The Philadelphia Orchestra, Supersonic Spectacular/Eugene Ormandy - RCA Red Seal R243734 2 Record Set ― 2013年03月23日 11時15分

Supersonic Spectacular/Eugene Ormandy
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
RCA Red Seal R243734 Sided Dog 2 Record set (C)1981
Produced for RCA Music Service by Eugene Brigati
Remastered by Al Fait
Art Direction : J. Stelmatch
Album Design : George Corsillo
このLpセット、以前採り上げたTHE ENCHANTED WORLD OF THE JOHANN STRAUSS(RCA Red Seal R214475)と同じく、解説なし・シングルジャケットに2枚のLPを紙製スリーヴに入れた放り込んだだけのバジェット盤(お買い得盤)仕様、オート・チェンジャーの面割りである・・・といっても一応「起承転結」?らしき構成(「魔法使いの弟子」で始まり「火の鳥」で終わる)ではあるが名曲の羅列でもあるのでどういう順番で聴こうが聴く側の勝手ではあるのだが・・・
RECORD1 Side1
デュカス「魔法使いの弟子」、ムソルグスキー「禿げ山の一夜」
RECORD1 Side4
プロコフィエフ「三つのオレンジの恋」からマーチ
ストラヴィンスキー「火の鳥」組曲
RECORD2 Side2
R.シュトラウス「薔薇の騎士」組曲
RECORD2 Side3
サン=サーンス「サムソンとデリラ」からバッカナール
ハンデル「サムソン」より「高らかにラッパを響かせよ」
ラヴェル「ワルツ」
未開封新品・・・なのだが、ゴミだらけ(アメリカ製のLpには珍しくないから困る)で、しかも経年劣化(30~40年前のLpだし)のせいか盤面の見た目は良くない。しかも ペナペナDynaflex仕様のようでソリも相当なもので再生中のカートリッジは上下左右(オフ・センターも・・・)に揺れるが、こんな状態でもちゃんとまともに音が出るのだからある意味大したモンである・・・

恐らく、Lpコレクターにはまず見向きもされない RCA Red Seal Sided Dog Label ではあるが、Ormandy/Philadelphiaの録音を語る上で避けて通れない時代のレーベルでもある。十数年前はこのレーベルでしか聴けない音源もあったのだから・・・
んでは。
Ormandy/Philadelphia - Tchaikovsky's the 3 Great Symphonies 1973年,1974年,1968年 ― 2011年09月30日 05時40分
RCA Red Seal CRL3-1838 Sided Dog 3LPs (C)1976
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
チャイコフスキーの後期交響曲(4~6番)の3枚組LPBOXセット。ボックス本体裏側に簡単な曲目解説がある。バジェット・プライスのお買い得盤。
4番が1973年、5番が1974年、6番「悲愴」が1968年の録音。
インナー・スリーヴ。(当時の)最新リリース盤の情報が記されている。日本盤も当初は紙のインナー・スリーヴで同じようなことをやっていたようだが、1980年代後半にリアルタイムで買ったLPでは既に姿を消していた(ポリ袋のスリーヴだった)

いつの間にかRCA Red Seal のジャケット表舞台から姿を消したニッパー君はレコードラベルで細々と最後まで使われた・・・
当時、同コンビのチャイコフスキー初期交響曲(1~3番)も、ボックスセットでリリースする考えがあったようだが、結局分売でリリースされ、日本では1番しかLPリリースされなかった。この初期交響曲集がCDセットとしてリリースされるのは21世紀に入ってからであった・・・んでは。
Ormandy & Philadelphia - Hallelujah! Handel's Great Choruses and Other Favorites ... Newly Scored for Double Orchestras of Winds, Brass and Strings. ― 2010年04月14日 07時35分

Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Hallelujah! Handel's Great Choruses and Other Favorites ... Newly Scored for Double Orchestras of Winds, Brass and Strings.
