Ormandy/Philadelphia - Kodály : Háry János, 1975年 ― 2010年11月03日 10時20分

Two Favorite Musical Fables
Kodály Zoltán : Háry János -suite (rec,1975)
Alex Udovary (cimbalom)
Sergei Prokofiev : Lieutenant Kijé - suite(rec,1974)
Gilbert Johnson(tp), Roger Scott(Cb)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
also available on
CD BMGファンハウス/RCA Red Seal
ユージン・オーマンディ&フィラデルフィアの芸術 ⅡVol.16
BVCC-38125 2001年
Sony Music Blue-Spec CD BVCC-20019 (2009年)
クラシック音楽の2大法螺話・・・かな?この2曲の組み合わせはLP時代のひとつの「定盤」だったと思う・・・CBS/SONY 「オーマンディ 音の饗宴1300」の(32)13AC132 コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ、プロコフィエフ:キージェ中尉もそうだしね。ただ、本家Columbia Masterworksは「ハーリ・ヤーノシュ」をストラヴィンスキーの「火の鳥」と組み合わせたり(米Columbia MS6746)、「キージェ中尉」を古典交響曲と組み合わせたり(米Columbia MS6545)している。
このLPジャケットの写真は結構凝っている。人形は Carol Anthony の手によるもの。残念ながらCDブックレットの縮小印刷では細かいところまでは再現出来ていない。ま、仕方ないか・・・



こちらはインナースリーブ。新譜案内やカタログも兼ねたモノ。こういうのは見るだけでも楽しい。

では、こんなとこで。
Ormandy & Philadelphia - R.Strauss "Also Sprach Zarathustra" 1975年 ― 2010年08月20日 08時00分
An Awesome Sonic Experience
R.Strauss : Also Sprach Zarathustra
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Norman Carol, Violin Solo
also available on
Quadradisc RCA Red Seal ARD1-1220 (C)1975
CD BMGファンハウス/RCA Red Seal
ユージン・オーマンディ&フィラデルフィアの芸術 Ⅲ
BVCC-38287 2003年
それにしても、このエナメル調?のマスクは一体ダレ?今ひとつセンスのワカラン(Sense of Wonder?)ジャケット写真ではある・・・
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団による「ツァラツストラかく語りき」の録音は3種類。この1975年のRCA録音、1963年の米Columbia録音、そしてEMI による1979年ディジタル録音である。
収録場所は Scottish Rite Cathedral だが、ここにはオルガンは設置されていない。LPジャケットの解説左下に小さく、
An Allen Organ was used in this recording.
とある。可搬型の電子オルガンと思われるが・・・
さて、「ツァラツストラかく語りき」について、昔から「理想の演奏」を追い求めて、結局このRCA盤に行き着いたのだけど、もうひとつ好きな演奏がある。作曲者がウィーン・フィルを振った1944年の録音がそれ。何となく共通点があるというか・・・ナント、某U氏も同じことを国内盤の解説に書いていることを後で知って驚いてしまった。

それでは。
Ormandy & Philadlephia - Saint-Saëns Symphony No.3 "ORGAN" 1973年 ― 2010年07月25日 09時50分
さて、このアルバムの煽り文句を順を追って(タイムボカン風に)解説?しよう
RCA Proudly Presents A SUPER SOUND SPECTACULAR!
THE GREATEST SOUND ON EARTH!
Paramount Pictures 映画の The Greatest Show on Earthが元ネタ?だろうか。Proudly Presents なんてやってるから余程力が入った企画・・・なのだろうか・・・そのベクトルの向きが・・・
105 MAGNIFICENT VIRTUOSOS
THE FANTASTIC PHILADELPHIA ORCHESTRA
看板に偽りは無いが、オーケストラ団員の苦笑を誘ったことは容易に想像できるであろう・・・
conducted by
THE GREAT MAESTRO EUGENE ORMANDY
なんかプロレスラーみたいでちょっと・・・ねえ・・・
plus THE FABULOUS VIRGIL FOX
THE ROGERS TOURING ORGAN 400lbs. 144 SPEAKERS 56 STOPS.
FOX を引っ張ってきたのがこのLPのウリの一つなんだろうけど・・・怪力男(誰だこれは?)が片手で持っているバーの右側の籠に不安そうな顔でマントを羽織っている御仁がFOX なのだろう・・・か
ちなみに、ピアノは Vladimir Sokoloff & William Smith の二人であるが、表のジャケットには記載が無い・・・
in THE GRAND SYMPHONY No.3 FOR ORGAN AND ORCHESTRA BY Camille Saint-Saëns
サン=サーンスはレスリング服?プリントされてしまっているし・・・しかし、このイメージはどう見ても 「オルガン交響曲」というより「動物の謝肉祭」だと思うが・・・既にこの時点で方向性が・・・誰も止める人間がいなかったのだろうか・・・
ジャケット裏のライナーノーツは表と正反対の至極真っ当な仕上がり。流石にあのおちゃらけたジャケットに自身を登場させるのは勘弁してもらったのであろう・・・か。
プロディーサー Max Wilcox の解説によると、この1973年のセッションが、マエストロ・ジーンとフォックスとのほぼ20年ぶりの共演になるそうな。
ROGERS TOURING ORGAN がこのセッションの数日前に Scottish Rite Cathedral の Ballroom に設置され、それに合わせてフォックス が マエストロ を訪問(場所は Scottish Rite Cathedral)。
当初30分程度で考えていた打合せ(ダイナミクス・テンポ・フレージング等々)が2時間ほどの音楽談義(became musical reunion をどう訳すべきか・・・)になったそうな・・・

