劇団四季 オペラ座の怪人 名古屋公演 2010年3月5日 ― 2010年03月06日 15時47分
「オペラ座の怪人」って、原作 と 今回観たミュージカルとは結構違うのね・・・知らんかったわ・・・
劇団四季 は プロモーション・ビデオ(Youtube) も積極的に流しているのねえ・・・
英語のミュージカルを日本語で歌う違和感はあるものの、字幕を追う煩わしさがないので気楽に楽しめたが、日本語をクラシック声楽の発声法で歌うので言葉が聞き取りづらいところもあり、これは簡単には解決できそうもないだろうなあ・・・歌だけ英語の方がいいんじゃないかな・・・どうだろう。
音楽は Andrew Lloyd Webber の手によるもので、実に流麗な音楽が尽きずに流れるのは流石というか・・・Webber といえば、こんなアルバムがあったなあ・・・
Andrew Lloyd Webber : Requiem
Placido Domingo, Sarah Brightman,Paul Miles-Kingston
Winchester Cathedral Choir
English Chamber Orchestra conducted by Lorin Maazel
一応クラシカルな作品ということになっているが、そのサウンドやハッタリの効かせ方は正にミュージカルという感じで、だからこそイタオペのドミンゴの声に違和感を感じてしまう・・・そういえば、このレクイエムの Pie Jesu は結構ヒットしたんじゃなかったけ?
懐かしの廉価盤-Beecham & RPO - R.-Korsakov "Scheherazade" ― 2010年03月06日 16時30分
R.-Korsakov "Sheherazade"
Sir Thomas Beecham/Royal Philhamonic Orchestra
小学生のガキの頃から擦り切れるくらい聴いたLP・・・これは兄貴が買ったLPだったかな?NEW SERAPHIM BEST 100 というシリーズ名の通り、以前のSERAPHIM シリーズ(たぶん 「セラフィム名曲シリーズ」 "THE SERAPHIM GUIDE TO THE CLASSICS")のリニューアル版であろう。緑色の統一ジャケット・デザインが特徴。このシリーズにお世話になった人は少なくないのでは・・・と思うが・・・\1,300の廉価盤である。
解説は 志鳥栄八郎氏。曲目解説が9割で演奏者紹介は1割程度。クラシック初心者?をターゲットにしているから当然の配慮であろう。録音に関するデータは記載されていないが、ビーチャムは1961年に亡くなっているので、ステレオ録音ということも考慮すると1957年~1960年くらいであろうか・・・
レーベルは 熾天使 (SERAPHIM)の石膏像らしきものの写真である。このラベルもよく見たなあ・・・
今となっては殆ど取り上げられることのない録音ではあるが、ガキの頃からの刷り込みもあり、結構好きなのだ、この演奏。結構良いよ・・・では。
懐かしの廉価盤-Cluytens/Philharmonia & Paris Conservatoire ― 2010年03月07日 11時10分
Mussorgsky : A night on the Bare Mountain
Borodine : Dance of the Polovtsian Maidens ~ Polovtsian Dances from Price Igor
R.-Korsakov : Capriccio Espagnol
Borodine : In the steppes of the Central Asia
André Cluytens/Philharmonia Orchestra
Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire
このシリーズは、演奏家の写真1枚と楽曲解説、そして演奏家についての簡単な説明がついており、いかにもクラシック音楽啓蒙用といった趣があって懐かしい・・・この NEW SERAPHIM BEST 100 はLPの消滅まで続いたシリーズだと思うが・・・
録音データの記載は無いが、後年 SERAPHIMレーベルのCDで再発されており(東芝EMI/SERAPHIM TOCE-7118 発売年不明)、それによれば、フィルハーモニア と1958年、パリ音楽院管弦楽団と1959年収録となっている。どちらもステレオ創世記の録音だ。
ガキの頃擦り切れるくらい聴いていたLPなので、この4曲についてはこの演奏がスタンダードになっている・・・が、今聴いてもこれらの演奏は素晴らしいと思う。禿げ山の一夜 のデモーニッシュな気味の悪さと劇的な盛り上がり、ダッタン人の踊り の魅惑的な管楽器のソロ(パリ音楽院管弦楽団 だからねえ)、そして一番いいのは スペイン奇想曲 かな・・・この当時のフィルハーモニア の凄さを実感出来る。ソロもいいし、アンサンブルもしっかりしている。アルバム最後は 中央アジアの草原にてで締めくくる。濡れたようなコーラングレ(たぶん)の音色がまたいい・・・50年前と今とでは楽器そのものが違うのかな・・・いまではこのような音色を実演でもレコードでもなかなか聴けないと思うが・・・
んでは。
懐かしの廉価盤-Ančerl/Česká filharmonie ― 2010年03月07日 12時55分
OC-7002-S (P)1975.10 コロムビア名曲ギャラリー 2
Dvořák:Symphony no.9 from the "New World"
Karel Ančerl/Česká filharmonie
1975年発売、\1,300也。既にこの当時、廉価盤扱いの「定評のある過去の名演奏」だったわけだ。録音データは記載されていない。ジャケットの絵はGauguin の The Sorcerer of Hiva Oa (1902) のようだ。名曲ギャラリーだからジャケットの絵も名画を使っているのかな・・・まだクラシックが一般教養だった頃の名残だろうか・・・
新選・名曲ギャラリー 1
Dvořák:Symphony no.9 from the "New World"
Smetana:Moldau
