NMLで聴く、オーマンディ&フィラデルフィアの米Columbiaモノラル録音2009年10月28日 07時20分

米Columbia ML-5112, Afternoon of a Faun
米Columbia ML-5112(6eyes LP,1955年)
NML - http://ml.naxos.jp/album/9.80353
Afternoon of a Faun

William Kincaid(solo flute)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の主要なステレオ録音はここ10年~20年で大半がCD化されましたが、このコンビのモノラル録音については殆どCD化されていないようです。

他の有名アーティストの伴奏をしている音源は結構CD化されていますが、このコンビに着目したCD化となると・・・

最近、オーマンディとフィラデルフィアのモノラル音源、つまり、LP発売後50年以上経過した著作隣接権切れの 米Columbia モノラルLPの音源の一部が NML でも聴けるようになりました。もう少しすると、ステレオLP音源もそのような形で登場するかもしれませんが・・・今のところ聴けるのは下記の通りです。

NML - Eugene Ormandy - http://ml.naxos.jp/artist/31795

それにしても、こうしてNMLで手軽に聴けるのはなによりです。昔のLPは状態の良い物が少ないので、苦労して入手してもノイズだらけの音を我慢して・・・ということも多いのですが、ここで板起こしされている音源は状態の良いLPを探して、丁寧にピックアップし、かつ過度のノイズ除去はしていないようなので、LP固有のサーフェイス・ノイズは仕方ありませんが、音の鮮度やスタジオの空気感も感じられて好ましい音で聴けます。

ちなみに、この音源は 米Columbia ML-5112でしょう。 William Kincaid のフルートが聴きものです。1959年のステレオ録音が素晴らしいですが、この1955年モノラル録音も捨てがたいものがあります。

興味のある方は如何でしょうか?では。

Prokofiev, Weinberger & Bizet2009年09月12日 08時54分

米ColumbiaML-5289
米Columbia Masterworks ML5289(6eyes Label Monophonic LP)
Prokofiev : Classical Symphony
Weinberger : Schwanda - Polka & Fugue
Bizet : Symphony in C
recorded 1955
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

今日は、Columbia Masterwoks 6eyes Festival ・・・ なワケありませんが、何故かモノラルLPを続けて聴きたくなってしまいました。単に折角付けたモノラルカートリッジ(Ortofon OM D25M)を付け替えるのが面倒なだけだったりして・・・交換などものの1分足らずで済むんですが・・・

この当時のLPは盤がどっしりと厚みがあり、反りとかほとんど発生しないんですな・・・1960年代後半から1970年になると薄型高品質LPが出てきて、これが反りまくって困るんですな・・・再生不可能なのもある始末・・・

それにしても変わった組み合わせのLPですが、違和感はありませんな。ビゼーの4楽章はキンケイドのフルートが聴きものです。ワイベルガーの曲はマエストロが繰り返し録音した思い入れのある?曲です。

Tchaikovsky - The Sleeping Beauty & Nutcracker2009年09月12日 08時16分

米Columbia ML4729
米Columbia Masterworks ML4729(6eyes Label Monophonic LP)
Tchaikovsky The Sleeping Beauty & Nutcracker Suite
recorded December 21,1952,at the Academy of Music,Philadelphia,Pa.
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

白鳥の湖を聴いたので、ついでに「胡桃割り人形」組曲と「眠れる森の美女」抜粋を・・・

LP1枚、両曲を片面毎にカッティングしたお得盤・・・というところですかね。

LPの解説には、FACTS ABOUT THIS RECORD として、収録日時と会場についての詳細が記載されています。LPではこのような情報が記載される例は少ないのではないでしょうか。その他、作曲者・この演奏の音楽監督(マエストロ・ジーンですな)・曲目についても簡潔に記されていますが・・・

