Ormandy & Philadelphia - Beethoven Symphony no.5 & Mozart Symphony no.40, mid 1950's ― 2010年03月27日 08時50分
Beethoven : Symphony no.5 in C minor
Mozart : Symphony no.40
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
アメリカではこの組み合わせが売れていたのではなかろうか・・・作曲年代も近いし・・・両曲ともLP片面に収まるし・・・ジャケットの双頭の鷲は最初?だったけど、よく考えたらベートーヴェンもモーツァルトもハプスブルク王朝時代の人だったなあ・・・ちょうどナポちゃんに荒らされてた頃か・・・傲慢不遜な双頭の鷲・・・東西冷戦もなんのその、資本主義・共産主義、 どちらの服も着こなして、いまだに存在し続けている。主義なんてファッションに過ぎないというのは実に慧眼である。(さて、今の彼らの”ファッション”は・・・)
ナントカの対立構造・・・なんてのに振り回されると酷い目に遭いまっせ・・・くわばらくわばら・・・「戦争は他家に任せておけ。幸いなオーストリアよ、汝は結婚せよ」・・・歴史は夜作られるのねえ・・・「夢は夜開く」・・・は園まりだが・・・そういえば、「まりちゃんと一緒」というLPもあったな・・・気が向いたら取り上げよう・・・
閑話休題
ベートーヴェンは1955年、モーツァルトは1956年の録音。磁気テープ録音が商用ベースに乗り始めたのが1940年代後半だから、それからほぼ10年後のセッション録音ということになる。
この頃になると磁気テープ録音のノウハウもある程度確立されてきており、またディスクへのカッティングのノウハウも蓄積されてきたのだろう・・・かなり鮮明な音が刻まれている。ハントのディスコグラフィによれば、どちらも Town Hall の録音とある。確かに、それなりに残響があるので、デッドな Academy of Music とは考えにくいですな。
ちなみに、米Columbia は1940年代初めからマスター・レコ-ディング用に40cmのラッカーディスクを使っていたそうな。このディスクは33・1/3回転、一面に15分連続録音可能、このマスターディスクを再生して製品用の78回転盤のワックス・マスターをカッティングしていたそうな・・・1944年のColumbia Masterworksへの移籍から1950年前後の磁気テープ録音以降までのオーマンディ と フィラデルフィア管弦楽団 の録音はこの40cmのラッカーディスク を使っていたのかな・・・この当時の録音はLPで聴けるが、非常に針音が小さいし、低音の量感も結構ある。ラッカーディスク → 磁気テープ → LP用のラッカーディスク という形でLP化したのかな・・・であれば何となく納得出来ないこともない。
このベー トーヴェンは後年のステレオ録音より推進力があって、人によってはこちらの方がいいということもあるかもしれない。モー ツァルト もスッキリとした造形なんだけど、ポルタメントも控えめではあるが使われており、なんだかんだ言っても 19世紀生まれのマエストロ なんだなあ・・・と改めて考えた次第。音楽の基礎は ブダペスト王立音楽院(現在の リスト音楽院) 仕込みだしね・・・
どうも話が脱線しっぱなしだなあ・・・では、このへんで。
Ormandy & Philadelphia - Brahms : Symphony No.3, 1967 ― 2010年03月27日 17時15分
桜も・・・
春なの~に~(誰の歌だったっけ?)何故かもの哀しいというか・・・こういう時はブラームスの交響曲第3番 がエエですな・・・男の美学・・・というかセンチメンタリズムというか・・・お師匠さんの奥さんに想いを寄せながら結局くすぶったままで生涯を終えた偏屈男ブラさんですが、そのくすぶりが音楽になるとこうなるんですかねえ・・・こういう女々しいのは男独特のもので、女性にはたぶん理解出来ないのではないか・・・演歌で歌われる女性像は男の願望というか妄想の類(作曲家・作詞家みんな男)だし・・・などど、根拠があるのかないのか、しょ~もないことを書き連ねる、元祖天才バカボンの春であった・・・
・・・閑話休題・・・
ブラームスのシンフォニーと言えば、やはりこの演奏でしょう・・・
((C)(P)1972, Gray Label 3LPs)
THE FABULOUS PHILADELPHIA SOUND SERIES
BRAHMS : THE FOUR SYMPHONIES
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
この全集は以前ブログ(2009年8月1日、その1 と その2 )で取り上げているが、筆者の気まぐれにより再登場と相成った・・・
Columbia Masterworks に1960年代後半にステレオ録音された、オーマンディ と フィラデルフィア管弦楽団 によるブラームス交響曲全集は、その演奏の素晴らしさによりファンから長年熱いCD化要望・期待が寄せられているが、にもかかわらず、未だこの交響曲第3番はCD化されていない・・・この演奏を聴くとゾクゾクするんだけどなあ・・・2楽章終わりの弦セクションのポルタメントなんてホント・・・埋もれさすには惜しい・・・
