TELARC's Wellington's Victory with Canons & Muskets2009年07月09日 08時25分

TELARC DG-10079 ((C)(P)1983, LP)
TELARC's Wellington's Victory with Canons & Muskets
TELARC DG-10079 ((P)(C)1983, LP)

「1812年」の猛烈カッティングLPを出したその4年後の1983年、今度はもっとど派手な「ウェリントンの勝利」を調子に乗って作ってしまったTELARCであった。

ウェリントンの勝利(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%8B%9D%E5%88%A9

1812年のロシア戦役で敗退したナポレオンはその後没落の一途を辿り、ドイツ・フランス戦役 (1813-1814年) でせっかく登り詰めた皇帝の地位を手放す羽目に陥る・・・というのは後生の中学・高校生の頭を悩ます歴史の一ページではあるが、ナポレオンの没落を喜んだ変な作曲家がおり、これまた後生のクラシック嫌いを生み出す原因の一つとなってしまった。まあ、作曲家本人に罪はないが・・・

ドイツ・フランス戦役 (1813-1814年) (wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E6%88%A6%E5%BD%B9_%281813-1814%E5%B9%B4%29

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3

「1813年6月21日、スペインにおけるビトリアの戦いでウェリントン公アーサー・ウェルズリー率いるイギリス軍がフランス軍に勝利したことを受けて、ベートーヴェンがウェリントン公を讃える曲として作曲した。」(wikipediaより)

ウェリントン公アーサー・ウェルズリー(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E5%85%AC%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%AA%E3%83%BC

初めは「ナポレオン万歳!」と英雄交響曲(Sinfonia EROICA)を作ったほどナポレオンに期待をしていたのに、「皇帝になりゃーがって!」とコンチクショーの恨み辛み(飲んべえで生活に窮してたという方が大きいが・・・)を持ち続けたベートーベンが、相次ぐナポちゃんの敗退の知らせを受け、ビトリアの戦いでまた「奴はまた負けたぞ!」とビールで祝杯を挙げながら一気に書き上げた・・・かどうかは知らんけど、その喜びを素直に曲にしちゃった・・・らしい。

ベートーベンの英雄交響曲(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC3%E7%95%AA_%28%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%29

チャイコの「1812年」序曲は1882年初演だが、ウェリントンの勝利は1813年ビトリアの戦いのその年に初演されている。チャイコより70年前にこんなアホな曲を書いてしまったベートーベンはただの俗物ではなかったようだ。

後年、チャイコが控えめに大砲を16発で抑えた?のに、派手好きのベートーベンは188発もぶっ放している。しかも、イギリス、フランス軍どちらかというのをちゃんと楽譜上に記すほどの念の入れようである・・・お疲れ様。

レコードは、Lchがイギリス軍、Rchがフランス軍という配置で、両軍が盛大にキャノン砲とマスケット銃でドンパチをする。昔懐かしの「ピンポンステレオ」そのものである。音がピンポンから大砲とマスケット銃になっただけだが、音の破壊力は桁違い。

とはいえ、1812年の猛烈カッティングよりレベルは控えめである。まあ、あのレベルでカッティングしたら片面に収まらない・・・が、写真で見るとおり、SPもびっくりの大振幅溝で microgroove が聞いて呆れる仕上がりとなっており、結構楽しめる。

LP滅亡とCD創世がオーバーラップした奇妙な時期の奇妙なLPと言ってしまえばそれまでのことだが、まあこれも歴史の1ページと言える・・・か?

んでは、ズババン!ズババン!