STOKOWSKI in Philadelphia, 1960年2月12日 - Guild GHCD24052013年12月31日 08時00分

今年も今日で終わりですね・・・久々にブログ更新です。

 Guildから、またまたストコフスキフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音がリリースされました。つい先日のリリースのようで、たまたまタワレコの店頭で見かけてこれまたびっくりしました・・・

Stokowski - Mozart 1949-1969
Guild Historical GHCD 2405
タワレコ
Guild GHCD2405
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 12 Feburuary 1960
Master source : Recordings from the collection of Enno Riekena

 ・・・と言っても、ストコフスキフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音は冒頭のモーツァルト「フィガロの結婚序曲」1曲のみであり、他は別のオーケストラなので、フィラデルフィアのファンにとってはちと残念?なリリースでもある。フィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音のネタが尽きてきたのであろうか・・・まだまだ眠っている音源があることを期待したい。

 このCDは(株)東京エムプラス扱いで日本語の帯が付いている。CDの音源は、Enno Riekena(The Leopold Stokowski Site)氏によるもの。恐らく、フィラデルフィアのラジオ局WFLNの 放送録音テープのコピーか、或いはその放送のエアチェックか・・・

 音源となったテープの劣化がかなり進んでいるようで、修復しきれない箇所も散見されるが、まあまあ良好なステレオ録音で鑑賞に支障は無い。

 年末の最後の最後でこんなリリースがひょっこり現れるとは思わなかったなあ・・・んでは。

2013年 私的 マストロ・ジーン トピックス2013年12月31日 09時00分

2009年2010年2011年2012年 に引き続き、今年も「私的 マエストロ・ジーン トピックス」を振り返る・・・

やはり、今年の大物はコレですな・・・

(1)タワレコ&ソニー企画の大量復刻
 「Sony Classical x TOWER RECORDS 共同企画」
 タワーレコード "Sony Classical"
 スペシャル・セレクション第7弾
 Ⅰ期ブログ)、Ⅱ期ブログ)、Ⅲ期ブログ

 初CD化の録音が目白押しの、今年最大のイベント?でしたね。1957年録音の「大峡谷」(最初は誤って既発売の1967年録音がリリースされましたが、1957年録音音源に差し替えられた盤がリリースされてホット一息ですな)、1967年録音「火の鳥」組曲、コダーイ「管弦楽のための協奏曲」(1967年録音)・「ハーリ・ヤーノシュ」組曲(1961年録音)等々・・・超絶名演の1959年録音「ダフニスとクロエ」第2組曲も目出度く再発売で陽の目をみたことだし・・・タワレコさんとソニーさんには感謝ですな。

(2)チャイコフスキー交響曲&管弦楽曲他集大成アルバム
 Eugene Ormandy Conducts Tchaikovsky
 CD/SONY CLASSICAL/8888373716-2
 Sony Classical Masters 12CD

 チャイコフスキーの初期交響曲集は、2003年に日本で初めて3曲まとまった形でリリース(LP・CD時代を通じて)されましたが、今回はその初期交響曲も含めた交響曲全集+管弦楽曲+三大バレエ抜粋+協奏曲という贅沢なCD12枚組BOXとしてリリースされました。こんな時代が来るとは思わなかったなあ・・・

(3)ソニー・オリジナルズ アルバム3枚

 SONY CLASSICAL/8876545300-2
 The Strings Of The Philadelphia Orchestra Play Eine Kleine Nachtmusik

 SONY CLASSICAL/8876545431-2
 ストラヴィンスキー 3大バレエ曲
  「春の祭典」1955年モノラル
  「ペトルーシュカ」組曲 1954年モノラル※
  「火の鳥」(1919年版) 1953年モノラル※
  ※モノラル録音の「ペトルーシュカ」「火の鳥」は初CD化。

 SONY CLASSICAL/8876545424-2
 ベートーヴェン(ピアノ:ルドルフ・ゼルキン)
  ピアノ協奏曲第1番(1954年モノラル)
  ピアノ協奏曲第3番(1953年モノラル)

 こちらも、当初1967年録音「火の鳥」が出るとのことでしたが、蓋を開けると1953年モノラル録音・・・これはこれでCD初出なので嬉しい誤算ではありました。その後タワレコ企画盤で1967年録音「火の鳥」が出たので、結果オーライの笑い話で済みましたが・・・そういえば、ゼルキンとのベートーヴェンも曲の表示が入れ替わっていたりと・・・色々ありました・・・