Conceived by R. Peter Munves
Produced by Max Wilcox
Recording Engineer : Richard Gardner
Arranged by Arthur Harris
Side 1
Messiah:
Hallelujah Chorus
For Unto Us a Child is Born
Lift up ye Heads
Pastoral Symphony(Transcribed by Eugene Ormandy)
Amen Chorus
Judas Maccabaeus:
See the Conquering Hero Comes
Side 2
Samson:
Awake the Trumpet's Lofty Sound
Concerto for Organ and Strings in F:
II.Allegro : The Cuckoo and the Nightingale
Alexander's Feast:
Revenge, Timotheus Cries
Water Music(※)
Allegro pomposo
Air
Bourrée
Hornpipe
Minuet
(※)Water Music also available on following CDs
BMGファンハウス/RCA Red Seal CTB-1002
(Not for Sale、2003年発売のオーマンディ・フィラデルフィア管弦楽団の芸術Vol.3の特典CD)
Tower Records RCA Precious Selection 1000 第4期 Vol.2
TWCL-4020(2007/3/15)
このディスク、「水上の音楽」のみCD化されているが・・・勿体ない・・・爽快なサウンドが楽しめるのに・・・




洒落て遊びまくっている米盤と正反対の肩が凝るド真面目啓蒙解説・・・どうしてこうも違うのか不思議である・・・ジャケットも来日公演写真で面白味に欠ける・・・

Ormandy & Philadelphia - Brhams : Alto Rhapsody, Tragic Overture & Haydn Variations ― 2010年03月13日 12時45分

Brahms : Alto Rhapsody, Tragic Overture, Haydn Variations
Shirley Verrett (ms),
Men of the Temple University Chorus directed by Robert Page
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
このアルバムに収録されている3曲は国内盤CD化されたのだが、残念なことに3曲ともバラバラのアルバムに収録されている。
Haydn Variations は ブルックナーの7番交響曲のアルバム(BMGファンハウス Edition ⅡVol.4 BVCC-38113 )へ、 Tragic Overture は シューベルトの未完成交響曲とモーツァルトのジュピター交響曲のアルバム(BMGファンハウス Edition ⅢVol.1 BVCC-38282)へ、そしてAlto Rhapsody はマーラー「復活」のアルバム(BMGファンハウス Edition ⅢVol.1 BVCC-38283-4)へ・・・という具合・・・このジャケットデザインが復刻されなかったのは実に残念だ。

収録時期は、Haydn Variations が1969年 academy of music 、Alto Rhapsody も1969年だが 会場は Scottish Rite Cathedral 、Tragic Overture は同会場だが1977年収録である。Haydn Variations と Alto Rhapsody は収録されてからLP発売されるまで 10年近く眠っていた音源ということになる。もしかして、Tragic Overture は 眠っていた Variations と Alto Rhapsody の埋め合わせとして録音されたりして・・・

ま、それはさておき、これはなかなか良いアルバムだと思う。バラバラで聴くのと、こうして3曲が纏まったアルバムで聴くのとではやはり聴く方の気持ちも違うというものだ・・・これまで、Alto Rhapsody と Tragic Overture は食わず嫌いで敬遠していたのだが、こうして聴くと良さが分かるな。
んでは。
Tchaikovsky Symphony no.1 "Winter Dreams" ― 2009年12月31日 13時12分
Tchaikovsky Symphony No.1 "Winter Dreams"
also available on CD BMGファンハウス/RCA Red Seal BVCC-38288-89 (2CD Set, 2003年12月) Coupled with Symphony no.2"Little Russian" & Symphony no.3"Polish"
この演奏も10年前は聴けませんでしたな・・・今はCDで手軽に聴けるようになりましたが・・・CDが出る前、このLPはなかなか見かけることが無く、結局、ネットを使ってアメリカの中古屋さんでこのLP(米RCA Red Seal ARL1-3063)を見つけてオーダーしたんですなあ・・・航空便で送ってもらって・・・今となっては懐かしい・・・(遠い目<オイオイ、まだはえ~よ)
オーマンディ・フィラデルフィア管弦楽団によるチャイコフスキー の初期交響曲(「冬の日の幻想」「小ロシア」「ポーランド」)は、日本では 「冬の日の幻想」 だけが LP発売されて、「小ロシア」「ポーランド」 は 2003年のCD化でようやく発売されたという特異な経緯を辿った、このコンビの超名盤である。
たまたま数日前、大須のハイファイ堂レコード売り場の100円セール でこの日本RVC盤を見かけて、懐かしさのあまり捕獲してしまったという次第。残念ながら帯は無かったが・・・
