The Minneapolis Sound: Sony Classical Boxes Eugene Ormandy's Early Recordings with Minneapolis Symphony.2022年05月05日 14時20分

ツイッターで何気なく eugene ormandy で検索したら、The Second Disc というアカウントのツイートで知りました、


オーマンディは、ミネアポリス交響楽団(現在はミネソタ交響楽団)の音楽監督を1931年から1936年の間務めてますが、この間、ミネアポリス交響楽団と短期に集中(1934年1月と1935年1月)して、RCA Red Seal に録音をしており、この11CD BOX はその録音の集大成になります。

なお、このオーマンディ と ミネアポリス交響楽団 の RCA Red Seal 録音は、オーマンディ・楽団員とオーケストラとの「契約上の不備」から生まれたという興味深いエピソードがあります。この「契約上の不備」を上手く利用して、RCA Red Seal はレコーディング費用を安く済ませたそうです。

まあ、それはさておき、昨年の The Columba Legacy に引き続き、今年はThe Minneapolis Sound と来た訳で、次回はどうなるか、期待が膨らみますね。 

ormandy RCA Minneapolis_1


ormandy RCA Minneapolis_2





金沢蓄音器館のSP復刻CD2017年09月04日 23時10分

受注生産による MEG-CD (私はよく知りませんが・・・)とのこと。

ユージン・オーマンディ/金沢蓄音器館 Vol.60
ドルドラ「スーベニール(思い出)」/ドボルザーク「ユーモレスク」
TOWER RECORDS ONLINE


ユージン・オーマンディ/金沢蓄音器館 Vol.27
リスト:交響詩「前奏曲」
TOWER RECORDS ONLINE


ストコフスキとフィラデルフィアの復刻盤も数枚出ているようです。

金沢蓄音器館 ミュージアムショップ

RCA Victor の78回転盤録音の板起こしですが、金沢蓄音器館所蔵の蓄音機で再生した音を収録しているのがミソですね。

ご参考まで・・・

Stokowski & Philadelphia, Dvořák Symphony No.5 "From the New World"2013年01月04日 19時40分

昨日はエジソン社ダイヤモンド・ディスク(Edison Diamond Disc)三昧、今日は横振動78回転盤三昧ということで・・・コレ・・・

日本ビクター蓄音器株式会社 Victor JAS593 Jacket
Dvořák Symphony No.5 "From the New World"
Leopold Stokowski /The Philadelphia Orchestra
recorded 5 & 8 October, 1927
日本ビクター蓄音器株式会社/Victor Talking Machine Company/Victor JAS953
両面12インチ盤 5枚組

ドヴォルザーク新世界交響曲、当時は5番だったんですなあ・・・

1927年収録なので、Victor Talking Machine Company が 1929年に RCAに身売りする前の録音・・・ということになりますな。

日本ビクター蓄音器株式会社 Victor JAS593 JAS-593-1 JD-665-A 84525
Victor "scroll" label
Matrix
 1楽章:84525,84526、2楽章:84541,84542,84543
 3楽章:84544,84545、4楽章:84546,84547,84548

Wikipediaによると、Victor Talking Machine Company は1925年に Western Electric の電気吹き込みシステムを導入、それを "Orthophonic"と銘打ち、レコードラベルも上記写真の「スクロール」と呼ばれるデザインに一新、上部のVEは電気吹き込みを示しているそうな。

また、Wikipediaによると

 Victor quickly recorded the Philadelphia Orchestra conducted by Stokowski in a series of electrical recordings, initially at its Camden, New Jersey studios and then in Philadelphia's Academy of Music. Among Stokowski's first electrical recordings were performances of Danse Macabre by Camille Saint-Saëns and Marche Slave by Peter Tchaikovsky.

とあり、恐らくこの1927年録音の「新世界」はAcademy of Musicで収録されたと思われる。音楽アカデミーのデッドな音響を何となく感じるような・・・

演奏はそう奇をてらったものでは無いが、各所に見られるテンポの緩急、3楽章のバス・ドラムの録音レベルの大きさ(「音聴箱」 GP-17 が針飛びを起こしてしまった)、4楽章の最初の音の極端なクレッシェンドなど、当時の技術の制約の中でハイファイを追求した苦心の跡が観られて微笑ましい。

