Eugene Ormandy - The Columbia Legacy (120CD)2022年01月09日 07時50分

昨年、2021年4月発売の超弩級セット。昨年1月に発売が発表されて、驚きましたよ。1999年のCentenialから22年目にして漸くという感がありますが。

そういえば、ここ数年、オーマンディ&フィラデルフィアのモノラル録音の復刻CDがポツポツ出てましたが、もしかして、このプロジェクトの途中経過というか副産物だったのかなあ?という気がしてます。

Columbia Masterworks のモノラル期録音の総まとめとなってます。
「RCAからコロンビア・レコードに移籍した1944年から録音方法がステレオ録音へと完全に舵を切った1958年までの15年間に残された録音を網羅」したものです。

この後に、Columbia の「ステレオ期総まとめ」と、RCA Red Seal の レガシー(モノラル期総まとめ)と RCA Red Seal 復帰後の「ステレオ期総まとめ」が出るのを期待したいですね。

下記は、Youtube の商品紹介とレヴューです。




下記、タワレコサイトの紹介記事引用・抜粋。


152曲が世界初CD化となる120枚組ボックスで、知られざる壮年期のオーマンディとフィラデルフィア管の名演が一挙に復活。フィラデルフィア管弦楽団全面協力のオーソライズド・リリース。

Eugene Ormandy - The Columbia Legacy (120CD)
(タワレコ) 発売予定 2021年04月09日


・各ディスクはアメリカ初出LP盤のジャケット・デザインによる紙ジャケット
・ディスクのレーベルは発売当時のSPおよびLPレーベルのデザインを踏襲
・ハードカバーのオールカラー別冊解説書付き(206ページ予定)

(1)フィラデルフィア管弦楽団現音楽監督ヤニック・ネゼ=セガンによるイントロダクション
(2)ヴォルフガング・シュテーア「創造主にして創造物~ユージン・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団」
(3)全ディスクのトラックリスト
(4)作曲家(アルファベット順)・作品別インデックス
(5)オーマンディのコロンビア・モノラル録音ディスコグラフィ(発売形態別/発売年順)
(6)カラーおよびモノクロのアーティスト写真・セッション写真、広告・録音台帳・カタログなどの画像多数

★ソニー・ミュージックジャパン限定特典:日本語スぺシャル・ブックレット封入
 ソニー・ミュージックジャパン出荷分にのみ、特典として上記別冊解説書の(1)(2)の日本語訳およびオーマンディ研究家市川幹人氏による新規ライナーノーツを掲載した日本語スぺシャルブックレット(ページ数未定)を封入予定。

あと、このアルバムは、オーマンディ指揮の音源のみならず、オリジナルLPの再現や、オーマンディ以外の指揮によるフィラデルフィア管弦楽団演奏の音源も含まれているようですね。

◎オーマンディ時代を彩ったほかの指揮者の名演も
「このボックスには、オーマンディ指揮の音源以外にも、当時の副指揮者・コンサートマスターだったアレクサンダー・ヒルスバーグ、同じく副指揮者・首席トランペット奏者だったサウル・カストンのほか、サー・トーマス・ビーチャム、チャールズ・オコンネル、アンドレ・コステラネッツ、ヴァージル・トムソンやブルーノ・ワルターが指揮した録音や、フィラデルフィア管弦楽団の団員で組織されたフィラデルフィア・ポップス・オーケストラやコロンビア交響楽団名義の録音も含まれています。またオリジナルLPに他の指揮者・オーケストラの録音が含まれていた場合はそれを再現している場合もあります。」


<補足>オーマンディ掲示板 Politoさん書き込みより
 「・・・マーク・オバート=ソーン氏によると、発表されたCDの詳細リスト中、CD-102の第6曲「軽騎兵序曲」はオーマンディ指揮でなく、第7曲のローマの謝肉祭と同じく、副指揮者のヒルスバーグ指揮のようです。少し調べてみると、オリジナルは米コロムビアのAL34という10インチLPで、この2曲が表裏に収録されていたようです。・・・」

