團伊玖磨 交響曲第4番 - オーマンディ&フィラデルフィア 1967年 大阪公演2022年01月12日 03時42分

こんな音源を見かけました。


オーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団の1967年初来日公演のライブ録音、ラジオ放送のエアーチェックが音源みたいですね。大阪フェスティヴァルホールはデッドなホールなようで、乾いた音質ですが良好な部類かと。

00:00 I. Allegro ma non troppo
07:24 II. Adagio
13:25 III. Tempo di Minuetto (Allegretto)
18:14 IV. Allegro con brio
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Recording: Radio Broadcast

当日のプログラムは下記の通り。

大阪国際フェスティヴァル 第10回記念
1967年5月5日 大阪フェスティヴァルホール
ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲
J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番
團伊玖磨 交響曲第4番
ベートーヴェン 交響曲第5番
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団

オーマンディは、公演プログラムに、来訪する国の作曲家の曲を加えていたようで、この團伊玖磨の交響曲第4番も当時の新曲で、貪欲に新作を追いかける「初演魔オーマンディ」の面目躍如ぶりが伺えます。

なお、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の1967年初来日公演の一部がCD化されております。2018年12月30日に書きましたが、改めて。(下記参照)


King International KKC-2172

①ヒンデミット:交響曲「画家マチス」
②バルトーク:管弦楽のための協奏曲
③ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」~ハンガリー行進曲

ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
録音:1967年5月4日/大阪フェスティバルホール(ライヴ)

当アルバムは5月4日に大阪フェスティバルホールで行われた公演。ヒンデミットの「画家マチス」とバルトークの「管弦楽のための協奏曲」はそれぞれ3種のセッション録音が残されていますが、ライヴではさらに熱気が加わりオーケストラの音の渦に包まれるかのようです。貴重なのがベルリオーズの「ハンガリー行進曲」。53年の古い録音しかなく、ファン必聴です。(キングインターナショナル)



King International KKC-2173

①日本・アメリカ両国国歌
② J.S. バッハ(オーマンディ編):トッカータとフーガ ニ短調BWV565
③シベリウス:交響曲第2 番ニ長調Op.43
④バーバー:弦楽のためのアダージョ

ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
録音:1967年5月12日/東京文化会館(ライヴ)

オーマンディ自身がオーケストレーションしたバッハの「トッカータとフーガ」は、近代オーケストラの機能を駆使したものですが、ライヴでもオーケストラ全体がひとつの楽器のように響くのに驚かされます。また作曲者も絶賛したという得意のシベリウスの豊かな響きも素晴らしい限り。「フィラデルフィアの弦」と讃えられる魅力もバーバーのアダージョで存分に味わうことができます。(キングインターナショナル)

エミール・ギレリス/オーマンディ ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番2022年01月09日 07時40分


オーマンディ指揮のラフマニノフは、以前メロディアから出ていた演奏のCD化です。残念ながら、大幅なカットがあります。ヨッフム指揮のベートーヴェンは初出のようです。

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鋼鉄のタッチが炸裂、ギレリスの真骨頂
ベートーヴェンとラフマニノフ、ふたつの「第3番」!

ギレリス・レガシー・シリーズ第11弾。鋼のピアニスト、ギレリスの力強い打鍵とテクニックが冴えわたる協奏曲2曲を収録。ラフマニノフはMELODIYAからLPで出ていたことがありますが、ベートーヴェンは初出と思われます。いずれにせよCDとしてのリリースは大変に貴重、見逃せない内容となっております。(キングインターナショナル)
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【曲目】
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37
(2)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30

【演奏】
エミール・ギレリス(ピアノ)
(1)オイゲン・ヨッフム(指揮)、コンセルトヘボウ管弦楽団
(2)ユージン・オーマンディ(指揮)、フィラデルフィア管弦楽団

【録音】
ライヴ録音:(1)1968年3月7日/アムステルダム、(2)1966年12月27日/ニューヨーク

オーマンディ&フィラデルフィア 1967年来日公演ライヴ2018年12月30日 12時30分

オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の来日公演ライヴ、必ず日本の放送局に録音が遺っていると思ってましたが、漸くこうして世に出てきましたねえ・・・
あと、彼らの地元の定期公演はラジオ番組として放送されていましたから、そのアーカイヴも聴いてみたいものですねえ・・・

来年1月発売予定とのこと。


King International KKC-2172
KING INTERNATIONAL:KKC-2172
①ヒンデミット:交響曲「画家マチス」
②バルトーク:管弦楽のための協奏曲
③ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」~ハンガリー行進曲
ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
録音:1967年5月4日/大阪フェスティバルホール(ライヴ)