米Columbiaはステレオ前まで、オーマンディ&フィラデルフィアの録音の大半を彼らのホームであるアカデミーで収録しています。幾分ドライな音ですが、それなりに残響を伴った明瞭な音で収録されています。どのようなマイク配置で収録したかは不明ですが・・・

この当時の米Columbiaは、同じLPを番号そのままでジャケットデザインのみ変えて発売しているものも結構あり、これもその1枚です。昔は結構おおらかにやってたんですなあ・・・

Tchaikovsky - The Swan Lake2009年09月12日 07時15分

米Columbia ML5201
米Columbia Masterworks ML5201(6eyes Label Monophonic LP)
Tchaikovsky The Swan Lake(Excerpts)
recorded 1956
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

昔繰り返し聴いたLPをふと思い出して聴きたくなる・・・

同じ曲・同じ演奏者の録音がCD化されて、喜び勇んで買って家で聴いてみると・・・違う・・・あの演奏とは・・・何故?・・・

このLPを引っ張り出しターンテーブルに乗せて聴いていると、数年前のあることを思い出してしまった・・・

・・・その方は、昔実家の電蓄で聴いたオーマンディ・フィラデルフィア管弦楽団のチャイコフスキー「白鳥の湖」LPの演奏が好きで、テープにコピーして20年以上愛聴していたそうな・・・たまたまRCAステレオ録音の「白鳥の湖」国内盤CDを見かけて、喜び勇んで買って聴いてみたけど・・・・あの演奏とは違う・・・何故・・・?

・・・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の「白鳥の湖」は3種の録音があったんですな。

1956年 コロムビア、モノラル録音(未CD)
1961年 コロムビア、ステレオ録音(CD)
1972年 RCA、ステレオ録音(CD)

その方が購入したCDは1972年RCAステレオ録音、昔から親しんでいたのはコロムビア1956年モノラル録音・・・でした。残念ながら、親しんでいたLPのCD化は望み薄であり、2009年現在に至るまでCD化されていません・・・

・・・が、ある方のご好意によりLPからトアンスファーしたCD-Rを入手され「昔から親しんでいた演奏が綺麗な音で聴けるようになった」と喜んでおられました・・・いい話じゃありませんか。

ホームページを開設してから8年経過しました。今はブログが主でホームページを更新することはほとんどありませんが・・・多少なりともこういう事をしていると、たまにはこういうお助けも出来る・・・というお話です。

ちなみに手持ちのLPはジャケット・レコードともに良好で、まだまだいい音で聴けますよ・・・たぶん私より長生きするでしょうね・・・このLPは・・・

では。

タワーレコード“Sony Classical”スペシャル・セレクション第3弾! - オーマンディによるチャイコフスキー交響曲第7番2009年09月04日 20時41分

米Columbia MS6349
米Columbia MS6349(6eyes&2eyes Label, regular ML5749) (C)1962
Tchikovsky:Symphony no.7
reconstructed by Semyon Bogatyreyev
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
recorded 1962

まさかこんなのがまたCD化されるとは・・・タワーは元気ですなあ・・・。11月4日のリリースだそうです。

タワーレコード“Sony Classical”スペシャル・セレクション第3弾!
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfGpSearchResults.jsp?GOODS_SORT_CD=101&SEARCH_GENRE=ALL&keyword=AllCatalog&TYPE=AllCatalog&entry=SICC-1201%2CSICC-1207%2CSICC-1208%2CSICC-1210%2CSICC-1212%2CSICC-1215%2CSICC-1217%2CSICC-1219%2CSICC-1221%2CSICC-1223&commentId=5575

チャイコフスキー: 交響曲第7番・第6番「悲愴」, 他
ソニークラシカル SICC-1208
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1983198&GOODS_SORT_CD=102

1990年に 米CBS Masterworks Portrait MPK 46453 で1度CD化されたきりで、ずっと入手困難だったものです。時折オークションで見かけても競争が激しく価格も高く、結局未開封LPを格安で入手してようやく聴きましたが・・・

