Istomin, Ormandy & Philadelphia - Tchikovsky's Piano Concerto No.1 ― 2010年06月03日 06時50分
6eyes LPs
Tchaikovsky Piano Concerto No.1
Eugene Istomin(piano)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
recorded on 19 april 1959 in the town hall, philadelphia
この演奏、横田さんのオーマンディ・ディスコグラフィによれば過去にCD化されているのだが、残念ながら、未だにそのCDの姿を見ていない。番号すらワカランのだ・・・10年以上探しているんだけどなあ・・・
・・・ということで、仕方なく?LPで聴いている・・・というか、LP収集を再開したのは、このコンビのCD化されていない演奏を聴きたくて・・・というのがその動機だったのだが、いつの間にかLPで聴く方が多くなってしまった。本末転倒とはこのことか?ま、それはどうでもいいが、実にいい演奏なのに、CD化されずにこのまま埋もれるのは実に惜しい・・・Essential Classics でもCD化から漏れてしまった様だし・・・本当に惜しい・・・
ちなみにこの演奏、モノラルのレギュラー盤(ML5399)とステレオ盤(MS6079)の2枚が手元にある。ジャケットデザインはステレオ盤とモノラル盤で若干の違いがあるが基本部分は共用している。
レコードラベルはどちらも 米Columbia Records の当時のトレードマークであるWalking Eye を6つ並べた Columbia Masterworks 6eyesラベルである。
ステレオLPが出始めた当時は、ステレオ録音でもモノラル盤とステレオ盤が併売されていた。録音セッション時でもモノラル盤・ステレオ盤併売を考慮して収録してたようで、3chテープ録音機に Left,Center,Right の音を収録、モノラル盤にはCenter の音を、ステレオ盤には Left, Right にある程度 Center の音をミックスしてカッティングしていたようだ。
だから、モノラル盤といっても単純にステレオ両chの音を混ぜているのではない。セッション時のミキシングそのものが異なっているので、この当時のステレオ盤とモノラル盤ではオーケストラのバランスも全く同じでは無いはず。ま、そんなに顕著な違いが現れるとも思わないけど・・・
ちなみに、当時のステレオ対応でないピックアップ(カートリッジ)はモノラル盤の横振動しか考慮していないので、ステレオ盤に含まれる縦振動の動きに追従できず盤の溝を痛めてしまうということで、当時のステレオLPには「このレコードをステレオ対応していないピックアップで再生するべからず」と注意書きのされているものもある。
ま、暫くするとステレオ対応していないピックアップでも縦方向の振動を考慮した製品が出てきたようで、LPにも「このステレオレコードは現在のモノラルピックアップでも再生可能」と書かれるようになったが・・・
また、ステレオLPが出始めた当時は、ステレオに対する批判も結構あったようで、このように同じ演奏がステレオ・モノラル両方で出た時、評論家がモノラル盤に軍配を上げるレビューを書いていることも珍しくなかったそうな。
ステレオ盤は縦方向の振動も含むので、横振動のみのモノラル盤よりも当然のことながら、カッティング・プレスに精度が要求されるわけで、ステレオ盤が出た当初はそのあたりがまだ完全には克服されていなかったようで、モノラル盤の方が音がよいという判断もあり得たと思う。再生側の問題もあったかもしれないけど・・・おっと、ヨタ話失礼!
お次は、1977年プレスと思われるオデッセイのリカット盤。

The Great Columbia Stereo Recordings
6eyes盤の1面はラベル外周あと2cm弱付近までカットされているが、このオデッセイ盤はラベル外周からその倍以上の余裕を残してカットされている。このオデッセイ盤には記載がないが、別の演奏のオデッセイ盤には、
... they have been re-mastered, using the most advanced cutting techniques, to produce sound that is the touchstone of the recording art. ...
とあり、従来盤より音質の向上を図った旨が記載されている。6eyes盤 と この Odyssey盤 のどちらの音が良いか? というのは何とも言えないが、曲の終わりのクライマックス部分が内周から離れているのは内周歪みを避けるという意味では音質的に好ましいと思う。