「・・・タワーとHMVの内容リストをもう一度チェックしましたが、CD-102は第1曲~第5曲がオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(ポップスは付かない)、第6曲~第7曲がヒルスバーグ指揮ポップス管弦楽団ということですね。米のオリジナルLPはML5206とAL34です。 ・・・」

<補足>不良品ディスクについて

初期生産品の一部ディスクに不良があり、購入者への良品CDとの交換対応実施済(2021年10月末受付締切)。2021年7月以降の出荷分は正常品との事です。

不良箇所(CD103)
 トラック5
 ラヴェル:ツィガーヌ M 76 
 RAVEL TZIGANE
不良内容
 曲の終盤 8:54付近で音が途切れる

The Fabulous Philadelphia Sound Series - Respighi Tone Poems, 1968年2011年03月02日 23時00分

久しぶりにレスピーギでも聴きますか・・・

CBS Records MYK38485 Jacket
CBS Records Masterworks/Great Performances MYK38485 (C)1983
(amazon.com , amazon.co.jp)
Respighi Pines & Fountains of  ROME
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

」も「」も1968年の録音。RCA Red Seal  移籍前の駆け込み録音でもある。収録場所は Town Hall と思われるが明確な記載が無いので詳細不明。John Hunt のディスコグラフィには Town Hall と書かれているが、今ひとつ信頼性に欠ける。ただ、この録音はThe Fabulous Philadelphia Sound Series として発売されており、このシリーズは Town Hall で録音されているとの記載があるので、やはり Town Hall なのかな・・・?

Columbia Masterworks の ローマ三部作ステレオ録音はこの他、「」1957年・「」1958年・「」1961年 がある。どちらかというとこちらの「旧」録音の方が広くLP・CDに収録されて出回っている。「」のみ Academy of Music の収録。「」と「」はBroadwood Hotel にて収録されている。この「旧」三部作、LPはCBS/SONY オーマンディ「音」の饗宴1300 Vol.26 13AC126 と CBS/SONY オーマンディ名曲ベスト30 Vol.24 15AC1724 として出ているし、CDもCBS/SONY ベスト・クラシック100 30DC788(1986年)、そして Essential Classics SBK48267(amazon.com,1992年) や Original Jacket Collection (amazon.com,2008年)にも収録されている。

しかし、今回取り上げた1968年録音の「」も「」は、1983年のGreat Performances Series でCD化されて以後、CD再発売はされていないようである。ちなみに、初出LPは下記。

Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series M30829 Jacket
Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series M30829
Gray Label LP
Respighi : The Fountains of Rome, The Pines of Rome
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

日本では、1972年の2回目の来日に合わせてCBS/SONY から DP Master Sound Series(SOCO-5 \2,300)として発売されている。DP は Direct Plating の略。ラッカーマスターから銀メッキ→ニッケルメッキという工程のうち銀メッキを省略してラッカーマスターに直接ニッケルメッキを施すというのがウリの技術。この日本盤は中古屋で何回か見かけたことがあるので、それなりに売れたのだろう・・・手元にあるのは米盤のM30829。これは、The Fabulous Philadelphia Sound Series の1枚。

Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series LOGO
Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series Logo

オーマンディのブラームス交響曲全集も初出LPはこのシリーズである。

Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series M30829 Notes
Columbia Masterworks  M30829 Notes

要は、マルチ・マイクと3~4chマルチトラックテープによる録音をアピールしたもの。

Fabulous Philadlephia Sound Series Notes
Notes of   The Fabulous Philadelphia Sound Series.

ただ、残念ながらこのシリーズの録音は残響過多であったり音が荒れ気味のものが多い。まだまだマルチ・マイク録音の試行錯誤時代だったのだろう。

Fabulous Philadlephia Sound Series Fig.
Orchestra Placement for  The Fabulous Philadelphia Sound Series.

