懐かしのスピーカー工作 その2 ― 2008年11月05日 06時05分
左:FOSTEX FE125K(新品),右:Technics EAS-10F20
共鳴管スピーカーシステム「カノンF-102」を作ってから20年経過した。今年7月に母が亡くなり、葬儀や何やらかんやらのドタバタもひと段落して、ふとこのスピーカーシステムのことを思い出した。
当時、雨降りの日も一部屋占有して、しかもその部屋の中で塗装して母に怒られた記憶も今となっては懐かしい。雨降りの塗装は良くないが、とにかく早く鳴らしたい一身でやっていたのだねえ・・・。
20年経過して、スピーカーユニットはウレタンエッジが湿気でボロボロ。甥っ子達にアルミのセンターキャップも潰されて再起不能状態となっていた。
それにしても、スピーカーのセンターキャップは、子供の為に、格好の攻撃目標として作られたとしか思えないほど、防御が困難で、恐らく子持ちのパパ(オーディオファン・・・もとい、今はホームシアターかな?)にとっては頭痛のタネであろう・・・今も昔も。
Technics EAS-10F20 は、松下電器が出した、当時としては特異なスピーカーユニットで、超オーバーダンピングの強烈無比なユニットであった。なんと、コイルボビン直結のアルミセンターキャップのお陰で、20kHzまでフラットに再生できてしまうのだ。
普通に密閉箱やバスレフに入れても、とんでもなくハイ上がりの音で使い物にならないだろう。低音が出ないのではなく、高音が出すぎるユニットなのだ。超オーバーダンピングなので、f0で低音を稼ぐ・・・ということも出来ない。低音は出るのだけど、中音域以上のレベルが高すぎるから、相対的に低音不足となってしまうのだ。
となると、バックロードか共鳴管という使い方が妥当ということになる。(別に、密閉箱やバスレフで使えないと言うことではない)
このF20シリーズは16cm、20cmのラインナップがあったが、これらも強烈無比であり、当時は最強マグネットユニットであった。これに負けじと、FOSTEXもこれらと同等以上のマグネットを装備したユニットを出して来たのだ。
既に、Technics はスピーカーユニットの製造販売を終了しているが、お陰さまで、FOSTEX のユニットを代替に使うことが出来る。世の中、何がどうなるか分からないものである。
FOSTEX
http://www.fostex.jp/
Speaker Component
http://www.fostex.jp/user_file/fostex-sh/etc/SpeakerComponent.pdf
Technics EAS-10F20と同サイズで、カノンに使えるユニットとなると、FOSTEX の FE125K しかない。取り付け穴、マグネットとも同サイズで、これも超オーバーダンピングユニットだけど、センターキャップはコイルボビン直結では無いようだし、コーン紙もケナフとバイオセルロースということで、10F20 とはちとサンドキャラクターが違う。
コイズミ無線 FOSTEX FE125K 商品紹介
http://dp00000116.shop-pro.jp/?pid=6410
コイズミ無線 <第1回> ~スピーカーユニット聞き比べの巻~
http://www.koizumi-musen.com/yuusupi-1.htm
10F20 の高音は突き刺さる感じがあったが、FE125Kは幾分マイルドな感じだ。高音の伸びは10F20 には及ばないが、バランスはいい方向になるだろう。(続く)
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://boukyaku.asablo.jp/blog/2008/11/05/3880088/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。