Beethoven Symphony no.6 "Pastorale" & no.7 , Riccard Muti & The Philadelphia Orchestra2010年01月04日 12時32分

今日の名古屋は、朝は曇ってましたが今はいい天気です。洗濯物も乾くといいな・・・

さて、久しぶりに Muti/Philadelphia のLPを引っ張り出しました。ブログでこのコンビの録音を取りあげるのは今回が初めてです。ホームページに以前書いた物があるのですが・・・
英EMI ASD3646 jacket
EMI/HMV ASD3646 LP(P)1979
Beethoven Symphony no.7
Riccard Muti/The Philadelphia Orchestra
recorded at Met Church, Philadelphia, 1978

マエストロ・ジーンと政権交代?直前時期の収録です。この10年後にベートーヴェン交響曲全集(アメリカのオーケストラとして最初のベートーヴェン交響曲CD全集)を録音する訳ですが、この時期は他に田園交響曲を録音したのみです。この時期にベートーヴェンの交響曲全曲を収録する意図があったかどうかは、?ですな。

この録音は全集で再録音している曲なので、今後CD化される見込みは恐らく無いでしょう・・・が、まだオーマンディが音楽監督時代のフィラデルフィア管弦楽団と若手だったマエストロ・ムーティの貴重な録音でもあります。通常省略する繰り返しもきちんと演奏しているのは、原典主義者?ムーティ面目躍如・・・ということでしょうか。

英EMI ASD3646 jacket Liner Notes
EMI/HMV ASD3646 Jacket裏解説

フィラデルフィア管弦楽団も RCA Red Seal の専属から離れてマエストロ・ジーン と共に EMI と録音契約を結んだことにより、録音会場がそれまでの Scottish Rite Cathedral(旧Town Hall) から Old Met に移ったことにより、 "The new Philadelphia Sound" をLPジャケットに謳う共に、ライナー・ノーツにも録音会場の説明(右中央 四角で囲まれた部分)を加えています。 EMIとしても力を入れていたのでしょうね。

英EMI ASD3646 Label
EMI/HMV ASD3646 Stamp Nipper? Label

ちなみにレコードラベルは、切手タイプのニッパーマークと呼ばれる物です。年代からしてこれが初出レーベルでしょう。ちなみにこれより前の時期のラベル(「半円ニッパー」とか「セミサークル」、「ホワイト・ゴールド」)とかは結構値が張って評価も高いらしいですが、このラベルはその前のラベルより「音が良くない」という評価のようで、値もそれなり・・・みたいです。

英EMI ASD3646 Inner Sleeve
Inner Sleeve

英EMIのインナースリーブです。レコード取り扱いに関しての注意事項が記載されています。こういうのもお国柄や時代の変化が見て取れますな・・・

さて、続いては、昨年暮れも押し迫った頃、ハイファイ堂でバッタリ出会った、長年探していたレコードです。

東芝EMI Angel EAC-80568 Jacket1
東芝EMI/Angel EAC-80568 LP (英EMI/HMV ASD3501 LP)
Beethoven Symphony no.6 "Pastorale"
Riccard Muti/The Philadelphia Orchestra
recorded at Met Church, Philadelphia, 1978

後年の全集の影に隠れてしまい、殆ど語られることの無い録音ですが、前述の7番シンフォニーと同様、このLPの存在も知ってはいました。どうしても欲しい・・・という程ではないのですが、一度は聴いてみたいなあ・・・と気長に探していましたが・・・

たまたま寄ったハイファイ堂 レコード売り場で、たまたま補充された新入荷LPのなかにコレがあったのでびっくりしました。LPが向こうから目の前に現れたのですから・・・勿論捕獲?したのは言うまでもありません。こんなともあるんですなあ・・・

現在に至るまで・・・いや、今後もまずCD化される見込みのない録音ですが、これもオーマンディが音楽監督時代のフィラデルフィア管弦楽団と若手だったマエストロ・ムーティの貴重な録音であり、こちらもきちんと繰り返しが演奏されています。

演奏は奇を衒わず直球勝負・・・こちらも若々しい覇気に溢れた好演といえるでしょう。

東芝EMI Angel EAC-80568 Jacket
東芝EMI/Angel  EAC-80568 ジャケット裏解説

解説は、武田明倫氏。「さわやかにしてドラマティックな・・・ -ムーティ・フィラデルフィアの≪田園≫-」がそのタイトルである。恐らく、オーマンディの音楽監督辞任とムーティの音楽監督就任が発表された後に書かれた物と思う。新しいコンビへ期待を寄せる・・・といった感じの解説である。

東芝EMI Angel EAC-80568 Label
東芝EMI/Angel  EAC-80568 Label

レコード・ラベルは、東芝EMIお馴染みのRecording Angel。もともと国内盤は海外盤より評価が低く、市場価格もかなり控えめなので、買う方としては有り難いことである。このLPはコンディションも良く音もまずまずだ。