キズが多くてスクラッチもそれなりだがまあまあ聴ける。ま、これはこのヘンテコ?なジャケットが欲しかったからそれでもいいのだが・・・
この盤、国内レギュラー盤は見たことないけど、恐らくあのデザインでは出していないだろう・・・なあ・・・
その代わり?に SUPER 45 R.P.M. Cutting 盤を・・・

45-R8(P)1978
オーディオ・ブームで各社が競って出した45回転盤シリーズの1枚・・・かな。RCA Red Seal とエラート原盤からそれぞれ10枚計20枚出していたようである。 オーマンディ/フィラデルフィア の演奏は7枚出ている。


この演奏、録音は流石に古さを感じさせるけど、爽快なブラス(ココまで吹いていいの?というくらいガンガン吹きまくっている)と、特徴のあるフォックスのオルガンの音が特徴。後年のTELARC 録音よりこっちの方がいいという人もいるだろう。
ちなみに、この演奏はCD化されているが、不思議なことに3種類の音がある。なんでだろうねえ。
上右:BMG Victor/RCA 2 for 1 Series BVCC-8855-56
2CDs 1995年
The Fantastique Philadelphians
華麗なるフィラデルフィア・サウンド
バルトーク「管弦楽の為の協奏曲」
ホルスト「惑星」とのカップリング
上左:BMG Classics/RCA Victor 09026-61269-2
Dolby Surround Sound Series (C)1992, (P)1994
下:BMGジャパン/RCA Red Seal BVCC-38051 (P)1999
オーマンディ/フィラデルフィアの芸術Ⅰ Vol.4
ムソルグスキー「展覧会の絵」とのカップリング
そして、1999年のBMGジャパン/RCA Red Seal 「オーマンディ/フィラデルフィアの芸術Ⅰ」の盤。これは先の盤より残響を抑え気味にして高域も少し抑えているようだ・・・ミキシングも変えていると思う・・・楽器の定位も異なるしねえ・・・なんでミキシングを変えたのかは不明。ちなみに、ブックレットの裏はあの破廉恥ジャケットデザインがきちんと復刻されている。「展覧会の絵」のジャケットを表に持ってきたのはBMGジャパンの見識だろう・・・
最後は上左の Dolby Surround Sound盤 。音質上はこれが一番バランスが良いようだけど、ちょっとワウっている感じがする。再生に使ったテレコに問題有り?(ちなみにこのシリーズでは「惑星」も出ており、これはなかなかイケル。)
どれが良いかは好みとしか言いようがないが、問題は入手しにくいということだろう・・・見かけたら聴き較べてみるのも一興かと・・・んでは。
Ormandy & Philadelphia - Hallelujah! Handel's Great Choruses and Other Favorites ... Newly Scored for Double Orchestras of Winds, Brass and Strings. ― 2010年04月14日 07時35分

Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Hallelujah! Handel's Great Choruses and Other Favorites ... Newly Scored for Double Orchestras of Winds, Brass and Strings.
Conceived by R. Peter Munves
Produced by Max Wilcox
Recording Engineer : Richard Gardner
Arranged by Arthur Harris
Side 1
Messiah:
Hallelujah Chorus
For Unto Us a Child is Born
Lift up ye Heads
Pastoral Symphony(Transcribed by Eugene Ormandy)
Amen Chorus
Judas Maccabaeus:
See the Conquering Hero Comes
Side 2
Samson:
Awake the Trumpet's Lofty Sound
Concerto for Organ and Strings in F:
II.Allegro : The Cuckoo and the Nightingale
Alexander's Feast:
Revenge, Timotheus Cries
Water Music(※)
Allegro pomposo
Air
Bourrée
Hornpipe
Minuet
(※)Water Music also available on following CDs
BMGファンハウス/RCA Red Seal CTB-1002
(Not for Sale、2003年発売のオーマンディ・フィラデルフィア管弦楽団の芸術Vol.3の特典CD)
Tower Records RCA Precious Selection 1000 第4期 Vol.2
TWCL-4020(2007/3/15)
このディスク、「水上の音楽」のみCD化されているが・・・勿体ない・・・爽快なサウンドが楽しめるのに・・・




洒落て遊びまくっている米盤と正反対の肩が凝るド真面目啓蒙解説・・・どうしてこうも違うのか不思議である・・・ジャケットも来日公演写真で面白味に欠ける・・・

Ormandy & Philadelphia - Schubert "Unfinished" & Mozart "Jupiter" Symphonies ― 2010年03月16日 07時25分

Schubert : "Unfinished" Symphony
Mozart : "Jupiter" Symphony
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
recorded 1968 at Academy of Music, Philadelphia
also available on CD
ユージン・オーマンディ&フィラデルフィアの芸術Ⅲ
BMGファンハウス/RCA Red Seal BVCC-38282(CD 2003年12月)

未完成交響曲は別にシューベルトの専売特許?じゃないけど、未完成といえば一般的にはやはりコレだろう。そういえば、未完成交響楽という映画もあったっけ・・・むか~しテレビで観たような・・・1933年の映画だからエライ昔である。
そんなこんなで色々と憶測を生んでいる曲ではあるが、事実は案外つまらんことかもしらん。ま、このまま謎のままにしておくのが楽しみが減らずにいいと思うが・・・ちなみに、番号付けもいまだ揺れ動いているようで、前は8番だったのに今は7番になっている・・・もうどうでもいいのだけど、そう変えられても困るわな。そういえば、ドヴォルザークの新世界交響曲も昔は今は9番だけど昔は5番だったしねえ。
そういう「深遠」な演奏を求める向きには、この オーマンディ/フィ ラデルフィアの演奏は物足りないかもしれない。素直にウィーン情緒の美しい曲だなあ・・・というところ。でも案外それが本質かもしれんよ。
もう片面の モーツァルトのジュピター交響曲 、未完成交響曲とのカップリングとしては良い選曲かもしれない。ちょっと異色の組み合わせみたいな感じが無きにしも非ずだが、あっという間に聴き通してしまい、違和感は無い。フィラデルフィア管弦楽団の弦セクションの妙技を素直に楽しめると思う。

さて、これは韓国盤のレコード・ラベル。なんか切手みたいなものが貼ってある。韓国盤はレコード番号・ジャケットデザインも米国盤と殆ど同じで、ちょっと見ただけでは米国盤と区別がつかない。

国内盤は1967年の初来日の東京文化会館における公演写真をジャケットに使っている。日本のレコードは演奏家の写真を使うことが多く、それはCD時代に入っても変わっていないような気がする。


このLPの解説は藁科雅美氏による「オーマンディ物語 Ormandy og Philadelphia」で、これはニューズ・ウィーク誌の記事を元にしていると解説にも記載されている。恐らくオーマンディ・ファンならどこかで目にしている記事ではあるが、オーマンディ/フィ ラデルフィアがRCA Red Seal に移籍した直後の期待感みたいなものが感じられて興味深い。
では。
Ormandy & Philadelphia - Spectacular Choruses ― 2010年03月07日 17時00分

Newly Recorded! - Spectacular Choruses
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
& Chorus Directed by Robert Page
Land of Hope and Glory(Pomp and Circumstance March No.1 - Elgar-Benson)
The Exodus Song (Gold - Boone - Arr.:Harris)
La Marseillaise (Rouget de Lisle - Arr.:Berlioz)
Battle Hymn of the Republic(Steffe-Howe-Arr.:Wilhousky)
On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews)
Meadowlands(Knipper-Arr.:Harris)
Rule,Britannia(Arne)
Glory,Glory(Rimsky-Korsakov)
The Star-Spangled Banner(Key-Arr.:Harris)

ジャケット裏は曲目と、Ormandy/Philadelphiaによる他のアルバム紹介のみという実にシンプルなモノ・・・というか、手抜きだなあ、こりゃ。この時期のRCA Red Seal のアルバムはこういう類のモノが多い。また、ジャケットには Columbia Masterworks の旧アルバムを意識してか、 Newly Recorded! と銘打っているのも時代を感じさせる。

