Ormandy & Philadelphia - R.Strauss : Don Juan, Death and Transfiguration ― 2010年07月01日 05時00分
R.Strauss:Don Juan(rec.1960)
Death and Transfiguration(rec.1959)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
どうも、米Columbia Masterworks のジャケットデザインは泥臭くて今ひとつの感があるが・・・ジャケット右下に小さく (C)Columbia Records 1962 とあるので、恐らく1962年発売のLPだと思われる。
この演奏、横田さんのオーマンディ・ディスコグラフィ によればどちらもCD化されているのだが、残念ながら私は一度もお目にかかった事が無いし、ネット上でも見たことはない。何処かでローカル・リリースされたのだろうか・・・
John Hunt のディスコグラフィによれば、 「死と変容」は SBK46457 というCDがあるという。型番から察するに SME の Essential Classics Series だろうが、そんなのは見たことが無い。 「死と変容」は SME の Essential Classics SBK53511(amazon.com) にあるが、それは Szell/Cleveland の演奏だ。ちなみに、このシリーズで出ている「ドン=ファン」(SBK48272、amazon.com)も Szell/Cleveland の演奏。
ということで、特に期待もせずネットで探したら思わぬものが引っかかった。ポーランドのAkademia Wychowania Fizycznego i Sportu im. という所の図書館の蔵書みたいだが・・・
STRAUSS: THE GREAT TONE POEMS (ALSO SPRACH ZARATHUSTRA, DON QUIXOTE, DON JUAN, TOD UND VERKLÄRUNG, TILL EULENSPIEGEL) / PHILADELPHIA ORCHESTRA ; EUGEN ORMANDY
CBS RECORDS MASTERWORKS M2YK 46457
[Holland] : CBS Records Inc., 1990.
どうやらこれに間違い無いようだ。オランダCBSのローカル・リリースで出ていたとは・・・とにかくディジタル・リマスターは作られているようなので、変にノイズ除去等の編集をせずに素直に出し直して欲しいものである。
【2010年7月4日追記】
よこた さんよりこのCDについての情報を教えて頂いた。(オーマンディ掲示板のレ ア盤)よこたさんによれば、CDに「オランダ製」との記載は無いとのこと。CBS Maestro という2枚組。う~ん、見たことなかったなあ・・・

ラベルは 6eye これも ステレオ創世記のLPである。「死と変容」と「ドン=ファン」をそれぞれ片面にカッティングしている。演奏・録音ともに優秀。後年のRCA Red Seal ステレオ録音のほうがスケール雄大な演奏だが、こちらは颯爽たる躍動感が心地よい。
この当時の米Columbia のLPはなかなかいい音がする。録音・カッティング・プレスの技術がかなり安定してきた時期なのだろう。
国内盤LP(CBS/SONY 「オーマンディ 音の饗宴1300」 Vol.41 13AC276 )は、さらに「ティル・・・」を加えて、「ティル・・・」「ドン=ファン」を片面に詰め込んでお買い得感を出している。「死と変容」は片面をフルに使っているが・・・「ドン=ファン」は後半にカットされているので、残念ながら音はこのMS盤には及ばないが、MS盤より入手は容易と思うので見かけたら入手しても損は無いと思う。たぶん300円から500円くらいで買えると思うし。
この当時のインナースリーヴも見ていて実に楽しい。Masterworks Heritage Series の紙ダブルジャケット仕様のCDではこのインナースリーヴも復刻されていたが、ジュエルケース仕様CDでは割愛されていた・・・

SME Reissue CDs - Sony Classical Masters and Originals ― 2010年07月03日 08時01分
●Sony Classical Masters(本家よりもHMVの方がシリーズ全容が解りやすいのが妙ではあるが・・・)
Rachmaninoff: Piano Concertos No. 3 in D Minor, Op. 30 & No. 4 in G Minor, Op. 40 [EU輸入盤] (HMV)
3番はアシュケナージによるRCA 音源。4番はアントルモンとのColumbia音源ですな。
オーボエ協奏曲、ファゴット協奏曲 オーマンディ&フィラデルフィア管、ほか(HMV)・・・本家の方にはまだ情報が無い?