ただ、状態の良い 6eyes盤 はなかなか入手できないので公正な比較は難しい。アメリカではLPなんか消耗品扱いだから、状態の良いものは少ない。残念ながらこの 6eyes盤 も 衝撃を受けた跡があり、1面の一部が多少ひび割れている。LPにひびを入れるには余程の衝撃がないと・・・こんな状態でも「パチン」という音とともにちゃんとトレース出来るのだから、LPの耐久性は大したものだが・・・
再発・リカット盤のOdyssey盤(この盤も結構傷だらけだけど幸いなことにあまり音には出てこない)の方が状態が良いものが多いと思う。
・・・ということで、今のところはLPで楽しんでいるが、それでもCD捜索を続けている・・・のである。
んでは。
Stokowski conducts Hungarian Rhapsody , 1960年 ― 2010年06月04日 07時00分

HUNGARIAN RHAPSODY
Leopold Stokowski / RCA Symphony Orchestra
Liszt: Hungarian Rhapsody No.2
Enesco: Roumanian Rhapsody No.1
Smetana: The Moldau/The Bartered Bridge Overture
お陰様で?他の演奏が全然物足りなくって・・・最初のブラ1をオーマンディ/フィラデルフィアの強烈演奏で聴いてしまったのと同じですな・・・
ハンガリー狂詩曲の冒頭
「ジャジャーーーー ババン!」
初っ端からスコアにストコフスキの手が入り、大胆な追加・カット等、所謂ストコ節が最初から最後まで炸裂しっぱなしの恐るべき演奏。恐らくマイクアレンジやミキシングもストコ先生の指示であろう。ちょっと荒っぽい音質だが、「生演奏の再現」なんか最初から眼中にない「レコードによるパフォーマンス」だからこれはこれでいいのだ。エネスコのルーマニア狂詩曲も同様の激烈演奏である。
これらの演奏を最初に刷り込まれてしまった不幸?な人は、他の「スコア通り」の演奏が冗長でつまらなく思えてしまうのである・・・ストコ先生、ど~してくれるんですか、この始末。

ジャケット解説のストコ先生は髪を振り乱して指揮する写真である・・・やっぱりこの人は「傑物」「怪物」である。

この当時のRVCのレコードは Red Seal ならぬ Pink Seal? である。何でだろう?

HUNGARIAN RHAPSODY
(P)1987 RCA/ARIOLA International
こちらは後年のディジタル・りマスタリングによるリカット盤、\1,200の Gold Seal 廉価盤。前述の盤の不具合(ルーマニア狂詩曲の片chが数秒レベルダウンする)も修正されているし、たしか160gか180gの重量盤仕様で盤もしっかりしている。

こちらのストコ先生は巨匠風写りの写真であるが、前述のジャケットの迫力には及ばない・・・がこれはこれでいいか。

この演奏、米国初出は Living Stereo盤のようで、後年に Living Stereo CD(RCA Victor 09026-61503-2 (C)1993), xrcd24-SHMCD(JVC/Victor JM-XR24019S 2009年)でも発売されている。SACDも出てたっけ・・・
そちらは"RCA Victor Symphony Orchestra" とクレジットされている。日本では"Victor"の名称は使えないから "RCA Symphony Orchestra"になったんですな。
スタジオ・ミュージシャンによるオーケストラだと思うけど、凄い腕っこき連中を集めたんでしょうなあ・・・こんな猛者共をストコ色で染め上げてしまうマエストロはやっぱり大したもんである。
ちなみにこのセッション、xrcd24-SHMCD の解説によれば、当初予定していたソリストが急病で来られなくなり、ストコ先生の提案で急遽これらの曲が収録されたそうな・・・ホンマかいな?
んでは。
懐かしのCartridge Shure M75B-Type2 その2 ― 2010年06月05日 07時01分
カンチレバーがぶっとい・・・
・・・よく見ると、このカンチレバー、トレース軸方向からちょっと傾いてる・・・これじゃ、トラッキング歪みもへったくれもないなあ・・・大らかというか・・・ま、いいさ。推奨針圧は1.5~3g。とりあえず2.5gにセットして聴いている。使っているプレーヤー Technics SL-QX300P(オーディオの足跡) はインサイド・フォース・キャンセラ-のセットが最大2gまでしかないが、まあいいさ。
んでは。
Robert, Gaby,Jean Casadesus & Ormandy/Philadelphia plays Piano Concertos of Bach & Mozart, 1962年 ― 2010年06月05日 09時00分