レコードラベルは No Dog である。録音そのもののせいか、カッティングが今ひとつかは定かではないが、少々高域が荒れ気味のサウンドである。
このアルバムには合唱付きのシベリウスのフィンランディアが収録されている。 On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews) というトラックがそれである。この演奏は、CD(BMGジャパン オーマンディ/フィラデルフィアの芸術Ⅰ Vol.9、BVCC-38056 シベリウス:交響曲第2番、(P)1999年)にも収録されている。
ちなみに、合唱無しのフィンランディアの演奏もあるのだが・・・これはそれが収録されたLPである。


ちなみに、その合唱無しのCDも出ていた。

このシリーズは昔(10年以上前)はよくお世話になっていたが、今は知り合いに譲ったりして手元には一枚もない。このディスクに収録されているフィ ンランディアの合唱の有る無しも全く意識していなかった。
最近、そして5年前にも、この合唱無しのフィ ンランディアについて、オーマンディ掲示板に質問があった(最近のと5年前)ので、ちょっとまた気になって取り上げた次第。
この2種類のフィ ンランディア、合唱だけ別録りで後からミキシングしたものと思っていたが、最後の盛り上がる部分のブラスの鳴り方(合唱入りの方はコーラスに配慮して抑えている?)やティンパニ・グランカッサのクレッシェンドもちょっと違うように感じられる。ミキシングで変えている可能性もあるが、合唱の入る部分だけ別テイクで録ったのか、それとも全く別テイクの録音だろうか・・・合唱無しを22日に収録して、23日に合唱有りでもう一回収録したとか、あるいは両方とも1日で録音してしまったとか・・・色々と想像は尽きないが・・・
Debut! - Henry Mancini Conducting the Philadelphia Orchestra Pops ・・・ の国内盤LP ― 2010年02月25日 17時10分
日本ビクター/RCA Red Seal SRA-2626 Dynagroove No Dog Label LP 定価2千円
Debut! - Henry Mancini conducting the first recording of The Philadelphia Orchestra Pops
見つけた場所は、これまた ハイファイ堂 レコード店 店先のエサ箱・・・段ボール箱の中に何も仕分けられておらずコンディションもまちまちの1枚100円投売状態の中にコレがぽつん・・・と・・・
レコードもジャケットも多少汚れていましたけど、1枚100円ですからねえ・・・ジャケットを掃除して、レコードもクリーニングしたら綺麗になりました。レコードは多少キズがあるものの、音には殆ど影響はなく、本家の盤よりもプレスが良いようでノイズは極めて少ないです。
ちなみに本家の盤とはデザインが違います。
Debut! - Henry Mancini conducting the first recording of The Philadelphia Orchestra Pops
米RCA Red Seal LSC-3106 (C)1969 (LP, No Dog Label)
国内盤はちょっとジャケットデザインが地味かな・・・LP解説は宮本啓氏。この解説によると、
「・・・今年(69年)春こんな新聞記事が出ていた。『ヘンリー・マンシーニは6月7日からのサマー・シーズンにかぎり、名門フィラデルフィア・オーケストラのポップ・コンサート指揮者になった。プログラムは彼の得意とする映画音楽からビートルズ・ナンバーまでズラリと並んでいる』・・・」
だそうで、この時のライヴ録音が遺っていたらなあ・・・なんて思ったりもする。
レコードラベルは日本盤お馴染みの No Dog Label ・・・ま、こんなのもあるということで・・・んでは。
Debut! - Henry Mancini Conducting the Philadelphia Orchestra Pops ― 2010年01月10日 09時50分

Henry Mancini in the PINK, The Ultimate Collection
Mancini 好きだから・・・で、2枚組でお手軽に聴けるこのCDを買ったんですが・・・ぼ~と聴きながら、 "Speedy Gonzales" は面白い曲だなあ・・・なんて、聴きながらブックレットを見ると・・・