Karel Ančerl/Česká filharmonie
最初の廉価盤は片面に2楽章づつカットしていたが、この盤(新選・名曲ギャラリー)は片面に3楽章まで詰め込み、モルダウを入れるスペースを空けた詰め込みカット(お買い得カットか?)である。まあ、そうダイナミックレンジの広い録音ではないので、詰め込んでもさほど支障はないかな・・・
ジャケット裏の解説は最初の廉価盤とほぼ同じ。 (P)1962/1964 Spraphon と記載されているので、これが録音年だろうか・・・
ちなみにこの「新選・名曲ギャラリー」は帯に、
①世界の名曲の数々を、
世界の一流の演奏家の名演で・・・
②完全なステレオ録音
③お買い求め安い価格・・・\1,300
と書かれている。まあ、古い演奏ではあるけど、定評のあるステレオ録音・・・というのがウリなのかな。でも、実はこういう廉価盤に良い演奏がゴロゴロころがっていたのだよねえ・・・
レーベルは特に変わらないが、下に [P.D.] という記号が追加されている。これはこの作品が Public Domain であるということかな・・・
そして、これが僕の「新世界」のスタンダードなんだなあ・・・このアンチェルとチェコ・フィルの演奏は、端正かつ上品なアンサンブルが素晴らしいし、この当時の木管と金管の音色は特筆に値する。お国モノだからとか・・・ではなく、本当にその品の良さと、厳しく統率の取れたそのアンサンブルの前に思わず姿勢を正してしまうのである・・・
(P)1969 Spraphon 新選・名曲ギャラリー 12
Mussorgsky : Pictures at an Exhibition
Mussorgsky : A night on the Bare Mountain
Karel Ančerl/Česká filharmonie
これは当時田舎のレコード屋さんでなけなしの小遣いをはたいて買ったLP。
ジャケット裏はヒゲもじゃのムソルグスキー である。こちらの演奏も端正かつ上品なアンサンブルが素晴らしいが、スケールの大きさに欠ける嫌いがある。禿げ山の一夜 も上品過ぎて デモーニッシュな不気味さに欠けているが・・・なかなか難しいもんだねえ・・・
この新選・名曲ギャラリーはLP末期まで売られていたと思う。使命を果たし終えてLPの生産終了と共にその寿命を終えた訳だが、LPそのものはまだまだ健在で、結構いい音を聴かせてくれる。この当時のコロムビアのプレスは結構イケルよ。
では。
Ormandy & Philadelphia - Spectacular Choruses ― 2010年03月07日 17時00分
Newly Recorded! - Spectacular Choruses
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
& Chorus Directed by Robert Page
Land of Hope and Glory(Pomp and Circumstance March No.1 - Elgar-Benson)
The Exodus Song (Gold - Boone - Arr.:Harris)
La Marseillaise (Rouget de Lisle - Arr.:Berlioz)
Battle Hymn of the Republic(Steffe-Howe-Arr.:Wilhousky)
On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews)
Meadowlands(Knipper-Arr.:Harris)
Rule,Britannia(Arne)
Glory,Glory(Rimsky-Korsakov)
The Star-Spangled Banner(Key-Arr.:Harris)
ジャケット裏は曲目と、Ormandy/Philadelphiaによる他のアルバム紹介のみという実にシンプルなモノ・・・というか、手抜きだなあ、こりゃ。この時期のRCA Red Seal のアルバムはこういう類のモノが多い。また、ジャケットには Columbia Masterworks の旧アルバムを意識してか、 Newly Recorded! と銘打っているのも時代を感じさせる。
レコードラベルは No Dog である。録音そのもののせいか、カッティングが今ひとつかは定かではないが、少々高域が荒れ気味のサウンドである。
このアルバムには合唱付きのシベリウスのフィンランディアが収録されている。 On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews) というトラックがそれである。この演奏は、CD(BMGジャパン オーマンディ/フィラデルフィアの芸術Ⅰ Vol.9、BVCC-38056 シベリウス:交響曲第2番、(P)1999年)にも収録されている。
ちなみに、合唱無しのフィンランディアの演奏もあるのだが・・・これはそれが収録されたLPである。
ちなみに、その合唱無しのCDも出ていた。
このシリーズは昔(10年以上前)はよくお世話になっていたが、今は知り合いに譲ったりして手元には一枚もない。このディスクに収録されているフィ ンランディアの合唱の有る無しも全く意識していなかった。
最近、そして5年前にも、この合唱無しのフィ ンランディアについて、オーマンディ掲示板に質問があった(最近のと5年前)ので、ちょっとまた気になって取り上げた次第。
この2種類のフィ ンランディア、合唱だけ別録りで後からミキシングしたものと思っていたが、最後の盛り上がる部分のブラスの鳴り方(合唱入りの方はコーラスに配慮して抑えている?)やティンパニ・グランカッサのクレッシェンドもちょっと違うように感じられる。ミキシングで変えている可能性もあるが、合唱の入る部分だけ別テイクで録ったのか、それとも全く別テイクの録音だろうか・・・合唱無しを22日に収録して、23日に合唱有りでもう一回収録したとか、あるいは両方とも1日で録音してしまったとか・・・色々と想像は尽きないが・・・
宇野功芳著作選集(学習研究社)を読んで・・・ ― 2010年03月09日 07時37分
興味のある方は如何?