STEREO "360 SOUND" (Regular MonoML5895)
Produced by Thomas Frost
Mozart : Concerto for 3 Pianos K.242
Bach : Concerto for 3 Pianos BWV1063 & Italian Concerto
Robert , Gaby & Jean Casadesus
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
Mozart & Bach Concertos recorded on 9 Dec.1962
in philadelphia athletic Club
Concerto(Mozart) available on CD
Sony Music Entertainment/Sony Classical Essential Classics
SBK 67179 (C)1995
Concerto(Bach)available on CD
Sony Music Entertainment(france)/Sony Classical a legend of the piano 5033962 3CDs (C)2001
カサドシュ親子3人によるピアノ協奏曲のアルバム。バックはオーマンディ&フィラデルフィア・・・コリャ凄い面子が揃ってますわ・・・




The Great Columbia Stereo Recordings
早朝、霧が立ちこめる森にぽつんと置かれた3台のピアノ・・・悪くないけど、初出時のジャケットの方がいいな。ライナー・ノーツもカサドシュ親子のプロフィールは省略されている。まあ、量産品の宿命で、再発売される度に省かれてしまう情報もあるのは仕方がない。

CBS/SONY オーマンディ「音」の饗宴1300 全50巻一覧 ― 2010年06月05日 12時00分
オーマンディ&フィラデルフィアの演奏をこのシリーズで聴き始めた方は少なくないと思う。田舎のレコード屋さんでも結構置いてあったから・・・かくいう私 もその一人である。
\1,300の廉価盤、統一デザインのレコードジャケット、そして上からかぶせた統一デザインのキャップが目をひく。
当時、CBS/SONY のLPは皆、このキャップも含めてシュリンク・パック されていた。
「このシリーズは一見華麗でありながら、底辺のしっかりした彼らの音を効果的にバランス良く収録したものがえらばれている。最新録音のものではないが、カッティングの方は、最も新しい技術が応用され、音質自体もフレッシュによみがえっている。」-若林駿介
「オーマンディとフィラデルフィアのコンビは、オーケストラのだいご味を満喫させてくれる最右翼といってよかろう。かてて加えてそのレパートリーの広さと作品をまとめあげる腕前の確かさは、このレコードの演奏からも充分うかがい知れる。」-監修:志島栄八郎
このシリーズのラインナップはキャップ後ろ側に記載されている。これは全35巻の時のもの。
全50巻に到達した時の帯の記載は下記の通り。
「オーマンディ音の饗宴1300 全50巻●各30cmステレオLP特別価格=\1,300●演奏=ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団 ただし(9)はロンドン交響楽団
(1)~(25)=SOCT1~25
(26)~(35)=13AC126~135
(36)~(50)=13AC271~285
例:(26)=13AC126」
最初は全25巻だったこのシリーズ、後に10巻追加で全35巻、最後に15巻プラスされて全50巻にまで到達したのだ。CBS/SONY 「オーマンディ 音の饗宴1300」 にも歴史有り・・・である。
このLPのジャケットデザイン、廉価盤ということもあり、全50巻統一デザインである。上部のキャップを取るとこんな感じ。
オーマンディとオーケストラの演奏中の写真(会場はAcademy of Music、最近このLPで事実?が判明。)を上下金色でマスクし、額縁のような枠(色は黄色・緑・オレンジの3色があるが、区分は不明)をかぶせてある。
その枠の上部に、オーマンディの指揮姿を丸くトリミングした写真、そして左右にオケとオーマンディの名前を配置してある・・・
売れ筋であるドヴォルザークの新世界交響曲は、CBSにフィラデルフィアとのステレオ録音が無いので、ロンドン交響楽団とのステレオ録音を採用。ジャケットもこれだけが "The London Symphony Orchestra" と書かれている。