モーツァルトのオーボエ協奏曲(ランシー)、そして同じくモーツァルトのファゴット協奏曲とウェーバーの「アンダンテとハンガリー風ロンド ハ短調」(ガーフィールド)が組み合わされた音源で、Essential Classics SBK62642 と全く同じ構成のCDです。モーツァルトについては以前出た「フィラデルフィア管弦楽団の首席奏者達」(3CD)にも含まれていますが・・・
Van Cliburn Plays Great Piano Concertos 【Limited Edition】
(7CD Box-Set)[EU輸入盤]
SONY CLASSICAL 8869774285-2 (HMV)
これは先月26日にブログに書きましたな・・・
●SONY CLASSICAL ORIGINALS(こちらも HMV のがラインナップが分かりやすい)
Sibelius: Finlandia, Op. 26; Valse triste; The Swan of Tuonela; En Saga, Op. 9 & Grieg: Peer Gynt Suite No. 1, Op. 46[EU輸入盤]
CD/SONY CLASSICAL/8869768975-2 (HMV)
Vivaldi: The Four Seasons, Op. 8; Double Concertos RV 514, RV 517, RV 509 & RV 512[EU輸入盤]
CD/SONY CLASSICAL/8869768961-2 (HMV)
こちらも先月25日にブログに書きましたな・・・
以前 Essential で出ていた音源もこちらのシリーズに移行するのだろうか・・・
季刊アナログ Vol.28 2010 SUMMER ― 2010年07月03日 08時29分
今回の特集は「お買い得カートリッジを探せ!」なのだが、残念な事に1万円以下の品は対象外であった。
次回は2万円以下を対象とした安価なカートリッジの総ざらえをして欲しいものだが・・・安いカートリッジから以下によい音を引っ張り出すか・・・そういうのも面白いじゃないの。
「レコードの上手な買い方」出谷啓著 音楽之友社 ON BOOKS 昭和52年2月1日 ― 2010年07月03日 08時54分
1977年初版だから今から33年前の本。熱心なレコード・コレクター転じて音楽評論家になってしまったという感じが良く出ている。そのあまりの情熱ぶりにはこちらも熱くさせられるではないか。レーベル紹介は今読んでも面白い。
それにしても、音楽之友社 の ON BOOKS、出た当初はこんなかいな・・・ホント、スイッチ「オン」だったのね・・・マジンガーZは「パイルダー オン!」だったが、音楽之友社は・・・時期的には符合するが、これではあまりにお粗末な結論である・・・こんなんでいいのだろうか?
頭クラクラしてきたが、これも古き良き時代?の残照なのだろうか・・・いや、気のせいか・・・んでは。
「クラシックは死なない!」三部作-松本大輔著 青弓社 2003年-2010年 ― 2010年07月03日 09時32分
「それでも クラシックは死なない!」 2006年11月
「やっぱり クラシックは死なない!」 2010年3月
3冊とも 松本大輔著 青弓社
そのあまりの文章の情熱さについついCDを買ってしまいたくなる誘惑に駆られてしまいそうだ・・・「クラシックは死なない!」 は品切れ・重版未定だそうだが、中古で容易に入手出来ると思う。僕もネットで中古を探して買ったし。同著者の「このNAXOSを聴け!」もこれに劣らず面白い。
良かったら如何?
Henry Mancini And Friends at Northern Alberta Jubilee Auditorium, Edmonton, Alberta, 1980 ― 2010年07月03日 11時00分
(C)MCMLXXX Allarcom Produtions Ltd. Recorded Live by ITV
Henry Mancini And Friends at Northern Alberta Jubilee Auditorium, Edmonton, Alberta, 1980?
Henry Mancini , Vikki Carr , Robert Goulet
1.Charlies' Angels
2.Inspector Clouseau Theme
3.It's Easy to Say
4.The Best is yet to come
5.Bierfest Polka
7.Speedy Gonzales
8.A Song for you.
9.Granada
10.Moonlight Sonata
12.Medley
Oluwa(Many Pains ago-"Roots")
Roots(Theme from "Roots")
Moon River(Bows)
収録日は不明、ジャケットにも解説にも記載は無い。しかし、(C)MCMLXXX(ローマ数字はよ~わからん) とあるので1970年代後半から1980年の間だろか・・・
こういう大人のエンターテイメントは、残念ながら日本人の及ぶところではないものだなあ・・・としみじみ。
音に拘るマンシーニのビデオ、サウンドは舞台上のマイクから拾ってライン・アウトしたものを使っているようで、会場の雰囲気には欠けるがその分バンドの音が鮮明に記録されている。
マンシーニの指揮(ショットは少ないけど)、語り、ピアノを見ることの出来る映像というのは貴重ではないだろうか・・・残念ながらDVDでは出ていないようだ。
こういうことか・・・
んでは。
HMV渋谷店閉店・・・ ― 2010年07月04日 08時43分
そういえば数年前、たまたまHMV渋谷でうろうろしていたら、まさにその友人とバッタリ・・・類は友を呼ぶ・・・のか?ここで、カルロス=パイタのCDをしこたま仕入れたような・・・手元にあるけどまだ聴いていない・・・
久々にカルロス=パイタについてググってみると・・・あれま、最近また色々過去の録音が出てきたらしい・・・・
カデンツァ - LODIA 、2010年、奴が帰って来た!フルヴェン・マニアの富豪による自主レーベル?
