Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - Pristine Classical PASC2642013年09月25日 06時30分

Pristine Classical からリリースされている、ストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブの1枚より・・・

Pristine Classical PASC264
Pristine Classical
Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - PASC264
MOZART Marriage of Figaro - Overture
 DE FALLA El Amor Brujo
  Shirley Verrett-Carter, mezzo-soprano
 RESPIGHI The Pines of Rome
 SHOSTAKOVICH Symphony No. 5 in C minor, Op. 47

Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra

 24-bit stereo FLAC +30.00
 Stereo FLAC +18.00
 Stereo MP3 +14.00

 ストコフスキーは1934年、フィラデルフィア管弦楽団の常任指揮者を辞めると(突如)宣言、理事会は辞められては困ると説得してストコフスキーを「音楽監督」に祭り上げたそうな・・・これはオーケストラの「独裁権」はあるが最高の「拒否権」はないそうで・・・、これで一旦解消した辞任問題、再び火が付いたのが1936年、ストコフスキーは再度辞任を申し出て、これは目出度く受理?されたそうな・・・

 それから暫く客演指揮者としてフィラデルフィア管弦楽団を毎シーズン指揮していたが、1941年からは完全に縁が切れたそうな・・・(オーマンディ/フィラデルフィアのすべて (日本コロムビア 1967年3月) の「ストコフスキーオーマンディフィラデルフィア管弦楽団」デイヴィッド=ユーエン より)

 そう言えば、オーマンディフィラデルフィア管弦楽団のMusic Director and Conductor(音楽監督 兼 常任指揮者)であり、正に実権を握ったボスだったわけだが・・・

 1970年代始め、オーマンディフィラデルフィア管弦楽団を1シーズン100回くらい指揮してしたそうな・・・それ以前は185回も指揮していたそうである。(ロバート=チェスターマン編著・中尾正史訳「マエストロたちとの会話」 洋泉社 1995年10月 より)

閑話休題

 1941年以来絶縁状態であったストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団に客演指揮者として復帰したのが1960年、正に歴史的な復帰(Historical Return)演奏会ライブの1枚がこのアルバム。

 Wikipediaによると、1969年まで何回かフィラデルフィア管弦楽団を指揮したそうな・・・恐らく、その貴重な演奏は全てテープに録音されているハズ・・・WRTIフィラデルフィア管弦楽団 の倉庫からの蔵出しを期待したい・・・

 このアルバムは、ストコフスキー所有「放送録音テープのコピーテープ」とのことで、実に鮮明なステレオ録音であり、Academy of Musicのデッドな音響の特徴が良く出ている。

 コンサート後のストコフスキーのスピーチは会場の鮮明なステレオ録音と共に楽しめるおまけ付きである。50年以上前の歴史的な演奏会がこんな鮮明な音で聴けるとは驚きである。

 リマスタリングも実に旨くいっており、多少テープヒスを残しつつ、過度なノイズ除去を控えて、鮮明な音を蘇らせている。多少音が荒れっぽいが、これは年代を考えれば仕方が無いと思うし、実に生々しい音が楽しめる。一部、テープ損傷と思われる音の崩れ(レスピーギの3曲目)が数秒あるが、鑑賞に支障は無い。

 放送局の解説より、フィラデルフィア管弦楽団の定期演奏会ライブであることは解るが、具体的な日時は不明。まあ、フィラデルフィア管弦楽団の演奏会記録を調べれば解るはずだが・・・

 続編?を期待したい。んでは。

ストコフスキー フィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ 1960年2月23日2013年09月20日 04時00分

案外早く届いたので早速聴いてみました・・・

Stokowski - Brahms, Wagner 1960
Guild GHCD 2402
タワレコ
Guild GHCD2402
Brahms:Symphony No.1
Wagner:Symphonic Synthesis from ‘Tristan und Isolde
  - Love Music from Acts II and III (arr. Leopold Stokowski)
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia,  23 Feburuary 1960
Master source : Recordings from the collection of  Enno Riekena

このCD、(株)東京エムプラス扱いで日本語の帯が付いている。CDの音源は、Enno Riekena(The Leopold Stokowski Site)氏によるもの。恐らく、フィラデルフィアのラジオ局WFLNの放送録音テープのコピーか、或いはその放送のエアチェックか・・・