数あるオーマンディのセッション録音としては実に珍しい。しかし、ジャケット裏の解説は廉価盤の性質上そのあたりの事情には全く触れず、全50巻に共通して記載されているシリーズ監修者志鳥栄八郎氏によるこのコンビの解説「オーマンディと天下の銘記 フィラデルフィア管弦楽団」があり、その後に楽曲解説がついている。
以下、全50巻のリストである。1978年の来日公演パンフに、この「音の饗宴全50巻」の広告があるので、それも参考させてもらったが・・・
●第1期 (1)SOCT-1~(25)SOCT-25
(1)SOCT-1 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
(2)SOCT-2 ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」・第4番
(3)SOCT-3 ベートーヴェン:交響曲第6番
(4)SOCT-4 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
(5)SOCT-5 チャイコフスキー:交響曲第4番・大序曲「1812」
(6)SOCT-6 チャイコフスキー:交響曲第5番・イタリア奇想曲
(7)SOCT-7 チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
(8)SOCT-8 ベルリオーズ:幻想交響曲
(9)SOCT-9 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」-ロンドン交響楽団
(10)SOCT-10 ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番「革命」
(11)SOCT-11 R.シュトラウス:交響詩「ツァラツストラかく語りき」
(12)SOCT-12 チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」
(13)SOCT-13 ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵・はげ山の一夜
(14)SOCT-14 グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」
(15)SOCT-15 オーケスラによるバッハ名曲集:トッカータとフーガニ短調、主よ人の望みの喜びよ、パッサカリアとフーガ ハ短調、G線上のアリア、フーガト短調「小フーガ」、トッカータ、アダージョとフーガハ長調
(16)SOCT-16 シベリウス:交響曲第1番、トゥオネラの白鳥
(17)SOCT-17 シベリウス:交響曲第2番、フィンランディア
(18)SOCT-18 ブラームス:交響曲第1番
(19)SOCT-19 ブラームス:交響曲第4番
(20)SOCT-20 ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
(21)SOCT-21 サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」、死の舞踏
(22)SOCT-22 チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」
(23)SOCT-23 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
(24)SOCT-24 ガーシュイン:パリのアメリカ人、ラプソディー・イン・ブルー
(25)SOCT-25 ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」「ペトルーシュカ」
●第2期 (26)13AC126~(35)13AC135
(26)13AC126 レスピーギ:交響詩 ローマ3部作
(27)13AC127 ドビュッシー:交響詩「海」、牧神の午後への前奏曲、夜想曲
(28)13AC128 ラヴェル:スペイン狂詩曲、ラ・ヴァルス、ダフニスとクーロエ第2組曲、なき女王のためのパヴァーヌ
(29)13AC129 ショパン:バレエ音楽「レ・シルフィード」、ドリーブ:バレエ音楽「シルヴィア」「コッペリア」
(30)13AC130 ワーグナー名演集 「マイスタージンガー」前奏曲、森のささやき、ワルキューレの騎行、「タンホイザー」序曲、「ローエングリン」第3幕への前奏曲、「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛と死
(31)13AC131 R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
(32)13AC132 コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ、プロコフィエフ:キージェ中尉
(33)13AC133 ロシア名曲集、中央アジアの草原にて、だったん人の踊り、「ルスランとリュドミラ」序曲、スラヴ行進曲、スペイン奇想曲、熊蜂の飛行
(34)13AC134 プロコフィエフ:古典交響曲、「3つのオレンジへの恋い」の音楽、ショスタコーヴィッチ:交響曲第1番
(35)13AC135 メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」、「真夏の夜の夢」の音楽
●第3期 (36)13AC271~(50)13AC285
(36)13AC271 ハイドン:交響曲96番「奇蹟」、第101番「時計」
(37)13AC272 シューベルト:交響曲9番「ザ・グレート」
(38)13AC273 フランク:交響曲ニ短調
(39)13AC274 プロコフィエフ:ピーターと狼、ブリテン:青少年のための管弦楽入門
(40)13AC275 R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」
(41)13AC276 R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」「ドン・ファン」「死と変容」
(42)13AC277 シベリウス名曲集 フィンランディア(合唱付)、トゥオネラの白鳥、カレリア組曲、悲しきワルツ
(43)13AC278 4つの狂詩曲 ハンガリー狂詩曲第2番、狂詩曲「スペイン」、スウェーデン狂詩曲、ルーマニア狂詩曲第1番
(44)13AC279 クラシカル・マーチ集 威風堂々第1番、軍隊行進曲、闘牛士の行進、アイーダ大行進曲、ラデツキー行進曲、結婚行進曲、トルコ行進曲(ベートーヴェン)
(45)13AC280 ロシア音楽の祭典 大序曲「1812年」、イタリア奇想曲、剣の舞、はげ山の一夜、道化師のギャロップ、しゅう長の行進、バラの乙女達の踊り
(46)13AC281 ロマンティック・コンサート グリーンスリーヴズ幻想曲、G線上のアリア、トロイメライ、白鳥、タイースの瞑想曲、アンダンテ・カンタービレ、ラルゴ(ヘンデル)、メヌエット(ボッケリーニ)、夜想曲(ボロディン)、カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲、なき女王のためのパヴァーヌ
(47)13AC282 ヴィヴァルディ:「四季」全曲
(48)13AC283 ヘンデル:組曲「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」
(49)13AC284 セレナーデの夕べ アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク(モーツァルト)、セレナード(ハイドン)、弦楽セレナード(チャイコフスキー)、セレナード(シューベルト)
(50)13AC285 ヘンデル:オラトリオ「メサイア」ハイライト