ということで、ずっとこの音源を追いかけていた人には朗報ですな。

Semyon Bogatyreyev 再構成版による世界初録音。西半球初演(東西分裂時はこういう言い方だったんですなあ)も オーマンディ・フィラデルフィアが行っています。Columbia時代はマーラーの10番といい、RCA後期とは違う意味で色々意欲的に問題曲(?)を取り上げていたんですねえ。

さて、この交響曲7番なる代物、作曲者が書きかけて断念した交響曲の草稿・破棄されたスケッチ・他の似たような曲からの転用という「ごった煮の継ぎ接ぎ」以外の何物でもなく、試みとしては面白いしその努力は「ご苦労様」と肩を叩きたくもなりますが、はっきりいって後世に残るものではないでしょう。チャイコフスキーも草葉の陰で「こんなシロモノをワシの交響曲といわれても困る・・・」と苦笑しているのではないでしょうか。

とはいえ、メロディーメーカー「チャイコフスキー」のメロディー断片が素材ですから「ごった煮の継ぎ接ぎ」でも結構聴ける物になっていますし、なかなか美しいメロディーが随所に現れてきます。素材が良いので調理法に問題があってもまあ食える・・・とはチト言いすぎか・・・。

オーマンディ・フィラデルフィアによる素晴らしい演奏もこの問題作を救済するには至っていません。まあ、こういう試みもあった・・・くらいで聴き流すのがよろしいかと。

今回のCD化は、ロストロポーヴィチのライヴを組み合わせた2枚組。どうせなら、オーマンディとイストミン によるチャイコのピアノ協奏曲1番とかと組み合わせて欲しかった・・・これもCD化されているらしいけど、見たことないし・・・

いっそのことタワーで、ベートーヴェン&ブラームス全集を一挙にCD化してくれないかな・・・

それか、ソニーとBMGの音源を組み合わせて、チャイコフスキー交響曲全集(マンフレッドもあるし)でズドーンと出すのもいいかも・・・

今後のタワーに期待しましょう。

Brusilow, Ormandy & Philadelphia - Vivaldi The Four Seasons2009年08月10日 17時20分

米Columbia MS-6195 6eyes & 2eyes LPs
米Columbia Masterworks MS-6195, Regular mono ML-5595
6eyes & 2eyes Label Stereo LP

Covert art by Emil Antonnucci
http://www.askart.com/askart/a/emil_antonucci/emil_antonucci.aspx
(C)The Four Seasons Restaurant
http://www.fourseasonsrestaurant.com/

Anshel Brusilow(violin solo)
http://en.wikipedia.org/wiki/Anshel_Brusilow
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

1960年のコロムビア・ステレオ録音。LP時代末期、国内盤でも出ています。

CBS/SONY オーマンディ 音の饗宴1300 Vol.47 13AC282
CBS/SONY オーマンディ名曲ベスト30 Vol.20 15AC1720
※音の饗宴1300盤はこの間の中古100円セールで見かけました・・・

1985年に発売された、CD2枚組×10セットにも含まれています。

CBS/Sony 52DC373/4
※このCDは長年探したけど見つからなかったなあ・・・

しかしこれ以後、残念ながらCD再発売は2006年まで待たなければならなかった・・・そのCDも、"The Vivaldi Collection"というコンピ物の輸入盤で、しかも四季の演奏者が簡単には分からないという代物であったが、ともかく、このCD再発は有り難いことであった。

amazon.co.jp - The Vivaldi Collection
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000FQJP9Q/sr=1-4/qid=1161902650/ref=sr_1_4/250-7910712-0096204?ie=UTF8&s=music

amazon.com - The Vivaldi Collection
http://www.amazon.com/Vivaldi-Collection-Eric-Weissberg/dp/B000FQJP9Q/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1249885396&sr=8-1
※アメリカのアマゾンではMP3で音源を販売してるんですなあ・・・

