懐かしの廉価盤-Cluytens/Philharmonia & Paris Conservatoire ― 2010年03月07日 11時10分
Mussorgsky : A night on the Bare Mountain
Borodine : Dance of the Polovtsian Maidens ~ Polovtsian Dances from Price Igor
R.-Korsakov : Capriccio Espagnol
Borodine : In the steppes of the Central Asia
André Cluytens/Philharmonia Orchestra
Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire
このシリーズは、演奏家の写真1枚と楽曲解説、そして演奏家についての簡単な説明がついており、いかにもクラシック音楽啓蒙用といった趣があって懐かしい・・・この NEW SERAPHIM BEST 100 はLPの消滅まで続いたシリーズだと思うが・・・
録音データの記載は無いが、後年 SERAPHIMレーベルのCDで再発されており(東芝EMI/SERAPHIM TOCE-7118 発売年不明)、それによれば、フィルハーモニア と1958年、パリ音楽院管弦楽団と1959年収録となっている。どちらもステレオ創世記の録音だ。
ガキの頃擦り切れるくらい聴いていたLPなので、この4曲についてはこの演奏がスタンダードになっている・・・が、今聴いてもこれらの演奏は素晴らしいと思う。禿げ山の一夜 のデモーニッシュな気味の悪さと劇的な盛り上がり、ダッタン人の踊り の魅惑的な管楽器のソロ(パリ音楽院管弦楽団 だからねえ)、そして一番いいのは スペイン奇想曲 かな・・・この当時のフィルハーモニア の凄さを実感出来る。ソロもいいし、アンサンブルもしっかりしている。アルバム最後は 中央アジアの草原にてで締めくくる。濡れたようなコーラングレ(たぶん)の音色がまたいい・・・50年前と今とでは楽器そのものが違うのかな・・・いまではこのような音色を実演でもレコードでもなかなか聴けないと思うが・・・
んでは。
懐かしの廉価盤-Ančerl/Česká filharmonie ― 2010年03月07日 12時55分
OC-7002-S (P)1975.10 コロムビア名曲ギャラリー 2
Dvořák:Symphony no.9 from the "New World"
Karel Ančerl/Česká filharmonie
1975年発売、\1,300也。既にこの当時、廉価盤扱いの「定評のある過去の名演奏」だったわけだ。録音データは記載されていない。ジャケットの絵はGauguin の The Sorcerer of Hiva Oa (1902) のようだ。名曲ギャラリーだからジャケットの絵も名画を使っているのかな・・・まだクラシックが一般教養だった頃の名残だろうか・・・
新選・名曲ギャラリー 1
Dvořák:Symphony no.9 from the "New World"
Smetana:Moldau
Karel Ančerl/Česká filharmonie
最初の廉価盤は片面に2楽章づつカットしていたが、この盤(新選・名曲ギャラリー)は片面に3楽章まで詰め込み、モルダウを入れるスペースを空けた詰め込みカット(お買い得カットか?)である。まあ、そうダイナミックレンジの広い録音ではないので、詰め込んでもさほど支障はないかな・・・
ジャケット裏の解説は最初の廉価盤とほぼ同じ。 (P)1962/1964 Spraphon と記載されているので、これが録音年だろうか・・・
ちなみにこの「新選・名曲ギャラリー」は帯に、
①世界の名曲の数々を、
世界の一流の演奏家の名演で・・・
②完全なステレオ録音
③お買い求め安い価格・・・\1,300
と書かれている。まあ、古い演奏ではあるけど、定評のあるステレオ録音・・・というのがウリなのかな。でも、実はこういう廉価盤に良い演奏がゴロゴロころがっていたのだよねえ・・・
レーベルは特に変わらないが、下に [P.D.] という記号が追加されている。これはこの作品が Public Domain であるということかな・・・
そして、これが僕の「新世界」のスタンダードなんだなあ・・・このアンチェルとチェコ・フィルの演奏は、端正かつ上品なアンサンブルが素晴らしいし、この当時の木管と金管の音色は特筆に値する。お国モノだからとか・・・ではなく、本当にその品の良さと、厳しく統率の取れたそのアンサンブルの前に思わず姿勢を正してしまうのである・・・
