オーマンディ&フィラデルフィアの「パリの喜び」全曲 その22008年10月09日 07時17分

Columbia Walking 6eyes blue Label
残念ながら、RCA Red Seal(RCA Victor Red Seal) 及び Columbia Masterworks に遺された オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のモノラル時代の録音は、どちらも積極的にCD復刻される気配が無く、今のところはモノラルLPで聴くしか手段がありません。(熱心なファンの方が、ディスコグラフィ作成も兼ねて?お手製の復刻CDを作られていますが・・・)

NMLでもある程度の数は聴けないことはありませんが、それでも膨大な録音量を誇るこのコンビのホンの一部だけです・・・ということで、没後25周年となる2010年には、これらの日の目を見ない録音達がなんとか世に出ないかな・・・と期待してるんですがね。

このコンビのモノラル録音には、ステレオ期に録音されなかった曲目があったり、また後年のどっしりとした解釈とは異なるダイナミックな音楽作りが楽しめるので、聴かずにいるのは勿体無い。

ちなみにこのLP、米Columbia Masterworks のこの時期の特徴的なレーベルデザインである "Walking Eye" を6つ配置した "6eyes" と呼ばれるものですが、なぜかこのラベルの配色は青地に銀色という変わったものです。

LPの楽しみのひとつは、当時のジャケットデザインとこのレーベルデザインを見ることにあり、残念ながらCDでは不可能な楽しみとなってしまいました・・・

では。

Fanfare Ciocarlia2008年10月10日 06時40分

昨日、名古屋栄のクラブ・クアトロ(http://www.club-quattro.com/)で、Fanfare Ciocarliaを聴いてきました。

Fanfare Ciocarlia
http://www.fanfare-ciocarlia.com
http://en.wikipedia.org/wiki/Fanfare_Cioc%C4%83rlia

Fanfare Ciocarlia 来日公演情報
http://plankton.co.jp/fanfare/index.html

確か数年前に来日していて、そのときは映画「炎のジプシーブラス~地図にない村から~」(2004)を今池の名古屋シネマテークで見ました。そのときは残念ながら来日公演を聴き逃してしまったのですが・・・

名古屋シネマテーク
http://cineaste.jp/

炎のジプシーブラス~地図にない村から~
http://plankton.co.jp/brassonfire/

んで、今回の来日公演を知ったのが今週水曜日・・・今度こそはと、チケットぴあでチケットをオーダーして近所のファミリー・マートでチケットを入手。便利な時代になりましたなあ~。

このルーマニアから来日したブラスバンド、猛烈スピードで民謡からポップスまで彼らのスタイルに消化して吹きまくる、とにかく凄いパフォーマンスだった・・・

ルーマニア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2

ポップスも良かったけど、やはりお国物・・・というか、ロマ(「ジプシー」は差別の意味を含むということで最近は使われなくなりつつあるようだ)の旋律で演ったのが良かったなあ。

ロマ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E

ロマ音楽
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E%E9%9F%B3%E6%A5%BD

ルーマニアの音楽
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%81%AE%E9%9F%B3%E6%A5%BD

ジョルジュ=エネスクが「ルーマニア狂詩曲」で使っていたメロディーの元はこれだったのか!と再体験?してしまった。

ジョルジュ=エネスク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%AF

ルーマニア狂詩曲
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E7%8B%82%E8%A9%A9%E6%9B%B2

なお、来年2009年は、

日本ハンガリー国交樹立140周年・国交回復50周年記念

だそうで、こんな催しがあるそうな。

HONVED・ROMAFEST
http://www.folklor.com/

名古屋にも来るそうだから行ってみようかな・・・

そういえば、われらがマエストロ・ジーンもハンガリー ブダペストの出身でしたな。

ユージン=オーマンディ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3

ハンガリー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC

ブダペスト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%80%E3%83%9A%E3%82%B9%E3%83%88