ここまで書くと、このシリーズのコンプリートを目指す気になるなあ・・・ま、気長に収集しましょうかねえ・・・んでは。
CBS/SONY オーマンディ名曲ベスト30 全30巻一覧 ― 2010年06月05日 12時45分
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団に焦点を当てた、CBS/SONYのLP時代最後のベストシリーズでもある。(RVC/RCA Red Seal にも1500円のシリーズ、そしてマエストロの追悼盤「オーマンディ・フェアウェル1800」というシリーズがあったと思うが、詳しい資料が手元に無い。これらについてもいつか調べてみようか・・・)
ジャケットは統一デザインだが、中央にはめ込まれる写真は一枚一枚異なるのが「音の饗宴」とは違うところである。
キャップには、
「豊麗なフィラデルフィア・サウンドの黄金時代を築いたユージン・オーマンディの名演・名録音・ベスト30。オリジナル・アナログ・テープ→ディジタル・マスタリングした新カッティングにより一層鮮明なサウンドが聴かれる。」
とあり、おそらくCDが出始める前後のシリーズかと思われる。(C)(P)年代表示がないので正確な年はわからんが、たぶん1980年代後半に出たシリーズだろう。
ディジタル・リマスタリングが売りで、確かに「音の饗宴」よりも音が良くなっているようだ。値段も「音の饗宴」の1300円から1500円にアップしている。CD化されていない、またはCDの入手が困難な録音も含まれているので、このシリーズもまだまだ探す価値がある。
ちなみに、この帯後ろ右側には、
「世界に誇る日本のディスク・クォリティ」
と題して
「CBS・ソニーのレコードは、米CBS研究所で行われている全世界のCBSグループのディスク・クォリティ・テストにおいて、音質・盤質共最も優秀であると評価されています。これはまさしく時代の最先端を行く日本のテクノロジーと世界一厳しい品質基準及び管理体制の証明です。CBS・ソニーはこの安定したクォリティの高いレコードで高音質な音楽をお届けしています。」
なんて記述もある。ディジタル化・CD化を推し進めたCBS/SONYも現在の状況は予想できなかったのだろうなあ・・・
さて、キャップ後側の情報を元に全30枚をリストアップしてみました。
【CBS/SONY オーマンディ名曲ベスト30】
レコード番号、15AC1701~15AC1730
1.ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」/トルコ行進曲
2.ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
3.ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」他
4.ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&4番
5.ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」/ユーモレスク
6.チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/アンダンテ・カンタービレ
7.ベルリオーズ:幻想交響曲/マイヤベーア:戴冠式行進曲
8.ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番「革命」他
9.チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」ハイライト
10.チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」組曲
11.ムソルグスキー:展覧会の絵(ラヴェル編)他
12.R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
13.ガーシュイン:パリのアメリカ人/ラプソディ・イン・ブルー
14.ストラヴィンスキー:「火の鳥」「ペトルーシュカ」
15.マーチの祭典:クラシカルマーチ名演集
16.チャイコフスキー:交響曲第5番/大序曲「1812年」
17.チャイコフスキー:交響曲第4番/スラヴ行進曲
18.サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」
19.シベリウス:交響曲第2番/交響詩「トゥネラの白鳥」
20.ヴィヴァルディ:「四季」/モーツァルト:小夜曲
21.J.S.バッハ:トッカータとフーガ他
22.ロシア管弦楽曲集
23.R.シュトラウス:ツァラツストラかく語りき
24.レスピーギ:ローマ三部作
25.グローフェ:グランドキャニオン
26.ワーグナー管弦楽曲集
27.ドビュッシー:「海」他
28.ラヴェル:管弦楽曲集
29.オーケストラ・ロマンティック・コンサート
30.オーケストラの休日(国内盤CD,米Columbia盤)
レコードラベルは Gray Label である。これも 「オーマンディ 音の饗宴1300」 とは異なる。ディジタル・マスタリングしたということで、ラベルもこれにしたのかな?

