オーマンディとウィーンフィル、そしてゼルキンが共演した映像のDVDが出るそうです ― 2010年01月16日 11時00分
![Dreamlife DLVC1212 Dreamlife DLVC1212](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/02/25/e8919.jpg)
ベートーヴェン:交響曲第8番、モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
オーマンディ&ウィーン・フィ ル、ゼルキン(1963)
Dreamlife のサイトには情報はまだ無いようですが・・・レコード屋さんの方が情報を流すのが速いですな・・・
これは、1996年に東芝EMIより発売されたLD「ウィーンフィルと名指揮者達」(TOLW-3741/44 悪税込\19,570←結構する)の中に含まれていたもので、時折クラシカ・ジャパンでも放送されていたと思います。
オーマンディ の他、このセットに含まれている ベーム、セル&グルダ の映像もまとめてDVD化されるんですな・・・
「ウィーン・フィルと名指揮者達がついにDVDで登場!
ORF(オーストリア放送協会)秘蔵の映像より歴史的なコレクションを一挙発売。
セル、ベーム、オーマンディら巨匠たちと、豪華なソリスト陣との夢の競演がここにDVDとして復活します。」
・・・だそうで・・・14年ぶりか・・・他のLD3枚分がDVD2枚で出るようです。
HMVジャパン:R.シュトラウス:英雄の生涯、死と変容、モーツァルト:交響曲第40番、ベートーヴェン:交響曲第7番 ベーム&ウィーン・フィル(1964、64)
HMVジャパン:ブルックナー:交響曲第3番、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』、ウォルトン、モーツァルト セル&ウィーン・フィル、グルダ(1966、68)
さて、オーマンディ&ゼルキン の 曲目は下記の通り。
Mozart : Piano Concerto No.21 (R.Serkin)
Beethoven : Symphony no.8
手元のLDを見ると・・・
Video Recorded : Theater an der Wien, June 9th,1963
(C)ORF 1963
とあります。オーマンディは、ウィーン・フィルに客演したり、ベルリン・フィルともフェスティヴァルに呼ばれて振っていることもあるので、他にそういうライヴが出てくると嬉しいですね・・・没後25周年の今年は再発売に期待出来るかも・・・
![東芝EMI/ORF TOLW-3741/44 東芝EMI/ORF TOLW-3741/44](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc4d.jpg)
ウィーン・フィル150周年記念 「ウィーンフィルと名指揮者達」
150th Vienna Philharmonic in Histrical Recordings
Mozart : Piano Concerto No.21 (R.Serkin)
Beethoven : Symphony no.8
Eugene Ormandy/Vienna Philharmonic Orchestra
Rudolf Serkin(piano)
Video Recorded : Theater an der Wien, June 9th,1963、(C)ORF 1963
4枚組のレーザーディスク・セットです。勿論、新品で買った訳じゃありません。昨年、ハイファイ堂レコード売り場 でみっけたものです。ここのお店とは相性が合うのか、何故か最近捜し物が良く見つかるのだ・・・
これは、ウィーン・フィル150周年を記念(1991年がそうなのかな?)して、オーストリア放送協会の秘蔵映像から未発表・未発売の映像をセレクトした物だそうな。ベーム、セル&グルダ、オーマンディ&ゼルキン による演奏が収録されている。
![東芝EMI/ORF TOLW-3741/44 中身 東芝EMI/ORF TOLW-3741/44 中身](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc51.jpg)
結構豪華なセットである・・・
カラフルなインナージャケット
![東芝EMI TOLW-3742 東芝EMI TOLW-3742](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc5e.jpg)
マエストロ・ジーンのインナージャケットは青色。
音と絵が出る、虹色のレコードだったんだよなあ・・・久々にディスクを引っ張り出そうとすると、ディスクの淵とインナースリーヴがくっついている。レーザーディスクの接着剤成分が出てきたのかなあ・・・アクリル樹脂が吸湿して反るのを防止する為、レーザーディスク は裏表のディスクを接着剤で貼り合わせると聞いたことがあるから。
裏面はブランク。信号が刻まれていないので輝き具合が違う。
片面ディスクの裏面レーベル表示。ちょっと無愛想?