 ・・・フィラデルフィアのラジオ局WFLNは、1949年にクラシック音楽専門FM局(95.7MHz)として開局し、1956年に同じプログラムを流すAM局(900kHz)も始めている。1985(1988年?)年に売却されてWDVTと変わり、1995年~1997年は少なくとも5回以上売却が繰り返されて、放送内容もよりコマーシャル向き(クラシック音楽は減っていったと思われる)に変わっていった。
 そして1997年に現在のオーナーに売却され、クラシック音楽のアーカイヴはWRTIに売却され現在はWBEN-FM となっている。(以上、Wikipedia WFLNWDVTWBEN-FMWRTI の記載より引用)

 ファンとしては、WRTIに売却されたクラシック音楽のアーカイヴ・テープが気になるところである。恐らく、フィラデルフィア管弦楽団の放送録音がここにあるはずなので、ちゃんとデジタル化して後世にその遺産を継承して欲しいものだが・・・

 オーマンディ/フィラデルフィアのすべて (日本コロムビア 1967年3月) の「ラジオとテレビのフィラデルフィア管弦楽団」-「フィラデルフィア管弦楽団の放送サービス」によると・・・

「1960年~1961年のシーズンに、フィラデルフィア管弦楽団協会は、放送サービス事業を開始し大成功を収めている。Academy of Music での実際のコンサートが現場録音され、フィラデルフィア管弦楽団の副指揮者 William Smith の解説と紹介を付けて、番組は完成される。
 このテープは予約した全米の各放送局に売り出され、それぞれ地方のコマーシャル・スポンサーによって毎週放送される。こうして新しいシーズン毎にフィラデルフィア管弦楽団と一流の客演ソロイストによる二時間のコンサートシリーズ番組が手今日される。・・・」


・・・とある。これらの放送テープはフィラデルフィア管弦楽団協会(POA)WRTIのマスターとそのコピーが全米各地の放送局に存在すると思われるが・・・これらの貴重な演奏が何らかの形で聴けることを願う。

 同著によると、オーマンディフィラデルフィア管弦楽団はアメリカで最初にテレビに出演した一流交響楽団であり、その放送は1948年3月20日、CBSの一時間半の番組だったそうな。その様子は、Penn LibrariesComing to the Small Screen: Ormandy on Television にて確認出来る。(Eugene Ormandy - A Centennial Celebration- もご参考に)

閑話休題

かつて、「フィラデルフィア管弦楽団という天下の銘器は、ストコフスキーによってつくられ、オーマンディによってかき鳴らされる」と言われたらしいが、このCDでは「オーマンディ時代のフィラデルフィア管弦楽団ストコフスキーがかき鳴らす」のを明瞭なステレオ録音で聴くことが出来る。当時の指揮者は自分の音をオーケストラに(良い意味で)「押しつける」事が出来る実例であろう・・・明らかにオーマンディとは異なるストコフスキーの音がここにある。

一つ残念なのは、過度のノイズ除去により音の生気が減退していること。願わくば、もう一度マスタリングをやり直してリリースして欲しいものだが・・・音のレストレーションの難しさを痛感する次第。

レコード芸術2013年6月号 特集「黄金のアメリカン・サウンド」を読んで・・・2013年09月12日 05時00分

少々古い話題ですが・・・愛知県芸術文化センター図書館でふと読んだレコ芸6月号・・・興味深い記事で、その後早速購入しました・・・レコ芸買うのも久しぶり・・・

レコード芸術2013年6月号
特集「黄金のアメリカン・サウンド」
1950~1960年代のBIG5と巨匠指揮者たち


見開き2ページの「巻頭言」の内、1/2ページだが、セオドア・リビーJr.氏による「レコード時代の幕開け-RCAとコロンビアの熾烈な録音競争」、そして 同じくセオドア・リビーJr.氏による「ユージン・オーマンディ(フィラデルフィア管弦楽団)」と相場ひろ氏「レオポルド・ストコフスキー」の記事は興味深いものでした。

オーマンディ&フィラデルフィアの名録音を生み出した会場 フィラデルフィアのTown Hallについて(2012年1月7日)にも書きましたが、レコ芸で現在も連載中の 「欧米批評家によるレポート」アメリカ編 (Theodore W. Libbey Jr.氏)の中で、2011年6月号~2012年2月号の記事「高音質CDリイシュー盤の音質」①~⑨(10月号~1月号迄の⑤~⑧はオーマンディとフィラデルフィア管弦楽団に関する興味深い話)は、氏がリアルタイムに経験されたオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団の演奏と、彼らのレコーディング事情について、当時のアメリカ音楽事情と絡めて考察された実に具体性のある記事に引きつけられました。レコ芸6月号特集記事も同じく興味深い話に満ちてます。興味のある方は是非お読み下さいな。

