Ormandy & Philadelphia - Berg, Schoenberg & Webern Orchestral Works ― 2010年03月18日 07時20分
(Regular Mono ML6441)
Berg : Lulu Suite*
Schoenberg : Theme & Variations
Webern : In Sommerwind , Three Pieces for Orchestra
*Luisa de sett(s)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
also available on CD russ oppenheim ROCD 0059
※John Hunt のディスコグラフィ より
Schoenberg also available on CD Sony Masterworks Sony Gould Jacket 88697147992 (Europe 2010年03月30日 2枚組CD) ( amazon.co.uk , HMVジャ パン)
Webern also available on following CDs
Great Conductors of the 20th Century Vol.13 2CDs (P)(C)2002
一見目立たないこのアルバム、実は初演魔・オーマンディのディスコグラフィの中でも重要な位置を占めるものなのかも?
ベルクは、未完のオペラとなってしまったルルに熱狂的に取り組んでいてそのスコアを見せてくれたそうな。また12音技法やベルクの曲について尋ねるマエストロに、ベルクは論理的・知的かつ理解出来るよう答えてくれたそうな。
また、マエストロはベルクに、「現代の作曲家が、彼らのオペラの重要な部分を抜き出してコンサート用の組曲を作ってくれたら素晴らしいのですが・・・」というと、ベルクは「まさにそれを今手がけているルルでやっているんだ」と答えたそうな。きっと、マエストロ はそれを初演したかったんでしょうな・・・
結局その後、ベルク は1935年に突然の死を迎え、ルル は未完のオペラとして遺されたが、この5曲から成るコンサート用「ルル組曲」は完成しており、1934年11月24日にエーリヒ=クライバー指揮でベルリン初演されている。
マエストロ は「・・・数年前(1960年代?)、ウィーン・フィルに招かれてこの曲を初めて指揮した。いつか、このオペラ全曲を指揮する栄誉を担いたいものだ・・・これは今世紀の傑作だと思うよ」と回想を締めくくっている。
今回CD化された シェーンベルクの「テーマと変奏曲」は1944年10月24日、ボストン交響楽団(指揮はシェーンベルク?)が初演している。
ヴェーベルンの「夏風の中で」「オーケストラの為の3つの小品」は、マエストロとフィラデルフィア管弦楽団が世界初演しており、このアルバムは世界初録音でもあるのだ。
「夏風の中で」は1962年5月25日、第1回国際ヴェーベルンフェスティヴァルにてマエストロとフィラデルフィア管弦楽団が世界初演しており、1963年2月17日に録音 している。また、「オーケストラの為の3つの小品」はフィラデルフィア(アカデミーでの定期?)にて1967年4月17日に世界初演、その3日後の20日 に録音している。
このアルバムは、1983年に CBS Masterworks Portrait シリーズで再発されている。3カ国語(英・独・仏)の解説の為、残念ながらマエストロの貴重な回想は割愛されている。
Masterworks Portrait Seriesは1980年代後半から1990年代初めにCDでも発売されていたが、このアルバムについては残念ながらCD化されなかったようだ。
では。
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