米Columbia モノラル時代、フィラデルフィア管弦楽団ポップス という名称でリリースされたLPは数枚あります。(BMGファンハウス/RCA Red Seal Vintage Collection BVCC-37324 CD,イエスタデイ~オーケストラが奏でる愛のテーマ 2002年 の解説が参考になります)
また、サマー・シーズンにフィラデルフィア管弦楽団の団員が Robin Hood Dell Orchestra of Philadelphia を組織して郊外のフェアモント公園(今はその公園内のここですか?それともここかな?それともここ?)で演奏しますが、それと同じ名称でリリースされたRCA Victor(モノラル期)のLPも数枚ありますが・・・(ちなみに、フィラデルフィアの音楽シーンはここをみると分かりやすいでしょうか・・・)
それとはまた別に、 Philly Pops というポップス・オーケストラがあるので話がややこしいのですが・・・フィラデルフィア管弦楽団 と関係はあるようですが、一応別モノということで話をすすめましょう・・・
この、マンシーニがフィラデルフィア管弦楽団を振った音源について、オーマンディ掲示板 で聞いたりして、色々な方に音源が存在することと、そして最終的にズバリそのもののLPアルバムも教えて頂きました。2000年2月頃ですから、現在オーマンディ掲示板でその頃の書き込みを見ることは出来ませんが、バックアップ用に取っておいたコピーを読み返して、あの頃はオーマンディ掲示板 も賑やかだったなあ・・・10年前のことを想い出しました。BMGファンハウス・BMGジャパン・・・今はソニー・ミュージックに統合されてしまいましたが、RCA Red Seal のオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団 の芸術第2弾(2001年)の発売前後の頃だった・・・かな。
オーマンディ掲示板 では、2007年に逝去された諏訪節生さんから回答を頂いたり・・・諏訪さんは「マンシーニはフィラデルフィアとは数枚のアルバムをつくっています」と仰っていましたが、結局色々探した結果、この1枚しかないだろう・・・と、私なりにそういう結論になりましたが、それを諏訪さんにお伝えして確認することも、もう出来ないのですね・・・お会いする機会はありませんでしたが、音楽現代の諏訪さんの記事は結構読んでいました。オーマンディのことも時折取りあげられていましたねえ・・・
2001年8月にホームページを開設した際、諏訪さんにメールでお知らせすると、
「ホ-ムペ-ジ開設おめでとうございます!
また一つオ-マンディのサイトが増えた!
快挙です。
無理をせずボチボチ続けてくださいね。
りんさんの個性溢れるホ-ムペ-ジを
期待しています。
オ-マンディ以外にも目を向けるのは
凄くいいことですね。」
と、暖かい励ましのメールを頂いたのも、なんだか昨日のことのように思えますなあ・・・飾らない人柄がにじみ出たメールでした。いまだにブログという形で続けているのも、諏訪さんの暖かい励ましがあったからかもしれませんね。
また、掲示板でマンシーニについて、
「あの人は音に厳しくて、サントラレコ-ドも
フィルムのサウンドトラックからの録音を
絶対に許さず、レコ-ド化の時は
必ず、自ら指揮して自分のバンドか、オケをつかって
録音していました。」
と、興味深い情報を書き込んでおられました。確かに、マンシーニ のRCA盤は、映画のサウンドトラックは多くなく、そのスコアで新たに録音した音源なのですね。映画で流れている音と微妙に違うのですよ・・・当時のLPアルバムをCDで聴くとそのクオリティの高さに感心します。
話をLPに戻しますが、LPは2001年の秋に入手出来ました。ebayのオークションでアメリカの出品者から入手したんですなあ・・・その後暫くして、近所の中古屋で500円で売っていたのを見つけた時はショックでした・・・悔しくて拿捕?しましたけど・・・結局、このLPは手元に3枚あります。 時折想い出したようにプレーヤーに乗せてます。
米RCA Red Seal LSC-3106 (C)1969 (LP, No Dog Label)
マンシーニ が Philadelphia Orchestra を指揮したこのアルバム、レコードジャケットは Debut! の文字が大きく銘打たれ、マンシーニ が Academy of Musicで指揮している写真が使われているので、RCA Red Sealとしてかなり力を入れた企画だったのでしょう。