そして、相場ひろ氏による「レオポルド・ストコフスキー -黄金時代の音楽シーンに重要な足跡を残す」で紹介されていた音源を知ってこれまた驚き。ストコフスキーのフィラデルフィア管弦団復帰演奏会のアルバムが2枚紹介されているではないか・・・こんな音源が出ていたとは、己の不明を恥じるばかりであるが・・・

以前このブログにも書いた、Pristine Classical (ブログ記事:その1その2)から、現在なんと3アルバム相当がリリースされている。(ご参考:Pristine Classicalオーマンディストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団 アルバム)

STOKOWSKI in Philadelphia, 16 March 1962 - PASC372
Pristine Classical PASC372
 WEBERN Passacaglia, Op. 1
 SIBELIUS Symphony No. 4 in A minor, Op. 63
 DEBUSSY (arr. Stokowski) La Soirée dans Grenade
 MUSSORGSKY (arr. Stokowski) Pictures at an Exhibition

 Stereo 16-bit FLAC +€9.00
 Stereo 24-bit 96kHz FLAC +€15.00
 Stereo MP3 +€7.00

STOKOWSKI in Philadelphia, 17 December 1962 - PASC379
Pristine Classical PASC379
 WAGNER Prelude to Act 3 of Lohengrin
 BEETHOVEN Symphony No. 5 in C minor, Op. 67
 RAVEL (arr. Ravel) Alborada del Gracioso (from Miroirs)
 STRAVINSKY Petrushka Suite
<ENCORES>
 CLARKE (arr. Stokowski) Trumpet Prelude (Prince of Denmark's March) [notes/score]
 GOULD Guaracha
 RACHMANINOV (arr. Stokowski) Prelude in C sharp minor
 HAYDN Symphony No. 45 in F sharp minor, "Farewell": Finale from 4th mvt
<BONUS TRACK>
 REVUELTAS Sensemaya

 Stereo 16-bit FLAC +€9.00
 Stereo 24-bit 96kHz FLAC +€15.00
 Stereo MP3 +€7.00

Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - PASC264
Pristine Classical PASC264
 MOZART Marriage of Figaro - Overture
 DE FALLA El Amor Brujo
  Shirley Verrett-Carter, mezzo-soprano
 RESPIGHI The Pines of Rome
 SHOSTAKOVICH Symphony No. 5 in C minor, Op. 47

 24-bit stereo FLAC +€30.00
 Stereo FLAC +€18.00
 Stereo MP3 +€14.00

いずれも鮮明なステレオ録音(ストコフスキ所有の「放送録音テープのコピーテープ」とのこと)で、Academy of Musicのデッドな音響の特徴が良く出ている。(一部、残響が少々多い録音もあり、マイク・セッティングが異なるのか、エコー付加したのか・・・もっと良く聴きこんだらまたここで書きます)

私は、「Stereo 16-bit FLAC」でダウンロード購入しました。ただ、回線が1MBpsのADSLなので、ダウンロードに1アルバムで2~3時間かかりましたが・・・ハイレゾ音源にも興味はありましたが、自宅のオーディオ環境ではハイレゾ音源の真価は発揮出来ないので、CD音質の音源にしました。ハイレゾ音源だとさらにダウンロードに時間がかかりそうでしたし・・・まあ、光回線ならそう時間もかからないでしょうが・・・

そして、相場ひろ氏から、同じく復帰演奏会の下記ライブCDが今年7月にリリースされていることも教えて頂きました。こちらの音源はEnno Riekena(The Leopold Stokowski Site)氏によるもの。

Stokowski - Brahms, Wagner 1960
Guild GHCD 2402

Guild GHCD2402
 Brahms:Symphony No.1
 Wagner:Symphonic Synthesis from ‘Tristan und Isolde’ - Love Music from Acts II and III (arr. Leopold Stokowski)
Academy of Music, 23 Feburuary 1960

かつて、「フィラデルフィア管弦楽団という天下の銘器は、ストコフスキーによってつくられ、オーマンディによってかき鳴らされる」と言われたらしいが、このアルバムでは「ストコフスキーからオーマンディにバトンタッチされ維持されてきたフィラデルフィア管弦楽団をストコフスキーがかき鳴らす」のを鮮明なステレオ録音で楽しむ事の出来る歴史的且つ面白いアルバムと言える。ファン必携の音源だろう。