これが今年の初クラシック・・・ですかな?では。

Ormandy & Minneapolis : Bruckner Symphony no.72010年02月25日 10時45分

DANTE LYS 288
DANTE Productions/LYS 288 (P)1998 CD( amazon.com , amazon.co.jp or NML )
Early North American Orchestra Recordings - The American Recordings Library
Bruckner : Symphony no.7 (rec.1935)
Sibelius : Le Retour De Lemminkainen Op.27 (rec.1940)
Eugene Ormandy/Minneapolis Symphony Orchestra
& The Philadelphia Orchestra (Sibelius)

Oskar Fried による この ブルックナー7番シンフォニーの全曲世界初録音が1924年頃(平林直哉氏のクラシック名曲 初演&初録音事典 による)だそうで、それから11年後の録音ということになる。1928年の独Grammophone盤(ホーレンシュタイン指揮ベルリン・フィル)の後の3番目の録音となるが、野心的なレパートリーである。

当時、アメリカではこの曲は殆ど知られていなかったはずだから、マエストロミネアポリ ス交響楽団 が当時音楽家組合と交わしていた契約の「気まぐれ」がなければ生まれなかった録音であろう・・・さらにこの33年後の1968年、マエストロフィ ラデルフィア管弦楽団 と同曲をステレオすることになるだが・・・

原盤は RCA Victor Red Seal 。これも前回?と同様、DANTE LYS が市販SPから起こした復刻盤で、まあまあの音質といったところでしょうか。これまた残念ながら、現在は中古で入手するしかないようですが・・・ただ、ブルックナーは NML にて聴けるので、加入している方はお試しあれ。

75年前の録音ではあるが、ブルックナーのシンフォニーを鑑賞するのに特に支障はない。DANTE LYS の復刻はノイズを抑えて低音を増強しており、好みはあるが結構聴きやすい音質に仕上がっている。

では。

Ormandy & Minneapolis : Sibelius & Schönberg2010年02月11日 12時21分

ふと寄った中古屋さんで見つけたCDです。

DANTE-LYS 057
DANTE LYS 057 CD (P)1996 ( amazon.com , amazon.co.jp )
Early North American Orchestra Recordings - The American Recordings Library
Sibelius : Symphony no.1(rec 1935) , Schoenberg: Verklärte Nacht (rec 1935)
Eugene Ormandy/Minneapolis Symphony Orchestra

原盤は RCA Victor Red Seal 。DANTE LYS が市販SPから起こした復刻盤で、まあまあの音質といったところでしょうか。残念ながら現在は中古で入手するしかないようですが・・・

そういえば、最近 DANTE LYS の新譜をみかけませんね。一時期沈黙していた Biddulph は最近復刻盤を出し始めたようですが・・・そういえば、Nimbus も最近は復活したようで嬉しいですね。NMLで聴けますし。

さて、オーマンディミネアポリス交響楽団(現 ミネソタ管弦楽団)による75年前!の古~い録音ですが、これはオーマンディミネアポリス交響楽団 が当時音楽家組合と交わしていた契約の「気まぐれ」が生み出した・・・というエピソードがあります。

Arthur JudsonRCA Victor Red Seal のプロデューサー Charles O'Connell に 「彼らの『興味深い』契約を調べてみるといい・・・」とアドバイスしたのがその始まりだそうで・・・要は、楽員に特別な報酬を支払わなくてもセッションが組める(と解釈できる)・・・という、契約の穴?をうまく利用して、オーマンディミネアポリス交響楽団 と 1934年1月及び1935年1月に短期の集中的なセッションを組んで大量のレコーディングを行った・・・その結果の一部がこのレコーディングです。(もっとも、その後楽員にはこのセッションに関して某かの報酬が支払われたようですが、マエストロのポケットマネーからも・・・という後日談もあるようです。詳細は、「オーマンディ/フィラデルフィアのすべて」 や BMGジャパン/RCA Red Seal BVCC-38054 「シェエラザード」の解説をどうぞ)

なんにせよ、マエストロが当時音楽監督であった ミネアポリス交響楽団 に生命力を与えて、それをレコード上で(当時の他の)一流オーケストラに劣らぬものに仕上げたこの一連の録音は広く世界中に売れたそうです。マドンナの宝石 のようなセミクラから マーラーの復活(これはライブですが)、そしてブルックナーの7番(DANTE LYS 288 ( amazon.com , amazon.co.jpNML )があります)といった、当時としてはとんでもない大曲まで積極的に吹き込んだわけですから、結構冒険したんですなあ・・・このレコードの成功が、マエストロフィラデルフィア管弦楽団への大きなステップにもなったわけですが・・・

