Legendary Multimedia - Microsoft Multimedia Strauss ― 2009年12月15日 08時00分
Multimedia Strauss その1,Multimedia Strauss その2
Multimedia Strauss その3,Multimedia Strauss その4
Multimedia Strauss その5,Multimedia Strauss その6
※Legendary Multi Media か Edutainment をクリックすればまとめて見られます(>見てど~するという声が聞こえる・・・?)
アサブロ の新しいエディタで画像を好きなところに貼り付けられるようになったので、これらを一つにまとめてみました・・・
An Illustrated, Interactive Musical Exploration
By Russell Steinberg with Voyager Company.
(C)1994 Microsoft Corporation.
(P)(C)1992 The Voyager Company.
(P)1989 Sony Classical
パソコンソフトを買い始めて20年くらい・・・昔のソフトを発掘して再生?するのもまた楽しいものですワ・・・
このソフトは、Windows3.1 から Windows95 へ移行するというイベント(このときは盛り上がりましたなあ)の前にこのソフトを買った記憶がありますワ。 あのときの大騒ぎぶりはWindows7に比ではありませんでしたな・・・かくいうワタクシも、何か新しいことが出来る・・・とワクワクしたもんです。
このソフトのことを知ったのは、Super ASCII(アスキーも無くなったしなあ・・・)の紹介記事だったか・・・クラシックファンを唸らせるような内容のマニアックさを持ったソフト・・・という紹介記事だったと思う。
ちょうど、富士通のFMV Deskpower(Pentium 75Hz, RAM16MB, CD-ROM, Sound Blaster 16)という、一通りマルチメディア出来まっせ・・・という機種を買って間もない頃だったか・・・ソフトウェアのパッケージにMPC仕様と謳っているソフトがジャンジャカ出始めた頃だっけ。
名古屋納屋橋エイデンのソフト売り場で買った記憶が・・・日本語版は当然無く、米国版Win3.1用のソフトなんだけど、一応日本版Win3.1でも動作します・・・というシールがパッケージに貼られていたような・・・
このソフトの System Requirements は、
・A Multimedia PC that included a 386SX or higher processor, 4MB of RAM, 5MB free hard disk space, CD-ROM drive, audio board capable of playing ADPCM compressed audio, mouse, and VGA or VGA+ display capable of displaying 256 colors
- or -
an equivalent personal computer with Multimedia PC upgrade kit.
・MS-DOS operating system version 3.1 or later.
・Microsoft Windows operating system 3.1
・MS-DOS CD-ROM Extensions(MSCDEX) version 2.2 or later.
・Headphones or speakers.
今となってはこんな仕様のパソコンは「化石」ですなあ・・・
このソフトが出た当時の1994年、まだまだ Intel386SX が現役で頑張っていたんですな。 486 や Pentium はまだまだ高いということで、アメリカではまだまだ・・・だったのかもしれません。日本は高級志向というか、DOS/Vパソコン(通じるかな?)が出て普及しだした頃は、i486 か Pentium があたりまえ という風になりつつあったと記憶している。
当時、MPC規格(Multimedia PC)なるものが策定され、MPC1,MPC2まであったような・・・でも、それが策定されたときには、とっくに世のPC水準はそれをはるかに上まわって いたので、すでに無意味な規格になってしまったが、その当時のソフトのパッケージには、System Requirements として MPC のカラフルな文字が印刷されていた。
まあ、アメリカではこの程度は当たり前・・・が日本ではようやく「黒船来襲」でその旋風が来たものだから、このときのショックはでかかった。98とは文化が違うなあとあらためて感じたものである。
んで、このソフトの中身も凄かった。このソフトはもともと米VoyagerがMac用に1992年に出したソフト(CD Companion)をマイクロソフトがWindows用に出したもので、当時のマックはとっくにマルチメディアしてたわけだ。
Three Tone Poems CD Companion by Russell Steinberg
今はWindowsとMacでそれほど違いがあるわけではないだろうが、当時は「月とスッポン」だったのだろう。(いまだにマッ クを殆ど触ったことのないあたくし((C)お蝶夫人)には、マックを語る資格はないけどねえ)
Voyagerについては、下記の記事が参考になるかな・・・
Wired - The Teachings of Bob Stein By Amy Virshup
The cyberlord of Voyager is either the most far-out digital publishing visionary in the new world or the least effective businesman alive -- or both.