NMLにも民俗音楽のアーカイヴが沢山あるようだから、探して聴いてみるかな・・・

やたらとリンクが多くなりましたが、まあこれは自分のための備忘録なのでご勘弁を・・・んでは。

ロパルツとドヴォルザークを聴く2008年10月11日 20時53分

何故ロパルツとドヴォルザークか?と問われても、たまたまそういう気分だったから・・・としか・・・

iPodや半導体メモリーで沢山の楽曲を持ち歩けるようになった現在でも、それらを使う気になれない。

そうやって準備しておいた曲は、何か聴こうと思うときは気分に合わないことがほとんどだから・・・

四六時中音楽聴いてたら飽きるような気もする。何回も聴いた好きな曲は、そのうちレコードの細部の傷まで完璧にメモリーしてしまい、飽きたあともオートリピートで頭のメモリー再生を繰り返すので始末が悪い。(チャイ5とか新世界とか・・・特にガキのころに熱中した・・・)

でも、そういう曲をふと思い出した時に聴くと、これがいいんだなあ・・・

ロパルツとドヴォルザークは僕にとってはそういう作曲家なのかも・・・


ROPARTZ: Masses and Motets
http://ml.naxos.jp/?a=8.225126
Michel Piquemal Vocal Ensemble

Guy Ropartz
http://en.wikipedia.org/wiki/Ropartz

フォーレとデュリュフレのレクイエムが好きな人なら、恐らくこのロパルツのレクイエムも好きになるだろう。(このアルバムはレクイエムじゃないけど)

フォーレとデュリュフレのレクイエムはともに穏やかな曲調なんだけど、僕はこの2曲の「温度差」を感じる。フォーレは暖かいけどデュリュフレはしんしんと「冷える」のだ。凍てつくような・・・というわけでは無いけど。終曲”In Paradisum”が一番分かりやすいかな?

んで、ロパルツはフォーレとはまた違う独特の「暖かさ」がある。フォーレは春の暖かさだけど、ロパルツは寒い冬にストーブを囲む暖かさ・・・かな?

DVORAK: Symphonies Nos. 7 and 8
http://ml.naxos.jp/?a=BIS-CD-452
Gothenburg Radio Orchestra
Myung-Whun Chung

チャイコフスキーと並ぶ希代のメロディーメーカー(と勝手に決め付けている)の面が一番出ている、ドヴォ8。7番以前は無理して「ドイツ」っぽくしているけど、この8番は美しいメロディーが無理なく出ている逸品。「新世界より」も好きなんだけど、8番の屈託のなさを聴くとやはり「気張ってるなあ」という気がする。

ドヴォ8の3楽章はホントに美しい。

ちなみにこの曲、「のだめカンタービレ」で出てきた曲だそうな。あのマンガとドラマ(実家のテレビで見て大爆笑してしまいました)はなかなか面白い。

のだめ作者 公式ホームページ
http://www.din.or.jp/~nino/

んでは。

Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits その22008年10月14日 04時59分

Columbia ML6334 purple record
さて、中身のLPですが、ラベルは通常の 2eyes 。ですが、このレコードが変わっているのはビニルが透明紫色ということ。米Columbia盤(しかもクラシックで)このような透明ビニルのレコードは初めて見ました。しかしどの年代層を訴求対象にしているのやら・・・

収録曲について、クラシックの名曲のつまみ食いというのが正直なとこですが、1つだけ異彩を放つ曲が収録されています。 Arthur Benjamin の Jamaican Rumba がそれです。

オーマンディファンにはお馴染みの Arthur Harris による編曲ですが、小編成コンボといった感じのこの曲、マエストロ・ジーンはホントに指揮をしているのでしょうか?指揮者なしでも演奏可能そうだし、こういう曲をマエストロが指揮するとは思えませんが・・・

おっと、最後にこのアルバムからの追伸を・・・

P.S. To be released soon:"More Greatest Hits from Ormandy and the Philadelphia Orchestra"

Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits その12008年10月14日 05時26分

Columbia ML6334
Ormandy,Philadelphia - Orchestra' s Greatest Hits
米Columbia Masterworks ML6334(Stereo MS6934)

To apply the term "hit" to the recordings of a classical artist may seem far-fetched, for it is true that very few classical artists reach the mass market. But some do. Eugene Ormandy and the Philadelphia Orchestra indubitably do. It is probably safe to say that during their 25 years on Columbia Records, they have been heard on more phonographs in more homes than any other classical artists since Caruso.