解説は歌崎和彦氏。ちょうど、マエストロが音楽監督辞任を発表した頃で、解説にもそのことがタイムリーな話題として取りあげられている。これもLPを聴く楽しみの一つかな・・・
ちなみに、米盤のレコードスリーヴは見ていて楽しい。
ラフマニノフにはニッパー君が似合・・・う? ― 2009年12月14日 07時20分
Rachmaninoff Symphony no.2
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra (recorded 1973)
also available on CD
日BMG Funhouse/RCA BVCC-38057(P)1999 coupled with Scriabin"Poem of Ecstasy (rec1971)"
このRCA RCA Red Sealに遺されたステレオ録音が、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団によるラフマニノフ交響曲第2番の唯一のノーカット全曲盤となります。
米コロムビアのステレオ録音とユニテル収録の映像では残念ながらカット版で演奏していますが・・・
この演奏については以前ブログに書いたので、興味のある方は見て下さいな。
XRCD化により信じられない程の音質で蘇ったシベリウスの2番交響曲と同様、このラフマニノフもXRCD化と共にこの解説も丁寧な日本語訳で収録して欲しいものですが・・・
Jack Diether の解説には、この曲につきまとう慣習的なカットについて触れられているのでその辺りを少し・・・
The E Minor is Rachmaninoff's longest symphony, and it should be noted that there are today as many as 17 cuts traditionally made in it. These cuts were "officially sanctioned"(though not strictly enjoined) by the aging composer literally decades after the event - between 1933 and 1935, according to Maestro Ormandy. They are from four to 76 bars in length, 300 bars in all, or about the length of an average symphonic movement in themselves. The deleted passages contain melodic and harmonic extensions, developments and parts of reprises. These cuts alter the shape and musical meaning of symphony, of course, and it can be argued that they also tend to impede its normal dynamic flow. Rachmaninoff's extended passage characteristically ebb and flow much in the manner of Elgar's, whose two symphonies are each comparable in size to this one. ....(後略)
来月発売されるDVDに収録予定のマエストロのインタビューと合わせて読むと興味深いことでしょう・・・
さて、ラフマニノフといえば、RCA Victor の専属アーティスト ということもあり、彼の演奏はRCA Victor Red Seal(所謂「赤盤アーティスト」ですな・・・)のSPで発売されています。これらの演奏はLP、そしてCD復刻もされており、息の長いロングセラーとなっています。
映画シャインで、蓄音機からラフマニノフのピアノ協奏曲第3番(ニッパーマーク(たぶんRCAビクター盤)SP盤が乗っかってたかな?)が流れるシーンがあったと思います。あの蓄音機のターンテーブルでくるくる回るニッパー君のシーンが印象的でしたね。
さて、このLPもちゃんとニッパー君がおります。インナー・スリーヴはごらんの通り。
レコード・ラベルも、RCA Red Seal LP後期の Sided Dog です。
シャイン・・・の再現には程遠い・・・ですが、一応ターンテーブル上でくるくる回るニッパー君。曲もラフマニノフのシンフォニーで演奏がオーマンディ・フィラデルフィア管弦楽団・・・これ以上を何を望むべきか・・・酒か?
A Stunning Sound Spectacular, The Greatest Hits of Christmas, Volume2 ― 2009年12月10日 07時00分
The Greatests Hits of Christmas, A Christmas Spectacular
これは第2弾のこれは初出アルバムです。このジャケットデザインですが、第1弾のLSC-3326のジャケット写真をトリミングして体裁を整えただけ・・・というこれまた手抜きデザインとなっています。まあ、悪いデザインでは無いのですが、もっと手をかけて欲しいものです。演奏内容が素晴らしいだけ余計に残念に思えますな・・・曲目は下記の通り。
(SideA)
Hark! The Herald Angels Sing(1)
Away in a Manger(1)
God Rest Ye Merry, Gentlemen(2)
The Little Drummer Boy(1)
O Little Town of Tanenbaum(3)
Silver Bells(4)
Jingle Bells(2)
(SideB)
Deck the Halls(3)
White Christmas(2)
The First Noel(1)