当アルバムは5月4日に大阪フェスティバルホールで行われた公演。ヒンデミットの「画家マチス」とバルトークの「管弦楽のための協奏曲」はそれぞれ3種のセッション録音が残されていますが、ライヴではさらに熱気が加わりオーケストラの音の渦に包まれるかのようです。貴重なのがベルリオーズの「ハンガリー行進曲」。53年の古い録音しかなく、ファン必聴です。(キングインターナショナル)


King International KKC-2173
KING INTERNATIONAL:KKC-2173
①日本・アメリカ両国国歌
② J.S. バッハ(オーマンディ編):トッカータとフーガ ニ短調BWV565
③シベリウス:交響曲第2 番ニ長調Op.43
④バーバー:弦楽のためのアダージョ

ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
録音:1967年5月12日/東京文化会館(ライヴ)

オーマンディ自身がオーケストレーションしたバッハの「トッカータとフーガ」は、近代オーケストラの機能を駆使したものですが、ライヴでもオーケストラ全体がひとつの楽器のように響くのに驚かされます。また作曲者も絶賛したという得意のシベリウスの豊かな響きも素晴らしい限り。「フィラデルフィアの弦」と讃えられる魅力もバーバーのアダージョで存分に味わうことができます。(キングインターナショナル)

2022年1月12日追記

1967年、ストコフスキのフィラデルフィア管弦楽団 復帰演奏会ライブ マーラー「復活」2017年12月24日 11時00分

伊Memoriesから面白いライブが出てきました。

emories MR2587/2588
1967.11.9 Live Recording at Academy of Music, Philadelphia

オーマンディとフィラデルフィアの商用録音(RCA Red Seal Stereo)が1970年3月(フィラデルフィアのタウン・ホール、録音当時の名称は「スコッティッシュ・ライト・カテドラル」に変わってますが)ですから、これはその2年半程前の録音と言う事になります。

デッドなアカデミーの特徴が良く出ており、オーマンディとフィラデルフィアとの録音とも共通する音の特徴が感じられます。

ストコフスキならではの大胆なカットもあったり、色々興味深い録音です。

気になるサウンドですが、ノイズ除去ソフトのせいでしょうか、静かな時にも聴こえますが、音の大きさに比例して大きくなる「キーン」というノイズが気にはなります(特に、ヘッドホンで)。その辺りを改善したリマスタリングで聴きたいものですが、これは貴重なライブと言えるでしょう。

カップリングは、N.Y.フィルとのマーラー8番です。

では。

ストコフスキー・ガラ・コンサート 1963年2017年09月04日 23時30分

TESTAMENT から ストコフスキのフィラデルフィア復帰ガラ・コンサートのライブが出る予定です・・・といっても、4月からアナウンスされて、当初発売予定の8月から9月に伸びてますが・・・ま、気長に待ちましょう・・・収録場所は音楽アカデミーかと思われますが・・・

コレッリ、サザーランドを迎えた『ストコフスキー・ガラ・コンサート』1963年初出ステレオ・ライヴ!

ジュゼッペ・ヴェルディ1813‐1901
1 歌劇《運命の力》序曲 7.09
ウンベルト・ジョルダーノ1867‐1948
2 歌劇《アンドレア・シェニエ》ある日、青空を眺めて(第1幕)  4.58
フランコ・コレッリ(テノール)
セルゲイ・ラフマニノフ1873‐1943
3 パガニーニの主題による狂詩曲Op.43 24.01
スーザン・スター(ピアノ)
ジャコモ・プッチーニ1858‐1924
4 歌劇《トスカ》妙なる調和(第1幕) 3.30
フランコ・コレッリ(テノール)
リヒャルト・シュトラウス1864‐1949
5 歌劇《サロメ》7つのヴェールの踊り 10.03
ガエターノ・ドニゼッティ1797‐1848
6 歌劇《ランメルモールのルチア》彼の優しい声が(狂乱の場第3幕) 10.50
ジョーン・サザーランド(ソプラノ)
ジョルジュ・エネスコ1881‐1955
7 ルーマニア狂詩曲第1番イ長調Op.11 No.1 11.45

フィラデルフィア管弦楽団
指揮:レオポルド・ストコフスキー
(TT.72.16)