The Record Industry Association of America has been confirmed the enormous success of Ormandy recordings in three instances by awarding Gold Records for "Handel's Messiah", "The Glorious Sound of Christmas", and "The Lord's Prayer". The Gold Record award signifies a sale of more than $1,000,000 worth of long playing albums. Since the inception of this award in 1958, only three other classical artists have received it - one Gold Record each.

The Record Industry Association of America
http://www.riaa.com/
http://en.wikipedia.org/wiki/RIAA

LPの解説を長々と引用しましたが、要は、オーマンディとフィラデルフィアが当時(1950年代後半~1960年代後半)のColumbia Records の文字通りドル箱黄金コンビであった・・・ということですな。

1950年代後半にステレオLPが出始めたというタイミングも大きいのでしょうが、この当時のオーマンディとフィラデルフィア のレコードは本当に良く売れていた・・・ということを複数の記述に見ることが出来ます。

ということで作られたこのアルバム、管弦楽の聴き所を集めたサンプラーという趣向。

解説末尾には、このコンビの他のアルバムも列記されています。

Other albums by Eugene Ormandy and the Philadelphia Orchestra:

Clair de lune and Other Romantic Favorites ...ML6283/MS6883*
Ritual Fire Dance ... ML6223/MS6823*
Holiday for Orchestra! ... ML6157/MS6757*
Spectaculars! ... ML6139/MS6739*
Fireworks ... ML6024/MS6624*
Reverie ... ML5975/MS6575*
*Stereo

この当時のLPはステレオ録音のモノラル盤も併売していた・・・というより、レギュラー盤はモノラルでステレオ盤はそれよりも高値で販売されていた・・・という感じがします。

当時のモノラル用ピックアップ(カートリッジ)はステレオ・レコードに含まれる縦方向の動きを考慮していないので、これでステレオ・レコードを再生すると溝を傷めてしまう・・・ということで、ステレオ録音にもかかわらずかなり長い間、ステレオ録音のモノラル盤を出していた時期があったようです。

その後、レコードプレーヤーも安価になったりとか、モノラル用ピックアップでもステレオ盤再生に問題のない製品が普及するに至り、このようなステレオ録音のモノラル盤は姿を消していきますが・・・

オーマンディ & RIAS響 のライブCD を聴く2008年10月19日 18時38分

audite 95.589
9月頃でしたっけ、HMV(タワーだったかな?)にこんなキャッチコピーでこのCDが紹介されました。

完全初出ライヴ
めくるめくゴージャスなサウンド
オーマンディ& RIAS響のチャイコフスキー第4番
カサドシュの極めつけ、サン=サーンス第4番

う~ん、オーマンディ指揮の録音に憑き?物のこの「犬の卒倒」文句・・・なんとかなりませんかねえ・・・とはいえ、これはファンにとっては貴重なライヴ録音ですから素直に喜びましょうかね。

詳細情報はこちら。

audite
http://www.audite.de/
in co-operation with Deutschlandradio Kultur
http://www.dradio.de/dkultur/

Eugene Ormandy & Robert Casadesus
Tchaikovsky : Symphnoy no.4
(rec.1954 at Berlin, Hochschule fur Musik, Grosser Saal
Saint=Saens : Piano Concerto no.4
(rec.1951 at Berlin Titania-Palast)
RIAS Symphonie Orchester,Berlin

audite 95.589
http://www.audite.de/sc.php?cd=95589&sec=news&p=text&sid=406dcc327c82c6574dd8e5a819d00e15

RIAS Symphonie Orchester,Berlin
http://www.dso-berlin.de/content/e54/e449/index_eng.html
http://www.soundfountain.org/rem/remrias.html

現在はDeutsches Symphonie-Orchester Berlin
http://www.dso-berlin.de/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%A5%BD%E5%9B%A3

1950年代前半といえば、われらがマエストはこれから円熟期を迎える・・・という時期で、後年のRCA Red Sealに聴くようなサウンドとは異なり、ダイナミズムの方が前面に出ている・・・という感じがする。

チャイコフスキーの4番、冒頭のブラスの強奏から驚かされた。トランペットもヴィヴラートを強烈にかけてるし・・・マエストロ・ジーンはこんな強引な演奏をしてたっけ?

