趣味と道楽 ― 2009年04月11日 06時49分
「過程を楽しむことを『趣味』という」
趣味(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%A3%E5%91%B3
長岡鉄男氏(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B2%A1%E9%89%84%E7%94%B7
故長岡鉄男氏がその著述でよく使っていた言葉であるが・・・
整理整頓の目的とは、
「探し物は何ですか?」
状態を回避すること。アクセスタイムを少なくすること・・・であるが、目的そっちのけで「整理整頓」そのものが「目的」となってしまう・・・これも「趣味」である。
オーディオもそうだ。音楽を聴く「道具」という手段が、「道具・オーディオ」を如何に楽しむか・・・オーディオを楽しむために「音楽」を聴く・・・という本末転倒の事態に至っている。「趣味のオーディオ」とはよく言ったものだ。
1970年代にはNHK教育テレビで「オーディオ入門」という趣味講座もあった。番組は観ていないが、講座テキストが実家に転がっていた。もう捨ててしまったかな・・・
NHKテレビ番組の50年
料理番組・趣味実用番組:趣味は世につれ
http://www.nhk.or.jp/archives/nhk50years/categories/p43/index.html
今、CDよりもLPを聴く事が多い。LPで音楽を聴く過程を楽しんでいる・・・まさに「趣味」である。
1.ラックからアルバムを取り出す。
2.アルバムからLPを取り出す。
3.クリーニングする。
4.ターンテーブルに乗せる
5.トーンアームを操作して針を落として再生
6.片面終了したらひっくり返してクリーニング
7.レコード針もクリーニングする
8.裏面を再生
9.再生が終わったらクリーニングしてLPをアルバムにしまう
10.レコード針もクリーニングする
11.アルバムをラックに戻す
LPアルバムは、アルバムのコンセプトというか、ひとつのパッケージ商品としてよく考えられているものが多い。
A面・B面(SideA・SideB,1面・2面とか呼び方も色々)で演奏が中断するから、それを考慮して収録曲や順番を決めていく。A面とB面とで雰囲気を変えているアルバムも多い。
昔からLPを聴いていたせいか、音楽を連続して聴く時間は20分~30分程度が心地良い。片面が終わったら一息入れて、ターンテーブルのLPをひっくり返してクリーニング、レコード針もクリーニングして、ちょっと気分を変えてまた音楽に浸る・・・ちょうどこの合間にコーヒーを淹れるとか・・・
CDの場合は意図的に止めない限り1時間連続再生してしまう。ま、ストップボタン一発で止められるからどうということも無いのだが、ものぐさなので、物理的な制約で演奏が30分で途切れるLPの方が好きなのである。
マニュアル・プレーヤーだといつまでもエンドレス溝を再生するので片手間で聴くわけには行かないが、セミ・オートかフルオート・プレーヤーならそれも可能だ。
あと、LPを聴く理由としては・・・今のCDとは比較にならないくらい、アルバム製作に手間がかかっていることかな。意気込みが違うのだ。見ていて楽しい。ジャケットデザイン、解説、レコードラベルデザイン・・・
今のCDはCG処理でそれなりに整ったものが簡単に出来るので、copy & paste ばっかりでアルバムデザインに手間をかけていないパッケージが多い。まああのサイズでは手間をかけようが無いということもあるだろうが・・・
・・・ということで、当分LP三昧が続くであろう・・・
趣味も行き過ぎると「道楽」になってしまうので、ご用心、ご用心・・・
Ignat Solzhenitsyn ― 2009年04月11日 08時15分
・ダンボール
・雑誌
・新聞紙
・雑かみ(リサイクルマークの付いていない紙類全て)
・空き缶(これは市でも回収してくれる)
・衣類
・・・等々
を出して回収頂かねばならない。名古屋市はこれらのものは回収しないのだ・・・でも守っている人は多くはない。市の資源ゴミ回収置き場にはこれらの資源ゴミがルールをあざ笑うかのように置かれている。
しかし、最近、子ども会の資源回収が2ヶ月に1回しか来ないのだから、誰がこのルール違反を責められようか。
子ども会を責める訳にもいかぬ。数年前は一月に一回は来ていたのだから、何がしかの事情があるのであろう。
ということで、明日の9時までに耳を揃えて不要なものを出せるように準備しておかねばならない。兼業主夫のハウス・キーピングの最重要課題なのである。北朝鮮のUFOなどにかまっている暇はないのだ。
「でもブログを書く暇はあるじゃないか」
と思われる向きもあるかと思われるが、そのような挑発的な疑問には回答しない。
目の前の最重要課題を放棄して戦争ごっこに明け暮れるのは下らない男の特権なのだが、そういう馬鹿者を政治の責任者にしてしまった我が目の節穴度を有権者は甘受しなくてはならないであろう。まったく、為政者の愚行を甘受するのは民主主義の鉄則とはいえ、これではあまりに・・・
閑話休題
んで、ここ数年の「音楽現代」を捨てようと過去の記事を色々と眺めていると・・・
芸術現代社 音楽現代
http://takumishop.jp/shop/?id=1001
ここが「整理整頓」の有名なブービートラップ
「捨てようとする本を読む」
である。このトラップに引っかかると作業効率が一気にマイナスに転落するという恐ろしいものではあるが、引っかからない人は誰もいないのである。困ったものだ・・・
音楽現代2004年5月号、上地隆裕氏による海外レポート「アメリカ楽団ニューズレター」の記事にふと目が留まった。
イグナット=ソルジェニツィン
フィラデルフィア室内管のMDへ
上地氏がフィラデルフィアのカーティス音楽院で当時の院長(ガリー=グラフマン、1995-2006)にインタビューしたとき(この記事より10年前)の回想から始まっている。
The Curtis Institute of Music
http://www.curtis.edu/
Gary_Graffman(wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Gary_Graffman
院長が氏のインタビューの時間に遅れたことを「ロシアから若いピアノ学生を受け入れる話が長引いてしまいました。遅れてごめんなさい」と小走りに走ってきてあやまり、それからインタビューに入るところから始まる。