オーケストラ配置とマイク・ポジションも図示されている。

Columbia Masterworks The Fabulous Philadelphia Sound Series M30829 Label
Columbia Masterworks M30829 Gray Label

ラベルは曲目の記載が右にずれている・・・ま、これくらいは許容範囲・・・か?ま、音には直接関係ないけどねえ・・・

この1968年の「」と「」は、オルガン抜きで演奏されているようである。まあ、オルガンが無くても音楽にはなるけど、やはり物足りない・・・電子オルガンを使う手もあったろうに・・・

レスピーギのローマ三部作は、やはり録音の優秀さがモノをいう曲なので、現在の優秀録音と比較すると今ひとつの感は否めないが、それでもオーマンディ・ファンであればこの録音は手元に置いておく価値はある。出来れば、SACDでリマスタリングして音質向上を図ってもらいたいものだが・・・

余談ではあるけど、「」のアッピア街道のクライマックスのバンダとブラスセクションをきちんと楽譜通り5連音符で吹かせている演奏は少ない。多くは2+3連音符で吹かせているが、この演奏はほぼ楽譜通り5連音符で吹かせている数少ない演奏でもある。

では。

Ormandy/Philadelphia - Handel's "The Water Music Suite" CD 1984年2010年12月11日 10時00分

10年以上探していたCDだったんですが(顛末は、その1その2その3 をどうぞ)・・・日本のアマゾン(中古ですが)でも入手出来る様になったとは・・・便利なもんですなあ・・・

CBS Masterworks MLK39441 Handel's Greatests Hits CD
CBS Records Masterworks MLK39441 (C)1984
Previously released on Columbia Masterworks MS7515
Handel's Greatests Hits(amazon.com, amazon.co.jp)

The Water Music Suite(arr. by Eugene Ormandy)
  1. Allegro,  2. Andante espressivo,  3. Aire,  4. Bourree
  5. Hornpipe,   6. Allegro deciso
7.  See the Conquering Hero Comes
8.  The Harmonious Blacksmith
9.  Halleluja, Amen
10. Awake the Trumpets Lofty Sound
11. Largo
12. The Cuckoo and the Nightingale
13. Where E'er You Walk
14. For Unto Us a Child is Born
15. Halleluja Chorus

The Mormon Tabernacle Choir, directed by Richard P. Condie(tracks 7,9,14,15)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
(tracks 1-5,7,9,14,15)
Igor Kipnis(Harpsicord) (track 8)
E.Power Biggs(organ) (tracks 10,12,13)
New England Brass Ensemble(track 10)
Sir Adrian Boult/LPO(track 12)
Charles Groves/RPO(track 13)

ジャケットデザインからすると、クラシック音楽の作曲家に焦点を当てた "Greatests Hits"シリーズの11番目の盤・・・らしい。LPで出したシリーズの焼き直しCDということかな。他の作曲家のCDも同じく焼き直されている。

amazon.co.jp には曲目のデータが無く、Ormandy/Philadelphia の演奏が収録されている・・・くらいのことしか分からない。amazon.com には曲目データはあるのだけど、どの曲を誰が演奏しているかの記載が無い・・・幸い、アップされていたカスタマー・イメージの一つに曲目・演奏者の詳細があったので、ようやく安心してamazon.co.jp の中古をオーダーした次第。

結局、The Water Music Suite はCD化されていたが、 Music for Royal Fire Works (どちらも1959年の演奏)はCD化されていなかったんですな・・・ま、横田さんオーマンディ・ディスコグラフィの記載でもそうなので、10年以上前にアメリカのタワーのサイトで見た両曲の演奏を収録したと思われるCD(オーダーしたけど結局入らなかった)は、サイトの記載ミスか何かの間違いだったのかな・・・まあ、今となってはどうでもいいけど・・・

オリジナル・セッション・テープからリミックスしているだけあって鮮明な音。過度なノイズ除去は行われておらず、なかなかいい音でCD復刻されている。

興味のある方は如何?んでは。

Ormandy/Philadelphia - Classical Jukebox Vol.1 1989年2010年11月26日 06時33分

ちょっと懐かしい?アルバムを引っ張り出してみました。

CBS Records Masterworks MLK45736 jacket
(C)1989,(P)1988

クラシック音楽の聴き所を摘み食いしたアルバム。ブックレット表とCDの背に演奏者の記載は無く、CDケース後ろにだけ演奏者名が大きく書かれているという変な?アルバム。二つ折りの簡素なブックレット(という程でもないか)には曲目と演奏時間のみが記載されている。

このアルバムには、ブラームスのハンガリー舞曲第5番、それもハリス編曲による弦楽合奏版という変わった演奏が納められている。元々は、米Columbia Masterworks MS7146、HORA STACCARTO というアルバムに収録されていたもの。

ちなみに、続編?のClassical Jukebox2Andre Kostelanetz 指揮の演奏が収録されている。Vol.3は・・・出なかったのかな?

