EVEREST RECORDS 再び その32008年10月08日 06時48分

EVEREST EVC9002
う~ん、残念。今回の EVEREST 復刻CD はレストア時の過度なノイズ除去で躓いてしまった・・・

気を取り直して、1993年復刻の EVEREST CD を。

EVEREST EVC9002
Rachmaninoff : Symphonic Dances
Stravinsky : Le Sacre du Printemps
Sir Eugene Goossens
London Symphony Orchestra

Sir Eugene Goossens
http://en.wikipedia.org/wiki/Eug%C3%A8ne_Aynsley_Goossens

ラフマニノフは 1958年以前、ストラヴィンスキーは 1960年以前の録音と思われる。 ラフマニノフはオリジナルLP SDBR 3004-2, ストラヴィンスキーは オリジナルLP SDBR 3047 の発売年がそう記されているので、録音はそれ以前・・・としか推測出来ないのだ。

録音機材は、ラフマニノフが one-half inch 3-track magnetic tepe、ストラヴィンスキーが 35MM 3-track magnetic film と記されている。

このCD復刻は大変上出来で、ヒスノイズは残っているがそう耳障りではなく(最初の弱音部は気になるが、進むに従い気にならなくなる)、セッションの雰囲気や空気感(これは超低音がもたらすもの)も感じられる。これがあると無いでは大違いなのだが・・・

演奏も素晴らしい。ハッキリ言って当時のLSOは優秀なオケとは言えなかったと思う。アンサンブルも雑なところあるが、演奏の熱気がそれを吹き飛ばしてしまう。

特に、ラフマニノフの「交響的舞曲」は指揮者の個人的な思い入れが強かったのか、実に感動的な演奏で、僕の聴いた中ではベスト3に入る名演奏だと思う。録音も変に強調したところが無く自然な感じで録れている。

ストラヴィンスキーもなかなかいいが、こちらはオケの機能がモノをいう曲でもあり、現在の水準からすると・・・という部分もあるが、それでも十分に楽しめる演奏だと思う。こちら当時のウリの35MM録音だが、前述のラフマニノフの方が音はいいと思う。こちらは少し硬質な感じがする。これは Mercury living Presense の35MM録音とも共通するところであり、原理的な性能の良さが最終的な製品の形で必ずしも現れるわけではない・・・というところか。

1960年代初頭、まだまだ「ハルサイ」は難曲だったのか、「コンチキショー」と指揮者とオケが取っ組み合いしている雰囲気があり、現在のように「評価が確立」「難曲から名曲」で、アッサリ整然と演奏してしまうのとは違い、これはこれで面白い。人間、スレてはアカンということかなあ・・・

では。

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