ロシアから来た若いピアノ学生というのが、ロシアの文豪 アレクサンドル=ソルジェニツィン の息子である イグナット=ソルジェニツィン であり、氏のインタビューから10年後の2004年、ピアニストとして世に出て、母校で教鞭をとり、さらには指揮者としてフィラデルフィア室内管のMDに就任・・・とい記事であった。
Aleksandr Isayevich Solzhenitsyn(wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Aleksandr_Solzhenitsyn
Ignat Aleksandrovich Solzhenitsyn(wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ignat_Solzhenitsyn
Ignat Solzhenitsyn(Official Site)
http://www.ignatsolzhenitsyn.com/
The Chamber Orchestra of Philadelphia(Official Site)
http://www.chamberorchestra.org/
現在もフィラデルフィア室内管のMDであり、またモスクワ交響楽団の首席客演指揮者でもある。
The Moscow Symphony Orchestra(Official Site)
http://www.moscowsymphony.ru/
記事は、「近い将来、彼がフィラデルフィア管のMDも狙える位置につけるかもしれない・・・」という将来像を可能性としてあげて結んでいる。
現在はどうなんでしょうねえ。地元カーティスのイキのいい音楽家をMDに抜擢・・・だったら面白いのに・・・
Membran の 協奏曲100枚BOX ― 2009年04月11日 13時30分
【いい意味の】オーマンディ【オケの錬金術師】
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/classical/1231778100/
なんかオモロイタイトルの板ですなあ・・・
HMV - 協奏曲ヒストリカル・ボックス(100CD)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3561415
とにかく協奏曲を沢山集めました・・・という感じ。ボックスのタイトルは、"Meiester Konzerte"。レーベルは Membran。
Membran
http://www.membran.net/
Membran のオフィシャルサイトにはまだこのCDの情報は無いようである。ちなみに、wikipedia で Membran を調べたら「膜」と出た。確かにそうだわ。
Membran(独wikipedia)
http://de.wikipedia.org/wiki/Membran
このボックスセットに含まれる、オーマンディ&フィラデルフィア管の音源は下記の通り。(上記HMVのページより)
Membran 232098
Meiester Konzerte(30CD's)
・ショーソン:詩曲
フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1950年
・リスト:ハンガリー幻想曲
アラウ(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1952年
・メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番
R.ゼルキン(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1957年
・モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番
R.ゼルキン(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1951年
・パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番
フランチェスカッティ(ヴァイオリン)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1950年
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番
ラフマニノフ(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1939、40年
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番
ラフマニノフ(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1941年
・ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
カサドシュ(ピアノ)
オーマンディ&フィラデルフィア管 1947年
オーマンディ&フィラデルフィア管の音源は1950年前後のもので、SONY BMG Masterworks からライセンスを受けた音源のものなのか、LPからの板起こし(著作隣接権が切れているから、演奏家や原盤会社の許可は必要ないはず・・・と思うが・・・)かは不明。
但し、他の演奏家のものはもっと新しい録音も収録されているので、著作隣接権切れの音源だけで構成されたアルバムというわけでもないようだ。
さて、ここでちょいと気になったのが、著作権と著作隣接権というやつ。音楽の場合、作曲者が著作権者となり、その権利(遺族が引き継ぐんでしょうな)は死後50年間保護されるそうな。
著作権(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9
著作隣接権とは、↑wikipediaによれば、
「著作権が対象としている著作物に密接に関連している権利であり、財産権と人格権を含む。作曲家によって制作された楽曲は著作物であり、著作者である作曲家は著作権を有しているが、この楽曲を演奏する演奏者やそれを録音するレコード製作者、コンサートを放送する放送事業者は、著作物の著作者ではないが、著作物に密接に関わる活動を業としている。このような著作物の利用者に発生する権利が、著作隣接権として扱われる。その曲の演奏者がその権利者となる。」
だそうな。まあ、音源製作にかかわる演奏家やレコード会社がその権利者ということで、こちらの権利も音源が固定(レコードなら発売後、放送の場合は放送後)されてから50年間保護される。
