オーマンディ&フィラデルフィアの「パリの喜び」全曲 その2 ― 2008年10月09日 07時17分
NMLでもある程度の数は聴けないことはありませんが、それでも膨大な録音量を誇るこのコンビのホンの一部だけです・・・ということで、没後25周年となる2010年には、これらの日の目を見ない録音達がなんとか世に出ないかな・・・と期待してるんですがね。
このコンビのモノラル録音には、ステレオ期に録音されなかった曲目があったり、また後年のどっしりとした解釈とは異なるダイナミックな音楽作りが楽しめるので、聴かずにいるのは勿体無い。
ちなみにこのLP、米Columbia Masterworks のこの時期の特徴的なレーベルデザインである "Walking Eye" を6つ配置した "6eyes" と呼ばれるものですが、なぜかこのラベルの配色は青地に銀色という変わったものです。
LPの楽しみのひとつは、当時のジャケットデザインとこのレーベルデザインを見ることにあり、残念ながらCDでは不可能な楽しみとなってしまいました・・・
では。
オーマンディ&フィラデルフィアの「パリの喜び」全曲 その1 ― 2008年10月09日 06時49分
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Columbia Masterworks ML5348(LP) recorded.1954
オーマンディ・ファンであれば必ず持っていたい名盤・・・なんだけど、今のところ CD復刻される見込みはなさそうなので LP でしか聴けません。興味のある方は探してみてくださいな。NMLがライブラリーに加えてくれると良いのですが・・・(彼らのアナログLPについては下記をご覧下さいませ)
Glorious Sounds of Music
-The Fabulous Philadelphia Orchestra
under Brilliant direction of Eugene Ormandy.
-Analog Discs
http://www.ne.jp/asahi/tron/music/AnalogDiscs.htm
オーマンディは1963年にこの曲の抜粋版をステレオ録音しており、こちらはCDで手軽に聴くことが出来る。(Sony Classical Essential Classics SBK48279)特にトランペット(Gilbert Johnson)の音が冴え渡っており、アンサンブルもこのモノラル録音より精度が高く、このCDもお勧め出来る。
一方、モノラルLPの全曲版は、アンサンブルの精度やトランペットの輝きという点においては後年のステレオ録音には及ばないものの、われらがマエストロ・ジーンの溌剌としたダイナミックな音楽作り(これは後年のステレオ録音では後退している)を楽しめる貴重なもので、抜粋版のステレオ録音に対して全曲版という利点もある。
ちなみにこのモノラル録音はポップス仕様のLP(Columbia CL741, Chopin : Les Sylphides との組み合わせ)として抜粋され片面に収められた盤もあるが、やはり全曲収録されているML盤で聴きたい。
(その2に続く)
EVEREST RECORDS 再び その2 ― 2008年10月08日 06時40分

ERIK SATIE - Orchestral Music of Erik Satie
French National Radio and Television Orchestra
Manuel Rosenthal
tracks
1.Parade
2.Trois petite pieces montees
3.Socrate(part 3)
4.En habit de cheval
録音は1959年以前と思われる。 EVEREST は録音に関する記録を残していないみたいで、録音日やロケーションは不明。
このCDは、1950年代後半当時のフランスのオーケストラの音色を聴きたくて入手したもの。この当時のフランスのオーケストラの管楽器の音色は現在ではなかなか聴けない。楽器そのものが別物なので、この当時の録音でしか聴くことが出来ない。当時のアンセルメ/スイス・ロマンド管もアンサンブルは雑だけど、その独特の管楽器の音色は今でも聞く価値があると思う。
んで、期待したこのCD、復刻については大いに不満がある。ノイズ除去をやりすぎて音がくすんでしまっている。テープヒスノイズを殆ど聞き取れないほど除去してしまい、ニュアンスや雰囲気までごっそり削ぎ落とす結果になってしまった。超低音もカットしているらしく、セッションの雰囲気も消し飛んでいる。嗚呼・・・
しかも、妙な息継ぎも聞こえる。これは過度なノイズ・リダクション操作を行っている多くのCDで共通に感じるものだ。ヘッドホンで聴くとホントにそれが良くわかるのだが・・・
これは、ノイズ除去が悪いとか使用する道具の問題では無く、関わるスタッフのセンスの問題であり、センスの良いスタッフによる復刻という「幸運」を期待するしかない状況で非常に残念なことだ。
復刻された音を聴く限り、元の音源の素性は良さそうだから、もう一度レストアをやり直すべきだろう。出来ればSACD化してもらうとなお良い。このパラードの録音は20kHzを超える音域が記録されているハズだから。(確か、長岡鉄男氏の「外盤A級セレクション」で紹介されていた録音だったハズ)。
とはいえ、ローゼンタールが当時のフランスのオケを優秀な録音で残した歴史的な演奏なので、興味のある方は聴く価値がある。
最近のコメント