当時、Multimedia に夢を見たのだなあ・・・
おっと、肝心のR.Strauss については、とりあえず下記を見て下さいな。
・R.Strauss(Wikipedia)
・R.Strauss Online
・R.Strauss Institute
先へ進みましょう・・・
ちなみに、three tone poems とは「ドン=ファン」「ティル=オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」「死と変容」である。
さて、以前はこの古のエデュテイメントソフトをWin98SEマシンで動かしていましたが、今年初めにWinXP上の仮想マシン環境を整えて動かせるようになりました。Win98SEマシンは中古屋さんに引き取ってもらい、ジャンク扱いで販売され人手にわたってしまいました・・・骨までしゃぶり尽くすように使い切った・・・感じですな。
ま、それはともかく、早速 Multimedia Strauss の世界を探索しましょうか・・・
Windows3.1(英語版)用のソフトですが、日本語版のWindows98SEでも問題なく動くので、仮想マシン上でWin98SEを走らせて、その上でこのソフトを動かします。
ハードウェアは下記2種ノートPC+ワイヤレスUSBオーディオ
lenovo 3000 C100
Celeron 1.5GHz, 主記憶2GB
80GBHDD,XGA(1024×768), Windows XP Home SP3
EPSON Endeavor NJ2100
Celeron 2GHz, 主記憶2GB
HDD160GB,WXGA+(1440×900), Windows XP Pro SP3
USBワイヤレスオーディオアダプタ REX-Link2
これでPC音声をオーディオに飛ばします。
ソフトウェアは、Microsoft Virtual PC 2007(SP1) + Windows98 Second Edition + MagicISO Virtual CD/DVD-ROM
残念ながら、VMWare Player では CD-DA が再生出来なくて、結局 Virtual PC 2007(SP1) でやっとこさ動かせましたが・・・
ちなみに、Virtual PC の最新版は 2007(SP1) から Windows Virtual PC になってるんですな。このあたりはWikipediaに詳しいようです。2004(SP1) もまだダウンロード出来ますな・・・
2007(SP1) には、SP1用セキュリティ更新プログラム (KB969856) と SP1用修正プログラム ロールアップ パッケージ (2009 年 2 月 20 日) が 出ているので、早速パッチを当てました・・・最近見てなくて知りませんでしたが、それにしても分かりにくい・・・SP0?用のセキュリティ更新プログラム (KB969856) もあるので紛らわしくて・・・
2004(SP1) にも、セキュリティ更新プログラム (KB937986) と セキュリティ更新プログラム (KB969856) がでているな・・・
あと、Virtual PC 2007 の使い方 なんて動画サイトも見かけましたが・・・きりがないでこのあたりで・・・
MagicISO Virtual CD/DVD-ROM は、マルチセッションのCD-ROM(プログラム+CD-DA)も一つのイメージファイルに出来て、しかもそのイメージファイルを仮想ドライブとして 利用できる優れものです。こういうエデュテイメントソフトはCD-ROMの動作音が結構気になるのですが、イメージファイルにしてしまうことでそれも解消 できます。
では、スタート! ディスプレイ上ではこんな感じになります。
マック版はこんな感じ・・・
オープニング画面はチャプター選択となっており、画面の通り、
A Word from the Author
Pocket audio guide
Close reading
Master Orchestrator
Inside the Score
The Tone Poems
Pragmatic Romantic
Prankster's game
Bibliography
から見たいもの(聴きたいもの)を選択する。では、各チャプターをのぞいてみますか・・・まずは A WORD FROM THE AUTHOR から。
△About The Tone Poems(交響詩について)
△How to use this product(この製品の使用方法について)
のボタンをクリックすると、Russell Steinberg 氏自ら、シュトラウスの交響詩をバックに語りかける仕掛けだ。この音声はCD-DAではなく、WMP圧縮音声だろう。
ちなみにマック版だと、もっとシックなエッチング風で表れるのである。
Microsoft が Multimedia Strauss として出したこのシリーズ、元は Voyager が Mac 用に出した CD Companion Series "Richard Strauss - Three Tone Poems" をベースにしている。
製作当時はモノクロmacが殆どだったのか、モノクロ画面で作成されており、僕はこちらのほうが好きだ。退廃的な雰囲気がいいのだ。
残念ながらMacを持っていないし、Mac版のこのソフトもない。ただ、1995年にVoyagerがソフトウェアサンプラーとして販売していた、"Voyager presents V.2.0"でその雰囲気を知ることができるのみである。(続く)
著者の背後は、ある交響詩のワンシーンである・・・Audio Credits のボタンを押すと、使われた音源リストが出てくる。
Bibliography は、シュトラウス本人に関する情報が満載である。
さて、曲を聴きましょうか。まず Pocket audio guide でお手軽に楽曲を聴くことができる。
右:Pocket Audio Guide - Detail View of Death and Transfiguration
さらに突っ込んで聴きたければ、Close readingに進みましょう。
ちなみに、マック版は挿絵が出てくるようです。Win版では省かれてしまったようで惜しい・・・
Pragmatic Romantic では、シュトラウスの音楽が後生に与えた影響を実際の楽曲サンプルを聴ききつつ俯瞰出来ます。
Prankster's game ・・・楽曲の断片の当てっこ・・・神経衰弱ですな・・・
・・・とまあ、とにかく恐ろしく具だくさんのおもしろソフトで、これだけで半日は潰せそうな内容に溢れています。
もう今となってはこんなソフトは作れんでしょう・・・
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