カラヤン&ベルリンフィルのブラームス4番交響曲2009年09月30日 06時56分

日本グラモフォン/Deutsche Grammophon Gesellschaft SLGM-1294
日本グラモフォン/Deutsche Grammophon Gesellschaft SLGM-1294
Johannes Brahms : Symphony no.4
Herbert von Karajan/Berlin Philharmonic Orchestra

日曜日にハイファイ堂レコードマートで見つけた一枚。国内盤のペラペラジャケットである。チューリップをラベル一周させたストロボスコープを兼ねた秀逸なラベルデザイン。ただ、このストロボスコープは78回転用らしく、33・1/3回転では役に立たないらしい。33・1/3回転 60Hzではストロボが止まらない・・・

それに後のDGG盤で消えた"Gesellschaft"の文字が何とも言えず重厚である。「ゲゼルシャフト」・・・なんか昔現代社会か現代国語で教えてもらった記憶があるが忘れてしまった。広辞苑をひくと・・・

ゲゼルシャフト【Gesellschaftドイツ】
〔社〕テンニースが設定した、ゲマインシャフトと対をなす集合態型の社会型。利益社会とも訳す。成員が各自の利益的関心に基づいてその人格の一部分をもって結合する社会。成員間の関係は表面的には親密に見えても、本質的には疎遠である。大都市・国家・会社など。

難しいことを言っているけど、まあようは Company とか Corporation ということか・・・つまり「会社」だわな。対になるのは「ゲマインシャフト」で、これも広辞苑をひくと・・・

ゲマインシャフト【Gemeinschaftドイツ】
〔社〕テンニースが設定した、ゲゼルシャフトと対をなす共同態型の社会型。共同社会とも訳す。成員が互いに感情的に融合し、全人格をもって結合する社会。血縁に基づく家族、地域に基づく村落、友愛に基づく都市など。社会構造の変化について、テンニースはゲマインシャフトからゲゼルシャフトへと進むと考えた。

共同社会・共産社会・・・ということかね。それにしても最近、GMの国有化とかカーシェアリングとか、「ねこまっしぐら」ならぬ「社会主義まっしぐら」の動きが多いのは興味深い話ではあるが・・・まあ、どうでもよろしい。

"Gesellschaft"がレコードから消えても DGG盤というからなあ・・・

このレコード、1965年ADFディスク大賞受賞だそうな。1963年10月、ベルリンのイエス=キリスト教会での収録。最初から、カラヤン=ベルリンフィル、そして イエス=キリスト教会 収録という独特の「カラヤン・トーン」に貫かれた音で、これはなかなか良い演奏だ。

状態もかなり良いし、ノイズも少ない。音も結構いける。盤は結構厚みがありしっかりしている。ジャケットの「暗闇のカラヤン」もカッコイイ。

ちなみに、写真をノイズで荒らしているのは、このペラジャケがビニールコーティングで、カメラを構えた自分が写り込んでしまうので・・・スキャナで取り込むのがベストだけど、LPジャケットを取り込めるスキャナなんてでかい図体のモンは置きたくないし・・・カメラで充分役に立つから、これでいいのだ。

んでは。

懐かしのノンサッチ・レコード2009年09月30日 07時37分

米Nonesuch H-71295
米Nonesuch H-71295 (C)1971
Mahler : Symphony no.4
Heather Haper(s)
Lorin Maazel/Orchestra of the Berlin Radio

米ノンサッチ・レコード、バジェット・シリーズの一枚。ノンサッチ・レコードを知ったのは、長岡鉄男著「長岡鉄男のレコード漫談」(音楽之友社 1984年)-「不思議大好きノンサッチ」という漫談から。

Nonesuch Records
http://en.wikipedia.org/wiki/Nonesuch_Records

今はワーナー・ミュージック・グループの一レーベルとして結構垢抜けているが、昔は一風変わったモノを出していた。

Warner Music Group
http://en.wikipedia.org/wiki/Warner_Music_Group

このレーベルで面白いのは、バジェット・シリーズ(音楽史・現代音楽中心)とエクスプローラー・シリーズ(民族音楽)の2つだろう。エクスプローラー・シリーズは数年前纏まってCD化された。

ワーナー・クラシック・ジャパン ノンサッチ・エクスプローラー50
http://wmg.jp/classic/nonesuchexplorer/top/

これは、長岡鉄男著「長岡鉄男のレコード漫談」-デイヴィット・リュイストンを知っていますか」や「長岡鉄男の外盤A級セレクション」(共同通信社)でも「優秀録音」として紹介されていたからご存じの方も多かろう。

さて、この米ノンサッチ・バジェット・シリーズ、音楽史や現代音楽が多く、このマーラーの4番のような名曲は少ないようだ。あっても他社原盤が多く、これもその1枚である。チューリッヒにあるトーノ・プロダクションからのライセンスと書いてある。

a Tono (Zurich) Production licensed for a sale in U.S.A. & Canada only (export to & distribution in other countries outside these territories strictly forbidden)

米・加以外は売っちゃイカンと書いてある。正式なディストリビューションは出来なかったということか。でも結構輸入レコード店で売ってたような・・・まあ色々ルートがあるからなあ・・・

このジャケット、絵の部分が四隅が差し込みになっていて、差し込まれている絵を外すとこれまた同じ絵が出てくるという変なモノ。この絵だけ取り外して飾ってくれ・・・ということかな・・・

・・・でも、この当時のノンサッチのジャケット・デザインはグロテスクで毒々しくて妙な色彩感覚に彩られた目を背けたくなるようなイラストが多くて、そんな用途に使えるかどうか・・・そんな変なジャケットを見つけるとついついバケットに入れてしまう小生も相当変ではあるが・・・

ラベルの n マークも独特(毒々?)な味があって悪くない?

インナー・スリーヴにカタログが印刷されているが、番号と曲目だけという簡素なもので演奏者については記載ゼロである。とりあえず曲目だけは埋めましたという投げやりでブラボーな製作?が微笑ましい。

演奏は可もなく不可もなくまあまあというところかな・・・では。