んでは。

Stokowski & Philadelphia, Dvořák Symphony No.5 "From the New World"2013年01月04日 19時40分

昨日はエジソン社ダイヤモンド・ディスク(Edison Diamond Disc)三昧、今日は横振動78回転盤三昧ということで・・・コレ・・・

日本ビクター蓄音器株式会社 Victor JAS593 Jacket
Dvořák Symphony No.5 "From the New World"
Leopold Stokowski /The Philadelphia Orchestra
recorded 5 & 8 October, 1927
日本ビクター蓄音器株式会社/Victor Talking Machine Company/Victor JAS953
両面12インチ盤 5枚組

ドヴォルザーク新世界交響曲、当時は5番だったんですなあ・・・

1927年収録なので、Victor Talking Machine Company が 1929年に RCAに身売りする前の録音・・・ということになりますな。

日本ビクター蓄音器株式会社 Victor JAS593 JAS-593-1 JD-665-A 84525
Victor "scroll" label
Matrix
 1楽章:84525,84526、2楽章:84541,84542,84543
 3楽章:84544,84545、4楽章:84546,84547,84548

Wikipediaによると、Victor Talking Machine Company は1925年に Western Electric の電気吹き込みシステムを導入、それを "Orthophonic"と銘打ち、レコードラベルも上記写真の「スクロール」と呼ばれるデザインに一新、上部のVEは電気吹き込みを示しているそうな。

また、Wikipediaによると

 Victor quickly recorded the Philadelphia Orchestra conducted by Stokowski in a series of electrical recordings, initially at its Camden, New Jersey studios and then in Philadelphia's Academy of Music. Among Stokowski's first electrical recordings were performances of Danse Macabre by Camille Saint-Saëns and Marche Slave by Peter Tchaikovsky.

とあり、恐らくこの1927年録音の「新世界」はAcademy of Musicで収録されたと思われる。音楽アカデミーのデッドな音響を何となく感じるような・・・

演奏はそう奇をてらったものでは無いが、各所に見られるテンポの緩急、3楽章のバス・ドラムの録音レベルの大きさ(「音聴箱」 GP-17 が針飛びを起こしてしまった)、4楽章の最初の音の極端なクレッシェンドなど、当時の技術の制約の中でハイファイを追求した苦心の跡が観られて微笑ましい。

これが今年の初クラシック・・・ですかな?では。

Leopold Stokowski - The Columbia Stereo Recordings2012年07月14日 11時35分

こんなボックスも出るのね・・・

Leopold Stokowski - The Columbia Stereo Recordings
CD/SONY CLASSICAL/8869197115-2 10CDs
2012/08/07 発売予定

HMV(ニュースCD) タワー(CD)

Stokowski Columbia Stereo Recordings


(レコード会社解説)20世紀の演奏・録音史に輝かしい業績を残した巨匠レオポルド・ストコフスキー(1882~1977)。その生誕130年を記念して、ストコフスキーが1960年から1977年にかけてCBSコロンビアにステレオで残した全録音を集成したボックス・セットです。これまでさまざまな形でCD化されていましたが、オリジナルLPのカップリングでまとめて発売されるのは今回が初めてです。1960年にフィラデルフィア管弦楽団へ約20年ぶりに復帰した演奏会と並行して録音されたファリャ、ワーグナー、そしてバッハは、戦前の実験的な試みやライヴ録音を除けばこの名門オーケストラとの唯一のステレオ録音となったもの。自ら創設したアメリカ交響楽団と作曲から半世紀を経て初演したアイヴズの「交響曲4番」の世界初録音も貴重な名演。個性的なグールドのピアノにぴったりと寄り添ったベートーヴェンの「皇帝」の気宇壮大な演奏もストコフスキーならでは。
そしてなんといってもこのボックスのハイライトは、1976年、ストコフスキーが94歳の時にCBSと結んだ100歳までの録音契約によって制作されたLP5枚分の演奏でしょう。ロンドン在住の名奏者を集めて結成された録音用のオーケストラ、ナショナル・フィルと録音されたこれらのアルバムは、90歳を超えても全く衰えることのなかったストコフスキーの若々しいエネルギーに満ち、純粋無垢で融通無碍な境地を描き出しています。生涯最後のスタジオ録音は亡くなる3か月前に収録されたメンデルスゾーン「イタリア」とビゼーの交響曲でしたが、セッションの最終日に収録されたビゼーの交響曲の終楽章は通しのワン・テイクでOKとなったという奇跡的な名演です。
ストコフスキー研究家のエドワード・ジョンソン氏書き下ろしによるライナーノーツ入り32ページ・オールカラー・ブックレット付き。各アルバムは初出LPのジャケットデザインを採用しています。