Ormandy & Philadelphia - Berg, Schoenberg & Webern Orchestral Works2010年03月18日 07時20分

昨日のシェーンベルクのCD化を知って、このアルバムを引っ張り出しました・・・このLPはラジオ局用に配布されたもののようで、アルバム下に"Columbia Records Radio Station Service, Not for Sale"と書かれた紙が無造作に貼ってある。

Columbia Masterworks MS7041 Jacket
Columbia Masterworks MS7041 2eyes LP
(Regular Mono ML6441)
Berg : Lulu Suite*
Schoenberg : Theme & Variations
Webern : In Sommerwind , Three Pieces for Orchestra
*Luisa de sett(s)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

also available on CD russ oppenheim ROCD 0059
John Hunt のディスコグラフィ より

Schoenberg also available on CD Sony Masterworks Sony Gould Jacket 88697147992 (Europe 2010年03月30日 2枚組CD) ( amazon.co.uk , HMVジャ パン)
Webern also available on following CDs
EMI/IMG Artists 7243 5 75127 2 5
EMI/IMG Artists 7243 5 75127 2 5
Great Conductors of the 20th Century Vol.13 2CDs (P)(C)2002

一見目立たないこのアルバム、実は初演魔・オーマンディのディスコグラフィの中でも重要な位置を占めるものなのかも?

Columbia Masterworks MS7041 Label
アルバム解説(Chris Nelson-Literary Editor, Columbia Masterworks )には、1930年代初め、オーマンディベルクを訪ねていたことがマエストロの回想(インタビューかな?)として記されている。

ベルクは、未完のオペラとなってしまったルルに熱狂的に取り組んでいてそのスコアを見せてくれたそうな。また12音技法やベルクの曲について尋ねるマエストロに、ベルクは論理的・知的かつ理解出来るよう答えてくれたそうな。

また、マエストロベルクに、「現代の作曲家が、彼らのオペラの重要な部分を抜き出してコンサート用の組曲を作ってくれたら素晴らしいのですが・・・」というと、ベルクは「まさにそれを今手がけているルルでやっているんだ」と答えたそうな。きっと、マエストロ はそれを初演したかったんでしょうな・・・

結局その後、ベルク は1935年に突然の死を迎え、ルル は未完のオペラとして遺されたが、この5曲から成るコンサート用「ルル組曲」は完成しており、1934年11月24日にエーリヒ=クライバー指揮でベルリン初演されている。

マエストロ は「・・・数年前(1960年代?)、ウィーン・フィルに招かれてこの曲を初めて指揮した。いつか、このオペラ全曲を指揮する栄誉を担いたいものだ・・・これは今世紀の傑作だと思うよ」と回想を締めくくっている。

今回CD化された シェーンベルクの「テーマと変奏曲」は1944年10月24日、ボストン交響楽団(指揮はシェーンベルク?)が初演している。

ヴェーベルンの「夏風の中で」「オーケストラの為の3つの小品」は、マエストロフィラデルフィア管弦楽団が世界初演しており、このアルバムは世界初録音でもあるのだ。

「夏風の中で」は1962年5月25日、第1回国際ヴェーベルンフェスティヴァルにてマエストロフィラデルフィア管弦楽団が世界初演しており、1963年2月17日に録音 している。また、「オーケストラの為の3つの小品」はフィラデルフィア(アカデミーでの定期?)にて1967年4月17日に世界初演、その3日後の20日 に録音している。

CBS Masterworks Portrait CBS 60258
CBS Masterworks Portrait CBS60258 LP (P)1967 (C)1983

このアルバムは、1983年に CBS Masterworks Portrait シリーズで再発されている。3カ国語(英・独・仏)の解説の為、残念ながらマエストロの貴重な回想は割愛されている。