![オープニング画面 オープニング画面](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc61.jpg)
オープニング画面。画面上部に部屋の照明が写り込んでいるのはご勘弁。
![オープニング画面 オープニング画面](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc64.jpg)
![パワフルなマエストロ・ジーン パワフルなマエストロ・ジーン](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc66.jpg)
ベートーヴェンの8番をパワフルに振るマエストロ。
![CLVの裏面はこういう案内画面が出る CLVの裏面はこういう案内画面が出る](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc68.jpg)
裏面をプレイするとこういう画面が出る・・・
![久々に稼働させた パイオニア CLD-R5 久々に稼働させた パイオニア CLD-R5](http://boukyaku.asablo.jp/blog/img/2010/01/16/ddc89.jpg)
久々に稼働させた パイオニア CLD-R5 だが、もう生産中止になってしまった・・・
さて、オーマンディ の映像解説は 藤田由之氏によるもの。解説によると、1969年6月9日、アン・デア・ウィーン劇場における「ウィーン芸術週間」の特別演奏会を指揮した映像とのこと。モーツァルトでは標準的なオーケストラ編成が、ベートーヴェンでは2管編成を4管編成に増員して演奏していることに触れられており、短いが充実した解説である。
ゼルキンの伴奏では優雅なモーツァルトを奏でていたマエストロだが、ベートーヴェンでは一転、パワフル・スピード・ダイナミックな指揮ぶりでウィーン・フィルをグイグイ引っ張っていくが、そんな中でも ウィーン・フィル は マエストロ に敬意を払いつつも自分たちの領域は守る・・・そんな、打打発止というか 両者の駆け引きが見物とも言える演奏であり、実に興味深い。
ベートーヴェン の1楽章の始め、タクトが振り下ろされてから音が出るまでの間の長いこと・・・指揮者の拍とずれて音を出す ウィーン・フィル と、トスカニーニを神の如く尊敬している マエストロ では水と油・・・というとそうでもないのが面白いところ。 フルトヴェングラー程極端ではないにしろ、 マエストロ にも 「ダウンビートの不明瞭さ」 という側面がある。フィラデルフィア管弦楽団のブラス・セクション にはタイミングを取るのが難しく不評?だったそうだが、同じくトスカニーニ派を辞任していたショルティが、指揮者の拍とずれて音を出すウィーン・フィル とウマが合わなかったのとは対照的なことにも思える。
ま、その辺りのことは3月に発売されるこの映像のディスク を見てもらうのがいいと思う。今から発売が楽しみだ。解説もきちんとしてくれると有り難いなあ・・・
んでは。
Ormandy & Philadelphia - Shostakovich Symphony no.10 ― 2010年01月16日 13時58分
(P)1963/1970, (C)1996(絵は kandinsky)
D.Shostakovich : Symphony no.4 & no.10
Eugene Ormandy / The Philadelphia Orchestra
Produced by Thomas Frost
recorded at Town Hall, Philadelphia, April 10-18,1968(no.10), February 17,1963(no.4)
Symphony no.4 Originally released as Columbia MS6459(ML5859)
Symphony no.10 Originally released as Columbia M30295
正直、5番以外のシンフォニーは聴くと滅入るというか・・・良くワカランというのが正直なところ。付随音楽とかダンス・ミュージックとかの気楽に聴ける方はそれなりに聴いているのだけど・・・
ということで、意を決して聴くことに。たぶん、オーマンディ と フィラデルフィア管弦楽団 の演奏でなければこの曲のレコードは持ってなかっただろうな・・・買ってから10年近く塩漬けにしていたCDである。
今回は10番を聴いたのだけど・・・これは凄い・・・完全に理解した・・・とまでは言えないけど、これは怖い曲だ・・・特に2楽章、聴いていて怖くなる程戦慄的な迫力演奏である。完璧なアンサンブルと音響美で迫る恐怖・・・我ながら陳腐な言葉しか出てこないが、これはこのコンビの演奏でも一二を争う熱気が込められた演奏ではないだろうか・・・
ちなみに、この10番の収録は 米Columbia から RCA Red Seal 移籍直前に行われており、LPの発売は1970年頃と思われる。((P)1970とあるからね)そのせいか このLPはあんまり見かけないような気がするし、オーマンディ/フィラデルフィアのすべて (日本コロムビア 1967年3月) にも Those Fabulous Philadelphians (amazon.com , amazon.co.jp) にも、それどころか A Century of Music のディスコグラフィにも記載がない・・・なんてこったい・・・横田さんのオーマンディ・ディスコグラフィ にはちゃんと記載がありますし、最近出た John Hunt によるディスコグラフィ にはLP番号も記載されていました。MS ではなく M で始まる番号で、 Fabulous Philadelphia Sound Series として 出ていたかもしれませんね。
録音はマルチ・モノで、些かピンポン・ステレオ風に響く部分もあるが、細かい音やホールの雰囲気も良くキャッチされていてなかなかいい音質で迫力のある演奏が楽しめると思う。
あと、大したことはありませんが、4楽章の演奏時間、ブックレットは 17'42 と記載されていますが、実際は 12'42 です。単なる記載ミスでしょう・・・
さて、4番はこれから聴こうかな・・・
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