Sleigh Ride(4)
What's Child is This?(1)
Angels We Have Heard On High(1)
Winter Wonderland(2)
14 All-Time Favorites Spectaculary Socred by Arthur Harris
(1)The Philadelphia Orchestra and Chorus
directed by Eugene Ormandy
(2)The Philadelphia Orchestra and Chorus
directed by William Smith
(3)The Philadelphia Orchestra Chorus
directed by Robert Page
(4)The Philadelphia Orchestra, directed by Eugene Ormandy
こちらも第1弾と同じく、伝統的な曲はマエストロ・ジーン、ポップス・ヒット曲は副指揮者の William Smith という割り振りになっています。こちらも残念ながら、Smithの振った演奏は、CD "Joy to the world" (BMG/RCA GOLD SEAL 6430-2-RG ) には収録されておらず、LPでしか聴けません。
A Stunning Sound Spectacular
The Greatest Hits of Christmas Volume2
14 All-time Favorites in Brilliant New Arrengments
こちらは初発売のLSC-3326の再発盤で、曲目はまったく同じです。初発売盤から1年後の再発盤ですが、どうもこの2つの盤はずっと併存していたような気がします・・・
表ジャケットのデザインはまあまあですが・・・
このLP、再発盤は中古で、初発売盤は未開封品で入手出来ました。なかなかいい音でまあ満足ですが、やはり内周トラックは音が荒れてビビリますし、やはり元のマスターからCD化して欲しいですね。特に冬は気温が下がるので、カートリッジダンパーが固くなり音が余計ビビリやすくなるのでねえ・・・若干針圧を重めにしても根本的な解決にはならないし・・・困ったもんです。
LPアルバム全般に言えることですが、A面・B面でそれぞれ曲の割り振りや順番が考えられており、やはりそれぞれの面の最初と最後はそれに相応しい曲を配置しているようです。B面の頭には気分をガラっと変えるような曲を持ってきたり・・・とか。CD時代には無くなってしまった楽しみの一つですな。手抜きジャケットでもやはりそれなりに楽しめますし・・・CDの手抜きブックレットは救いようがありませんが・・・
では。
Levine conducts Mahler's Symphony no.10 その1 ― 2009年09月19日 17時30分
Mahler Symphony no.10
http://en.wikipedia.org/wiki/Symphony_No._10_%28Mahler%29
交響曲第10番 (マーラー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC10%E7%95%AA_%28%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%29
Second performing version (1966–1972; appeared in print in 1976) of the Draft for the 10th Symphony, prepared by Deryck Cooke
http://en.wikipedia.org/wiki/Deryck_Cooke
James Levine conducts The Philadelphia Orchestra
http://en.wikipedia.org/wiki/James_Levine
recorded at Scottish Rite Cathedral, Philadelphia,
Jan, 1978(1st Mov.) & Apr.1980(2nd-5th Mov.)
other LPs
RVC/RCA Red Seal RCL-8036/7 2LPs (P)1981
独RCA Red Seal RL03726 2LPs (P)1981
also available on CDs
米RCA Red Seal RCD2-4553 2CDs
BMG ファンハウス/RCA Red Seal BVCC-38139/40 2CDs (C)2001
未完に終わったマーラーの交響曲第10番をとりあえず聴ける形に実体化(Realization)しようとして、英国のデリック=クックが、遺されたスコアやスケッチから演奏用バージョン(performing version)を作成している。
これは復元(Restore)して完成・・・ではなく、あくまで演奏用暫定版なので「補筆完成版」と言うのはクックの意図に反することらしい・・・わざわざ演奏用バージョン(performing version)と断っているのはそういうことだそうだ・・・
英語でハッキリと performing version と明記されているのだが、日本ではどうもその意図が無視されている・・・ということらしい・・・
・・・で、英語圏と日本では、クックによる演奏用バージョンの言い方が異なり、なんともややこしい事態になっている
実際、米LP盤と国内CD盤の双方の解説を読むと頭が混乱する。
「いったい、この演奏のバージョンはどれ?」
wikipedia や LP・CDの解説を総合すると、どうやらこんな風になっているようだ・・・
Summary of the Cooke versions
Cooke's performing editions of the Tenth Symphony may be summarised as follows:
Cooke "0" – (1960, unpublished) (注:Incomplete Version)