(4)レコード芸術2013年6月号 特集「黄金のアメリカン・サウンド」を読んで・・・

レコード芸術2013年6月号
特集「黄金のアメリカン・サウンド」
1950~1960年代のBIG5と巨匠指揮者たち


 見開き2ページの「巻頭言」の内、1/2ページだが、セオドア・リビーJr.氏による「レコード時代の幕開け-RCAとコロンビアの熾烈な録音競争」、そして 同じくセオドア・リビーJr.氏による「ユージン・オーマンディ(フィラデルフィア管弦楽団)」と相場ひろ氏「レオポルド・ストコフスキー」の記事は興味深いものでした。

 オーマンディ&フィラデルフィアの名録音を生み出した会場 フィラデルフィアのTown Hallについて(2012年1月7日)に も書きましたが、レコ芸で現在も連載中の 「欧米批評家によるレポート」アメリカ編 (Theodore W. Libbey Jr.氏)の中で、2011年6月号~2012年2月号の記事「高音質CDリイシュー盤の音質」①~⑨(10月号~1月号迄の⑤~⑧はオーマンディとフィ ラデルフィア管弦楽団に関する興味深い話)は、氏がリアルタイムに経験されたオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団の演奏と、彼らのレコーディング事情 について、当時のアメリカ音楽事情と絡めて考察された実に具体性のある記事に引きつけられました。レコ芸6月号特集記事も同じく興味深い話に満ちてます。 興味のある方は是非お読み下さいな。

(5)ストコフスキフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音

 (4)の記事にて、Pristine ClassicalGuildから、ストコフスキフィラデルフィア管弦楽団復帰演奏会ライブ録音がリリースされていることを知りました。つい先日もGuildからアルバムが発売されたばかりですし・・・こんなお宝音源が出てくるとは思いませんでした・・・

Pristine Classicalブログ)>

STOKOWSKI in Philadelphia, 16 March 1962 - PASC372
 WEBERN Passacaglia, Op. 1
 SIBELIUS Symphony No. 4 in A minor, Op. 63
 DEBUSSY (arr. Stokowski) La Soirée dans Grenade
 MUSSORGSKY (arr. Stokowski) Pictures at an Exhibition

STOKOWSKI in Philadelphia, 17 December 1962 - PASC379
 WAGNER Prelude to Act 3 of Lohengrin
 BEETHOVEN Symphony No. 5 in C minor, Op. 67
 RAVEL (arr. Ravel) Alborada del Gracioso (from Miroirs)
 STRAVINSKY Petrushka Suite
<ENCORES>
 CLARKE (arr. Stokowski) Trumpet Prelude (Prince of Denmark's March) [notes/score]
 GOULD Guaracha
 RACHMANINOV (arr. Stokowski) Prelude in C sharp minor
 HAYDN Symphony No. 45 in F sharp minor, "Farewell": Finale from 4th mvt
<BONUS TRACK>
 REVUELTAS Sensemaya

Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - PASC264
 MOZART Marriage of Figaro - Overture
 DE FALLA El Amor Brujo
  Shirley Verrett-Carter, mezzo-soprano
 RESPIGHI The Pines of Rome
 SHOSTAKOVICH Symphony No. 5 in C minor, Op. 47

Guild

Stokowski - Mozart 1949-1969
Guild Historical GHCD 2405

※モーツァルト「フィガロの結婚序曲」1曲のみであり、他は別のオーケストラの演奏。(ブログ

Stokowski - Rimsky-Korsakov, Tchaikovsky 1962
Guild Historical GHCD 2403

 Rimsky-Korsakov: Scheherazade
 Tchaikovsky: Romeo and Juliet
Leopold Stokowski/The Philadelphia Orchestra
Academy of Music, Philadelphia, 6 Feburuary 1962(ブログ

Stokowski - Brahms, Wagner 1960
Guild GHCD 2402

 Brahms:Symphony No.1
 Wagner:Symphonic Synthesis from ‘Tristan und Isolde’ - Love Music from Acts II and III (arr. Leopold Stokowski)
Academy of Music, 23 Feburuary 1960(ブログ

 かつて、「フィラデルフィア管弦楽団という天下の銘器は、ストコフスキーによってつくられ、オーマンディによってかき鳴らされる」と言われたらしいが、こ のアルバムでは「ストコフスキーからオーマンディにバトンタッチされ維持されてきたフィラデルフィア管弦楽団をストコフスキーがかき鳴らす」のを鮮明なス テレオ録音で楽しむ事の出来る歴史的且つ面白いアルバムと言える。ファン必携の音源だろう。

さて、来年も埋もれている音源が出てくることを期待しましょうか・・・んでは、良いお年を。