フィラデルフィアの演奏は青字のCD2枚分。過去にCD化された音源ですが、現在は入手困難なので、これは朗報かと・・・

【収録予定曲】
[Disc1]
ファリャ:バレエ『恋は魔術師』(全曲)~シャーリー・ヴァーレット(Ms)~フィラデルフィア管弦楽団〔録音:1960年2月〕
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』より「愛の音楽」(ストコフスキー編)~フィラデルフィア管弦楽団〔録音:1960年2月〕

[Disc2]
J・S・バッハ:『ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調BWV.1050』~アンシェル・ブルシロウ(Vn), ウィリアム・キンケイド(Fl), フェルナンド・ヴァレンティ(Cemb), フィラデルフィア管弦楽団〔録音:1960年2月〕,
J・S・バッハ(ストコフスキー編):『コラール前奏曲「イエスよ、私は主の名を呼ぶ」BWV.645』『コラール前奏曲「来れ異教徒の救い主よ」BWV.659』『コラール前奏曲「我ら唯一の神を信ずる」BWV.680』~フィラデルフィア管弦楽団〔録音:1960年2月〕


[Disc3]
ベートーヴェン:『ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」』~グレン・グールド(P), アメリカ交響楽団 〔録音:1966年3月〕

[Disc4]
アイヴズ:『交響曲第4番』~アメリカ交響楽団, デイヴィッド・カッツ&ホセ・セレブリエール(Associate Conductor), ニューヨーク・スコラ・カントールム合唱団〔録音:1965年4月〕,
アイヴズ:『民衆』『ゼイ・アー・ゼア!(新しい自由な世界のための戦い)』『選挙』『リンカーン』~グレッグ・スミス・シンガーズ, イサカ大学合唱団, アメリカ交響楽団 〔録音:1967年11月〕

[Disc5]
ビゼー:『「カルメン」第1&2組曲』『「アルルの女」第1&2組曲』より~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1976年8月〕

[Disc6]:ストコフスキー編曲によるアンコール!
『R=コルサコフ:熊蜂の飛行』『ドビュッシー:月の光』『ショパン:マズルカ第17番変ロ短調Op.24-4』 『ドビュッシー:グラナダの夕べ』『ノヴァチェック:無窮動Op.5-4』『チャイコフスキー:ユーモレスクOp.10-2』『アルベニス:セビーリャの聖体祭』『ショスタコーヴィチ:前奏曲変ホ短調』『R=コルサコフ:イワン雷帝』『ショパン:前奏曲ニ短調Op.28-24』~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1976年7月〕

[Disc7]
シベリウス:『交響曲第1番ホ短調Op.39』『トゥオネラの白鳥』~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1976年11月〕

[Disc8]
チャイコフスキー:『オーロラ姫の婚礼』(「眠れる森の美女」の第三幕、オーロラ姫の結婚式の場面を中心に組み立てられたディアギレフによる短縮版)~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1976年5月〕

[Disc9]:ラスト・レコーディング
メンデルスゾーン:『交響曲第4番イ長調Op.90「イタリア」』~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1977年6月〕,
ビゼー:『交響曲 ハ長調』~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1977年6月〕

[Disc10]
ブラームス:『交響曲第2番ニ長調Op.73』『悲劇的序曲Op.81』~ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団〔録音:1977年4月〕

【演奏】
レオポルド・ストコフスキー(指揮)

これも予約しておこうかな・・・んでは。

The Philadelphia Orchestra Sound!2011年05月18日 07時46分

久しぶりに音楽の話題を・・・このブログ、本来は音楽がメインなんですけどね。

オーマンディ掲示板たんたかたん さんの書き込みで知りました。

youtube - The Philadelphia Orchestra Sound!
http://www.youtube.com/watch?v=Gh0BxS_RuDU

画質はあまり宜しくありませんが、鑑賞に支障は無いでしょう。100周年記念の番組のようですね。こういう映像を見ると、オーマンディからムーティへの音楽監督交代時の特集番組も見てみたくなります。

今は時間がありませんが、またゆっくり見てみます。

Stokowski conducts Hungarian Rhapsody , 1960年2010年06月04日 07時00分

ハンガリアン・ラプソディーとの最初の出会いがこの強烈演奏でした・・・

RVC RCA RGC-1013 Jacket その1
RVC/RCA RGC-1013 LP (P)1972, (P)1975
HUNGARIAN RHAPSODY
Leopold Stokowski / RCA Symphony Orchestra
Liszt: Hungarian Rhapsody No.2
Enesco: Roumanian Rhapsody No.1
Smetana: The Moldau/The Bartered Bridge Overture

お陰様で?他の演奏が全然物足りなくって・・・最初のブラ1をオーマンディ/フィラデルフィアの強烈演奏で聴いてしまったのと同じですな・・・

ハンガリー狂詩曲の冒頭

ジャジャーーーー ババン!