(P)1969 Spraphon 新選・名曲ギャラリー 12
Mussorgsky : Pictures at an Exhibition
Mussorgsky : A night on the Bare Mountain
Karel Ančerl/Česká filharmonie
これは当時田舎のレコード屋さんでなけなしの小遣いをはたいて買ったLP。
ジャケット裏はヒゲもじゃのムソルグスキー である。こちらの演奏も端正かつ上品なアンサンブルが素晴らしいが、スケールの大きさに欠ける嫌いがある。禿げ山の一夜 も上品過ぎて デモーニッシュな不気味さに欠けているが・・・なかなか難しいもんだねえ・・・
この新選・名曲ギャラリーはLP末期まで売られていたと思う。使命を果たし終えてLPの生産終了と共にその寿命を終えた訳だが、LPそのものはまだまだ健在で、結構いい音を聴かせてくれる。この当時のコロムビアのプレスは結構イケルよ。
では。
Ormandy & Philadelphia - Spectacular Choruses ― 2010年03月07日 17時00分
Newly Recorded! - Spectacular Choruses
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
& Chorus Directed by Robert Page
Land of Hope and Glory(Pomp and Circumstance March No.1 - Elgar-Benson)
The Exodus Song (Gold - Boone - Arr.:Harris)
La Marseillaise (Rouget de Lisle - Arr.:Berlioz)
Battle Hymn of the Republic(Steffe-Howe-Arr.:Wilhousky)
On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews)
Meadowlands(Knipper-Arr.:Harris)
Rule,Britannia(Arne)
Glory,Glory(Rimsky-Korsakov)
The Star-Spangled Banner(Key-Arr.:Harris)
ジャケット裏は曲目と、Ormandy/Philadelphiaによる他のアルバム紹介のみという実にシンプルなモノ・・・というか、手抜きだなあ、こりゃ。この時期のRCA Red Seal のアルバムはこういう類のモノが多い。また、ジャケットには Columbia Masterworks の旧アルバムを意識してか、 Newly Recorded! と銘打っているのも時代を感じさせる。
レコードラベルは No Dog である。録音そのもののせいか、カッティングが今ひとつかは定かではないが、少々高域が荒れ気味のサウンドである。
このアルバムには合唱付きのシベリウスのフィンランディアが収録されている。 On Great Loves Hills(Finlandia, Sibelius-Bridgman-Arr.:Matthews) というトラックがそれである。この演奏は、CD(BMGジャパン オーマンディ/フィラデルフィアの芸術Ⅰ Vol.9、BVCC-38056 シベリウス:交響曲第2番、(P)1999年)にも収録されている。
ちなみに、合唱無しのフィンランディアの演奏もあるのだが・・・これはそれが収録されたLPである。
ちなみに、その合唱無しのCDも出ていた。
このシリーズは昔(10年以上前)はよくお世話になっていたが、今は知り合いに譲ったりして手元には一枚もない。このディスクに収録されているフィ ンランディアの合唱の有る無しも全く意識していなかった。
最近、そして5年前にも、この合唱無しのフィ ンランディアについて、オーマンディ掲示板に質問があった(最近のと5年前)ので、ちょっとまた気になって取り上げた次第。
この2種類のフィ ンランディア、合唱だけ別録りで後からミキシングしたものと思っていたが、最後の盛り上がる部分のブラスの鳴り方(合唱入りの方はコーラスに配慮して抑えている?)やティンパニ・グランカッサのクレッシェンドもちょっと違うように感じられる。ミキシングで変えている可能性もあるが、合唱の入る部分だけ別テイクで録ったのか、それとも全く別テイクの録音だろうか・・・合唱無しを22日に収録して、23日に合唱有りでもう一回収録したとか、あるいは両方とも1日で録音してしまったとか・・・色々と想像は尽きないが・・・
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