しかし、このCDが出るまではCDは入手不可能な状況だったので、当時はLPを探しました。

たまたま立ち寄った、東京神保町(だったかな)の中古屋さんにあった2eyes盤と、オークション(確かebay)で入手した6eyes盤が手元にあります。殆ど同時期に手に入れたんですな・・・欲しい盤が重なる事って良くあるんですな・・・

盤の状態は 2eyes盤 が良く、ノイズも少なめ。 6eyes盤はノイズが多少多いです。どちらも、レイカのバランスウォッシャーでクリーニングするとかなりノイズは減りましたが・・・ホント、このクリーナーは効果がありますなあ・・・。

中古市場では、6eyesステレオ盤は数が少ないと言うことで2eyes盤より高値で取引されているようです。ワルターとコロンビア響の6eyes盤なんて数万の値が付いているのを見たことがありますが・・・

でも、古い盤はコンディションの良い盤が少ないし、6eyes と 2eyes とどちらが音がよいか・・・といってもケース・バイ・ケースでなんとも言えないし・・・再発のオデッセイ盤の方が音が良い場合もあるし・・・

・・・ということで、中古LPはそう言うことに拘らず、安くて状態の良い盤を探すのが宜しいかと・・・

話を元に戻しましょう。

マエストロが丹精込めた「フィラデルフィアの弦」を堪能する格好の曲と演奏でしょう。ブルシロウのソロ・ヴァイオリンも見事なモンです。コンサート・ホールでもこういうモダンで編成の大きいオケで聴いてみたいモンですなあ。

ちなみに、wikipedia によれば、ブルシロウは昨年4月に引退公演をしてリタイヤしたそうです。フィラデルフィアの黄金期を支えた方がまた一人と思うと寂しいですなあ・・・

あと、このジャケットの絵について・・・子供の絵か・・・と思えるほどシンプルな「木の四季」ですが、コレ、ニューヨークにある The Four Seasons Restaurant のマークなんですな。

The Four Seasons Restaurant
http://www.fourseasonsrestaurant.com/

今年開店50周年だそうで、このLPは開店間もない頃の1960年~1961年に発売されているでしょうから、多少はお店の宣伝になったのかもしれませんが・・・

それにしても、久しぶりに「四季」を聴きました・・・実家にはイ・ムジチのLPがありました。フェリックス=アーヨがリーダーだったのかなあ・・・あのLPも久しぶりに聴いてみるかな・・・

では。

AN HISTORICAL REUNION, PHILADELPHIA,1960.2009年08月09日 08時45分

Columbia Masterworks ML5479 & Columbia Odyssey Y32364
米Columbia Masterworks Regular mono ML5479
米Columbia Odyssey Y32364 Stereo (C)1973
AN HISTORICAL REUNION, PHILADELPHIA,1960.
THE PHILADELPHIA ORCHESTRA/LEOPOLD STOKOWSKI
CONDUCTIONG
DE FALLA : EL AMOR BRUJO
WAGNER : TRISTAN UND ISOLDE LOVE MUSIC FROM ACTS II & III

Shirley Verrett-Carter
http://en.wikipedia.org/wiki/Shirley_Verrett

Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
http://en.wikipedia.org/wiki/Leopold_Stokowski

also available on CDs
Falla
- 米SC Essential Classics SBK89291
- 米CBS Masterworks Portrait MPK46449
Wagner
- IMG Artists/EMI 7243 5 75480 2 1(2CDs)
Great Conductors of the 20th Century - Leopold Stokowski

愛憎といえば、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」ですかな。

Richard Wagner
http://en.wikipedia.org/wiki/Richard_Wagner

Tristan und Isolde
http://en.wikipedia.org/wiki/Tristan_und_Isolde

ファリャの「恋は魔術師」なんて、これに較べたら他愛のないモンである。シャーリー=ヴァーレットの声の健康的なこと。

ワーグナーは「他人のものは自分のもの」を生活で実践してしまったとんでもない男ではあるが、まあ後生で音楽を聴く私にゃ関係ないな。でも知り合いだったら困るなあ・・・こういう人。

自分を世話してくれた人の奥さんを寝取ったり、子分の指揮者の奥さんを略奪したり・・・そういえば、最近女性誌の電車吊り広告で「略奪婚」という言葉を目にするが、いいのかなあ・・・そういうことはオペラだけにしといた方がいいのでは?