初っ端からスコアにストコフスキの手が入り、大胆な追加・カット等、所謂ストコ節が最初から最後まで炸裂しっぱなしの恐るべき演奏。恐らくマイクアレンジやミキシングもストコ先生の指示であろう。ちょっと荒っぽい音質だが、「生演奏の再現」なんか最初から眼中にない「レコードによるパフォーマンス」だからこれはこれでいいのだ。エネスコのルーマニア狂詩曲も同様の激烈演奏である。

これらの演奏を最初に刷り込まれてしまった不幸?な人は、他の「スコア通り」の演奏が冗長でつまらなく思えてしまうのである・・・ストコ先生、ど~してくれるんですか、この始末。

RVC RCA RGC-1013 Jacket その2

ジャケット解説のストコ先生は髪を振り乱して指揮する写真である・・・やっぱりこの人は「傑物」「怪物」である。

RVC RCA RGC-1013 Label

この当時のRVCのレコードは Red Seal ならぬ Pink Seal? である。何でだろう?

RVC RCA Gold Seal 12R-1038 Jackt その1
RVC/RCA Gold Seal 12R-1038
HUNGARIAN RHAPSODY
(P)1987 RCA/ARIOLA International

こちらは後年のディジタル・りマスタリングによるリカット盤、\1,200の Gold Seal 廉価盤。前述の盤の不具合(ルーマニア狂詩曲の片chが数秒レベルダウンする)も修正されているし、たしか160gか180gの重量盤仕様で盤もしっかりしている。

RVC RCA Gold Seal 12R-1038 Jackt その2

こちらのストコ先生は巨匠風写りの写真であるが、前述のジャケットの迫力には及ばない・・・がこれはこれでいいか。

RVC RCA Gold Seal 12R-1038 Label
Gold Seal と言っても金色というよりはくすんだ黄色という感じか?

この演奏、米国初出は Living Stereo盤のようで、後年に Living Stereo CD(RCA Victor 09026-61503-2 (C)1993), xrcd24-SHMCD(JVC/Victor JM-XR24019S 2009年)でも発売されている。SACDも出てたっけ・・・

そちらは"RCA Victor Symphony Orchestra" とクレジットされている。日本では"Victor"の名称は使えないから "RCA Symphony Orchestra"になったんですな。

スタジオ・ミュージシャンによるオーケストラだと思うけど、凄い腕っこき連中を集めたんでしょうなあ・・・こんな猛者共をストコ色で染め上げてしまうマエストロはやっぱり大したもんである。

ちなみにこのセッション、xrcd24-SHMCD の解説によれば、当初予定していたソリストが急病で来られなくなり、ストコ先生の提案で急遽これらの曲が収録されたそうな・・・ホンマかいな?

んでは。

Ormandy & Philadelphia - A Night to Remember... ...Live from the Historic Academy of Music, Saturday, January 24, 19702010年04月17日 11時25分

長年探していたLPです・・・たまたまひょいとアクセスした ebay に出品されていたのを見つけました。ちょっと値が張りましたが、このLPはなかなか出てこないので、エイヤと落札(とゆーか、"Buy it Now" で出されていたので即決でしたが・・・)してしまいました。USPSの保証無しで送ってもらい、1週間足らずで無事に到着しました。

Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 Jacket 1
Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 (2LP set)
A Night to Remember...
...Live from the Historic Academy of Music
Saturday, January 24, 1970 at 8:30 P.M.
A special, limited edition set of two records issued for the WFLN/Philadelphia Orchestra  Association Marathon IV by The Philadelphia Orchestra Association.