1楽章終わりの大見得切、4楽章最後の突っ走り等々・・・円熟味をこれから加えていくマエストロは、ショルティ張りのイケイケ・ドンドン演奏をしていたのだなあ。オーケストラも破綻寸前まで追い込まれてるところも散見されるし・・・

でも、所々で聴こえる弦のポルタメントや、弦セクションを前面に出しているところはマエストロの嗜好の変わらないところだと思う。

正直、ミスも散見されるし、キャッチコピー通りの「ゴージャス」を期待する向きには「ハズレ」演奏かもしれないけど、録音は明瞭なモノラル・ライヴ(客席の雰囲気もあるが最後の拍手はカットされている・・・なんで?)だし、この当時のマエストロの素の音楽作りを知るには絶好の「素材」かも・・・

一方、サン=サーンスのピアノ協奏曲4番、さすがに伴奏の神様、ぴったりとくっ付いて離れない妙技を披露しており、ここではオーケストラを破綻寸前まで追い込むことなく自然な音楽を奏でている。カサドッシュのピアノもお見事。

それにしても、このサン=サーンスのピアノ協奏曲4番、これはなかなかいい曲だとおもう。初めて聴いたけど、コンサート・ピースとしてもっと頻繁に演奏されても良いのではないかな。終楽章のピアノがコロコロ転がるようなあたりは聴き応え十分。

これはなかなか聴き応えのある演奏だと思う。audite はいい音源を発掘してくれましたな。それにしても、本家のアカデミーのライヴもこんな風に誰か発掘してくれませんかねえ・・・

Muti & Philharmonia の チャイ3 を聴く その22008年10月20日 07時23分

EMI ASD3449 Label
レコードラベルは、切手のような装いでニッパー君が座っているデザイン。EMIは、イギリス、フランス、ドイツでそれぞれレーベルデザインが異なるので面白い。

日本とアメリカは RCA Red Seal と 日本ビクターが ニッパー君の商標を持っていたので "Recording Angel" のエンジェル・レーベルとなる。

このどちらのレーベルも最近はトンと見かけなくなってしまったのは寂しい気もするが・・・

さて、肝心の演奏なんだけど、きびきびと躍動的な演奏で、ヤンソンスとオスロ・フィルの演奏と傾向が似ている。でも、やはりイタリア人ということか、中間楽章はしっかりカンタービレしている。

終楽章の追い込みなんか熱血漢ムーティという感じで、こういう演奏は好きだなあ。ブラスの迫力はフィラデルフィアには及ばないけど、フィルハーモニアも健闘しており、これはいい演奏だ。

残念ながらLPは終楽章のいいところで音が混濁してしまうので、CDでも探そうかな・・・たしか、Disky で安く全集が出ていたように思うが・・・

んでは。

Muti & Philharmonia の チャイ3 を聴く その12008年10月20日 07時24分

EMI ASD3449 LP Jacket
Tchaikovsky Symphony no.3 "Polish"
Riccard Muti/Philharmonia Orchestra
HMV/英EMI ASD3449( LP (P)1978 )

1970年代後半、マエストロ・ジーンと、そして当時 フィラデルフィア管の Guest Principle Conductor でもあった ムーティ は、奇しくもチャイコフスキーの初期交響曲3曲を録音している。

マエストロ・ジーンはフィラデルフィア管と RCA Red Seal に、ムーティはフィルハーモニア管(当時音楽監督を務めていた)とEMI に それぞれ録音している。

ムーティはフィルハーモニア管とチャイ4~6、そしてマンフレッド交響曲も録音しており、フィラデルフィア管ともチャイ4~6を録音している。CDでチャイコの交響曲全集が複数出ていると思うが、後期交響曲がどちらのオーケストラの演奏のものが入っているかで違いがあるのだろうか・・・。

