CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 全50巻 その32009年07月25日 10時35分

Ormandy & Philadelphia のコロムビア・ステレオ録音の「1812年」2種のLP
↑2種類ある「1812年」
CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 (5)SOCT-5
CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 (45)13AC280

「オーマンディ 音の饗宴1300」のLPで、曲目がダブっているのが数枚ある。チャイコフスキー「1812年」もその一つ。全く同じ音源かというとこれが違うので面白いのだ。

オーケストラのみの演奏は「 (45)13AC280 ロシア音楽の祭典」 に収録されている。録音はLPのデータによれば 1959年4月12日である。なんと50年前の録音だ・・・大砲はパーカッションで、鐘の音はチューブラー・ベルで代用している。

一方、 (5)SOCT-5 はチャイコの4番交響曲の後、B面の2トラック目に収録されている。まあ、オマケ的に付けたものだろうが、これが合唱・大砲・ブラスバンド付きのど派手バージョンになっている。

大砲は映画の効果音のようで、エコーも付けられて、まるで一昔前の戦争映画の爆発音である。鐘も機械式(モーターか何かで)でガンガン叩きまくった教会の鐘でも収録したものか、とにかく派手でやかましい。曲が終わって、低い音が「ゴ~~~~~ン」の残っているのだ・・・ちょっとやり過ぎ?

冒頭は弦楽合奏がコーラスとオルガンに差し替えられ、クライマックスは大砲の効果音とブラス・バンドが追加されているのだ。

追加分の演奏者は下記の通り。
The Mormon Tabernacle choir(dir:R.Condie)
http://en.wikipedia.org/wiki/Mormon_Tabernacle_Choir
Valley Forge Millitary Academiy Band:(Cond. by Col.D.Keith Feltham)
http://en.wikipedia.org/wiki/Valley_Forge_Military_Academy_and_College

どうやら、RCA Red Seal にオーマンディ&フィラデルフィアが移籍して間もない1970年に、元々の録音に追加加工して作り上げたものらしい。この事情については、BMGファンハウスから発売されているCD(RCA Red Seal BVCC-38126)に詳しい。RCAの録音については以前書いた。

Ormandy & Philadelphia - 1812 Overture & Wellington's Victory
http://boukyaku.asablo.jp/blog/2009/07/10/4424577

なお、ブラスバンドと大砲の音のみを合成したバージョンのCDは SME Essential Classics TAKE2 SB2K 63281 がある。中途半端なことではあるが・・・

※2009.8.27追記
全部(合唱とブラスバンドと大砲)が揃ったCDは SME Essential Classics SBK 46334 がある。(チャイコの4番交響曲とスラヴ行進曲とのカップリングで)

「オーマンディ 音の饗宴1300」のLPは中古屋さんやオークションで割と見かけるので、興味のある方は入手して聴いてみると良いだろう。

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