Masterworks Portrait Seriesは1980年代後半から1990年代初めにCDでも発売されていたが、このアルバムについては残念ながらCD化されなかったようだ。

CBS Masterworks Portrait CBS 60258 Label
Masterworks Portrait Label

初演魔・オーマンディ の面目躍如たるものがあるこのアルバム、オリジナル・デザインとこの貴重な解説を掲載してCD化して欲しいものである。

では。

Handel - Messiah2009年12月23日 10時40分

久しぶりに、ヘンデルメサイアでも聴いてみましょうか・・・
CBS Records Masterworks M2K607 Handel - Messiah
CBS Records※ Masterworks M2K607 CD (P)1959 (C)1985
(amazon.com, amazon.co.jp)
George Frideric Handel - Messiah
※現在のCBS Recordsとは別の会社(Columbia Records, Sony Music Entertainment)です。

Eileen Farrell(s), Martha Lipton(ms), Davis Cunningham(t), William Warfield(b), Gilbert Johnson(Tp solo)
The Mormon Tabernacle Choir, directed by Richard P. Condie
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Produced by David Oppenheimer & Howard Scott

この録音は全曲盤ではありませんが、発売当時はほぼ全曲盤みたいな扱いだったそうです。当時これだけの大曲のレコードはそう多くはなかったでしょうから。ステレオ創世記の録音でもあります。

CDには、録音年 1958-1959と記載がありますが、この間の John Hunt のディスコグラフィ(その1その2) によれば、
recorded on 2-3 November 1958 in Town Hall とあります。
LPは Columbia M2L263(Regular Mono),M2S607(Stereo)、抜粋して1枚に纏めた物が、MS6679 (CDはSME/SC Essential Classics SBK48172 、現在は Sony BMG/Esprit 88697172742 として、 Tower, HMV 等で入手可能)として出ているようです。

この録音はCD時代にも早い時期に再発売されています。CD発売が1982年からですから、それから3年しか経っていません。需要があったんでしょうねえ。

CBS Records Masterworks M2K607 Handel - Messiah

Bookletの裏(CDケースの裏もほぼ同じですが)を見ると、

M2K607 also available on conventional disc & cassette とか、
This historic recording has been digitally transferred onto Compact Disc to obtain the best possible reproduction from newly remixed original session tapes. という記載があります。

conventional disc とは、LP(アナログ・ディスク)のことですな。cassette は勿論、ミュージック・カセット・テープのこと。当時はカセットも結構販売されていたんですなあ・・・

当時、SONY と関係が深いCBS Masterworks はアナログ・マスターのCD化にも積極的 だったようで、ワルター・コロンビア響 の一連のステレオ録音のディジタル・リマスタリング及びCD化を積極的に進めてましたね・・・もう20年以上前の出来事になったしまいました。

当時の original session tape は恐らく3チャネル(Left, Center, Right)でしょうから、センターチャネルを左右のチャネルに振り分け直す ミックスダウンを新たにやり直した(newly remixed)のでしょう。その成果もあり、このCDでは50年前の録音とは思えない程瑞々しい音で彼らの演奏を聴くことが出来ます。ただ、所々テープの経年劣化や損傷によるノイズも聞こえますが、耳障りという程ではありません。

収録トラックの詳細は下記の通り。有名なハレルヤ・コーラスはCD2の11トラックになりますな。

【CD1 Tracks】
1. Overture
2. Recitative: Comfort ye, my people
3. Air: Every valley shall be exalted
4. Chorus: And the glory of the Lord
5. Recitative: Thus saith the Lord
6. Air: But who may abide
7. Chorus: And He shall purify
8. Recitative: Behold, a virgin shall conceive
9. Air: O thou that tellest good tidings to Zion
10. Chorus: For unto us a Child is born
11. Pastoral Symphony
12. Recitative: There were shepherds
13. Recitative: And the angel said unto them
14. Recitative: And suddenly there was with the angel
15. Chorus: Glory to God
16. Recitative: Then shall the eyes of the blind be opened
17. Air: He shall feed His flock