RCA Red Seal が Columbia から Philadelphia Orchestra を獲得した意図の一端が垣間見えますね。RCA の擁するソリストやアーティストが Philadelphia をバックに沢山レコードを作ってくれることを・・・・。しかし残念ながらこの続編は作られなかったようです。The Philadelphia Orchestra Pops という名称のアルバムはこれ以降見あたりませんし・・・
録音は1969年、Ormandy と Philadelphia Orchestra が Columbia から RCA Red Seal に移籍した当初の録音で、 ジャケット写真の通り Academy of Music における収録です。 プロデューサーは John pfeiffer です。
デッドな Academy のサウンドの特徴が感じられますが、幾分エコーを付加しているのか、それほど乾いた音という印象はありません。
Beaver Valley-'37 suite
The River (solo:M.Panitz, A.Giglliotti)
Black Snow (solo:John de Lancie, L.Rosenblatt, G.Carlyss)
The Sons of Italy (solo:John de Lancie, A.Giglliotti, D.Montanaro, B.Garfield, G.Johnson)
Side 2
Dream of a lifetime (William Smith(p) , M.Farago(Harpsichord))
Strings on fire
Cameo for violin (Solo:Norman Carol)
Drummer' Delight
The Ballerina's Dream (M.Panitz (G Piccolo))
Speedy Gonzales
ジャケット裏の解説は マンシーニ 自身の手によるものです。Beaver Valley-'37 組曲は、 マンシーニ の10歳代前半 を過ごした Aliquippa, Pennsylvania の印象・・・とのこと。 "Dream of a lifetime" 以下6曲は、世界に誇る "Philadelphia Sound" そして弦・木管・金管・打楽器各セクションをデモンストレーションする意図で作曲したそうです。各曲毎に Solist がクレジットされ、最後に、
I am deeply grateful to Maestro Ormandy for the opportunity to write and conduct
this first venture by The Philadelphia Orchestra Pops. My warmest thanks go out
to all of the artists of the orchestra.
と Ormandy と Philadelphia Orchestra への感謝が記されています。
1番好きな曲は Speedy Gonzales です。1分半程度の短い曲であっと言う間に終わってしまいますが、philadelphia の機能の最も分かりやすいデモンストレーションになっています。その他の曲は、マンシーニ が気負いすぎてしまったのか、軽妙な洒落た感じの音楽とは違ってちょっとお堅いシリアス調の曲になってしまった感があります・・・と、最初聴いた時はそう思っていたのですが、今日改めて聴き直してみると、やはりマンシーニらしさがあちこちに顔を出していて、他のアルバムとは違う面白さがあります。フィラデルフィア管弦楽団 ソロも曲のあちこちで出てくるので、マンシーニ・フィラデルフィア管弦楽団のファンには興味深いアルバムだと思いますよ。
LPの音は、マスタリングか、或いはプレスが今ひとつのせいか、強音での雑音・音割れもあり、ベストの音質とは言えません。
LPを入手した当時はCD化されているかどうかも全く知りませんでしたが、色々探した結果、RCA Victor Dolby Surround Series でCD化されていました。これは2003年頃に見つけて入手しました。タイトルを見てもフィラデルフィア管弦楽団の演奏かどうか分からないので見つけるのに苦労しました・・・ ブックレットの写真を見ると解るんですな・・・どうして、フィラデルフィア管弦楽団関係の音源はこういう、探すのに一苦労するCDアルバムが多いのか・・・ま、マンシーニ のディスコグラフィの中でも特異?なアルバムであることは間違いないでしょうが・・・