ウィーン・フィルハーモニー に関する2冊の本を読んで・・・ ― 2010年03月09日 07時46分
トスカニーニとの出会い
フーゴー=ブルクハウザー 共著、芹沢ユリア訳 1986年3月
※2冊とも 文化書房博文堂
右の緑色の本は1989年当時からウィーン・フィルの歴史を振り返った本。左の赤い本(カバーが無くて表紙にはタイトル記載がないので、中身を撮影しました)は、戦争を逃れアメリカに移住したウィーン・フィルのファゴット奏者であった著者の回想録。
最近はウィーン・フィルに関する沢山の本やCDムックが出ているが、この本は図書館で初めてお目にかかった。文化書房博文堂 についてはよく分からない。ネットで検索してもひっかからないし・・・どうも絶版のようだがどうだろう・・・
どちらもなかなか興味深い内容であった。興味のある方はどうぞ。
「新版 クラシックCDの名盤」を読んで ― 2010年03月11日 07時30分
著書の一人、中野雄氏は、今年の1月31日にブログに書いた本(ウィーン・フィル 音と響きの秘密 中野 雄(文藝春秋2002年10月))の著者でしたね。
3人ともそれぞれ一家言を持っておられるようで、意見の相違も含めてなかなか面白かったですな。
福島氏 の 最近のCDの音についての疑問(マスターテープの劣化、マスタリングの際の過度な音質加工)と、LPの音の再評価(演奏家編)についての記載は興味深い。公有音源(Public Domain)の板起こし盤も積極的に取り上げており、原盤保有会社が出しているCDよりも評価されているようだ・・・全てがそうではないですが・・・
オーマンディ・ファンには残念でしょうが、オーマンディの盤は殆ど取り上げられておりません。ただ、「演奏家編」のムーティの項で、福島氏がムーティとフィラデルフィア管弦楽団のベートーヴェン全集を評価しているのと、「・・・そもそも、フィラデルフィア管弦楽団が前監督オーマンディと録音したベートーヴェン『交響曲全集』も、世間に忘れられているけど破格に素晴らしいものであった。・・・」という一文があったのは意外でしたねえ。(これも友人が教えてくれましたが・・・)
といっても、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のベー トーヴェン『交響曲全集』は1番・2番・4番以外はCD化されていますが、そのCDも既に入手困難になりつつある状況なのでどうしようもないのですが・・・タワーレコードがCD化してくれないかな・・・
んでは。
Ormandy & Philadelphia - R.V.Williams & F. Delius ― 2010年03月12日 06時30分
オーマンディ・ファンを自称しておきながら、毎年、誕生日と命日をうっかり八兵衛 してしまい自責の念にかられてしまう情けないワタクシではあるが、今年は Mr.リベラ33 のお陰でその不義理を回避?出来ました・・・
SBK 62645 ( CD, (C)(P)1996, recorded 1957-1963 )
(amazon.com , amazon.co.jp )
R.V.Williams
1. Fantasia on a Theme by Thomas Tallis
2. Fantasia on Greensleeves from the opera Sir John In Love
3. The Lark Ascending *
F.Delius
-Originally Released as Columbia Masterworks MS-6376 LP
4. Brigg Fair (An English Rhapsody)
5. A Dance Rhapsody No. 2
6. On Hearing the First Cuckoo in Spring
7. In a Summer Garden, rhapsody
明後日の名フィル第367回定期 で、ディーリアスの 「春初めてのカッコウを聴いて」がプログラムに入っているのでその予習も兼ねて・・・プログラムのもう一曲は ヴォーン=ウィリアムズの「揚げひばり」だが、これはCDには無い。
こういうイギリスの曲はなんとなく日本人にもしっくり来るところがあるのかな・・・違和感なく浸れるのがいいね。
ちなみに、このCDに収録されているディーリアスの米国初発売LP(Columbia Masterworks MS-6376) は、ディーリアスの生誕100年記念企画アルバムだそうな。(詳細は Ichikawa さんの Fantastic Philadelphians をご覧あれ)
こうして、マエストロ・ジーンの演奏でディーリアスを聴けるとは、有り難いことである。では。
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