紛らわしいのは、オーケストラの略称がどちらも "PO" になってしまうことで、時々双方を勘違いしたインフォメーションを見かけることがある。まあ、そんなことはどうでもいいのだが・・・

Riccard Muti
http://www.riccardomuti.com/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3

南イタリアの申し子~リッカルド・ムーティ
http://il-figlio-del-sud.cocolog-nifty.com/bravomuti/

Bravo Muti
http://www5f.biglobe.ne.jp/~lacameratamuti/index.htm

フィルハーモニア管弦楽団
http://www.philharmonia.co.uk/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%A2%E7%AE%A1%E5%BC%A6%E6%A5%BD%E5%9B%A3

このLPは、SQ Quadraphonic のエンコードがかかっている。2チャンネルステレオと互換性があり、この出力にエンコーダーを繋げると SQ Quadraphonic による 4チャンネルサウンドが楽しめることになる。

この方式は当時CBS(CBS/SONY)も参入しており、バーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックとの「惑星」が SQ Quadraphonic のレコードとして発売されていたのは懐かしい思い出である。

まあ、結局、4チャンネルは方式が乱立して4チャンネルそのものがポシャッテしまった。現在は 5.1ch として蘇っているが・・・。

確か、この方式が出始めた1970年代より、日本コロムビアがクラシック音楽のレコーディングを4チャンネルで録音しており、当時の音源がSACDのマルチチャンネルフォーマットで出ている例もあるので、当時の音源をマルチチャンネルで聴くのも面白いかも。

ちなみにこのLP、HMVレーベルなので、当然日本では日本ビクターの商標とバッティングしてしまうので、わざわざ日本ビクターの「承認」ラベルが貼ってある。

このシールくらいならまだいいけど、酷いのになると商標の部分を無粋なシールで覆い隠してしまったり、レコードレーベルにもべたべたとシールが貼られてしまう。まあ、それもLP時代の懐かしい思い出になってしまったが。

4チャンネルステレオ
http://ja.wikipedia.org/wiki/4%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%AA

短足のあしながおじさん2008年10月21日 05時17分

日曜日のあるJR駅構内、あしなが育英会の学生さんが募金活動をしていた。

あしなが育英会
http://www.ashinaga.org/

申し訳ないが、こういう街頭の募金活動はついつい身を引いてしまう。相手が真剣に訴えかければかけるほど身を引いてしまうのだ・・・

その気迫に気圧される・・・というか。残念なことに、「募金詐欺」というのもあるので、うかつにちゃんと確認しないと募金できない・・・といういや~な世相というのもある・・・まあ、これは募金しない言い訳。

んでも、短足のワタクシ((C)お蝶夫人)でも、ちったあ世の善行になるようにと、あしながオジサンをしている。

時折、あしなが育英会から新聞が送られてきたり、奨学生からの手紙(不精にも返信していない)が送られてくる以外は音信は無い。無駄な経費を極力省いて、出来るだけ奨学生への資金援助に回すその姿勢は好感がもてる。

んで、そのあしなが育英会から募金のお願いの案内が来た。

やはりこの長い不況で台所事情が厳しさを増しているらしい。詳細は下記を見てほしい。

遺児母子家庭の生活保障と遺児の教育支援等に関する要望
http://www.ashinaga.org/today1_1.php

それにしても、あしなが育英会はこの間の中国四川の地震やミャンマーの台風災害にも支援をしている。自分のところの台所事情が厳しいのにねえ。

最近、カーラジオから与党のしょーもないラジオCMが流れてくるけど、このアホCMにも税金が使われていると思うとハラが立つ。このCMにかかる金を育英会に寄付したらどれだけ救われる人がいるだろうなあ~と考えざるを得ない。

家のポストに、もうひとつの与党からのチラシが入ってきた。これまで散々生活基盤を破壊しする政策に関与してきた政党だが、曰く「生活を守ります」・・・全く、恥知らずとはこいつ等の為に存在する言葉だなあ。こういうアホな活動にも税金(政党補助金)が使われていると思うと悲しくなる・・・