過度なノイズ除去が無い事を祈るのみ(某国の総理夫人みたい?)ですが・・・

過去にオーマンディ掲示板に投稿した記事を自身のブログに9つ投稿してみました。ま、備忘録というヤツですな・・・

もうそろそろ、タワレコの「オーマンディ降臨」企画が聴こえてくる季節ですが・・・では。

Pristine Classical - SILVESTRI in Philadelphia (1961)2017年09月04日 22時50分

昨年12月頃にサーバーの不調でアクセス不能になっていた Pristine Classical ですが、回復したようで、順次データも復旧しているようです。

昨年11月に知って、いざダウンロードしようと思ったらサーバー不調でダウンロードできず、今日漸くダウンロードして聴くことが出来ました。

オーマンディ時代のフィラデルフィア管弦楽団をシルヴェストリが振った、1961年のライブ放送録音です。過度なノイズ除去も無く、質良良好。収録場所は 音楽アカデミーでしょうか?その辺りの記載はありません。

SILVESTRI in Philadelphia (1961) - PASC490
Constantin Silvestri's sole broadcast with the Philadelphia Orchestra - previously unissued
TCHAIKOVSKY  Manfred Symphony
BRITTEN The Young Person's Guide To The Orchestra
Live stereo recording, 1961
Total duration: 74:37
The Philadelphia Orchestra
Constantin Silvestri, conductor

https://www.pristineclassical.com/products/PASC490

興味のある方は如何ですか?

Ormandy & Rubinstein 1969年~1970年代のQuadraphonic 録音のSACD2017年09月04日 22時45分

Dutton Vocalion から、これまた面白いSACDが出ています。

1969年~1970年代の4ch録音(Quadraphonic LPではCD-4 Quadradiscとして発売)をSACD Hybrid で マルチチャンネル(4ch)、2ch Stereo 両方収録しています。

オーマンディ&フィラデルフィア管、ルービンシュタインとの共演によるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番、ファリャ「スペインの夜の庭」です。

https://www.duttonvocalion.co.uk/proddetail.php?prod=CDLX7336

残念ながら、私はSACD マルチチャンネルを楽しめる装置を持ってないのでこの4chサウンドを確認することは出来ませんが・・・

過去の4ch録音がSACDマルチチャンネルで蘇るのは面白いですねえ・・・

リヒテル/モスクワ音楽院ライヴ1951-1965(27CD)2017年09月04日 22時30分

2017年1月発売のCDですが・・・
オーマンディ&フィラデルフィアとの共演が1曲だけ入ってます。

リヒテル/モスクワ音楽院ライヴ1951-1965(27CD) HMV

Disc2
1. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15 初出
2. プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第5番ト長調 Op.55

 スヴィヤトスラフ・リヒテル(ピアノ)
 モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団(1)
 キリル・コンドラシン(指揮:1)
 フィラデルフィア管弦楽団(2)
 ユージン・オーマンディ(指揮:2)

 録音時期:1965年1月4日(1)、1958年5月29日(2)

分売してくれると嬉しいですね・・・

1929-1933年 電気吹き込み78回転録音盤 「偶発のステレオ」 再構築の試み2015年11月12日 07時00分

ACCIDENTAL STEREO - Reconstructed Recordings, 1929-1933 - Pristine Classical PASC422
Producer and Audio Restoration Engineer: Mark Obert-Thorn
Pitch stabilization, stereo synchronization and additional audio restoration: Andrew Rose

 ストコフスキとフィラデルフィア管弦楽団による演奏(Academy of Music, Philadelphia に於ける 1929年の収録)は、サン=サーンス「動物の謝肉祭」の一部とストラヴィンスキー「春の祭典」の一部。

 クーセヴィツキーとボストン交響楽団による演奏(Symphony Hall, Boston に於ける 1930年の収録)はチャイコフスキーの「悲愴」交響曲全曲(モノラル・ステレオ混在)とラヴェル「ボレロ」(モノラル・ステレオ混在)

 エルガー自作自演(オーケストラはBBC交響楽団)の「コケイン」序曲の一部(Abbey Road Studio No. 1, London に於ける 1933年の収録)

 Accidental Stereo は「偶発のステレオ」「偶然のステレオ」が適当な訳でしょうか?