そういえば、ストコフスキもゴシップに彩られた人であったワ。

トリスタンとイゾルデは、2幕と3幕からストコフスキが抜粋再構成しているようだ。最初のショッキングな弦の音から、ストコ節のワーグナー全開である。最後は終幕の死で終わる。悩殺するような弦とか艶やかなハープはストコフスキならではであろうか。

ファリャはきびきびした演奏で気持ちがいい。快速テンポにオーケストラはしっかりついて行っている。

1940年~1960年、20年間の絶縁を経てのフィラデルフィア再登場の歴史的名盤・・・ということになるのかな。

手元にあるのは、オリジナルのモノ盤とステレオ再発廉価のオデッセイ盤。オリジナルはステレオ・モノラル両方で出ていた筈だが、ステレオ盤は手元にないが、恐らく番号はMS6079だろう。MS盤とML盤の同録音は600番違いみたいだから・・・

2曲ともCD化されているが、もう入手は困難でしょう。ワーグナーの方は、出たときはこの演奏が収録されているとは知らず、気がついたときには市場から姿を消してましたが、数年間根気よく探していたある日、名駅タワーの店頭にひょっこりと・・・すぐゲットしたのは言うまでもありません。この日の気分は花の子ルンルン状態であったとさ・・・

花の子ルンルン(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%83%AB%E3%83%B3

んでは。

The Strings of The Philadelphia Orchestra Play Eine Kline Nachtmusik2009年08月04日 07時30分

米Columbia Masterworks MS6801( 6eyes Label LP )
米Columbia Masterworks MS6801( 6eyes Label Stereo LP )
The Strings of The Philadelphia Orchestra Play Eine Kline Nachtmusik
Mozart : Eine Kline Nachtmusik , Bach : Air on the G string
Corelli : Concerto Grosso in G Minor Op.6 No.8(Christmas Concerto)
Mendelssohn : Scherzo from Octet in E-flat Major Op.20*
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
*David Madison(VnI),Veda Reynolds(VnII),Lorne Munroe(Cello)

梅雨が明けたのはいいのですが、これから本格的に暑くなりますなあ・・・フィラデルフィアの弦で涼みましょうか・・・

アルバムのタイトル通り、弦楽セクションのみによる演奏・曲を集めたLPです。Columbia Masterworks の 6eyes Label Stereo ですから、ステレオ創世記の録音・・・つまり50年近く前の録音ということになりますが、この当時の米コロムビアの録音は優秀だったようで、このLPもなかなか良い音を聴かせてくれます。

この曲集の中でCD化されていないのは コレルリのクリスマス協奏曲だけのようです。Eine Kline Nachtmusik(日SC SRCR1511)、Scherzo from Octet(米SME Essential Classics TAKE2 SB2K63251)、Air on the G string(CD化多数) はそれぞれCD化されてますが・・・

コレルリ(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%AA

このクリスマス協奏曲は西洋では結構人気があるんですな。

LPの解説は Charles Burr によるものですが、アインシュタインがどーのこーの言ったとか、このクリスマス協奏曲のスコアと現代(1960年前後)の演奏規模について触れていたり、なかなか面白い内容です。ここで詳述する時間はありませんが・・・

