オーマンディ & RIAS響 のライブCD を聴く ― 2008年10月19日 18時38分
完全初出ライヴ
めくるめくゴージャスなサウンド
オーマンディ& RIAS響のチャイコフスキー第4番
カサドシュの極めつけ、サン=サーンス第4番
う~ん、オーマンディ指揮の録音に憑き?物のこの「犬の卒倒」文句・・・なんとかなりませんかねえ・・・とはいえ、これはファンにとっては貴重なライヴ録音ですから素直に喜びましょうかね。
詳細情報はこちら。
audite
http://www.audite.de/
in co-operation with Deutschlandradio Kultur
http://www.dradio.de/dkultur/
Eugene Ormandy & Robert Casadesus
Tchaikovsky : Symphnoy no.4
(rec.1954 at Berlin, Hochschule fur Musik, Grosser Saal
Saint=Saens : Piano Concerto no.4
(rec.1951 at Berlin Titania-Palast)
RIAS Symphonie Orchester,Berlin
audite 95.589
http://www.audite.de/sc.php?cd=95589&sec=news&p=text&sid=406dcc327c82c6574dd8e5a819d00e15
RIAS Symphonie Orchester,Berlin
http://www.dso-berlin.de/content/e54/e449/index_eng.html
http://www.soundfountain.org/rem/remrias.html
現在はDeutsches Symphonie-Orchester Berlin
http://www.dso-berlin.de/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%A5%BD%E5%9B%A3
1950年代前半といえば、われらがマエストはこれから円熟期を迎える・・・という時期で、後年のRCA Red Sealに聴くようなサウンドとは異なり、ダイナミズムの方が前面に出ている・・・という感じがする。
チャイコフスキーの4番、冒頭のブラスの強奏から驚かされた。トランペットもヴィヴラートを強烈にかけてるし・・・マエストロ・ジーンはこんな強引な演奏をしてたっけ?
1楽章終わりの大見得切、4楽章最後の突っ走り等々・・・円熟味をこれから加えていくマエストロは、ショルティ張りのイケイケ・ドンドン演奏をしていたのだなあ。オーケストラも破綻寸前まで追い込まれてるところも散見されるし・・・
でも、所々で聴こえる弦のポルタメントや、弦セクションを前面に出しているところはマエストロの嗜好の変わらないところだと思う。
正直、ミスも散見されるし、キャッチコピー通りの「ゴージャス」を期待する向きには「ハズレ」演奏かもしれないけど、録音は明瞭なモノラル・ライヴ(客席の雰囲気もあるが最後の拍手はカットされている・・・なんで?)だし、この当時のマエストロの素の音楽作りを知るには絶好の「素材」かも・・・
一方、サン=サーンスのピアノ協奏曲4番、さすがに伴奏の神様、ぴったりとくっ付いて離れない妙技を披露しており、ここではオーケストラを破綻寸前まで追い込むことなく自然な音楽を奏でている。カサドッシュのピアノもお見事。
それにしても、このサン=サーンスのピアノ協奏曲4番、これはなかなかいい曲だとおもう。初めて聴いたけど、コンサート・ピースとしてもっと頻繁に演奏されても良いのではないかな。終楽章のピアノがコロコロ転がるようなあたりは聴き応え十分。
これはなかなか聴き応えのある演奏だと思う。audite はいい音源を発掘してくれましたな。それにしても、本家のアカデミーのライヴもこんな風に誰か発掘してくれませんかねえ・・・
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