Ormandy & Philadelphia - Brahms : Symphony No.1, 1950 ― 2010年04月03日 12時00分
recorded on 5 November 1950
John Hunt のディスコグラフィ によれば、この録音の78回転盤は発売されていない。3番(M642,ML4088, 1946年)・4番(M567, ML4017, 1944年)の録音よりも高域が伸びておりデッドなAcademy of Musicのホールトーンも明瞭に捉えられている。テープヒスノイズと思われる「サー」という高域ノイズも聴こえるので、この時期はディス録音から磁気テープ録音への移行初期の録音だろうか・・・
1楽章冒頭、CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 vol.18 SOCT-18 のLPと同じような堂々たる導入部が鳴り響き、「これぞオーマンディのブラームスだ!」と嬉しくなってしまった。マエストロの個性がしっかりと刻印されているではないか!
デッドなAcademy of Musicの収録のせいか、後年のステレオ録音よりも幾分テンポが早めだが、それでも所々テンポの揺らぎを感じるのは、磁気テープ録音に移行したことで自身の解釈を録音に反映しやすくなったからだろうか・・・。
Marcel Tabuteau のオーボエや William Kincaid のフルートの音色も美しい・・・
4楽章のクライマックスはトスカニーニのスコア改訂をそのまま踏襲した強烈演奏・・・これは後のステレオ盤も同じ。オヤッと思わせるのはクライマックス手前辺りで弦のポルタメントを結構効かせていること。やはりマエストロは19世紀生まれのマエストロであるのだなあ・・・後年のステレオ録音では聴けない、時代を感じさせる部分である。
これはモノラル録音だからと埋もれさすには惜しい演奏だ・・・
さあ、これから花見に行くぜ・・・んでは。
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