レコード芸術2013年6月号 特集「黄金のアメリカン・サウンド」を読んで・・・2013年09月12日 05時00分

少々古い話題ですが・・・愛知県芸術文化センター図書館でふと読んだレコ芸6月号・・・興味深い記事で、その後早速購入しました・・・レコ芸買うのも久しぶり・・・

レコード芸術2013年6月号
特集「黄金のアメリカン・サウンド」
1950~1960年代のBIG5と巨匠指揮者たち


見開き2ページの「巻頭言」の内、1/2ページだが、セオドア・リビーJr.氏による「レコード時代の幕開け-RCAとコロンビアの熾烈な録音競争」、そして 同じくセオドア・リビーJr.氏による「ユージン・オーマンディ(フィラデルフィア管弦楽団)」と相場ひろ氏「レオポルド・ストコフスキー」の記事は興味深いものでした。

オーマンディ&フィラデルフィアの名録音を生み出した会場 フィラデルフィアのTown Hallについて(2012年1月7日)にも書きましたが、レコ芸で現在も連載中の 「欧米批評家によるレポート」アメリカ編 (Theodore W. Libbey Jr.氏)の中で、2011年6月号~2012年2月号の記事「高音質CDリイシュー盤の音質」①~⑨(10月号~1月号迄の⑤~⑧はオーマンディとフィラデルフィア管弦楽団に関する興味深い話)は、氏がリアルタイムに経験されたオーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団の演奏と、彼らのレコーディング事情について、当時のアメリカ音楽事情と絡めて考察された実に具体性のある記事に引きつけられました。レコ芸6月号特集記事も同じく興味深い話に満ちてます。興味のある方は是非お読み下さいな。

そして、相場ひろ氏による「レオポルド・ストコフスキー -黄金時代の音楽シーンに重要な足跡を残す」で紹介されていた音源を知ってこれまた驚き。ストコフスキーのフィラデルフィア管弦団復帰演奏会のアルバムが2枚紹介されているではないか・・・こんな音源が出ていたとは、己の不明を恥じるばかりであるが・・・

以前このブログにも書いた、Pristine Classical (ブログ記事:その1その2)から、現在なんと3アルバム相当がリリースされている。(ご参考:Pristine Classicalオーマンディストコフスキーフィラデルフィア管弦楽団 アルバム)

STOKOWSKI in Philadelphia, 16 March 1962 - PASC372
Pristine Classical PASC372
 WEBERN Passacaglia, Op. 1
 SIBELIUS Symphony No. 4 in A minor, Op. 63
 DEBUSSY (arr. Stokowski) La Soirée dans Grenade
 MUSSORGSKY (arr. Stokowski) Pictures at an Exhibition

 Stereo 16-bit FLAC +€9.00
 Stereo 24-bit 96kHz FLAC +€15.00
 Stereo MP3 +€7.00

STOKOWSKI in Philadelphia, 17 December 1962 - PASC379
Pristine Classical PASC379
 WAGNER Prelude to Act 3 of Lohengrin
 BEETHOVEN Symphony No. 5 in C minor, Op. 67
 RAVEL (arr. Ravel) Alborada del Gracioso (from Miroirs)
 STRAVINSKY Petrushka Suite
<ENCORES>
 CLARKE (arr. Stokowski) Trumpet Prelude (Prince of Denmark's March) [notes/score]
 GOULD Guaracha
 RACHMANINOV (arr. Stokowski) Prelude in C sharp minor
 HAYDN Symphony No. 45 in F sharp minor, "Farewell": Finale from 4th mvt
<BONUS TRACK>
 REVUELTAS Sensemaya

 Stereo 16-bit FLAC +€9.00
 Stereo 24-bit 96kHz FLAC +€15.00
 Stereo MP3 +€7.00

Stokowski's Return to Philadelphia, 1960 - PASC264
Pristine Classical PASC264
 MOZART Marriage of Figaro - Overture
 DE FALLA El Amor Brujo
  Shirley Verrett-Carter, mezzo-soprano
 RESPIGHI The Pines of Rome
 SHOSTAKOVICH Symphony No. 5 in C minor, Op. 47

 24-bit stereo FLAC +€30.00
 Stereo FLAC +€18.00
 Stereo MP3 +€14.00

いずれも鮮明なステレオ録音(ストコフスキ所有の「放送録音テープのコピーテープ」とのこと)で、Academy of Musicのデッドな音響の特徴が良く出ている。(一部、残響が少々多い録音もあり、マイク・セッティングが異なるのか、エコー付加したのか・・・もっと良く聴きこんだらまたここで書きます)

私は、「Stereo 16-bit FLAC」でダウンロード購入しました。ただ、回線が1MBpsのADSLなので、ダウンロードに1アルバムで2~3時間かかりましたが・・・ハイレゾ音源にも興味はありましたが、自宅のオーディオ環境ではハイレゾ音源の真価は発揮出来ないので、CD音質の音源にしました。ハイレゾ音源だとさらにダウンロードに時間がかかりそうでしたし・・・まあ、光回線ならそう時間もかからないでしょうが・・・

そして、相場ひろ氏から、同じく復帰演奏会の下記ライブCDが今年7月にリリースされていることも教えて頂きました。こちらの音源はEnno Riekena(The Leopold Stokowski Site)氏によるもの。

Stokowski - Brahms, Wagner 1960
Guild GHCD 2402

Guild GHCD2402
 Brahms:Symphony No.1
 Wagner:Symphonic Synthesis from ‘Tristan und Isolde’ - Love Music from Acts II and III (arr. Leopold Stokowski)
Academy of Music, 23 Feburuary 1960

かつて、「フィラデルフィア管弦楽団という天下の銘器は、ストコフスキーによってつくられ、オーマンディによってかき鳴らされる」と言われたらしいが、このアルバムでは「ストコフスキーからオーマンディにバトンタッチされ維持されてきたフィラデルフィア管弦楽団をストコフスキーがかき鳴らす」のを鮮明なステレオ録音で楽しむ事の出来る歴史的且つ面白いアルバムと言える。ファン必携の音源だろう。

んでは。

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