さて、このCDの収録曲も当時としては野心的なレコーディング・レパートリーだったと思います。シベリウス交響曲第1番シェーンベルクの「浄められた夜」(弦楽合奏版)ですから・・・どちらも1899年に完成・初演された曲で、まだまだバリバリの「現代曲」ですし、売れ筋・・・とは言えない曲ですからねえ。

ちなみに、シェーンベルクの「浄められた夜」(弦楽合奏版)について、平林直哉氏のクラシック名曲 初演&初録音事典 によれば、このRCA Victor Red Seal のSP盤が世界初録音とのことである。初演魔オーマンディ らしいレパートリー選定ではありませんか・・・世界初録音集ハイライト Ⅱ(Serenade SEDR-0002 (P)2009) にもこの演奏の一部が収録されており、一段と冴えた音で復刻されている。このCD-Rは他にも興味深い音源が収録されているので、興味のある方は如何?

John Hunt - American Classics: The Discographies of Leonard Bernstein and Eugene Ormandy.2009年11月14日 07時57分

John hunt - Discographies - american classics - the discographies of leonard bernstein and eugene ormandy.
John Hunt - American Classics: The Discographies of Leonard Bernstein and Eugene Ormandy. John Hunt

こんな本が出ているとは・・・オーマンディ掲示板の横田さんの書き込みで知りました。

オーマンディ掲示板-ディスコグラフィ
http://06.teacup.com/qwh01700/bbs/572

ジョン=ハントと言えば、フルトウェングラーのディスコグラフィとかで名前を目にします。amazon.com の Product Description にもそんなことが書いてありますね。フィラデルフィア管弦楽団の100周年記念本を編集した John Ardoin とも関わりがあるようですが・・・ただ、肝心の本の内容はこの説明ではよく分かりませんね。

出版社はよく分かりません。HMVのサイトには Book & Magazine とありますが・・・そのまんま?ですか?

バーンスタインとオーマンディ、一緒の本に纏められると?という感じもしますが、米国を代表する指揮者・・・ということでしょうか・・・

ちなみに、John Hunt をネットで検索したこんなのが引っかかりました。

Malcolm Fox (1946-1997)
http://www.johnhunt.malcolmfox.com/
→DISCOGRAPHIES をクリックすると下記に飛びます。

John Hunt Discographies
http://www.vixenrecords.com/foxfox/johnhunt/index.htm

こうしてみると壮観ですなあ・・・

NML - ストコ節全開のブラームスハンガリー舞曲第1番2009年11月01日 06時59分

ストコフスキ編曲・指揮&フィラデルフィア管弦楽団による、ブラームスハンガリー舞曲第1番です・・・問答無用の面白さ。

アルバム
http://ml.naxos.jp/album/RXC1079
DVORAK, A.: Symphony No. 9 (Stokowski conducts Dvorak New Work Symphony plus Brahms, Liszt, Berlioz, Novacek, Enescu) (1927-1947)

トラック
http://ml.naxos.jp/work/360870
10 Hungarian Dances, WoO 1: No. 1 in G minor (arr. L. Stokowski)

とにかく一度聴いてみて下さいな・・・んでは。

NML M&A CD-1173 Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra2009年10月31日 06時26分

NML CD-1173 Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra
レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管、SP復刻集(1927-1939)・・・というタイトルの音源です。レーベルは・・・よく分かりません。(後で見たら M&A とちゃんと書いてありました。失礼!)他の会社でも出ている音源でしょうが、こうしてNMLで気軽に聴けるのは有り難いですな。

NML - http://ml.naxos.jp/album/CD-1173
Orchestral Music (Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra - CD Premieres of their Rarest 78 rpm Recordings) (1927-1939)

とりあえず、ストコフスキ編曲によるドビュッシーの「月の光」と「牧神の午後への前奏曲」を聴きました。これも Kincaid のフルートがいいですな。それに、「牧神・・・」のポルタメントたっぷりの悩殺するようなストリングがこれまた・・・