HMV-カルロス・パイタ未発表音源登場!
ミヒンの最速クラシックCDインフォメーション - LODIA カルロス・パイタ/久しぶりの新譜2点!!
なんて色々ネットでクラゲの如くふらふらしていたら、Unversal Classics が SHM-SACDを発売するという・・・そういえば、2008年12月に「最近の音楽CD(とその類)はいったい幾つあんの?」という記事を投稿したが、その中で冗談半分に
Super High Quality Blue-spec Material Direct Cut SACD
でも作ったらどやねんなんて戯れ言を書いたが、ホンマにSHM-SACDという形で出てくるとはねえ・・・
閑話休題
HMV渋谷 閉店に関して色々覗いてみると・・・
シブヤ経済新聞
2010年03月25日:CCC、「HMV」事業取得で基本合意-「HMV」ブランドは存続へ
2010年06月08日:渋谷の地で20年、「HMV渋谷」閉店へ
東京新聞
2010年6月9日:CD離れ若者音楽の街“直撃” HMV渋谷閉店へ
「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC) がHMVの事業取得に動いているのかねえ・・・
HMV栄はどうなるのだろうか・・・最近ご無沙汰しているけど・・・
・・・あ、ブログデザイン、ひまわりから七夕に変えました。リンクは見やすくなったかな・・・んでは。
Henry Mancini Live in Japan, 1971年9月17日新宿厚生年金会館 ― 2010年07月04日 10時40分

Henry Mancini Live in Japan
1971年9月17日 新宿厚生年金会館 に置ける実況録音(解説:岡部迪子)
浅見英雄著「ムード音楽」 によれば、マンシーニは 1967年にアンディ=ウィリアムスと共に初来日、そしてこの1971年9月にメンバー数人を伴って来日、その後1975年6月と1977年5月にそれぞれ来日公演を行ったとある。その後1994年に亡くなるまでに来日しているかどうかはよく分からない。何方かご存じですか?
ま、それはさておき、このライブは1971年9月17日 新宿厚生年金会館 に置ける実況録音である。1967年はアンディ=ウィリアムスの伴奏の為に来日だったが、この1971年の来日はマンシーニ本人が主役としての初来日ということになる。
ジャケット表紙写真提供は民音が提供しているようで、この公演は民音主催か、それても共催だったのかもしれない。
解説によれば、9月16日の東京公演を皮切りに、京都・神戸・大阪・・・そして9月27日の名古屋公演を最後に帰国したそうな。このライブは来日公演2日目の実況録音ということになる。(さらに、この時点でフィラデルフィア・ポップスの常任指揮者を務めているとも記載があった)
アルバム上は「ヘンリー・マンシーニ楽団」とあるが、トランペットのグラハム=ヤング、ドラムスのジャック=ギルフォイを除きミュージシャンは現地調達している。松本英彦(テナーサックス)・東京交響楽団・原信夫とシャープス&フラッツという面々が参加している。
ちなみにこのアルバムはプロモーション用のホワイト・ラベルであった。

収録曲目は下記の通り。
Side1
1.ムーン・リバー(Opening)
2.ピーター・ガン
3.ある愛の詩
4.スウィング・マーチ
5.荒野の用心棒
6.子象の行進
7.逃げた!