・・・とまあこんなところですかな・・・んでは。
Audio Technica AT10G ― 2010年06月06日 11時50分
ヘッドシェル付きでも 四千円ちょいで買える。ただ、付属のシェルはどちらかというとアルミブロックの重量級タイプで軽量級カートリッジと相性の良い Technics SL-QX300P ではアームウェイトを一番後ろに下げてもゼロバランスが取れない。
ということで、プレーヤー付属シェルに付け替えて使っている。プレイヤー付属のサブウェイト追加で使えないこともないが、それだとアーム全体のマスが増えてしまい、ソリのあるレコード再生に不向きなのだ・・・
これに、これまた Audio Technica の別付けフォノ・イコライザー AT-PEQ3 を経由して プリ・メインのTAPE2に突っ込んで聴いている。プレーヤーとアンプが離れているから、フォノ・イコライザーを通してライン・アウト出力までブーストしてから、数メートルのケーブルで接続している。
このカートリッジは台所に置いてある Pioneer PL-Y7 でも使っている。状態の悪いレコードでも気楽に使えるのがいい。こちらは KENWOOD R-K700 のフォノ・入力にそのまま突っ込んでいる。
最近、Audio Technica はVMカートリッジの種類をかなり絞り込んでしまった。昨年8月にも、オーディオ・テクニカのVMカートリッジAT15Ea/G が「最終入荷」でセールやってたしなあ・・・
MM(VM)カートリッジは手作り可能なMCと異なり、プラスチックモールド成型機械やその金型等結構な設備投資が必要だから、今後も廃番というか生産終了のものが出てくるだろう。今から新たにMMを設計して金型起こして設備投資して生産・・・なんてしたら、たぶんMCよりも高額な商品になってしまうだろう・・・
そんなことを考えると、Shure 、 Audio Technica 、NAGAOKA 等が未だに現役のMM(VM)カートリッジを販売しているのは有り難い話である。まだまだ使うからねえ・・・んでは。
CBS/SONY オーマンディ「音」の饗宴1300 Vol.15 BACH BY ORMANDY ― 2010年06月06日 12時30分
BACH BY ORMANDY 「オーケストラによるバッハ名曲集」
Toccata and Fugue in D Minor (arr. by Ormandy)
Jesu, Joy of Man's Desiring from Cantata No.147 (arr. by L.Cailliet)
Passacaglia and Fugue in C Minor (arr. by Ormandy)
Fugue in G Minor "The Little" (arr. by W.Smith)
Air on the G String from Suite No.3
Toccata, Adagio and Fugue in C Major (arr. by Ormandy)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
初出盤である 米Columbia Masterworks MS6180 とは曲目が異なる。 "Sinfonia for Double Orchestra, Op18, No.1" を外して、代わりに「G線上のアリア」と「主よ、人の望みの喜びよ」を入れてある。確かに、オリジナルの方は重厚な曲が多くてちょっと胃もたれしそうだか ら、販売政策上妥当というところかな?
音質はちょっと高域が荒れ気味だけどキツイという程でもない・・・ヘッドホンでも悪くないけどスピーカーで気楽に聴くのがいいかも。曲はちょっとお気楽とは言い難いが・・・