横田さんのオーマンディ・ディスコグラフィ によると、ブラームス交響曲のColumbia Masterworks ステレオ録音は下記の通り。
Brahms Symphonies(Stereo Recordings)
Sym. No.1 [S]59/02/08 (C) (未CD)
Columbia Masterworks MS 6067
Sym. No.1 [S]68/05/19 (C) available on CD
Columbia Masterworks D3M31636(3LP Set)
CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 vol.18 SOCT-18 LP
Sym. No.2 [S]66/04/06 (C) available on CD
Columbia Masterworks D3M31636(3LP Set)
Sym. No.3 [S]67/01/31 + 67/03/13 (C) (未CD)
Columbia Masterworks D3M31636(3LP Set)
Sym. No.4 [S]67/10/25 (C) available on CD
Columbia Masterworks D3M31636(3LP Set)
CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 vol.19 SOCT-19 LP
[S]tereo, [Label]:(C)BS
1959年録音の1番は日本では発売されていないのではないかな・・・私は見たことないし・・・これは米Columbia盤。ある方から譲って頂いたもの。
その1968年録音のブラ1のこの国内盤LPは思い入れが強くて・・・手放せませんな・・・マエストロが神の如く崇めていたトスカニーニのスコア改訂をそのまま踏襲した強烈演奏を初めに聴いてしまうと、楽譜通りの演奏が凄くつまらなくなる、じつに困った演奏でもある。
残念ながら、オーマンディ 音の饗宴1300 の 4番のLPは持ってません・・・ま、同じデザインなんだけどね。
以下はCD。これも現在は入手困難なのが残念・・・
also available on CDs
●Symphony no.1 & no.2 - 米Sony Classical SB2K63287
(P)1972,1980,1997 / (C)1997 (2 CDs)
(amazon.co.jp, amazon.com)
とあるレコード店の店頭でこのCDを見つけて驚喜したのも懐かしいなあ・・・もう10年以上前のことである・・・
●Symphony No.4- EMI Classics(IMG Artists)
GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURY Series
7243 5 75127 (amazon.co.jp, amazon.com)
4番は思わぬ所からCD化されたが、これも今は残念ながら入手困難・・・
・・・ということで、今のところ、交響曲第3番 を聴くには Columbia Masterworks D3M31636(3LP Set) を入手するしかない・・・と思う。4曲のシンフォニーを3枚に詰め込んで、バジェット・プライスで大量にプレスしたのだろう・・・と思う。バラ売りはしなかったんじゃないかな・・・と思えるほど、それらのLPを見かけない。
日本では CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 シリーズで 1番と4番は1枚物として発売されているが、2番と3番はこのシリーズに入っておらず、日本でも1枚物LPとしては発売されていないのじゃないかな・・・
この3枚組LP、オートチェンジャーでかけることを前提に面割りしてプレスしているので、通常のプレイヤーでは面倒なのだ・・・
RECORD 1
↓Side1 - 交響曲第1番 1~2楽章
↑Side6 - 交響曲第4番 2~4楽章
RECORD 2
↓Side2 - 交響曲第1番 3~4楽章
↑Side5 - 交響曲第3番 3~4楽章、交響曲第4番 1楽章
RECORD 3
↓Side3 - 交響曲第2番 1~3楽章
↑Side4 - 交響曲第2番 4楽章、交響曲第3番 1~2楽章
つまり、3番を聴くのに2枚のLPをかけなければならないのだ・・・オマケに、1楽章と2楽章は2番の4楽章の後にカットされているので内周寄りで音質があまり宜しくない。3楽章と4楽章は片面アタマからカットされているので1楽章と2楽章より音は良いが、同じ面に4番の1楽章を詰め込んだ為ダイナミックレンジが犠牲になっている。ま、レコードのバジェットが厳しかったアメリカではやむを得ない処置とも言えないこともない・・・
やはりこれはCD化してもらわないとイカン・・・頼むぜ!タワーレコードさんよ!全国のオーマンディ・ファンの為にも・・・マスターテープの劣化が進行する前にとっととディジタル・マスタリングして出さないと逮捕な~のだ!
んでは。
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