クセになりそう・・・では。

NMLで聴ける、ストコフスキ&フィラデルフィア管弦楽団の演奏2009年10月31日 06時23分

NMLで聴ける、ストコフスキ&フィラデルフィア管弦楽団の演奏をピックアップしてみました。NMLでAND検索が出来ればいいのですが、まだそこまでは・・・

http://ml.naxos.jp/album/CD-1173
Orchestral Music (Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra - CD Premieres of their Rarest 78 rpm Recordings) (1927-1939)

http://ml.naxos.jp/album/RXC1079
DVORAK, A.: Symphony No. 9 (Stokowski conducts Dvorak New Work Symphony plus Brahms, Liszt, Berlioz, Novacek, Enescu) (1927-1947)

http://ml.naxos.jp/album/8.111297
BACH, J.S.: Stokowski Transcriptions, Vol. 1 (Stokowski) (1927-1939)

http://ml.naxos.jp/album/8.112019
BACH, J.S.: Stokowski Transcriptions, Vol. 2 (Stokowski) (1929-1950)

http://ml.naxos.jp/album/NI7825
Opera Arias (Baritone): Tibbett, Lawrence - LEONCAVALLO, R. / BIZET, G. / PUCCINI, G. / VERDI, G. / ROSSINI, G. / GOUNOD, C.-F. (1926-1939)

http://ml.naxos.jp/album/8.110601
RACHMANINOV: Piano Concertos Nos. 2 and 3 (Rachmaninov) (1929, 1940)

http://ml.naxos.jp/album/8.110602
RACHMANINOV: Piano Concertos Nos. 1 and 4 (Rachmaninov) (1939-1941)

http://ml.naxos.jp/album/CD-0846
BEETHOVEN: Piano Sonata No. 14 (arr. L. Stokowski) / Symphony No. 9 (Stokowski) (1934)

http://ml.naxos.jp/album/CD-1232
SHOSTAKOVICH, D.: Symphonies Nos. 5, 6 and 7, "Leningrad" (Philadelphia Orchestra, NBC Symphony, Stokowski) (1939-1942)

ま、今後ゆっくり聴いていきましょうか。

CALA CACD0523, Stokowski conducts Mozart & Beethoven2009年10月30日 08時04分

CALA CACD0523, Stokowski conducts Mozart & Beethoven
CALA CACD0523 (P)(C)1998
Stokowski conducts Mozart & Beethoven
Mozart: Sinfonia Concertante for Winds
Sol Schoenbach(bassoon), Bernard Portnoy(clarinet)
Mason Jones(horn), Marcel Tabuteau(oboe)
Leopold Stokowski/Philadelphia Orchestra
recorded 1940
Beethoven: Symphony No. 6
Leopold Stokowski/New York City Symphony Orchestra
recorded 1945

CALA Records - http://www.calarecords.com/acatalog/info_CACD0523.html
amazon.com - http://www.amazon.com/Stokowski-Beethoven-Symphony-Concertante/dp/B000026AKO/ref=sr_1_34?ie=UTF8&s=music&qid=1256857775&sr=8-34
amazon.co.jp - http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000026AKO/ref=ox_ya_os_product

指揮者の Geoffrey Simon が Artistic Director である CALA Records は 英国ストコフスキ協会と組んで ストコフスキの録音を積極的にリリースしている。

Leopold Stokowski Society
http://www.stokowskisociety.net/

Geoffrey Simon
http://en.wikipedia.org/wiki/Geoffrey_Simon
http://www.calarecords.com/acatalog/Geoffrey_Simon_bio.html

Geoffrey Simon といえば、フィルハーモニアを振って Chandos からリリースされた、一連のレスピーギの作品集(教会のステンドグラス、変容 等)を思い出す。これで初めてレスピーギに開眼したのでした・・・

CALA Records
http://www.calarecords.com/

最初、CALAからリリースされたのは著作隣接権切れのRCA Victor のSP等が多かったが、最近はDECCAのステレオ録音等もリリースしているなど、実に積極的である。ちなみにこのCDはRCA Victor からリリースされたSPの板起こしだ。

CDのブックレットには、Edward Johnson による簡潔で興味深い解説が記載されている。このモーツァルトは、戦争の影響で、米国と中立国スイスでしかリリースされなかったそうな。1950年代、CAMDEN レーベルでLPに焼き直されたが、実名ではなく Warwick Symphony Orchestra という変名で出されている。

他にも興味深い記載はあるが、それはこのCDを買って読んでもらうのが良いだろう・・・

ストコフスキとフィラデルフィア管弦楽団、そしてこのソリストの組み合わせとは貴重な音源だと思う。録音も復刻も水準以上で、なかなかいい音だ。

興味のある方は如何?

ちなみにジャケット・デザインはSP初出時(田園の方)のもの。

では。