Joseph Jongen - Symphonie Concertante その42009年10月22日 07時44分

DORIAN RECORDINGS DOR-90200 Joseph Jongen : Symphonie Concertante
DORIAN RECORDINGS DOR-90200 (P)(C)1994
Joseph Jongen : Symphonie Concertante
http://fr.wikipedia.org/wiki/Joseph_Jongen
Saint-Saens: Symphony no.3
Jean Guillou(org)
http://www.jeanguillou.org/
http://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Guillou
Eduardo Mata
http://en.wikipedia.org/wiki/Eduardo_Mata
Dallas Symphony Orchestra
http://www.dallassymphony.com/
The Meyerson Symphony Center, Dallas, Texas
http://www.dallasculture.org/meyersonSymphonyCenter/
http://en.wikipedia.org/wiki/Morton_H._Meyerson_Symphony_Center
the lay family concert organ at the meyerson symphony center
http://www.flickr.com/photos/taciturnal/2587727337/

ついにこの音源がNMLに登場したか・・・

NML - http://ml.naxos.jp/album/DOR-90200
CD - http://www.dorian.com/store/scripts/prodView.asp?idproduct=5187

オルガンとオーケストラの曲で、最も面白くてスリリングな曲と言えば、この Joseph Jongen の Symphonie Concertante だろう。昔は、ヨゼフ=ヨンゲン という表記が多かったが、最近はジョゼフ=ジョンゲン が多くなってきた。ワロン地域(フランス語圏)の人はそういう発音らしいが、日本人にとってはどっちでもいい。お好きな方をどうぞ。

で、この曲でも最もスリリングな演奏となると、このギユーとマータ&ダラス・シンフォニーの演奏が最右翼と言える。

録音は古いが負けず劣らず強烈なのは、フォックスとプレートル&フランス国立オペラ座管弦楽団?(Orchestre du Theatre National de l'Opera)のEMI盤(EMI Matrix2 CDM 5 65075 2 (C)1994)で、これは最左翼(意味が違う?・・・ま、双璧・・・ということで)と言えるか・・・な。

一度実演で聴いてみたいと思う曲が2曲ある。レスピーギの「教会のステンドグラス」とこのヨンゲンの「協奏交響曲」である・・・がしかし、日本の音楽関係者にはまったく箸にも棒にもかからない曲らしく、恐らく今後も演奏される見込みは無いだろう・・・でも、こういう素晴らしい演奏があるからそう悲観したモノでもない。ま、そういう機会があればラッキーくらいで考えておくのが良かろう。

オーケストラとオルガンの為の最も有名な曲はサン=サーンスの交響曲第3番。なんてったって「オルガン交響曲」というあだ名があるくらいだから。とはいえ、オルガンが登場する部分は実は半分にも満たない。どちらかというと香辛料的な使い方で、極端なことを言えばオルガン無しでもとりあえず音楽にはなる。

しかし、このヨンゲンの「協奏交響曲」では、オルガンは単なるアクセントではなくオーケストラと対等な役割を担っている。ある時はソロとしてオーケストラを圧倒するし、またある時は(キューティーハニーか?)オーケストラの一楽器として振る舞い、30分以上絶え間なく演奏される。オルガンは曲を構成する重要な担い手としてオーケストラと見事に融合しており、オルガン無しでは音楽にならない。

優美で力強く色彩感に富んでおりかつ親しみやすい。堂々たる第1楽章、何故か中華風の旋律に聴こえる場面もある軽快かつ優美な第2楽章、神秘主義的な第3楽章、そして華々しい第4楽章等々、全てが聴き所といえる希有な曲だと思う。オルガン愛好家には見逃せない旋律美に溢れている・・・のに、なんで日本のオーケストラはこの曲を取り上げないのか不思議でしょうがない。客集めにもぴったりだと思うんだけどなあ・・・

※過去にN響がフォックスを招いて演奏してますが・・・
Joseph Jongen - Symphonie Concertante その2
http://boukyaku.asablo.jp/blog/2008/10/22/3837432

ホームページにも1項目作っちゃったし・・・
Symphonie Concertante,Music of Joseph Jongen
http://www.ne.jp/asahi/tron/music/JosephJongen.htm

ブログもね-Joseph Jongen
http://boukyaku.asablo.jp/blog/cat/jongen/

ま、そんなことはどうでもいいさ。とにかく、この演奏は無類に面白いから是非聴いて欲しい。サウンドも素晴らしいし、なんといってもギユーのオルガンの自由奔放さが痛快である。熱血指揮者のマータが(たぶん)必死の形相で追いつくのがやっとという4楽章は手に汗握る出来で、セッションだからもっと安全運転したら?とこちらが心配になってしまう程だ。

ダラス響の演奏会でこの曲を演奏したようだが、実演はもっと凄いことになっていたかもしれない・・・ライブがあったら聴きたいねえ。

そういえば、マータは航空機事故で1995年に惜しくも世を去っている・・・このディスクを購入して間もない頃にその訃報を耳にして唖然としたのも既に10年以上前か・・・

んでは。

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