【CD2 Tracks】
1. Chorus: His yoke is easy
2. Chorus: Behold the Lamb of God
3. Air: He was despised
4. Chorus: Surely He hath borne our griefs
5. Chorus: And with His stripes we are healed
6. Chorus: All we like sheep have gone astray
7. Chorus: Lift up your heads
8. Air: Why do the nations?
9. Recitative: He that dwelleth in Heaven
10. Air: Thou shalt break them
11. Chorus: Hallelujah!
12. Air: I know that my Redeemer liveth
13. Recitative: Behold, I tell you a mystery
14. Air: The trumpet shall sound
15. Chorus: Worthy is the Lamb

Sony Classical Essential Classics SBK48172
抜粋版 SME/SC Essential Classics SBK48172 (現在は Sony BMG/Esprit 88697172742( Tower, HMV ))の曲数は17で下記の通り。

1. And the glory of the Lord
2. Behold, a virgin shall conceive
3. O thou that tellest good tidings to Zion
4. For unto us a Child is born
5. Pastoral Symphony
6. Glory to God
7. He shall feed his flock like a shepherd
8. His yoke is easy, his burthen is light
9. Behold the Lamb of God
10. He was despised
11. All we like sheep have gone astray
12. Lift up your heads, O ye gates
13. Why do the nations so furiously rage together
14. Hallelujah
15. I know that my Redeemer liveth
16. The trumpet shall sound
17. Worthy is the Lamb that was slain

年末に第9やメサイヤを聴くのもまた良いかな。所謂当時のピリオド楽器による演奏は聴いたことがありませんが、こういうモダン・オケでの演奏も悪くないと思いますよ。そういう意味では貴重な録音かもしれませんなあ・・・んでは。

Joy to the World, Mormon Taberacle Choir, Philadelphia Brass Ensemble & Percussion,etc...2009年12月12日 18時37分

Mormon Tabernacle ChoirPhiladelphia Brass Ensemble の競演によるクリスマス・アルバムです・・・なんか溜息が出ますなあ・・・こんなアルバムが作れた時代があったんですから・・・

CBS RECORDS MK30077, Joy to the World, Mormon Tabernacle Choir, Philadelphia Brass Ensemble & Percussion, etc..
米CBS RECORDS MK 30077 (P)1970 (CD)
A thrilling new sound from the Mormon Tabernacle,
Joy to The World
 
Mormon Tabernacle Choir
Philadelphia Brass Ensemble & Percussion
A. Schreiner (organ), directed by Richard Condie

オリジナルLP番号は、M30077 か MG30077 ・・・というところでしょうか・・・想像ですけど。

CBS RECORDS MK30077, Joy to the World, Mormon Tabernacle Choir, Philadelphia Brass Ensemble & Percussion, etc..
全12曲・・・CDアルバムとしては少ないですが、まあオリジナルLP通りの構成でしょうから仕方ないですな・・・

Joy to the World
The First Nowell
Deck The Halls
Carol of the Bells
O Come, O Come, Emmanuel
We Wish you a Merry Christmas
O Come, All Ye Faithful
O Holy Night
Hark! The Herald Angels Sing
Here we come a-caroling
O Tannenbaum
Silent Night, Holy Night

誰もが口ずさめるポピュラー曲揃いです。

合唱とブラスアンサンブル、オルガンに加えてパーカッションという組み合わせはなかなか相性が良いようで、楽しく華やかなクリスマス音楽を楽し めます。

"The Glorious Sounds of Christmas"の"O Come, O Come, Emmanuel"は合唱無しでしたが、このアルバムは合唱有りです。

 リマスタリングは少々不満ありというところで、強音で音が割れますがヘッドホンで聴かなければそう気にもなりません。このアルバムは「オーマンディ掲示 板」で存在を知り、当時はアメリカのサイトから直接オンラインで四苦八苦して入手したんですな。今は日本のアマゾン等のサイトで手軽に買えるでしょうか・・・ホント、便利になったものです。こういうところは、インターネットさまさまですな。

このCD、Sony Music のサイトのカタログからは消えているようですが(これがちょっと気になりますが、入手出来ないようです)、amazon.com にはまだリストアップされています。