BBC performance, completed 1st, 3rd and 5th movements plus fragments from 2nd and 4th movements; presented as part of a lecture-demonstration
この不完全な「未完全版」が日本では「第1稿」と呼ばれている。
Cooke I – first complete performing version (1960–1964; unpublished)
Premiered on 13 August 1964 by Berthold Goldschmidt; basis for the recordings by Eugene Ormandy (1965/66) and Martinon (1966)
First Version、つまり最初の演奏用完全版が日本では「第2稿」と呼ばれる。「第2稿」ではどんな位置づけになるのか分からん・・・オーマンディ・フィラデルフィアの米国初演と世界初録音はこのFirst Versionによるもの。
Cooke II – second performing version (1966–1972; appeared in print in 1976)
premiered on 15 October 1972 by Wyn Morris[5]; basis for all recordings from 1972 to 1992
この Second Version が日本で言う「第3稿(最終稿)第1版」になる。今回のレヴァイン&フィラデルフィアの演奏もこれだ。
Cooke III – basically a reprint of the 1976 score (printed in 1989)
various reading errors corrected, some minor changes made in orchestration, and the whole enhanced by considerations concerning performance; the editorial input coming from David and Colin Matthews and Berthold Goldschmidt
Third Version。日本で言う「第3稿(最終稿)第2版」になる。
簡単に書くと・・・
Cooke 0(Imconplete Version) - 「第1稿」
Cooke I(First Version) - 「第2稿」
Cooke II(Second Version) - 「第3稿(最終稿)第1版」
Cooke III(Third Version) - 「第3稿(最終稿)第2版」
なる程、こりゃ混乱するわけだワ・・・完成した年と出版した年が離れていたりして、どっちがどっち?と訳分からなくなりそうですが・・・
Cooke II(Second Version) と Cooke III(Third Version) については、
in collaboration with Berthold Goldschmidt, Colin Matthews and David Matthews
ということで、この3人の協力のもとで改訂を行ったそうな。クック自身は1976年8月のインタビューで、Cooke II(Second Version) を "My final version"と言っていたそうだから、これが彼が手がけた最終版ということなのだろう。
Cooke III(Third Version) についてはクックの死後出版されており、彼の死後、ゴルトシュミットとマシューズ兄弟によるさらなる訂正や改訂が加えられた・・・ということか・・・な・・・
あ~慣れないことをすると疲れる・・・音楽じゃなくて「音が苦」になっちまうぜ・・・
さて、今回のレヴァイン&フィラデルフィアの演奏は Second Version (日本では「第3稿(最終稿)第1版」)で演奏されている。市場に出ているCDの演奏の多くはこのクックのSecond Versionの演奏のようだ。
まあ、クック以外にも色々な「演奏用バージョン」があるので、興味のある向きは色々聴き較べるのもまた一興かな?
さて、このレヴァイン・フィラデルフィアの演奏ですが、1楽章だけ1978年に収録され、マーラーの5番と2枚組第4面にカップリングされて世に出ている。(米CD盤も同じ組み合わせ、日本は不明)
その後1980年に残りの楽章が Sound Stream社のディジタル録音で収録され、アナログ録音の1楽章もディジタル・マスタリングして1981年に発売・・・という経過を辿っている。
Sound Stream社
http://en.wikipedia.org/wiki/Soundstream
ま、色々事情があったんでしょうな・・・
まだまだディジタル・レコーディングが「売り」になる頃で、ラベルにも DIGITAL のロゴが・・・ニッパー君が透明スリーヴに印刷されていたり、ジャケットも、真ん中に四角い穴を開けた大きめのジャケットに、LPがそれぞれ1枚ずつ入ったジャケットを2枚を入れる・・・という、ボックスとはまた異なる仕様だし。凝った割には安っぽいような・・・
(その2に続く)
Dvořák's "New World" Symphony ― 2009年08月27日 07時37分
also available on Stereo 8 - ARS1-2949 & Cassette - ARK1-2949
Antonín Dvořák
http://en.wikipedia.org/wiki/Anton%C3%ADn_Dvo%C5%99%C3%A1k
Symphony No. 9 "From the New World" (Op. 95)
http://en.wikipedia.org/wiki/Symphony_No._9_%28Dvo%C5%99%C3%A1k%29
Cover art : Ralph Keefe, Inc.