この保護期間が過ぎると、対象物は公的所有物(Public Domain)となり、誰でも自由に加工して販売出来る。過去レコード会社が発売したLPから音源をおこしてCDになっている古い録音はこの類ということになる。
著作隣接権についてネットで検索すると、結構あるわあるわ・・・
実演家著作隣接権センター
http://www.cpra.jp/
日本シンセサイザー・プログラマー協会
著作隣接権Q&A(2005版)
http://www.jspa.gr.jp/whats_j/_What/qa.html
JASRAC 社団法人日本音楽著作権協会
http://www.jasrac.or.jp/
わたしたちの著作権講座
著作隣接権及び実演家人格権
http://neo-luna.cside.ne.jp/copyright/ncr31.htm
独立行政法人 メディア教育開発センター
著作権法 第4章 著作隣接権第101条
http://deneb.nime.ac.jp/cgi-bin/lawview.cgi?n=A570
社団法人 日本演奏家連盟
著作隣接権
http://www.jfm.or.jp/neighboring/index.htm
・・・きりがないな、こりゃ。
音源には「原盤権」というのもあるから、この権利も絡んでくる。
原盤権(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E7%9B%A4%E6%A8%A9
そういえば、レコード・ラベルに P.D. と印刷されていたり、レコードジャケットに Public Domain と書いてあったりするものもあるけど、これは演奏している曲が Public Domain ということを記しているのだろう。
パブリックドメイン(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3
昔PC-9801を使っていた頃、無料で使えるソフトをPDS(Public Domain Software)と称していた時期もあった。しかし、日本では著作権は放棄できても著作者人格権は放棄できず、PDS はありえない・・・ということで、今は著作者は利用者に対価を求めないフリーソフトと言われるようになったことを思い出した。今はオープンソフトかな。ただ、必ずしも オープン=無料 というわけでもないので勘違いしやすいが・・・
パブリックドメインソフトウェア(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2
著作者人格権(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%97%E4%BD%9C%E8%80%85%E4%BA%BA%E6%A0%BC%E6%A8%A9
フリーソフト(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88
フリーソフトも、フリーウェア(Freeware)とフリーソフトウェア(Free Software)とまたまた区別されているのでややこしい・・・今回調べて始めて知ったよ・・・
フリーウェア(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2
フリーソフトウェア(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2
オープンソース(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9
著作権(Copyright)に対する Copyleft なんてのもあるし・・・
コピーレフト(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%95%E3%83%88
著作隣接権といえば、平林直哉著「盤鬼、クラシック100盤勝負!」青弓社(2006年1月)のコラム「復刻盤レーベル、大量消滅の危機か?」に、「イギリス国内で著作隣接権が現行(2005年現在)の50年から70年、もしくは95年に延長される」という記事がイギリスから届いた CRC(Classic Record Collector)のニュース記事に記載されていた」という旨の記載があったのを思い出した。
Classic Record Collector
http://www.classicrecordcollector.com/
そういえば、青空文庫がその世界的な動き(アメリカ、イギリス、EU)に反対しているという話も思い出したので、ネットで調べてみると・・・
青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/
著作権保護期間の延長を
行わないよう求める請願署名
http://www.aozora.gr.jp/shomei/
既に署名は1次・2次募集とも終了しており今は休止しているとのこと。
その他、著作権・著作隣接権延長の陰謀?(いや、!だね)関係をネットで調べると、
富田倫生のページ
http://attic.neophilia.co.jp/index.html
→著作権保護期間延長問題の中間整理について:
http://attic.neophilia.co.jp/document/chukan_seiri.html
→「著作権、著作隣接権の保護期間延長に反対」:
http://attic.neophilia.co.jp/document/no_extension.html
P2Pとかその辺のお話
http://peer2peer.blog79.fc2.com/
→EU:未だくすぶる著作隣接権の保護期間延長議論
http://peer2peer.blog79.fc2.com/blog-entry-1099.html
→欧州:録音物の著作権保護期間延長、実現にまた一歩前進
http://peer2peer.blog79.fc2.com/blog-entry-1412.html
Open Rights Group
http://www.openrightsgroup.org/
Sound Copyright
http://www.soundcopyright.eu/
あ~、ざっとネット上の情報を探して上っ面をさっと目を通すだけでも疲れる~。オーマンディとフィラデルフィアの昔の録音のディスクからどうしてこう脱線するのだろう。お昼も過ぎてしまった・・・今日はここまで!>ってナニが?
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