 「実験的なステレオ」録音は1931年~32年のストコフスキ&フィラデルフィア管弦楽団のベル研究所による録音(Early Hi-Fi というLpでもリリースされています)が有名ですが、これは実験とはいえ「ステレオ」収録も目的の1つとして行われたもの。

 このリリースに収録されている演奏は、”「ステレオ」収録する意図は全く無かったものの、偶然にも「ステレオ」音源として世に遺された音源”というもの。

 電気を使わない「アコースティック吹き込み」録音から「電気吹き込み」に変わった1920年代前半・・・とは言え、まだまだ磁気テープは登場しておらず、78回転録音盤(ワックス・ディスク)に音を刻み込む、収録4分間はやり直しの効かないディスク録音の時代。その場でプレイ・バックが出来るわけでも無く、収録結果はテスト・プレスが出来るまで判断出来ない・・・。複数回録音して複数テイクのディスクを作るか、同時に複数のターン・テーブルを廻して複数のディスクを作るか・・・あるいはその両方の手法が採られていたことでしょう・・・

 多くの録音は、マイクを1本のみ立てて(或いは、複数のマイクを立てて1つのラインにミックス・・・したのかなあ?)複数回の演奏及び複数のターンテーブルを廻して収録していたようですが、中には複数のマイク(メインとバックアップ用)とターンテーブル(メイン・マイク用とバックアップ・マイク用)を用意し、それぞれのマイクがキャッチした異なる音を異なるターンテーブルでカッティングした・・・つまり、誰も意図も意識もしなかった「ステレオ収録」が結果として行われてしまった・・・ということで、このような録音を Accidental Stereo と言っているようです。

 この Accidental Stereo 、あるレコード収集家がその「可能性」に気が付いたが、この2つの音源をきちんと「ステレオ再生」するためには、「ディジタル信号処理技術」という「新技術」の登場と熟成を待たねばならなかったわけですが、ようやく最近になってそれがこのような形で出来るようになった・・・というわけですな。

 The recent development of Celemony’s Capstan pitch-stabilizing program, used in conjunction with phase alignment software, finally enables these problems to be solved with a degree of accuracy hitherto unattainable.

 マイクからディスクに至るまでの伝送特性の相違(位相・周波数特性等々・・・)、ピッチの不安定さ(定速回転の精度、プレス精度、中央穴のオフ・センター、遺されたディスクの経年変化による変形や反り・・・等々、所謂 Wow & flutter というヤツですな)を修正して、2つの音源の同期をきちんと取る為、「Celemony’s Capstan pitch-stabilizing program」に「phase alignment software」を組み合わせて、これまでに無い正確さで「偶然のステレオ」を「再構築」出来た・・・とのこと。

 さらに、これらの技術により、これまで Accidental Stereo では?と思われていた音源(ディスク)の中で、実は単なる同一マイク(又はライン)音源であったと判明したものもあったそうな。その判定もこれらの新技術が可能にしたとのこと。

 しかし、遺されたディスクの確保から、1つのステレオ音源に仕上げる労力は並大抵の事では無いでしょう。78rpm Guy である Mark Obert-Thorn 氏とスタッフの労力と成果には脱帽あるのみ・・・ですな。

 確かに、周波数レンジは然程広くありませんが、擬似ステレオとは次元の違う明瞭なステレオ効果に驚きました。ステレオとモノラルが混在する「悲愴」や「ボレロ」を聴くと、その差異をハッキリ認識できます。

興味のある方は如何でしょうか・・・んでは。

備忘録・・・1960年代、ストコフスキのフィラデルフィア管弦楽団 復帰演奏会ライブ録音2015年11月11日 06時40分

 備忘録として・・・ストコフスキフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音を纏めてみました・・・

 最初にこのPristine Classicalの音源を知ったのは、レコード芸術2013年6月号 特集「黄金のアメリカン・サウンド」の記事からです。相場ひろ氏による「レオポルド・ストコフスキー -黄金時代の音楽シーンに重要な足跡を残す」で紹介されていたものです。これを知ったときは驚きました。この記事では、Pristine Classicalの「ストコフスキのフィラデルフィア管弦団復帰演奏会」ライブアルバムが 2枚紹介(ブログ記事:その1その2)されていましたが、その後また1枚増え計3枚のアルバムがリリースされ、現在Pristine Classicalからダウンロード購入出来ます。

※ご参考:Pristine Classical からリリースされている オーマンディストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団 アルバム(リンクをクリックして下さいな)

 また、同時に相場ひろ氏から、同じく復帰演奏会ライブがGuildストコフキのアルバム一覧)からCDリリースされていることも教えて頂きました。こちらも現在、計4枚がリリースされています。音源何れもEnno Riekena(The Leopold Stokowski Site)氏によるもの。

