信社) が1984年に出版されてから早25年・・・(2)が1985年、最後の(3)が1989年・・・

CDが世に出てLP滅亡を見越して(5)まで出版を考えられていたそうだが、(3)が大幅に遅れて出版前にもう手遅れで止めよう・・・というところをファンの熱心なリクエストで、(3)を出して終わり・・・という経過だったと思う。これはこの三冊の本に著者が書いている。

本が出版された当時ですら既に廃盤(若しくは売り切れ)で手に入らなかったこれらの盤を、最近中古屋で見かけることがある。そんなときは懐かしさと共にすぐ捕獲してしまうのだが・・・これもその1枚。まさか実物にお目にかかるれるとは思わなかった。

M&K REALTIME による ダイレクト・カッティング・ディスクの1枚、 "The Power and the Glory" Vol.1である。M&K REALTIME にはもう一枚、"FLAMENCO FEVER" RT-107(長岡鉄男の外盤A級セレクション(1)-90)という名盤があるのだが、これも生きている内にお目にかかれるかどうか・・・

ダイレクト・カッティング・ディスク(wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Direct_to_disc_recording
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

当時は M&K REALTIME としか社名が分からなかったが、このダイレクト・ディスクを手にとってようやく詳細が分かった。でも、ホームページは現在作成中らしい。

Miller & Kreisel Sound Corporation(wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Miller_%26_Kreisel_Sound_Corporation

ま、SACDやハイ・サンプリングが当たり前の現在ではそれほどのインパクトはないかもしれないが、マイク直結のダイレクト・カッティングの音はなかなかのもの。もうこんな馬鹿げたプロダクトは二度と作られることはないだろうから貴重なものである。

音は正にダイレクト。リアルさは比類がない。音楽も音も長岡鉄男氏が本に書いたとおりである。部屋を揺すぶるような超低音とオフマイクの穏やかな高音とのコントラストはなかなかのもの。4曲目の遠くのベルとの超低音とのコントラストも面白い。

ダイレクト・カッティングだから、まさに REALTIME 。教会の雰囲気・空気感が伝わってくる・・・1970年代後半にタイムスリップ・・・だな。

NHK-FMのラジオのニュースを聞いて、今日が8月6日、つまり広島に原爆が投下された日だと改めて知った。なんでも、原爆症訴訟で、国側が患者側を相手取って控訴(16回もやってるとか・・・誰のために税金使っとんじゃ!)していたのを止めて、救済の方向に動いているとのこと・・・ようやくまともな方向に動いたということかなあ・・・

広島市への原子爆弾投下(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E8%A2%AB%E7%88%86%E8%80%85%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%8F%B4%E8%AD%B7%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B

・・・今日も暑うなるぞ・・・

憧れのオーディオ-その22009年07月05日 06時15分

NS-451にDIATONE P-610FBを取り付けた説明写真
左:DIATONE P-610FBを取り付けた、NS-451のなれのはて
右上:NS-451本来のユニット
右下:DIATONE P-610FB

お次はスピーカーを・・・

2Way Speaker YAMAHA NS-451(オーディオの足跡)
http://audio-heritage.jp/YAMAHA/speaker/ns-451.html

NSはNatural Sound からとったのかな?

白い20cmウーハー(JA2059)と5cmツイーター(JA0514)という構成の2wayバスレフ型である。クロスは2kHz。ダクトのチューニングは50~100Hzの間かな?

ツイーターのレベルはアッテネーターで調整出来る。バスレフダクトはバッフルに付いている。ウーハー、ツイーターともコーン型のオーソドックスなシステムである。

このスピーカーシステムは、独自開発の白いウーハーというのが売りだったと記憶している。コーン紙そう重くなさそうだから、フルレンジタイプのウーハーかな?磁気回路にはアルニコマグネットを採用しているようで、フェライトマグネットのスピーカーとは異なり、コの字ヨーク型の磁気回路だ。結構力入れたユニットなのねえ。

一度、CDのテストディスクでツイーターを焼いてしまい、補修用のツイーター・パーツユニットを入手して交換してある。まあ、それでなくてもツイーターは壊れやすいパーツではあるのだけど・・・

そういえば、CD出始めの頃は、同じようなうっかりミスで、ツイーターを焼いたり飛ばしたりしてしまったトラブルが続出したと長岡さんが書いていたような記憶があるなあ・・・

このCD、今でもアマゾンで中古で入手できるようだ。

DENON AUDIO TECHNICAL CD
http://www.amazon.co.jp/Denon-Audio-Technical-Various-Artists/dp/B0000034ME

学生時代に無響室でスピーカーシステムの裸特性を測るのに重宝したワ、これ。スイープ信号が丁度 B&K の ペンレコ とシンクロするように工夫されていたし・・・。

B&K
http://www.bksv.jp/

無響室と残響室で、

「ハムは来る~、信号こない~」

とよく歌ったものである。

閑話休題

今、このNS-451は、ユニットを取り外し、システムのバッフル板の穴を塞ぐように新しいバッフル板を取り付け、そこにロクハンのフルレンジを取り付けて使っている。

ロクハン(6インチ半、口径16cm)のフルレンジ・ユニットと言えば、DIATONE P-610 である。

日本のオーディオ創世記から存在していたユニットであり、1992年まで生産が続けられていた・・・といっても、僕が生まれるはるか前の話だから、そういう話は本で読んで知ったことが殆どだ。

僕がこのユニットを購入したのは、1990年前後だったかな?ちなみに購入したのは、フェライトマグネットでインピーダンスが8オームの P-610FB 。アルニコマグネットのユニットもあったが、防磁型にする必要は無いし、フェライトの方が安い。アルニコマグネットの方が音が良いという評価もあるが・・・

ダイヤトーン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3

DIATONE P-610FA/FB(オーディオの足跡)
http://audio-heritage.jp/DIATONE/unit/p-610fa.html

P-610が生産終了を迎えた1992年、JAS Journal 1992-10月号にP-610の歴史を簡略に記した別冊が発行されたている。

「モニタースピーカー『P-610物語』」
三菱電機㈱ 佐伯 多門
三菱電機株式会社 郡山製作所

JAS(Japan Audio Society)
http://www.jas-audio.or.jp/

新しいバッフルはP-610用の穴を開けたものを、木工用ボンドと釘で無理やり接着して取り付けた。エンクロージャーバッフルはつるつるしている(化粧紙?)ので、サンドペーパーをかけてざらざら面にしてから接着した。

ウーハーの穴の位置がP-610取り付け位置となるので、上下左右の中心から外れてしまうのは致し方ない。

バスレフのシステムを無理やり密閉 P-610 システムとしたので、低音は締まりすぎて不足気味だが、バランスはそう悪くなく、実に素直な音がする。不足している低音はトーンコントロールでブーストしてやればいいし。高音域もコイルボビン直結のアルミキャップから放射されるので特に不足はしていない。

ユニットは買ってから20年経過したはずだが、発泡ポリエチレンのエッジはまだまだ大丈夫そうだ。

もっと鳴らしこんで楽しむことにしよう。