こういうアルバムはオリジナル構成でCD化して欲しいもんです。曲・演奏とも素晴らしいんでねえ・・・

では。

※このLP、昨年11月8日にも取り上げてました・・・
http://boukyaku.asablo.jp/blog/2008/11/08/

The Strings of The Philadelphia Orchestra2008年11月08日 06時44分

米Columbia Masterworks MS 6081
The Strings of The Philadelphia Orchestra

Mozart : Eine Kline Nacht Musik
Bach : Air on the G Strings
Corelli : Concerto Grosso in G Minor, Op.6
No.8(Christmas Concerto)
Mendelssohn : Scherzo from Octet in E-Flat Major, Op.20

Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra

タイトル通り、フィラデルフィア管弦楽団の「途方も無く美しい弦」の片鱗を堪能するアルバム。

米コロムビア6EyesレーベルのLPです。モノラル期からステレオ初期にかけて使用されたレーベルデザインで、有名アーティスト(ワルターとか)のLPだと中古市場で結構高値で取引されているようです。2Eyesより音が良い・・・という理由だそうですが、私が聴く限り違いがあるとは思えませんが・・・

まあそれはさておき、LPラベル(レーベル)デザインは見ているだけでも楽しいですよ。限られたスペースに、会社の顔であるレーベル名と曲と演奏者の情報を入れ込むわけですが、会社のカラーみたいなものが滲み出ているようで、産業デザインを楽しむ格好の素材ではないでしょうか?

横田さんのオーマンディ・ディスコグラフィ(http://www.geocities.jp/ormandy/)によれば、Corelli 以外はCD化されています。1990年代は容易に入手可能でしたが、最近は市場のストックが減りつつあり、入手が難しくなっているようです。

最近は特に「見かけたら買え」を実感します。後で・・・と思って気が付いたら入手不可能になっていたことがよくありますから。一定量まとめて生産して市場から無くなったらお終い・・・というのが最近のパターンで、長くカタログに残すということをレコード会社がしなくなりましたから。

モーツァルトの「小夜曲」(セレナーデ)は、フィラデルフィアの弦セクションの鳴りっぷりを堪能できる一品。鳴りきった弦セクションがどう響くかを想像するのに最適でしょう。CDは1995年に国内盤(SC SRCR1511)が出ています。ヴィヴィアルディの「四季」(演奏は別団体)との組合わせで千円廉価盤仕様です。見かけたら早めに確保すべきでしょう。録音は1955年と記載されていますが1959年のステレオ録音です。

バッハは、色々な形態のアルバムでCDに入っているようです。私が持っているのは、「トッカータとフーガ~オーケストラ名曲集」(SC SRCR2084)です。

メンデルスゾーンは、SC Essential Classics Take2 SB2K63251 に収録されています。

それでは。

オーマンディ&フィラデルフィアの「パリの喜び」全曲 その22008年10月09日 07時17分

Columbia Walking 6eyes blue Label
残念ながら、RCA Red Seal(RCA Victor Red Seal) 及び Columbia Masterworks に遺された オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団のモノラル時代の録音は、どちらも積極的にCD復刻される気配が無く、今のところはモノラルLPで聴くしか手段がありません。(熱心なファンの方が、ディスコグラフィ作成も兼ねて?お手製の復刻CDを作られていますが・・・)

NMLでもある程度の数は聴けないことはありませんが、それでも膨大な録音量を誇るこのコンビのホンの一部だけです・・・ということで、没後25周年となる2010年には、これらの日の目を見ない録音達がなんとか世に出ないかな・・・と期待してるんですがね。

このコンビのモノラル録音には、ステレオ期に録音されなかった曲目があったり、また後年のどっしりとした解釈とは異なるダイナミックな音楽作りが楽しめるので、聴かずにいるのは勿体無い。

ちなみにこのLP、米Columbia Masterworks のこの時期の特徴的なレーベルデザインである "Walking Eye" を6つ配置した "6eyes" と呼ばれるものですが、なぜかこのラベルの配色は青地に銀色という変わったものです。

LPの楽しみのひとつは、当時のジャケットデザインとこのレーベルデザインを見ることにあり、残念ながらCDでは不可能な楽しみとなってしまいました・・・

では。