  かつて、「フィラデルフィア管弦楽団という天下の銘器は、ストコフスキーによってつくられ、オーマンディによってかき鳴らされる」と言われたらしいが、こ のアルバムでは「ストコフスキーからオーマンディにバトンタッチされ維持されてきたフィラデルフィア管弦楽団をストコフスキーがかき鳴らす」のを鮮明なステレオ録音で楽しむ事の出来る、歴史的且つ面白いアルバムと言えるでしょう。実に興味深い音源です。


Pristine Classical

STOKOWSKI in Philadelphia, 16 March 1962 - PASC372(ブログ)
Pristine Classical PASC372
 WEBERN Passacaglia, Op. 1
 SIBELIUS Symphony No. 4 in A minor, Op. 63
 DEBUSSY (arr. Stokowski) La Soirée dans Grenade
 MUSSORGSKY (arr. Stokowski) Pictures at an Exhibition

 Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - Pristine Classical PASC264 よりも更に音のふくよかさ、特に低音が増しているし、エコーも多めだ。マイク・セッティングが異なるのか、エコー用のマイクを増設したのか、或いは収録後にエコーを付加したのか・・・

 それはさておき、ストコフスキーが所有していた「放送録音を編集したコピーテープ」が音源とのことで、これまた実に鮮明なステレオ録音であり、多少のエコー付加があるとはいえ、Academy of Musicのデッドな音響の特徴が良く出ている。

 ストコフスキー編曲「展覧会の絵」を、ストコフスキーAcademy of Musicフィラデルフィア管弦楽団を指揮した明瞭なステレオ録音・・・これが貴重な歴史的な遺産でなくて何であろうか・・・全く、こんな超弩級の録音が出てくるとは夢のような話である。もっともっと、こういう埋もれている財宝を掘り起こしてもらわねば・・・


STOKOWSKI in Philadelphia, 17 December 1962 - PASC379(ブログ)
Pristine Classical PASC379
 WAGNER Prelude to Act 3 of Lohengrin
 BEETHOVEN Symphony No. 5 in C minor, Op. 67
 RAVEL (arr. Ravel) Alborada del Gracioso (from Miroirs)
 STRAVINSKY Petrushka Suite
<ENCORES>
 CLARKE (arr. Stokowski) Trumpet Prelude (Prince of Denmark's March) [notes/score]
 GOULD Guaracha
 RACHMANINOV (arr. Stokowski) Prelude in C sharp minor
 HAYDN Symphony No. 45 in F sharp minor, "Farewell": Finale from 4th mvt
<BONUS TRACK>
 REVUELTAS Sensemaya

 Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - Pristine Classical PASC264 はデッドなAcademy of Musicの雰囲気そのまま・・・という感じだが、前回のSTOKOWSKI in Philadelphia, 1962年3月16日 - Pristine Classicalと このアルバムは低音をブーストしてエコーも付加している感じだ。エコー用のマイクを増設したのか、或いは収録後にエコーを付加したのか・・・後者のような気がするが、嫌味は無い。テープの経年劣化と思われる音の崩れも多少あるが、明瞭なステレオ録音であり、リマスタリングに際して、「ノイズ除去のやりすぎ」で生気の無い音にしてしまう愚を犯していないのは有難い。

 それにしても、なんと愉快なコンサートだろうか・・・まったく、こんなコンサートを聴けたフィラデルフィアンが羨ましい・・・

Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - PASC264(ブログ)
Pristine Classical PASC264
 MOZART Marriage of Figaro - Overture
 DE FALLA El Amor Brujo
  Shirley Verrett-Carter, mezzo-soprano
 RESPIGHI The Pines of Rome
 SHOSTAKOVICH Symphony No. 5 in C minor, Op. 47

 1941年以来絶縁状態であったストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団に客演指揮者として復帰したのが1960年、正に歴史的な復帰(Historical Return)演奏会ライブの1枚がこのアルバム。

 Wikipediaによると、1969年まで何回かフィラデルフィア管弦楽団を指揮したそうな・・・恐らく、その貴重な演奏は全てテープに録音されているハズ・・・WRTIフィラデルフィア管弦楽団 の倉庫からの蔵出しを期待したい・・・

 このアルバムは、ストコフスキー所有「放送録音テープのコピーテープ」とのことで、実に鮮明なステレオ録音であり、Academy of Musicのデッドな音響の特徴が良く出ている。

 コンサート後のストコフスキーのスピーチは会場の鮮明なステレオ録音と共に楽しめるおまけ付きである。50年以上前の歴史的な演奏会がこんな鮮明な音で聴けるとは驚きである。