このLPを探し始めてから8年、「待てば海路の日和あり」とは良く言ったものである・・・それでは。

Dancing Violins - Rudy Risavy & His Dancing Violins2010年01月04日 18時07分

面白い謎のレコード・・・Sound Bay 金山店 で 悪税込 315円だったかな・・・アウトレット品だったのか、レーベルロゴに無情にも穴を開けてあるが・・・こういうムード音楽好きなのよ・・・
TELEFUNKEN TPS 12513 Dancing Violins - Rudy Risavy & His Dancing Violins Jacket
LONDON/TELEFUNKEN TPS12513 LP
DANCING VIOLINS, Rudy Risavy & His Dancing Violins

このレコード、演奏者のプロフィール・曲目解説皆無。ジャケット裏は他のLPのカタログである。

Distributed in Canada by London Records of Canada Ltd. とあり、カナダのロンドン・レコード(英DECCA)がプレス・販売していたのだろう。確か、独TELEFUNKEN と 英DECCA は昔提携していて、今のTELDEC レーベル は TELEFUNKENDECCA の頭文字を組み合わせた名前だと聞いたことがある。

ちなみに、日本のキング・レコード のロゴは TELEFUNKEN をお手本にしている。これも歴史だなあ・・・

TELEFUNKEN TPS 12513 Dancing Violins - Rudy Risavy & His Dancing Violins Jacket Catalog

Rudy Risavy についてネットで調べたがコレと言った情報は見あたらなかった・・・でも、オークションで結構出ているから、それなりに売れたLPなのだろう。

TELEFUNKEN TPS 12513 Dancing Violins - Rudy Risavy & His Dancing Violins Labels & Tracks

ステレオ盤なのに、どうみても コンスタント・ピッチのカットに見えるし、レーベル周りのエンドレス溝もモノラルLPに多い同心円でないカットである・・・古いカッティング・マシンをステレオ仕様に改造したのだろうか・・・謎めいたLPである。

曲と演奏は、タイトル通り、ヴァイオリンならではのポルタメントを聴かせたソロヴァイオリンとバックのオケの掛け合いがとっても楽しい仕上がりとなっている。

ムード音楽好きは買って損は無いLP・・・かもしれない。

Percy Faith Plays Romantic Music2010年01月04日 18時25分

Percy Faith というと米Columbia ステレオ期の録音の印象が強いのだが、モノラル期の演奏もステレオ期 とは違う味わいがあり、これはこれで優れものだと思う。

Columbia CL526 Percy Faith plays Romantic Music jacket
米Columbia CL526
Percy Faith plays Romantic Music

このLP、どっかの中古屋さんで見かけたのだが、ジャケットを見てピンと来る物があり、すぐに拿捕した次第。きりっとした美人ジャケットで、センスの良さが光る。モノクロ写真が強い印象を与えるのも良い。カラーではこういう味は出せないだろう・・・

Columbia CL526 Percy Faith plays Romantic Music jacket liner notes

ジャケット中央には Percy Faith の略歴が記載されている。1908年カナダトロント生まれ。トロント音楽院でヴァイオリンとピアノを学び、1934年にアレンジャー兼指揮者としてCBSに入社。1940年にアメリカに移住(かな、国籍も取得したのか・・・) だそうな。

このジャケットに記載されているPercy Faithの他のアルバムは・・・

CL 6225(45EP, Sets B-1692, B-1693) Music from Hollywood
CL 6242(45EP, Sets B-332) Carefree Rythms
CL 6214(45EP, Sets B-305) Carnival Rythms
CL 6203(45EP, Sets B-292) Fasccinating Rythms

Paul Weston もありますな・・・

CL 527 Mood Music by Paul Weston
CL 528 Dream Time Music by Paul Weston
CL 535 A Ray Martin Pop Concert(これは Paul Weston じゃないな・・・)

これも興味深いアルバムですな・・・

このアルバムは1950年代のテープ録音と思うが・・・米コロムビアらしい、オフ気味のウェットバランスな仕上がりの音だ。

Columbia CL526 Percy Faith plays Romantic Music Label

このLPは赤ラベルのフラット盤。盤の状態はまずまずで、フラット盤にしてはノイズも少ない。米Columbia のポップス(CL,CS番号)盤は赤い色のラベルが特徴で、これは6eyes盤も同じ。2eyes盤の赤盤は見たことはないが・・・

Percy Faith の音源は Oldies.com積極的にCD化 しているし、 NMLでも結構タイトル(Percy Faith, His Orchestra があるようだ・・・また、「ムード・ミュージックの楽しみ」 でもかなり扱っているようで、手軽に聴けるのは有り難い。これだけの音源のLPを集めて聴くのは大変だからねえ。