言行不一致のコイツラの言うことは馬耳東風と聞き流して、もっと現場で汗を流している団体(あしなが育英会とか・・・)の訴えに耳を傾けるべきだと思うがねえ・・・

Multimedia Strauss その12008年10月21日 05時41分

Voyager/Microsoft Multimedia Strauss
Microsoft MULTIMEDIA STRAUSS
Three Tone Poems
An Illustrated, Interactive Musical Exploration
By Russell Steinberg with Voyager Company.

パソコン・ソフトも、そろそろ考古学的なアプローチが相応しい?程に目まぐるしく変わってしまったなあ・・・と思う今日この頃(秋はなにかとおセンチになってしまうのう・・・)

Windows3.1 から Windows95 へ移行するというイベント(このときは盛り上がりましたなあ)の前にこのソフトを買った記憶がありますワ。

このソフトのことを知ったのは、Super ASCII(アスキーも無くなったしなあ・・・)の紹介記事だったか・・・クラシックファンを唸らせるような内容のマニアックさを持ったソフト・・・という内容だったと思う。

ちょうどこの頃、富士通のFMV Deskpowerという、Pentium 75Hz, RAM16MB, CD-ROM, Sound Blaster 16 を乗っけた、一通りマルチメディア出来まっせ・・・という機種を持っていたので、このソフトを購入した。

名古屋納屋橋エイデンのソフト売り場で買ったのかな?日本語版は無く、アメリカのWin3.1用のソフトなんだけど、一応日本版Win3.1でも動作します・・・というシールがパッケージに貼られていたような・・・

このソフトの System Requirements を列記してみよう

・A Multimedia PC that included a 386SX or higher processor, 4MB of RAM, 5MB free hard disk space, CD-ROM drive, audio board capable of playing ADPCM compressed audio, mouse, and VGA or VGA+ display capable of displaying 256 colors
- or -
an equivalent personal computer with Multimedia PC upgrade kit.
・MS-DOS operating sysytem version 3.1 or later.
・Microsoft Windows operateing system 3.1
・MS-DOS CD-ROM Extensions(MSCDEX) version 2.2 or later.
・Headphones or speakers.

今となってはこんな仕様のパソコンは「化石」ですなあ・・・

このソフトが出た当時の1994年、まだまだ Intel386SX が現役で頑張っていたんですな。 486 や Pentium はまだまだ高いということで、アメリカではまだまだ・・・だったのかもしれません。日本は高級志向というか、DOS/Vパソコン(通じるかな?)が出て普及しだした頃は、486 か Pentium があたりまえ という風になりつつあったと記憶している。

当時、MPC規格(Multimedia PC)なるものが策定され、MPC1,MPC2まであったような・・・でも、それが策定されたときには、とっくに世のPC水準はそれをはるかに上まわっていたので、すでに無意味な規格になってしまったが、その当時のソフトのパッケージには、System Requirements として MPC のカラフルな文字が印刷されていた。

まあ、アメリカではこの程度は当たり前・・・が日本ではようやく「黒船来襲」でその旋風が来たものだから、このときのショックはでかかった。98とは文化が違うなあとあらためて感じたものである。

んで、このソフトの中身も凄かった。このソフトはもともと Voyager(今あるのかな?)がMac用に1992年に出したソフトをマイクロソフトがWindows用に出したもので、当時のマックはとっくにマルチメディアしてたわけだ。今はWindowsとMacでそれほど違いがあるわけではないだろうが、当時は「月とスッポン」だったのだろう。(いまだにマックを殆ど触ったことのないあたくし((C)お蝶夫人)には、マックを語る資格はないけどねえ)

この続きは次回・・・

んでは。


※お蝶夫人についてはこちらを・・・

エースをねらえ!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%92%E3%81%AD%E3%82%89%E3%81%88!

※2008.12.27追記

Voyager Company
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Voyager_Company
どうやら現在は無くなってしまったようですね・・・