Dolby Surround Sound Encorded CD
Music by Nino Rota, Symphonic Suite from the White Dawn, The Disaster Movie Suite
The French Collection, The Great Waldo Pepper March
Henry Mancini/London Symphony Orchestra(recorded 1976)
Dream of a lifetime, Strings on fire,Cameo for violin, Drummer' Delight, The Ballerina's Dream, Speedy Gonzales, Beaver Valley-'37 suite(The River,Black Snow, The Sons of Italy)
Henry Mancini/The Philadelphia Orchestra Pops(recorded 1969)
これはLSOの録音も収録されたお買い得盤。・・・というか、どちらかというとLSOの方がメインの扱いなのですが、このphiladelphiaの音源は長い間カタログから消えていたこともあり、 Of special interest ・・・と、ブックレットの解説は逆にこちらの方が詳述されています。まあ、LSOの方は有名な曲ばかりですから曲目解説は不要かもしれませんが・・・
Of special interest in this re-issue is his Beaver Valley '37 Suite, which is the heart of the album Mr.Mancini recorded with the Philadelphia Orchestra Pops in June ( 9 & 10) of 1969, presented in its entirety as the second half of this release. Long unavailable int the RCA catalog, it is notable as the first extended suite of music he had written away from the film scoring stage. It is an impressionistic remembrance of his boyhood in West Aliquippa, Pennsylvania, and Musically it takes its cue from the following description in his autobiography : (以下略)
マンシーニ 自身による回想もちらっと記載されています。
"My very first pops concert with a major orchestra was in 1963 with the Cleveland Orchestra. Since then, in concert halls and recordings, it has given me great pleasure and satisfaction to be involved with many of the world's finest orchestras. In addition to my own studio orchestra, two of the best are are represented here: the Philadelphia Orchestra and the London Symphony Orchestra. To all of the Players I offer a warm thank you." - Henry Mancini
CDアルバムが1993年、マンシーニが亡くなったのが1994年ですから、これは晩年の回想でしょう。
フィラデルフィア管弦楽団 との第2弾が出なかったのは、市場の反応が今ひとつだった・・・ということでしょうか。ちょっと残念ですね。
CD化及びDolby Surround により、LPより 音はかなり改善され聴きやすくなっています。ただ、それでも強音で音割れがあり、これはもともと収録時に生じていたことも解りました。
LPは今でもebayのオークションやamazon.comのマーケット・プレイスで入手出来るようですし、CDもアメリカ・日本のアマゾンのマーケット/プレイスで入手出来るようです。日本のは高いので、送料込みでもアメリカから入手した方が安いかもしれませんが・・・
あと、アメリカのアマゾンはダウンロード販売もしていて試聴も出来ます。こちらのほうがお薦めかも・・・以下ご参考に。6曲目以降がフィラデルフィア管弦楽団の演奏です。
CD - amazon.co.jp , amazon.com
MP3 - amazon.com
このブログを書いていてネットで調べていたところ、 A Henry Mancini Discography というサイトにこのLPアルバムとCDアルバムについての記載がありました。7~8年前にこのアルバムについて書いたっきり でその後特に調べることもしなかったから、当時アクセス出来たサイトが無くなっていたり、当時無かった情報があったり・・・これも時代の流れですかねえ・・・
ちなみに、このアルバムを探している途中、ebayのオークションで面白いモノを見かけました。RCA Red Seal がこのLPを全米にプロモーションするキットを、アメリカのラジオ局に配布したものようです・・・