未開封品ということで少々心配しました。なんといっても30年前のLPなので、内袋が塩化ビニルでビニル焼けして酷いノイズで聴けたものじゃない・・・とか、熱変形のソリが酷くて再生不能・・・等々、オークションで入手した未開封LPでそういう目に何回も遭ってますからねえ・・・出品者もシュリンクを空けて中身を確認する訳ではないので、昔の未開封LPをオークションで買うのは博奕の一種でもあったりするのだ・・・

このLPは紙製の内袋(セピア色になってる・・・)だったので良かったです。まあ、アメリカ産LPの常で、未開封にもかかわらずゴミだらけで、LP自体も擦り傷とかチラホラついているのだけど、まあそういうのは音にはほとんど出ないからいいのだけど。

プレスされてから30年は経過しているので、レコード材料に添加された物質がじわっとにじみ出て染みみたいになっているのも仕方がないが、今回のLPは割と状態が良かった・・・

ナガオカローリング152 でゴミ掃除をする。ゴミだらけの中古LPの掃除にはコレが手軽で助かる。ゴムラバーは何度でも洗って使えるタフなやつである。

レコードクリーナー

お次は レイカ バランスウオッシャー33 でクリーニング。コイツは新品LPでも安心して使えるし、レコードに悪影響がないのがいい。LPも綺麗になるし、ノイズも低減してくれるようだ・・・何回トレースしても針がゴミを掻き出す頑固な汚れのLPがあったが、この レイカ バランスウオッシャー33 でクリーニングしたら一発で解消してしまった。初めは半信半疑で使っていたが、今はLPを聴くのに欠かせないアイテムになってしまった・・・

おっと、レコードクリーニングの話を長々としてしまった・・・

Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 Jacket 2
This record set is not for sale. It is offered as a token of appreciation for a contribution to The Philadelphia Orchestra through Marathon IV and membership in the Orchestra Association for the 1980-1981 Season.

このLPが製作された経緯は最初よく分からなかった。"Marathon IV" というのが?で、ルパン三世 ならぬ 「マラソン4世」 っちゅー人を称える為のアルバムかいな?なんて真剣?に悩んでしまったが、何のことはない、フィラデルフィアラジオ局 WFLN がオーケストラと共同して行っているイベントらしい・・・ということは分かった。最近日本でも良くやっているベートーヴェン・マラソンとかそういう類・・・だと思うが・・・

ネットで調べてみると、WFLNHarry HaasPennsylvania Association of Broadcasters) とゆー人がこのイベントの立ち上げに尽力したらしい。

このLPは フィラデルフィア管弦楽団 の 1980-1981年のシーズンに開催された WFLN/Philadelphia Orchestra Marathon IV というイベントの際に製作されて関係者に配布されたもの・・・なのだろう。限定配布ということでLPジャケットの内側にナンバーがスタンプされている。このLPセットは No.0139 とスタンプされている。セットの製作数は不明。

1980-1981年のシーズンといえば、われらがマエストロ・ジーンの音楽監督最後のシーズンでもあり、また80歳の誕生日を迎えた年でもある。そういう区切りの年ということでこのLPが製作されたのだろう。

Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 Jacket Inner 1
LPに収録されているコンサートは、このLPが製作された10年前の1970年1月24日土曜夜8時、The Academy of Music 113th Anniversary Concert の実況録音であり、かつ我らが マエストロ・ジーンの "The 70th Birthday Celebration"でもあったわけだ。

当時のアメリカ大統領リチャード=ニクソンですな)もこのコンサートに来ており Academy's Proscenium Box No.1というボックス席で聴いていたそうな。コンサートの前に Presidential Medal of Freedom大統領自由勲章)の授与も行われたそうで・・・演奏に参加している Valley Forge Military Academy Band(wikipedia) にそのあたりの記述がある。

で、出演者も豪華・・・ですなあ。当時の Philadelphians が羨ましいぜ・・・

Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 Jacket Inner 2
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Joan Sutherland(S), Placido Domingo(T)
John Browning(Piano)
Valley Forge Military Academy Band directed by Col. D. Keith Feltham

曲目は下記の通り・・・

Side One
Kabelevsky: Overture to "Colas Breugnon"
Halevy: "Rachel, quand du Seigneur" from "La Juive",
Placido Domingo
Meyerbeer: "O beau pays" from "Les Huguenots"
Joan Sutherland

Side Two
Ricci : "Io non sono piu Annetta" from "Crispino e la Comare"
Joan Sutherland
Donizetti : "Fra poco a me ricovero" and "Tombe degl'avi miei" from "Lucia di Lammermoor"
Placido Domingo
Donizetti : "Verranno a te sull'aure" from "Lucia di Lammermoor"
Joan Sutherland and Placido Domingo