クリスマス関係のアルバムは結構在庫があるようで、まだまだ入手可能なものも目に付きます。最近はマーケット・プレイスやオークションでも買えますしね。でも原則は「出たら買え」ですな・・・

・・・それにしても、今日はクリスマス三昧・・・

んでは。

A Festival of Carols in BRASS, Philadelphia Brass Ensemble2009年12月12日 18時18分

Philadelphia Brass Ensemble のクリスマス・アルバムです。
CBS RECORDS MK7033, A Festival of Carols in BRASS, Philadelphia Brass Ensemble
米CBS RECORDS MK 7033 (P)1967 (CD)
A FESTIVAL OF CAROLS IN BRASS
25 Favorite Christmas Carols

THE PHILADELPHIA BRASS ENSEMBLE
Trumpets:Gilbert Johnson, Seymour Rosenfeld
 Horn:Mason Jones
 Trombone:Henry Charles Smith
 Euphonium:M. Dee Stewart
 Tuba:Abe Torchinsky
Produced by Andrew Kazdin

オリジナルLP番号はMS7033と思われます。しかし、こんなアルバムが作れるとは・・・現在では考えられませんなあ・・・Andrew Kazdin プロデュースのアルバムです。

CBS RECORDS MK7033, A Festival of Carols in BRASS, Philadelphia Brass Ensemble
タイトル通り、全25曲です。

Deck The Halls with Boughs of Holly
Lo,How a Rose E'er Blooming
Bring a Torch,Jeanette,Isabella
The First Nowell
Angels We Have Heard on high

We Three Kings of Orient are
O Come,All Ye Faithful
O Sanctissima
O Tannenbaum
O Come,O Come, Emmanuel

Good King Wenceslas
Silent night,Holy night
Joy to the world
The Twelve days of Christmas
Coventry Carols

God Rest Ye Merry,Gentlemen
Hark! The Herald Angels sing
It Came upon a midnight clear
Good Christmian Men Rejoice
O Holy night

What child is this?
Wassail song
O little town of Bethlehem
Away in a manger
We wish you a mery christmas

ポピュラーなクリスマス・ソングを輝かしい Philadelphia Brass Ensemble による演奏で気楽に楽しめます。ホント、 Gilbert Johnson の軽やかなトランペットは聴いていて気持ちがいいですヨ。

このCDには、解説・録音年・ Ensemble のメンバー表等、録音に関する記載が全くありません。まあ、CD化してくれただけでも良しとすべきなのでしょうが・・・

このCD は、

 "This historic recording has been digitally tranferred compact disc to obtain the best possible reproduction from newly remixed original session tapes."

 とあり、大元のセッション時のテープまで遡って新たにマスタリングしているので、オリジナルのLPより良い音が期待出来ます。

残念ながら、私の手元にはこのオリジナルLPはありませんが、 Ichikawaさんから、アンサンブルの演奏者名とアルバムライナーノーツのKazdinのコメント(下記)を教えて頂きました。(2002.1.13 のことですから、もう7年以上前になるんですなあ・・・)

 Maybe it's the influence of the Salvation Army, or maybe it's just a special kind of inherent affinity.Whatever the cause, it's a fact that practically everyone associates the sound of brass instruments with the music of Christmas. So, following the success of the Philadelphia Brass Ensemble's debut album, "The Glorious Sound of Brass," it seemed obvious to us to showcase the Ensemble's sumptuous sonorities in a program of favorite Christmas carols. Here is the result - a Collection of twenty-five carols played by the first-chair virtuosos of the Philadelphia Orchestra. Nothing more really need be said
- except to wish the listener a Very Merry Christmas and a Happy New Year.