マンシーニからのレター、RCA Red Seal によるアルバムのリリース案内、マンシーニ のバイオグラフィ、そしてラジオ局のDJ用にインタビューの台本まで用意されています。
このアルバム発売当時迄(1969年迄)のマンシーニの輝かしい軌跡を綴った、写真を多用したブックレットも付いてます。
このLPの使い方・注意事項が記されています。
プロモーション用なので、ラベルも白ですねえ・・・
このLPをかけて、全米のDJが台本を見ながらレコードのマンシーニの声と「対談」した模様を電波に乗せたんですなあ・・・電話インタビューとしてに使えるトラックも用意されています。
他のアーティストでもこういうDJ用のLPを見かけたことがありますので、ラジオ・インタビューでこういう手法を使うのは珍しくなかったんでしょうな・・・今はどうなんでしょうかねえ?
実は、このプレスキットには、マンシーニ が Academy of Music で指揮をしている写真集も付いているモノがあったみたいで、それをebayのオークションで見かけたのですが惜しくも入手出来ず、悔しい思いをしたものです。
その後、Academy of Music で マンシーニ が指揮している写真が使われているCDを見かけました。残念ながら、このCDにはフィラデルフィア管弦楽団の演奏は入っておりませんが・・・
(amazon.com , amazon.co.jp )
Academy of Music での マンシーニ の指揮姿の写真が3枚使われています。未だに、逃がした魚は大きかったなあと後悔してますが・・・まあ、またどこかでお目にかかることができるかもしれませんな。
なんか簡単に書くつもりが、昔のことや新たに調べた情報を加えていくうちに段々ときりがなくなってきましたのでこの辺で・・・
A Stunning Sound Spectacular, The Greatest Hits of Christmas, Volume2 ― 2009年12月10日 07時00分
The Greatests Hits of Christmas, A Christmas Spectacular
これは第2弾のこれは初出アルバムです。このジャケットデザインですが、第1弾のLSC-3326のジャケット写真をトリミングして体裁を整えただけ・・・というこれまた手抜きデザインとなっています。まあ、悪いデザインでは無いのですが、もっと手をかけて欲しいものです。演奏内容が素晴らしいだけ余計に残念に思えますな・・・曲目は下記の通り。
(SideA)
Hark! The Herald Angels Sing(1)
Away in a Manger(1)
God Rest Ye Merry, Gentlemen(2)
The Little Drummer Boy(1)
O Little Town of Tanenbaum(3)
Silver Bells(4)
Jingle Bells(2)
(SideB)
Deck the Halls(3)
White Christmas(2)
The First Noel(1)
Sleigh Ride(4)
What's Child is This?(1)
Angels We Have Heard On High(1)
Winter Wonderland(2)
14 All-Time Favorites Spectaculary Socred by Arthur Harris
(1)The Philadelphia Orchestra and Chorus
directed by Eugene Ormandy
(2)The Philadelphia Orchestra and Chorus
directed by William Smith
(3)The Philadelphia Orchestra Chorus
directed by Robert Page
(4)The Philadelphia Orchestra, directed by Eugene Ormandy
こちらも第1弾と同じく、伝統的な曲はマエストロ・ジーン、ポップス・ヒット曲は副指揮者の William Smith という割り振りになっています。こちらも残念ながら、Smithの振った演奏は、CD "Joy to the world" (BMG/RCA GOLD SEAL 6430-2-RG ) には収録されておらず、LPでしか聴けません。
A Stunning Sound Spectacular
The Greatest Hits of Christmas Volume2
14 All-time Favorites in Brilliant New Arrengments
こちらは初発売のLSC-3326の再発盤で、曲目はまったく同じです。初発売盤から1年後の再発盤ですが、どうもこの2つの盤はずっと併存していたような気がします・・・
表ジャケットのデザインはまあまあですが・・・
このLP、再発盤は中古で、初発売盤は未開封品で入手出来ました。なかなかいい音でまあ満足ですが、やはり内周トラックは音が荒れてビビリますし、やはり元のマスターからCD化して欲しいですね。特に冬は気温が下がるので、カートリッジダンパーが固くなり音が余計ビビリやすくなるのでねえ・・・若干針圧を重めにしても根本的な解決にはならないし・・・困ったもんです。
LPアルバム全般に言えることですが、A面・B面でそれぞれ曲の割り振りや順番が考えられており、やはりそれぞれの面の最初と最後はそれに相応しい曲を配置しているようです。B面の頭には気分をガラっと変えるような曲を持ってきたり・・・とか。CD時代には無くなってしまった楽しみの一つですな。手抜きジャケットでもやはりそれなりに楽しめますし・・・CDの手抜きブックレットは救いようがありませんが・・・
では。
Christmas with Eugene Ormandy and The Philadelphia Orchestra ― 2009年12月10日 06時00分
A Christmas Spectacular
THE GREATEST HITS OF CHRISTMAS
これが初発売のオリジナルアルバムとなります。まだ Living Stereo 時代の LSC番号がついています。曲目は下記の通り。
(SideA)
Joy to the world(1)
I'll be Home for Christmas(2)
Adeste Fideles(3)
It came upon the midnight clear(4)
We wish a merry christmas(1)
The christmas song(2)
Go tell it on the mountain(2)
(SideB)
Santa claus is comin' to town(2)
I wonder as I wander(3)
We three kings of orient are(4)
Carol of the bells(3)
Rudolph the red-nosed reindeer(2)
Good King Wenceslas(1)
Silent night(1)
All Song Arrangements by Arthur Harris
(1)The Philadelphia Orchestra and Chorus,
directed by Eugene Ormandy
(2)The Philadelphia Orchestra and Chorus,
directed by William Smith
(3)The Philadelphia Orchestra, directed by Eugene Ormandy
(4)The Philadelphia Orchestra Chorus,
directed by Robert Page
伝統的な曲はマエストロ・ジーンが振っていますが、ポップスのヒット曲は副指揮者の William Smith が振っています。まあ、ポップス・ヒット曲を19世紀の伝統を背負っているマエストロに振ってもらうのも酷な話なので、そういうことになったのでしょう。個人的には Smith が指揮している "I'll be Home for Christmas" や "The Christmas song" などがお気に入りなのですが・・・ハリスの編曲もなかなか聴かせますし、フィラデルフィアの豊かな弦セクションや輝かしいブラスの響きを楽しめます。
残念ながら、昨日取り上げたCD "Joy to the world" (BMG/RCA GOLD SEAL 6430-2-RG ) には彼の指揮している曲は除かれています。
CHRISTMAS with EUGENE ORMANDY
and THE PHILADELPHIA ORCHESTRA
こちらは、1981年の廉価盤Gold Seal再発盤。曲目はLSC-3326とまったく同じです。再発盤があるということは、まあ結構売れたんでしょうな。ジャケット表のデザインは初出よりも凝っていて出来が良く、後のCDアルバム (BMG/RCA GOLD SEAL 6430-2-RG )もこのデザインを使っています。
後のCDアルバム (BMG/RCA GOLD SEAL 6430-2-RG )はLPより遙かにいい音に仕上がっているので、未CD化の曲も含めてオリジナルの形でCD化して欲しいものだと切に願う次第。
現在ではこのようなフル・オーケストラ+コーラスを使ったこのような贅沢なクリスマス・アルバムを製作することはほぼ不可能なのですから、次回取り上げる(つもり)のVol.2も含めて完全な形でCD化して欲しいもんですワ・・・
それでは。
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