この当時の音源はもっと見直されてもいいと思うよ・・・では。

Raindrops Keep Fallin' On My Head & Django2010年01月04日 20時10分

これはオヤジ殿がむか~し買った、西部劇映画音楽集のLP2枚組。

CBS/SONY SOPV69-70 SUPER DELUX 3200 THE MAGNIFICENT WESTERN jacket
CBS/SONY SOVP-69~70  (P)1976
SUPER DELUXE 3200 Series 決定版映画音楽大全集
THE MAGNIFICENT WESTERN(決定版 西部劇の全て)

こういうのは、RCAMCA DECCA とか結構出していたと思う。他のレーベルでも出てただろう。中古屋さんのエサ箱(1枚100円とかの段ボール)でよく見かける。

ダブルジャケットの豪華版で3200円。映画のスチルも解説にふんだんに取り入れているので、読むだけでも面白い。

こういうのは、レコードを出している会社が映画のサウンド・トラックを持っていればそれを収録するだろうが、そうでない場合はスコアを参考(又は演奏から採譜?著作権料はどうしてたのかな・・・)にして別の楽団が演奏した物を収録しているのが大半だろう。

結構自由にアレンジしていて、オリジナルとは似ても似つかぬ音楽に仕上がっているトラックもあるけど、それはそれで今聴くと面白い。全24曲。

CBS/SONY SOPV69-70 Label

レコードラベルは CBS/SONY おなじみのもの。ポップスはオレンジ、クラシックは青のカラーで統一されていた。

The ALAN TEW Orchestra による The Magnificent Seven のテーマなんか、いきなりどっかの場末のバーのジャズ演奏みたいなイントロが途端にあのカッコイイテーマになるのでどきっとする。リズムを適当に変えてるのがまたカッコイイのだ。

明日に向かって撃て!
の挿入歌 「雨に濡れても」は ビリー=トーマス の歌ではなく、Percy Faith の演奏が収録されている。俺はこっちの演奏に慣れ親しんでしまったので、オリジナルの演奏を聴くと違和感を感じてしまう。良い歌なんだけどね。Percy Faith はコーラスに歌わせているのがまたいい感じなのだ。

折角だから、オリジナルのサントラ盤を・・・

テイチク/SCEPTER UP-71-S 明日に向かって撃て サウンドトラック盤
テイチク/Scepter UP-71-S (45rpm)
オリジナル・サウンド・トラック
20世紀フォックス映画「明日に向かって撃て!」主題歌「雨に濡れても

これはドーナツ盤のスリーヴ。

テイチク/SCEPTER UP-71-S 明日に向かって撃て サウンドトラック Sleeve

時代を感じるなあ・・・

テイチク/SCEPTER UP-71-S 明日に向かって撃て サウンドトラック Label

ドーナツ盤レーベル。今聴いても結構いい音じゃ。ちなみに、Percy Faith の演奏は Oldies.comCD化している。オリジナルLPは 米Columbia CS9983(Percy Faith and His Orchestra & Chorus - Leaving on a Jet Plane)。John Denver の名曲がアルバム・タイトルになっている。

Collectables Sony Music COL-CD-7607 CD
米Collectable/Sony Music COL-CD-7607 (CD,(P)(C)2004)
Held Over! Today's Great Movie Themes, Leaving on a Jet Plane


あとは、続・荒野の用心棒(Django) の さすらいのジャンゴ(Django) も印象に残る曲だ。LPは歌をエレキ・ギターに代奏させており、あんまり面白くない。こちらはやはり、 Berto Fia のイタリア語の歌が心に響く。ちなみに、映画「荒野の用心棒」とは何の関係もない映画だそうな。日本の配給会社が勝手につけた邦題・・・とのこと。

キング/SEVEN SEAS FM-1011S 続荒野の用心棒 さすらいのジャンゴ サントラ盤
キング/SEVEN SEAS FM-1011S (P)1972
サン・トラ・ゴールデン・シリーズ
イタリア映画「続・荒野の用心棒」主題歌「さすらいのジャンゴ」
歌:ベルト=フィア(Berto Fia)
演奏:ブルーノ=ニコライ・オーケストラ(Bruno Nicolai Orchestra)

キング/SEVEN SEAS FM-1011S 続荒野の用心棒 さすらいのジャンゴ サントラ盤 Label

今聴いてもこの歌は凄みがある・・・レーベルのS.I.A.E.とはイタリアの著作権協会なのだろうか・・・良くレコードラベルに書いてある、 BIEM とか GEMA とか JASRAC とか・・・あの類かな・・・

あとは・・・フランキー・レイン が歌う ローハイド の主題歌かな。これは オリジナル・サウンド・トラックが収録されていて、あの独特の声を堪能できる。

しかし、考えてみると、俺、これらの映画前々見てないんだよね・・・音楽だけは頭にこびりついているんだけどね・・・これらの映画を見られる日が来るだろうか・・・