Side Three
Rachmaninoff : Rhapsody on a Theme of Paganini for Piano and Orchestra
John Browning

Side Four
Tchaikovsky : Festival Overture, "1812"
Valley Forge Military Academy Band, directed by Colonel D. Keith Feltham
※「雨のコンダクター 」(その1 その2)の曲だな・・・

このLPは Automatic Sequence の面割り(1枚目が Side1,Side4、2枚目が Side2,Side3)になっている。当時の流行だから仕方ないけど面倒なこって・・・

Magnetic Recorder & Reproducer Corp. MMR-566 Label
レコードラベルはごく簡素なもの。Magnetic Recorder & Reproducer Corp についてはネットで探したけどそれらしいサイトは見当たらなかった。今でも営業しているのかなあ・・・

サウンドはデッドな Academy of Music の特徴がもろに出ている。残響が少ないのでテンポも幾分速めに感じられる。会場のざわざわした雰囲気も生々しく収録されており、40年前の1970年にタイムスリップ・・・だなあ。これこそ正に RECORD(記録)である。

ちなみに、この WFLN/Philadelphia Orchestra Marathon では、そのイベントにちなんだコーヒーカップが製作されていたり、他にもライブLPを出しているようである。ネットで探して見つかったものを・・・

大切なアナログLP南イタリアの申し子 ~ リッカルド・ムーティ
ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団 の 1982年 ルツェルン音楽祭 のライヴLP(WFLN/Philadelphia Orchestra Marathon Ⅶ)とのこと。

フィラデルフィア管とのヴェルディ《レクイエム》南イタリアの申し子 ~ リッカルド・ムーティ
ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団の1980年 the Basilica of Sts. Peter and Paul, Philadelphia に於けるライブ収録。曲目はヴェルディのレクイエム。(WFLN/Philadelphia Orchestra Marathon V)

The Mystery of Leopold Stokowski  by William Ander Smith(
Fairleigh Dickinson University Press (August 1990) )
amazon.co.jp , amazon.com にもこんな記載が・・・

Book : The Mystery of Leopold Stokowski

*1927-37:Centennial Celebration:Leopold Stokowski-Igor Stravinsky, including Stravinsky, Firebird Suite(1927), Le Sacre du Printemps(1929), and Petrushka(1937), Philadelphia Orchestra limited edition record set. RCA Special Products DPM 2 0534(two records), from WFLN/Philadelphia Orchestra Marathon VI,1982(同書 P170より)
※ちなみにこれ、Google ブックス で引っかかったもので、私はこの本は持ってません。(今回初めてこの本を知りましたワ・・・)こういうサービスは有り難いと思う一方で、著作権はどうなってるの?と思わざるを得ませんなあ・・・

さらっと書くつもりがえらい事になってしまった。何事も程々が宜しいようで・・・お粗末様でした。では。

NML - ストコ節全開のブラームスハンガリー舞曲第1番2009年11月01日 06時59分

ストコフスキ編曲・指揮&フィラデルフィア管弦楽団による、ブラームスハンガリー舞曲第1番です・・・問答無用の面白さ。

アルバム
http://ml.naxos.jp/album/RXC1079
DVORAK, A.: Symphony No. 9 (Stokowski conducts Dvorak New Work Symphony plus Brahms, Liszt, Berlioz, Novacek, Enescu) (1927-1947)

トラック
http://ml.naxos.jp/work/360870
10 Hungarian Dances, WoO 1: No. 1 in G minor (arr. L. Stokowski)

とにかく一度聴いてみて下さいな・・・んでは。

NML M&A CD-1173 Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra2009年10月31日 06時26分

NML CD-1173 Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra
レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管、SP復刻集(1927-1939)・・・というタイトルの音源です。レーベルは・・・よく分かりません。(後で見たら M&A とちゃんと書いてありました。失礼!)他の会社でも出ている音源でしょうが、こうしてNMLで気軽に聴けるのは有り難いですな。

NML - http://ml.naxos.jp/album/CD-1173
Orchestral Music (Leopold Stokowski and the Philadelphia Orchestra - CD Premieres of their Rarest 78 rpm Recordings) (1927-1939)

とりあえず、ストコフスキ編曲によるドビュッシーの「月の光」と「牧神の午後への前奏曲」を聴きました。これも Kincaid のフルートがいいですな。それに、「牧神・・・」のポルタメントたっぷりの悩殺するようなストリングがこれまた・・・

クセになりそう・・・では。