このCD、まだ Sony Music のカタログ にありますし、amazon.com で容易に入手出来るようです。

THE GLORIOUS SOUND OF CHRISTMAS, Eugene Ormandy and The Philadelphia Orchestra, The Temple University Concert Choir2009年12月12日 15時48分

さて、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のクリスマス・アルバムといえば、まずこの記念碑的な "The Glorious Sound of Christmas" を取り上げるべきだったかもしれませんね。

Columbia Masterworks MS-6369, The Glorious Sound of Christmas
米Columbia MS 6369 (Regular Monophonic-ML5769, LP)
THE GLORIOUS SOUND OF CHRISTMAS

(Side1)
 Hark! The Herald Angels Sing
 O Little Town of Bethlehem
 Joy to the World
 O Holy Night
 O Come, O Come, Emmanuel
 God Rest Ye Merry, Gentlemen
 Ave Maria
(Side2)
 O Come, All Ye Faithful
 The First Nowell
 Deck The Halls with Boughs of Holly
 O Sanctissima
 The Worship of God
 O Come, Little Children
 Silent Night, Holy Night
  
Eugene Ormandy and The Philadelphia Orchestra
The Temple University Concert Choir directed by Robert Page
Arrangements by  Arthur Harris

総天然色のカラフルなレコードジャケットがまず目を惹きます。このレコードは売れに売れたようで、フィラデルフィア管弦楽団の100周年記念誌(The Philadelphia Orchestra, Century of Music.)によれば、

 In 1963 The Glorious Sound of Christmas went "gold," exceeding a million dollars in sales; at that time, it was the fastest selling classical recording in the history of the industry."

だそうで、このコンビの当時の勢いが想像出来そうですね。アレンジはお馴染みの Arthur Harris によるものです。

Columbia Masterworks MS-6369 notes by ormandy
後のRCA Red Seal のクリスマス・アルバムとは異なり、ジャケットデザイン(なんとダブル・ジャケット!)や中の解説も気合いが入っています。マエストロの「お言葉」(どっかの皇室みたい・・・)もあります。

Columbia Masterworks MS-6369 LP Label
手持ちのLPアルバムは2eyesラベルのものです。初版は6eyesだったかもしれませんが・・・まあ、どうでもいい話ですが・・・

ちなみに、このアルバムは既にCBS時代にオリジナルアルバム構成そのままにCD化されており、まだまだamazon.com等にて入手可能なようです。

CBS MK 6369, The Glorious Sound of Chirstmas
THE GLORIOUS SOUND OF CHRISTMAS
米CBS RECORDS MK 6369 (P)1962 (CD)


さすがに、LP時代の総天然色・・・という訳にはいきませんが、既に歴史的音源という扱いですので、2つ折りのブックレットの中は解説無しの真っ白けという作りです。残念ながらこのCDからはオリジナル・ジャケットの雰囲気を感じ取ることは出来ませんが、音はリフレッシュされて蘇っています。

CBS MK 6369, The Glorious Sound of Chirstmas
こちらはCDの後側です。

そういえば、このアルバムは SONY MUSIC からクリスマス曲集を集めた5枚組セットの1枚としても再発売されています

それにしても、Philadelphia sound で奏でられる Christmas Song というのはやっぱりいいですね。 "O Come, O Come, Emmanuel" や "Ave Maria" などは美しい弦の音が堪能できます。"Ave Maria" は 女性コーラスが入る所まで "Fantasia" そっくりなので、その時の楽譜で演奏しているのかもしれません。

ormandy ファンなら、CD・LPとも手元に置いておきたいクリスマスアルバムだと思います。

Ormandy & Philadelphia - HANDEL : Water Music & Royal Fire works Suites のコロムビアステレオ録音を求めて その22009年08月10日 11時57分

CBS Odyssey S CBS 30105
英CBS Odyssey Embassy Classics CBS 30105 (C)1979
HANDEL : Water Music & Royal Fire works Suites
Corelli : Suite for Strings

also available on CD
Corelli - 米SME Essential Classics SBK62640 "Baroque Masterpieces"

結局、CDが駄目なら・・・ということで、LPを探して、国内盤とイギリス盤を入手した。ネットか店頭か、どちらで手にしたかは忘れてしまったが・・・

これはイギリスCBS盤。コレルリの弦楽のための組曲もオマケに入っているお買い得盤。

コレルリは、2面目の「王宮の花火の音楽」の後に詰め込まれており、音質上はあまり宜しくないが、なかなかいい音質である。カッティング技術がいいのかな・・・これなら充分音楽を楽しめる。CDはなくてもいいかな・・・でもあったらやはり買うけど・・・(続く)