  リマスタリングも実に旨くいっており、多少テープヒスを残しつつ、過度なノイズ除去を控えて、鮮明な音を蘇らせている。多少音が荒れっぽいが、これは年代 を考えれば仕方が無いと思うし、実に生々しい音が楽しめる。一部、テープ損傷と思われる音の崩れ(レスピーギの3曲目)が数秒あるが、鑑賞に支障は無い。

 放送局の解説より、フィラデルフィア管弦楽団の定期演奏会ライブであることは解るが、具体的な日時は不明。まあ、フィラデルフィア管弦楽団の演奏会記録を調べれば解るはずだが・・・



Guild

Leopold Stokowski - Gala Night at the Opera, 1962
Guild Histrical GHCD 2410

Guild GHCD2410 Leopold Stokowski - Gala Night at the Opera, 1962
Wagner : Rienzi Overture
Comments by Leopold Stokowski
Mozart : Le Nozze di Figaro: Non più andrai (George London)
Borodin : Prince Igor: No rest, no peace (George London)
Gounod : Faust: Vous qui faites l’endormie (George London)
Puccini : Tosca: Vissi d’arte (Birgit Nilsson)
Verdi : Aida, Act III: Ciel, mio padre (George London)
Wagner : Lohengrin, Act 1: Prelude
Wagner : Götterdämmerung, Final Scene: Brunnhilde’s Immolation (Birgit Nilsson)

Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 20 January 1962, Stereo Broadcast
Master source : Recordings from the collection of Enno Riekena

 今年の夏にリリースされたアルバム。1962年、フィラデルフィア音楽アカデミーのガラ・コンサート ライブ録音です。ビルギッと・ニルソンとジョージ・ロンドンをソリストに迎えて、オペラの序曲や聴き所をストコフスキのアレンジ(当然、スコアにもストコフスキの手が入ってます)で楽しめるというもの。
 会場でのストコフスキのコメントも収録されています。マスタリングも、今回はノイズ除去控えめでまあまあの出来。
 オーマンディ時代のフィラデルフィアをストコフスキがかき鳴らす、歴史的な名演ではないでしょうか?


Stokowski - Mozart 1949-1969
Guild Historical GHCD 2405
ブログ
Guild GHCD2405
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 12 Feburuary 1960
Master source : Recordings from the collection of Enno Riekena

 モーツァルト「フィガロの結婚序曲」1曲のみであり、他は別のオーケストラの演奏。フィラデルフィアのファンにとってはちと残念?なリリースでもある。


Stokowski - Rimsky-Korsakov, Tchaikovsky 1962ブログ
Guild Historical GHCD 2403
Guild Historical GHCD2403 booklet
 Rimsky-Korsakov: Scheherazade
 Tchaikovsky: Romeo and Juliet
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 6 Feburuary 1962
Master source : Recordings from the collection of Enno Riekena

 音について、Scheherazadeはノイズ除去しすぎの弊害が出ているが、鑑賞に支障が出る程では無い。ノイズ込みよりこちらの方が良いという人もいるだろう・・・感性の問題でもあり難しいところ。Romeo and Juliet は私にとっては好ましい結果だ。Scheherazadeもこういう仕上がりであって欲しかった。

 肝心の演奏だが、両曲ともストコフスキが楽譜に手を加えており、所々で思わぬ音が飛び出したり、緩急自在、一瞬「え!」とビックリさせられたりしてなかなか面白い。


Stokowski - Brahms, Wagner 1960ブログ
Guild GHCD 2402
Guild GHCD2402
 Brahms:Symphony No.1
 Wagner:Symphonic Synthesis from ‘Tristan und Isolde’ - Love Music from Acts II and III (arr. Leopold Stokowski)
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 23 Feburuary 1960
Master source : Recordings from the collection of Enno Riekena

 ストコフスキの個性が明確に刻印された演奏。残念なのは、ヘッドホンで聴くと解るが、妙な周期的「シュワシュワ音」が付帯したり、弦セクションの音が妙にざらついたりしていて、音から精気が失われている所が散見?されること。りマスタリング時のノイズリダクション処理に於いて、ノイズ除去し過ぎた音源はこういった残念な結果になることが多い・・・まあ、テープの状態があまりよくなかったのだろうか・・・Pristine Classicalと比較してGuildはちとノイズ除去をやりすぎている感じがある。テープ雑音を敵視するあまり、完全に除去するのはちと考え物と思いますが如何でしょうか?

とりあえず、こんなところで・・・んでは。