8.ピンクの豹
Side2
1.ディア・ハート
2.芸術写真家ユニヨシ先生
3.ロミオとジュリエット
4.ザ・キャット
5.メドレー(酒とバラの日々,シャレード,ムーン・リバー)
6.ムーン・リバー(Closing)
自前の楽団ではなく、主要ソロの2名だけ伴ってあとは現地調達というのは、公演費用の節約もあるのだろうが、臨時変成でもマ ンシーニサウンドを作り上げる 自信があったのだろう。この公演のアレンジも全てマ ンシーニ本人によるものだと解説にあるし、クレジットに「製作:マ ンシーニ」とあるので、マイクセッ ティング・録音テープのミキシング・編集も彼の目が光っているのだろう。
先に取り上げたLD同様、演奏時の客席ノイズは非常に少ないし、ミスも殆ど無い。たとえライブであっても納得ずくで出すという、サウンドに対する厳しい姿 勢を垣間見た気がする。

公演途中のワンショットであろうか・・・お、窓からセミの声が・・・夏だなあ・・・
んでは。
クラシックジャーナル,共産党宣言,クラシック・スナイパー ― 2010年07月06日 07時30分
まずはアルファベータのクラシックジャーナル Vol.40「やっぱりカラヤン」とVol.41「マーラーを究める。」 の2冊。Vol.40からリニューアル(毎号1つテーマに一本化)して不定期刊となってからこれで2冊目。
クラシックに限らず、音楽関係の出版は厳しいようだ。スウィングジャーナルも休刊するそうだし・・・驚いたなあ・・・
ま、それはさておき、なんだかんだいっても僕も結構カラヤンのディスクを持っている。クラシック聴き始めの頃は東芝EMIの擬似ステ(フィルハーモニアとの録音)やDGG国内廉価盤にはお世話になったものである。
「マーラーを究める。」は、土井氏による「605のマーラー交響曲CDを聴いた!」が興味深い。しかし・・・オーマンディ/フィラデルフィアのマーラーは、1番・10番はリストアップされているが 2番はミネアポリスとフィラデルフィアのどちらも入っていないし「大地の歌」もないな・・・。レヴァイン/フィラデルフィアのは5番はリストされているが、9番と10番は入っていない・・・ま、それはさておき、これだけ聴いているというのはやはり大したもんだ。
青弓社のクラシック・スナイパーも6巻目が出た。今回の特集は「マニア大戦争」。最初の竹内喜久雄氏と平林直哉氏による「対談 マニア大戦争」が爆笑モノの面白さ。双方論点がかみ合わず、司会者も合わせる気もなく、最後まですれ違いで論争に到らないのが笑える。
最後は、最近アルファベータから刊行された、「マルクス、エンゲルス【著】幸徳秋水、堺利彦【訳】共産党宣言 彰考書院版」である。
蟹工船が現代という時代に若者の共感を以て迎えられる時代である。昔、小林多喜二全集を読もうとしたが、あまりの厳めしいその全集の背表紙を見ただけで退散してしまった・・・ということで、手軽なマンガ版で読んだりしてまた再チャレンジ?をしようかなとも思っているが・・・
マルクス・エンゲルスの資本論も実際の所よく知らず、今は簡単な入門書を読んでるところである。今の日本の貧困の原因が何処にあるのかよく分かる気がするぜ・・・どうも、人類はマルクス・エンゲルスの頃からあんまり進歩していないみたいだ・・・
広瀬隆氏の「赤い盾」や「ロマノフ家の黄金 ロシア大財閥の復活」などと合わせて読むとさらに歴史への想像が膨らんで興味深い。酒・食物・音楽・主義思想・閨閥・エネルギー・・・何一つとして独立した事象として存在しておらず相互に絡み合っているので、そのどれか一つだけを取り出して物事を論じるととんでもないエラーが・・・経済評論家の予測がことごとく外れるのは仕方のないことなんですな・・・
ま、興味のある方は如何?
NHK-FM「気ままにクラシック」で聴いたケージの4分33秒 ― 2010年07月07日 07時59分
この番組、時折すっと 変な?音楽を取り上げることがある。MGMのトムとジェリー(ス コット=ブラッドリーの音楽)なんてのもそうだったが、今回はケージの4分33秒ときた。
変わったことをやるなあ・・・なんて思っている内に曲が始まった・・・といいっても4分33秒 ほとんど無音が流れている。この時いきなりチャンネルを合わせた人は「放送事故か」と思ったのではないだろうか・・・
この時聞こえたのは、アパートの外から聞こえる電車の通過音・鳥のさえずり・人のざわめき・ゴミ収集場所のモノを捨てる音・アパートの冷蔵庫のコンプレッサー動作音・自分の歯磨きの音・・・スピーカーから流れる音よりも周囲の音の方が大きいのだ・・・
ま、たまにはこういのもいいか・・・(<いいのか?)
<2010/07/13 追記>
気ままにクラシック のサイトで調べたら、7月5日の放送で、演奏は下記の通り。
▽“キアーロ!”コーナー
「4分33秒」ジョン・ケージ作曲
(演奏)アマディンダ・パーカッション・グループ
<アルファエンタープライズ HCD-279>
※自然音のみの音楽です。
興味のある方は如何?
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