Eugene Ormandy & The Philadelphia Orchestra
also available on CD
-BMGジャパン/RCA Red Seal BVCC-38053
(オーマンディ・フィラデルフィアの芸術 I Vol.6, 1999年発売)
フィラデルフィア管弦楽団の元イングリッシュホルン奏者、Louis Rosenblatt氏が亡くなられたそうです。
The Philadelphia Inquirer 2009年8月25日記事
Louis Rosenblatt, 81, Phila. Orchestra musician
http://www.philly.com/inquirer/breaking/news_breaking/20090825_Louis_Rosenblatt__81__Phila__Orchestra_musician.html
相次ぐ訃報に接して、オーマンディ・フィラデルフィアの黄金時代を遠く感じてしまいますなあ・・・実演を聴けずにすれ違ってしまった世代としては特に・・・
・・・ということで、今日はドヴォルザークの新世界を聴いて氏を偲ぶことにしましょう・・・
日本コロムビア廉価盤「名曲ギャラリー」で聴いたアンチェル&チェコ・フィルによる名演をガキの頃に聴いて、その刷り込みのせいか、他の多くの演奏を聴いても今ひとつピンと来ない・・・という状況が長く続きましたが、それを打破?したのがこの演奏。
アンチェル&チェコ・フィルによるピシッと引き締まった演奏も良し、このスケールが大きくのびのびとしたオーマンディ・フィラデルフィアの演奏もまた良し・・・ですな。
日本のクラシックLPと違って、ジャケット・デザインも結構凝ってますな・・・
2楽章は「家路」という名前でも親しまれてたっけ・・・小学校の帰宅の音楽がまさにこれだった・・・イングリッシュホルンのソロのメロディーは小学生の6年間ずっと聞かされ続けで聴き飽きてしまった感がある・・・ということで、メロディーが忘却の彼方になった頃に聴くといいですワ・・・
この演奏は、9月30日発売予定の「Blu-spec CD(TM)によって蘇る、RCA Red Sealのアナログ黄金期の名盤!」でも出るみたいですな。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」&スメタナ:モルダウ
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=BVCC000020012
興味のある方はどうぞ。では。
THE ENCHANTED WORLD OF THE JOHANN STRAUSS ― 2009年08月08日 08時50分
THE ENCHANTED WORLD OF THE JOHANN STRAUSS
Eugene Ormandy & The Philadelphia Orchestra
RECORD1
↓Side1
-①Tales from the Vienna Woods②Artists' Life③Auf der Jagd Polka
↑Side4
-⑫Emperor Waltz⑬Roses from the South⑭Perpetual Motion
①Toni Noichi,Zither solo
RECORD2
↓Side2
-④Vienna Blood⑤Tritsch Tratsch Polka⑥The Blue Danube⑦Thunder and Lightning Polka
↑Side3
-⑧Voice of Spring⑨Where the Citrons Bloom⑩Annnen Polka⑪Treaure Waltz
also available on CDs
日BMGファンハウス BVCC-38115(①②③④⑥⑦⑧⑩⑫⑬)
日BMGファンハウス BVCC-38128(⑤⑭)
米BMG/RCA Classics Classical Navigator 74321 24025 2(①④⑥⑧⑨⑪)
「ヨハン=シュトラウスの魅惑の世界」というタイトルかね、こりゃ。
解説なし、シングルジャケットに2枚のLPをそれぞれ紙製スリーヴに入れた放り込んだだけのバジェット盤。アメリカのクラシック盤はこういう廉価盤はおおいようだけど、日本では見たことないなあ・・・レコードを消耗品扱いしていたアメリカと貴重品扱いした日本の違いかな・・・
レコードラベルは「横犬」"Sided Dog"である。ちなみに、RCA Living Stereo 時代の「影犬」"Shaded Dog" は音が良くて貴重ということで、結構高値がつくらしい。1枚数万円という盤も見たことがある。その後は白犬 "White Dog"になり、1968~1969年年頃、RCAのロゴも変わり、ラベルからニッパー君の姿が消える("No Dog")が、1970年代後半に「横犬」"Sided Dog"として復活する。
どうも、RCA Records は1960年代末から「ニッパー君」を商標として持て余していたような感じである。RCAのロゴが変わった後も暫くニッパー君をジャケットに登場させたり、ジャケットから姿を消したかと思えばラベルで復活するし・・・良く分からん。
日本のRCA盤は日本ビクターがニッパー君を押さえて使えないので、LP時代ずっと"No Dog"だったが・・・
このあたりは下記をご覧下さいませ。
Glorious Sounds of Music
-RCA & RCA Victor Red Seal Analog Discs
http://www.ne.jp/asahi/tron/music/RCADisc.htm
話が犬になってしまった。シュトラウスに申し訳ない。
で、この2枚組LPで、オーマンディ/フィラデルフィアのJ.シュトラウスは殆ど網羅出来る・・・ということになるお買い得盤である。一応、全てCD化されているの・・・かな?CD化されてもあちこち分散しているのでややこしい。
ちなみにこのLPもオートチェンジャー仕様だけど、どっから聴いてもそう大差はない。横犬の盤は結構しっかりしており、ダイナフレックス盤のペナペナさとはえらい違いである。
では、このへんで。
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