出谷啓氏による曲目解説「フィラデルフィア管弦楽団のバッハ」はこのシリーズとしては珍しくくだけた感じの解説で面白い。
さて、オーマンディのバッハはストコフスキの演奏と共に、 Sony Music Entertainment/Sony Classical Masterworks Heritage MH2K 62345(2CDs) (amazon.com) にてほぼ理想的な形でCD化されたが、この盤は残念な事に現在は入手困難。Masterworks Heritage シリーズは紙のダブルジャケット仕様で解説も手抜き無しの素晴らしいシリーズだったが、やはり経費がかかりすぎたのかいつの間にかオフィシャル・サイトも含めて消滅してしまった。惜しいことである。
オフィシャル・サイトは無くなってしまったが、classical net の CD Review - Sony Masterworks Heritage Reissues , Masterworks Heritage 、又は amazon.com の Sony BMG Masterworks Heritage で在庫のあるカタログを見ることは出来る。興味のある方は如何?
んでは。
区切って呼ばないで ― 2010年06月08日 00時07分
Bach by Ormandy ― 2010年06月09日 06時50分

Gray Label LP
J.S.Bach
Toccata and Fugue in D Minor (arr. by Ormandy)
Toccata, Adagio and Fugue in C Major (arr. by Ormandy)
Passacaglia and Fugue in C Minor (arr. by Ormandy)
J.C.Bach
Sinfonia for Double Orchestra, Op18. No.1(arr. by Ormandy)
Eugene Ormandy/The Philadelphia Orchestra
recorded 1960, at Broadwood Hotel, Philadlephia
Masterworks Heritage CD(Sony Music Entertainment/Sony Classical Masterworks Heritage MH2K 62345(2CDs) (amazon.com) )の最初にもこのジャケットが掲載されている。米Columbia ステレオ創世記の録音。

このLP、特にSide1のノイズが盛大で閉口してしまう。Side2は幾分マシだが・・・音そのものは結構イケそうなのにねえ・・・

数回針通りしてレイカのバランスウォッシャーで掃除したらある程度よくなるかもしれん・・・こういう時は Audio Technica AT-10Gが便利だ。丸針だし、掃除も兼ねて気楽に針通しさせられる。
んでは。
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